もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

190821 意外と?面白かった!「英雄たちの選択「100年前の教育改革~大正新教育の挑戦と挫折~」感想4

2019年08月21日 22時11分08秒 | 映画・映像
8月21日(水):      

「どうせ大したことない内容だろう…」とチャンネルを合わせ、英雄たちの選択「100年前の教育改革~大正新教育の挑戦と挫折~」見るともなく見始めたが、最後まで観切ってしまった。2020年の教育改革、すなわちアクティブラーニングを大正時代にあだ花のごとく先取りし、戦争で潰え去った与謝野晶子らの私立文化学院の運動、雑誌「青い鳥」による自由作文運動や及川平治による子どもたちの生活格差の大きい公立小学校の実践について、そのあり様を知らしめてくれるだけでなく、生徒の家庭環境(特に経済的)の格差の拡大の中で大きな矛盾が生まれそれを抱え込み、さらに受験競争の激化の中で詰め込み教育とのはざまに苦しむことになったことなど、戦後70年を過ぎた現代日本にもそのまま通じる非常に貴重な教育面での社会的実験だったことを知った。

2020年の教育改革の行方について、出演者が「うまくいくかどうかは、まあ運を天に任せるようなものだ」と述べ、一同苦笑して終わったのを見て、ある種の我が意を得たりと思った。その意味で、案外、面白かった!

アクティブ・ラーニングは、子どもの家庭教育でこそ効果を発揮するという磯田氏の指摘は正鵠を射ている、と思う。

【内容紹介】目前に迫る2020年の教育改革。子供の自発的学習を促すアクティブ・ラーニング等が、教育現場を大きく変えようとしている。今から100年前、それを先取りするような改革があった。大正新教育運動だ。与謝野晶子など名だたる芸術家や教師たちが、草の根から子供中心の教育を掲げて活躍した。しかし、運動は20年ほどで下火に。大正新教育は、何を目指し、なぜ挫折したのか?現代にも通じる教訓を徹底討論で明らかにする。2019年8月21日(水)20時00分~21時00分放送。
【司会】磯田道史,杉浦友紀,【出演】高橋源一郎,小針誠,山辺恵理子,【語り】松重豊

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