もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

7 014 小林公夫「中学受験に合格する子の親がしていること」(PHP新書:2010)感想3+

2017年10月31日 21時27分30秒 | 一日一冊読書開始
10月31日(火):  

219ページ    所要時間3:00       古本216円

著者54歳(1956生まれ)。法学者、作家、桜美林大学北東アジア総合研究所客員研究員。専門は医事刑法、医事法、生命倫理。一橋大学博士(法学)・法第114号。一橋大学橋本正博教授門下生。東京都中野区出身。

無難な内容の本である。いろいろとヒントも盛り込まれている。けれども読み続けていて、ふと気付く。「この著者が想定している読者、この著者が例示している中学受験をしている家庭は、一般の家庭ではない。まず、夫婦がそろっていて、夫婦ともに高い学歴があり、それを子どもに継承しようとしている。要するに、庶民ではない。」

まあ、現実に中学受験を志し、勝ち上がっていくのは一定以上の富裕層が多いのだとしても、読み手に違和感を覚えさせるほどの表現、内容にしてしまうと「なんだかなあ…。言ってることはわかるんだけど…。」って気分になってしまう。

それなりに付箋もしてきちんと目を通し、参考にはなったが、著者の「当たり前」が、実は多様化し、格差が広がった現代社会においてかなり偏った印象を与えるのは、あまり賢いとは言えない。感想4でもよかったが、3+にとどめた。

【内容紹介】受験指導の超プロである著者が、中学受験に合格した子の親、有名塾の現役エース講師を徹底的に取材。その結果、著者が長年の経験から得た以下の仮説が見事に実証された。「放任でもなく過干渉でもない『援助のまなざし』が子どもを伸ばす」。本書はその具体的方法を解説する。「褒めるだけではなく、驚く」「親が生徒になり聞き役に徹する」などの他、「算数ーー親が問題を解こうとするな」「理科ーー計算問題は後回しにしよう」など科目別対策法も充実。さらに、「子どもの能力・適性を客観視せず、ブランドだけで志望校を決める」など、子どもを不合格にする親が陥りやすい五つの過ちも述べる。結びでは、「人生における中学受験の意義ーー学びの果てにあるもの」について考える。ベストセラーとなった『「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法』(PHP新書)の著者の力作。

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