みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

アロハのこころ

2007-04-02 21:55:00 | Everyday is special
ハワイに行かせていただいて、ウクレレを毎日のように爪弾いているうちに、ハワイのいろいろなことに興味を持つようになりました。

まず、書店で買ったのが猿谷要著『ハワイ王朝最後の女王』(文芸春秋の新書、2003年)です。ハワイ王朝の興亡の悲話を一気に読んでしまいました。

ハワイ諸島に初めて西洋人が入ったのは、1778年のジェームズ・クックにまでさかのぼりますが、それからカメハメハ大王が1795年にハワイ王国建国宣言をし、1810年に、ハワイ諸島が王国として統一されます。

その後、紆余曲折を経ながら、最後の王になったのがリリウオカラーニという女性でした。

彼女は、1891年にハワイ王国初の女王として即位しますが、1893年、退位を強いられ、その後幽閉されます。ハワイ王国はこの年消滅し、一旦共和国としての数年を経て1898年にはアメリカの準州となりました。ちなみに、ハワイがアメリカの州になったのは1959年のこと。50番目の州として、正式にアメリカの領土となりました。
(ウィキペディア「ハワイ王国」をご参照ください。)

リリウオカラーニ女王は、幽閉後もハワイの人々に愛され、1917年11月11日、79歳で亡くなりました。

あの有名な「アロハ・オエ」は、彼女が幽閉されていたときに作った歌といわれています。

詩の内容は、先立った家族や友人との別れの歌とも、消滅したハワイ王国への哀愁の歌とも、さまざまに解釈できるようです。

その、「アロハ」の意味について、いろいろと調べていたら、次のような解説に出会いました。

以下、引用します。
***********************
「Aloha」の“Alo”は「共有する、今というこの瞬間に心をおく」というような意味で、“oha”は「幸せ、喜び、楽しみ」、“ha”は「息、エネルギー」”を意味しますがこの場合は命、または魂を表します。つまり、“Aloha”は「今ここでこの瞬間にある喜びを共に分かち合う」ということになります。
AlohaNavi.com「ハワイ語を話そう!!」より)
***********************

「あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」(ルカ23章43節)

これは、イエスが十字架の上で、隣りに磔(はりつけ)にされた一人の罪人に言われたことばです。

リリウオカラーニの歌は、十字架上のイエスの息づかいと、アロハのこころで結ばれるかのように思いました。(これは昨日の説教で少し話させていただいたことですが、なんだか強引な結びつけ方かもしれません・・・。これはぼくの職業病かな。)

写真は、2005年4月17日、筑波山で撮ったカタクリの花。