OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

悔しいけれどキラー・クイーン

2014-10-16 15:17:32 | Queen

Killer Queen / Queen (EMI / Elektra / ワーナーパイオニア)

拙ブログでは何か今まで逃げている感も抱かれたクイーンではありますが、サイケおやじは決して嫌いなグループではありませんし、ほとんどのレコードを持っている中で、やはり最初は本日掲載のシングル盤A面曲「Killer Queen」でありましょう。

ご存じのとおり、これは1974年秋に本国イギリスで発売されたクイーンの3作目のアルバム「シアー・ハート・アタック」からシングルカットされた、彼等にとっては初めての世界的な大ヒットなんですが、既にして我が国の婦女子ロックファンの間では人気を集めていた現実からすれば、何を今更的な感慨もあったようです。

実際、サイケおやじ周辺のそういう彼女達は「Killer Queen」以前から、特にクイーンの2ndアルバム「Ⅱ」をイチオシのアイテムとして、我々野郎どものロック好きにとっては些か煙たい存在でしたからねぇ~~。

なにしろリアルタイムの某洋楽雑誌ではプッシュに相当の力が入っていましたし、ご推察のとおり、そこにはクイーンのメンバー各々のルックスやキャラクターの明快さが優先されていた事実がありましたからっ!?

説明不要とは思いますが、クイーンはフレディー・マーキュリー(vo,p,etc)、ブライアン・メイ(g,vo,b,etc)、ジョン・ディーコン(b,g,key,etc)、ロジャー・テイラー(ds,vo,etc) のラインナップを正式メンバーとして1971年初頭にスタートしたハードロックのバンドでありながら、後に明らかになるドラマチックな音作りに長けた、ある種の屈折性感度の高さが認められ、その絶対的な証がギターやコーラスの多重録音を積極的に用い、逆にシンセ等々のピアノ以外のキーボード類を初期には排斥していたというあたりに、リアルタイムのロック保守本流から離れた裏街道的な面白さが発見されていたのでしょう。

ところが、おそらくは世界で最初にクイーンを認知したとされる前述、日本の婦女子ロックファンにとっては、「クイーン≒美形のロックグループ」という意思の表明が殊更に大きく、だからこそサイケおやじを含む、大方の洋楽好きの野郎どもは反発を強めていた真相があったんですよ。

しかし同時に、何かの機会にクイーンの音楽に接してみると、虚心坦懐に認めざるを得ない諸々が非常に多く、特にブライアン・メイのギターワークの摩訶不思議な音の出し方や温故知新を踏まえたフレーズ構成の妙は、その気になってコピーしても、なかなかトーシロには分からない事だらけでしたからねぇ~~~。

そんなあれやこれやが一気に噴出したのが、日本では1975年早々からメガヒットになった「Killer Queen」だったように思います。

ただし、それでも天邪鬼なサイケおやじは、こんな「オー・シャンゼリーゼ」みたいな曲って、なんだこれぇ~~~!?

っていう気分を露骨に公言していたのですから、今となっては額に汗が滲みます。

もちろん、本音で好きなんですよ、懐古趣味とビートルズっぽさが化学融合したような近未来的なムードの良さは絶品の完成度ですからねぇ~~♪

とはいえ、「ロックの若き貴公子たち」というキャッチコピーのレコードは、当然ながら経済的な制約を優先すれば個人としては買えるものじゃ~なくて、しかし幸いにもクイーンの布教活動(?)に熱心な大和撫子が近くにいたもんですから、彼女から借りたレコードをテープコピーして、相当に聴いていたのがサイケおやじの本性というわけです。

そして冒頭に述べたようにクイーンのレコードがほとんど手元に集まったのは、売れていたバンドであるがゆえに中古盤が1970年代末頃から溢れるほどに流通し、だからこそ捨て値で漁ったゴミの山とは申しませんが、クイーン関連の私有盤は全て、そのルートでゲットしたものばかりですよ、恥ずかしながら。

ということで、クイーンはやっぱり凄いバンドで、その発生と成立において殊更反体制をひとつの大義名分にしていたロックという音楽形態を大衆娯楽に堂々と屹立させた功績は計り知れません。

平たく言えば、ロックこそが大衆音楽の王様という位置付けを決定的にし、それが所謂ブリティッシュロックの伝統から誕生したクイーンというバンドによって成し遂げられたんじゃ~ないか?

と、いう事です。

つまり、何処をど~切っても、クイーンのやっている事はロックに他ならず、しかし多方面のリスナーを惹きつけてしまう音楽的な幅の広さ、奥行きの深さはケレンの塊ながらも、決してイヤミになっていませんからねぇ~~♪

正直に言えば、そういう部分を悔しいほど痛感させられていますので、クイーンについては、これからもちょっとずつ書いていきたいと思います。

コメント (10)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« この人だぁ~れ Part-2 | トップ | 日本の流行洋楽は世界最高 »
最新の画像もっと見る

10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
無理強い (サイケおやじ)
2014-10-19 10:51:36
☆みさ様
コメント、感謝です。

ビートルズの永劫性は言わずもがな、何時の時代も超えていなかければならない尊崇の対象でしょう。
失礼ながら他のミュージャンやバンドは、売れた段階で真似される存在にしか過ぎません。

でも、そんな「もどき」にも嬉しくなるのがファン心理なんですけどねぇ~♪
返信する
やっぱりビートルズ (みさ)
2014-10-18 20:51:20
リアルタイムではほとんど知りませんがビートルズが一番だと思っていたのでクィーンのようなグループが出るとマスコミがすぐに「ビートルズを超えた」みたいな表現をするのがすごく嫌でした。でも今改めて聴いてみるとクィーンはいい曲がたくさんありますね。
返信する
真の実力派バンド (サイケおやじ)
2014-10-18 15:26:44
☆アンディP様
コメント、感謝です。

クイーンは日本の某大手芸能プロの女性取締役が肩入れして、興行も出版権も握っていたので、プロモーションも盛大だったようですね。
しかしクイーンの実力は決してそんなことに左右されないものでしょう。

音楽的には「華麗なるレース」で、ひとつの終止符があった気もしますが、以降の単純路線でも曲単位では最高級品がどっさりあるわけで、フレディの死は悔やまれますね……。
返信する
古い奴だとお思いでしょうが (サイケおやじ)
2014-10-18 15:15:54
☆みさ様
ようこそ、いらっしゃいませ♪
コメント、ありがとうございます。

クイーンは私も来日公演、1979年と1985年に武道館へ行きましたよ。

AC/DCは日本青年館で見ましたけど、「見た」というしかないほど音が大きすぎて、最初は何をやっているのか、ちょっとわからないほどでしたねぇ~~。

当時は新宿の京王プラザあたりに外タレが多く宿泊していたので、その近辺で出会うことも様々ありました。

拙ブログは懐かしいのが基本です。
これからも、どうぞよろしくです♪
返信する
日本腐女子の眼力 (アンディP)
2014-10-18 11:32:51
クイーンといへば、「日本でのブレイクを契機に世界的スターへと成り上がる」パターンの嚆矢となったロック・グループ。また、貴公子然としたルックスと、意外にインテリの素顔で、ロック・バンドのイメージを変えた存在
でもありました。
その初期には、個人的に、音楽的装飾過多を感じ、「男はやっぱりツェッペリン」と思ってましたが、アルバム「jazz」の頃からは結構注目して聴いていた気がします。
この曲「キラークイーン」は「頑張れタブチ」の空耳ソングとして有名ですが、確かにフレンチのかほりもしますね!
ちなみに、本国イギリスで選ばれたロック史上最高の名曲は、ビートルズやストーンズ、ツェッペリンでもなく、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」だそうですよ。
日本腐女子、そしてML誌の、先物買いの眼力には、今更ながら、只々、敬服するばかりです。
返信する
懐かしい!! (みさ)
2014-10-17 19:48:58
クィーンのコンサート2回行きました!生フレディと表参道あたりですれ違ったこともあります。
AC/DCとジョーディのことを検索していてたまたまここにたどり着きました。懐かしい名前がいっぱいで嬉しくなりました。同年代でしょうか?時々おじゃまさせて頂きます。
返信する
妄想ご容赦 (サイケおやじ)
2014-10-17 14:23:00
☆クロサワ様
コメント、ありがとうございます。

そう、思うでしょう~~。
ダニエル・ビダルが「Killer Queen」を歌ったら、どうなりましたかねぇ~(笑)。
返信する
凄いバンドの証 (サイケおやじ)
2014-10-17 14:19:48
☆ともりぃ~様
コメント、ありがとうございます。

日本でのパーティーではフレディのテーブルの近づくファンは皆無という噂がありましたよ。
流石の我が国婦女子も、怖かったようで、もちろんモテ男はロジャーというわけです。

あとメンバーのツアーの移動も個別の車であり、宿泊ホテルもフロアが別の部屋というのが常識要求だったとか、ビジネス優先の姿勢が成功のカギのひとつだったのかもしれません。
返信する
キラー・クイーン (クロザワ)
2014-10-17 13:17:15
「オー・シャンゼリーゼ」みたいな・・・。
笑いましたw
返信する
時々、むしょ~に聴きたくなります♪ (ともりぃ~)
2014-10-16 23:11:10
濃い~体毛に、ピチピチのレオタード姿などフレディの奇抜ないでたちに目がいきがちですが、クィーンはすごいと思います。そして、当初からそんなクィーンに目を付けていた日本の婦女子の皆さんも素晴らしい!
やっぱり良いものはずっと受け継がれて行くんですね♪
フレディってすごく美意識が高くて気難しそうな感じがするけど、なぜか憎めない…みたいな魅力があります(^。^)
キラー・クィーンも、大好きな曲です。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Queen」カテゴリの最新記事