ワールドカップブラジル大会は準々決勝で8強が激突。現地時間4日にはフランスードイツ、ブラジルーコロンビア、5日にはアルゼンチンーベルギー、オランダーコスタリカの4試合が行われた。力が入ってみたのはヨーロッパの強豪国がぶつかるフランスードイツ戦。それにオランダもこの大会からまだ姿を消してほしくないしね。
フランスードイツ戦はセットプレーから試合が動く、前半13分、クロースのフリーキックにディフェンダーのフンメルスが、レアル・マドリーで活躍しているDFヴァランとの競り合いに勝って頭で押し込むとフランスのGKも届かない、ネットの右隅高くボールが吸い込まれていった。ドイツに先制ゴール!!
早い時間に得点があったのに、その後は最後までスコアが動かない。フランスもベンゼマは何度も決定的シュートを打ちながら、ドイツのGKノイヤーの長い手にはじき出されどうしてもゴールならず。若い選手が多いフランスに比べ、ドイツのほうがチームの成熟度に置いて一日の長があり、結局1-0でドイツの4大会連続ベスト4進出となった。
フランスのジルーは残り時間数分の段階で投入されたし、ドイツの守備網は固く、チャンスと呼べるほどボールも来なかったしね。ドイツのエジルは後半決定的チャンスを作り、左サイドから上がっていいボールをゴール前へ供給したが、受けた選手のシュートがフランスGKに阻まれてしまった。
このワールドカップには200か国以上が参加しているそうだけど、ドイツほど優美なメロディを持った国歌はないなあと、いつも集中して聞いている。代表でもエジルはトルコ系なので歌わない。たしかポドルスキーはポーランド出身だった。
ドイツのみならず、フランスも優勝したジダンやアンリがいたころのチームにはいろんなルーツからなる選手がいたし、サッカーの母国イングランド代表でさえ、アフリカ系の選手が入っている、いわば多民族!?チーム。日本代表もいろんなルーツを持つ多民族チームにしなかったら、結果は残せないのでは?狭量な純血主義を捨てて120分でも走りきるようなフィジカルの強い選手を揃えないと、ヨーロッパやアフリカやアメリカ大陸などを相手に勝てるような気がしないけどねえ。
オランダーコスタリカ戦は攻めるオランダに守るコスタリカが徹底して続いて行った試合。コスタリカはPK戦でギリシャを下しており、そこまで引っ張れば勝算はあると見込んでいたのかもしれない。コスタリカの監督にまで言わしめたロッベンのダイブ疑惑もこの試合では見られなかった。
フリーキックのチャンスにスナイデルやファンペルシーのボールはバーやポストに阻まれたり、90分で決着を付けたいオランダは後半終了間際にはゴール前の混戦もありながら、結局コスタリカの渾身の守備に阻まれ0-0で延長戦へ。
ファン・ハール監督は長身ストライカー、フンテラールを投入して前線の枚数を増やすが逆にコスタリカにもチャンスが増え、危ない場面が出てくる始末。とうとうPK戦も覚悟して、延長戦終了間際にGKを交代させるというあっと驚く!?奇策に打って出た。
二人目のGKクルルはイングランドのニューカッスル在籍だそうで(道理でどこかで見た顔だわ)、一人目のGKはPKを阻止した記録がなく、クルルは背が高く、手足が長いのでPK向きと判断されたようで、ギリシャ戦のPK戦もすでに学習していたそうだ。
この交代策は一人目のGKには事前に告げずに行われたそうで、こういうところは冷徹というか、勝負師というのか。カイト選手もどの試合だったか、試合中にサイドに行ったり、前線へ上がったり、サイドバックに下がったりといろんなポジションに変更されたそうだ。
ファン・ハール監督のびっくり交代策は的中し、クルルはコスタリカの二人目のキッカーのボールを止め、オランダは4人が全員成功、5人目のキッカーをクルルが止めて、歓喜が爆発。長かった試合の苦しみからようやく解放され、ベスト4へ進出した。
ファン・ペルシーはキャプテンマークを腕に巻いて登場、昨シーズンは怪我勝ちであまり試合には出場できなかったこともあり、時間が経つほどげっそりして、人相!?まで変わってしまった。一体何キロ体重が減ったのか。アーセナル時代の試合中、頭に血が上って、アンリにたしなめられていたことが目に浮かぶよ。大人になったものだ。
次は準決勝、ドイツはブラジルと、オランダはアルゼンチンとの試合。ドイツはスタジアムの雰囲気と審判の判定がどう響くかというのが気になって仕様がない。そういうものに冷静さを失わなければ、勝機は訪れるはず。オランダもここまで来たんだから、がんばってよ。