分類:催
《鹿島公民館》 いわき市鹿島町走熊字鬼越83-1 ☎ 0246-29-2250
今に残る多彩な石仏に魅(ひ)かれる まだまだ楽観はできませんが、昨日(11日)の県内でのコロナ感染者数は0でした。 10月1日を以て「蔓延防止対策」や「緊急事態宣言」が解かれて各公共施設が利用可能になり、どのサークルも活動し始めました。 今日(12日)、鹿島公民館では「地域再発見・地域活動家に聞く」というテーマの一環として午後2時より、講師の小松隆先生を迎えて『地区の文化遺産・鹿島の石仏(神)を散策する』という演目で約1時間30分の講演がありました=写真下。
《熱心に聞き入る聴講者たち》
いわき市鹿島町は明治22年以前まで戸長制で近隣12のが各々、村(邑)として成り立っていましたが明治22年4月1日付で町村制が実施され12の村落は一団して「鹿島村」を誕生させました。「鹿島」という村名の由来は本村に鎮座する延喜式内鹿島神社の社号によって新村名としたものです。
この鹿島町12地区(註・うち3地区は現在、常磐地区)には今もなお地区に宿る精神の一端である民間信仰の「講」の存在と、精神が形とされた十九夜塔や庚申塔の石像文化が多数残されています。小松先生はその信仰伝統と歴史を丁寧に、そして分かり易く解き明かしてくれました。
《走熊地区の蔵福寺境内にある如意輪観音石像》
十九夜講の主本尊として親しまれ、鹿島全体で11基あります。
《米田地区にある湯殿山の文字塔》
大日如来の浄土である湯殿山に詣で、即身成仏の本懐を遂げるということで信仰心が強かった。 このような文字塔は鹿島全体で6基が確認されています。
その他にも石仏の種類は、馬頭観世音・十九夜塔・庚申塔・念仏供養塔・別雷皇太神・子安観音・三十三観音巡拝塔・地蔵菩薩・六地蔵・摩崖仏・光明真言塔、が存在します。
小松先生は、これらの研究成果を「鹿島民族見聞会」の会長当時の平成30年度に100部製本し、公民館(一部限定)や図書館へ寄贈しました。