ワールドカップブラジル大会、決勝トーナメントになったら、どれも面白い試合ばかり。負ければ敗退という1試合にかける出場国の意気込みに圧倒され、結局全部見ることになった。ワールドカップで勝利するのはどんなに大変か…
アマゾンという熱帯雨林を抱える広大な大陸でサッカーの試合。高温多湿で90分走り回る大変さ。オランダ代表のファン・ハール監督の試合前の発言からその過酷さが伝わってくる「アヤックス時代にメキシコシティで試合をしたが、選手たちは苦しんでいた。選手によっては4キロも落ちるんだ。水分補給が必要なんだよ。そうじゃないと幻覚を見てしまう。FIFAが用意しないなら、我々が水を用意する。…」
日本も夏場は高温多湿でほかの国よりは慣れているかもしれないけど、ブラジルに入ってから、こうした対策は成功したのだろうかというのが気になった。オランダーメキシコ戦では給水タイムが取られていた。精神論だけで選手たちは走りきることは出来ないんだよね。軍隊じゃないんだから。
メキシコはジョバニ・ドス・サントスが後半はじめに先制ゴール。メキシコの守備は固く、オランダが攻撃して行くがどうしてもこじ開けられない。GKオチョアもいるしね。1-0で時間が推移していくが、88分、スナイデルによって崩され1-1に追いつく。ここから俄然オランダの波状攻撃、追加タイムにロッベンがメキシコのキャプテンでもあるマルケスによって倒され、PKの判定。
マルケスはアンリがいたころバルセロナにいたし、ニューヨークレッドブルズでもチームメートだったからねえ、なんだか気の毒だったなあ。オランダはこのPKをフンテラールが決めて2-1と勝ちこし、残り時間を逃げ切って勝利。フンテラールの蹴り方がうまかったようで、GKオチョアは逆方向に飛んでいた。
そのほかブラジルーチリはPK戦でブラジルの勝利。勝利はどちらに転んでもおかしくなかった。出来ればPK戦の勝敗は見たくないなあ。負けた方が可哀そうで。コロンビアーウルグアイは2-0でコロンビアの勝利。連続ゴールで俄然注目を浴びているコロンビアの新星FWはバルサよりレアルが好きと発言。さっそくレアルがアプローチしているとか。
ウルグアイのスアレスはイタリアの選手に対する噛みつき疑惑で出場停止やら罰金やら厳罰処分。スアレスのいないウルグアイは結局得点出来なかった。スアレスが無意識の行為というのなら、何か手当が必要なんじゃあ。このままではまたやりそうな気もするし。ジダンの頭突きも有名だったけどねえ。
コスタリカーギリシャ戦もPK戦まで行きコスタリカの勝利。コスタリカは常設の軍隊がないということで世界に知られているけど、日本の自衛隊は軍隊ってこと?フランスーナイジェリアは2-0でフランスの勝利。フランスは知らない選手が多くて、なんだか親近感が遠のいた感じ。せっかくジルーが先発したのに得点出来なかったのは残念だったね。
ドイツーアルジェリアは最後の最後まで目が離せない、すごい試合だった。アルジェリアも堅守速攻のチーム。まだ西ドイツ時代にはアルジェリアのほうが2戦2勝だったそうな。選手たちはとにかく献身的によく走ってドイツの選手たちの攻撃を封じ、カウンターからなんどもチャンスを作っていた。走力が衰えない。ドイツのGKノイアーもアルジェリアのGKも素晴らしいセーブを連発。前半17分にはアルジェリアのゴールがあったが、これはオフサイドで認められず、ドイツは助かった。
双方無得点のまま延長戦突入。延長戦が始まる前にアルジェリアの監督さんを中心に選手たちが囲み、監督は取り囲んだ選手たちに対し、まわりながら何か注意を与えている。その後選手たちは大きな声。感動的な場面だった。
結局ドイツのゴールは92分、後半投入されたシュールレ(チェルシー所属)が先制ゴール、120分にはエジル(アーセナル)がシュートのこぼれ球を決め、ようやく勝利が見えてきたと思ったら、なんとその後アルジェリアがあきらめずに1点を返した!!称賛に値するこの粘り!!
ドイツは相当疲れたろうけど、この次にはフランスとの対決。今回はドイツに勝ってほしいよ。この後は残り2試合、アルゼンチンースイス戦とベルギーーアメリカ戦がある。