3月に入ったというのに、連日寒波が来ているようですが、いかがお過ごしでしょうか。
本日7日、長野県の野辺山では氷点下25.3度を記録したとのこと(
信濃毎日新聞より)。
寒いはずです。
さて、先週の土曜日は、カトリック茨城県女性の会主催の学習会が友部修道院であり、僭越ながら1時間半ほどお話をさせていただきました。
タイトルは「人生後半の霊的旅路」と、かなり大きく出てしまいました。
が、多くは自分自身の体験の分かち合いをさせていただきました。
お話の中でも紹介した河合隼雄先生の文章を、ここで再引用させていただきます。
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彼〔ユング〕は人生を前半と後半に分け、人生の前半が自我を確立し、社会的な地位を得て、結婚して子どもを育てるなどの課題を成し遂げるための時期とするならば、そのような一般的な尺度によって自分を位置づけた後に、自分の本来的なものは何なのか、自分は「どこから来て、どこに行くのか」という根源的な問いに答えを見いだそうと努めることによって、来るべき「死」をどのように受けいれるのか、という課題に取り組むべきである、と考えたのである。中年には転回点があるが、前述したような課題に取り組む姿勢をもつことにより、下降することによって上昇するという逆説を経験できる。しかし、そのような大きい転回を経験するためには、相当な危機を経なければならない、というわけである。(河合隼雄『中年クライシス』朝日新聞社、1993年、p.6)
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ぼくは、まさに中年真っ盛りにあるわけでして、山あり谷ありの道のりを歩む中で、河合先生の著作には大変助けられました。
それにしても、彼は、単なるユング派の心理療法家であるだけでなく、とても深い思想を展開した人だと思います。
彼の著作を読めば読むほど興味が広がっていきます。
そんな彼にお目にかかったのは、ちょうど2000年の秋だったと思います。
カトリック東京管区(東京、札幌、仙台、新潟、さいたま、横浜の6教区)の司祭大会で彼の講演会が札幌であり、参加してきました。
彼の講話の後、質問をさせていただいたり、個人的に挨拶をさせていただいたりして、とても感激したのを覚えています。
まだまだ読みたい本がたくさんあります。
これからも、河合先生には、心の中で指導していただきたいと思っています。
写真は、先月行った菅平の奥ダボスにて。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/2f/64520624a21cc1a1f5fc0e2170cb2931.jpg)
この日は天気に恵まれて、素晴らしい景色を堪能してきました。雪に映る木の陰も印象的です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/d8/35162bee714739cac86f180d9c9077cf.jpg)
根子岳頂上付近。これはウサギの足跡でしょうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/38/4f83f0f3733de1e8e0487fd03274d3f6.jpg)
誰も足を踏み入れていない新雪を滑るのは、もったいないけどうれしいもの。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/10/1e45d8c338edccd01912f682d8a1fc28.jpg)
雪の風紋のことを「シュカブラ」と呼ぶのを最近知りました。
ところで、いちばん上の写真ですが、これは誰か先に滑った人の跡でして、足も開いていますし、少しヨロヨロしています。
まさに、人生後半の旅路のようですね(^^)