あ~ぁ、外人相手はやっぱり疲れるなぁ……。
言葉の問題よりも、どこかリズムが違うというか……。
ここは日本だぞっ! 日本人のリズムに合わせたら、どうだっ!
と思わず、怒鳴りつけてやりたくなったですよ。
という愚痴はこのくらいにして、本日のBGMは――
■Blues For Tee / 山本剛 (Three Blind Mice)
ジャズの世界も、一時は日本人が多いにバカにされたものでしたが、ここ10年ほどはそうでもないですね。
日本人はリズムが違う、ノリが妙だというのが、本場の人のご意見でしたが。
しかしそこを逆手にとって、日本人だけの琴線に触れる演奏をしていた人もいたのです。そのひとりがピアニストの山本剛で、レコード・デビューした時は、日本人でも、こんなにブルース感覚溢れる演奏が出来るんだっ! とかなんとか、ベタ褒めの大ウケでした。
実際、山本剛のピアノは楽しいし、ブルースと演歌の紙一重風なフィーリングが横溢していて、恥かしいほどに気持ち良い瞬間が、確かにあります。
例えばのこのアルバムのタイトル曲なんて、もう、最高♪ ノリとリズムがズンドコ・フレイヴァー満開で、日本人に生まれて良かったということです。
山本剛はエロル・ガーナーとジュニア・マンスを合わせたような楽しいピアニストですが、独学でここまで来た人ので、素直に自分が楽しいところを表現しているようです。そして、それがたとえ、なんであろうとも、聴いている側が楽しくなれば、それでいいのがジャズだと思います。
ピアノはもちろんですが、スネアやシンバルの響きも重く、軽やかという二面性がはっきりと録音されています。
今ではLPも滅多に中古市場に出ないようですよ。
フレーズが当時新鮮でした。
コメント、ありがとうございます。
山本剛のアドリブフレーズやメロディフェイクは、ある種の歌謡曲的な味わいがあると思います。まさに日本人にとっては、「灯台もと暗し」でしょうか。
時には演歌のコブシにも似た粘りとか、好きです。