4月28日(金):
192ページ 所要時間2:10 ブックオフ108円
著者51歳(1956生まれ)。
昨夜観た映画の原作のマンガである。古本として4巻まで買い置きしてあった。マンガを読書のカウントに入れるのはどうかと思ったが、読みたかったのだ。「ヒカルの碁」のようにコミック2冊を1冊にカウントすることも考えたが、既に「やっちまったよ一戸建て」や「あさきゆめみし」でコミック1冊を読書1冊にカウントしている。
「それなりに内容の良い漫画なら、じっくり読んで味わって、1冊にカウントしてもいいではないか!」と自分に対して思うのだ。どうせそう長くない人生の残り時間を考えて、
「大好きな<読書の習慣>を維持するためなら、何でもかまわない!大いに自分を甘やかせばいいのだ!」と思っています。それで本との縁を継続できるのであれば……。
すまし込んで偉そうにして、本読みに消極的になるよりも「所詮、わたくし大した者ではございません。この程度の<本読みサイト>です。それでよろしければ、ようこそお越し!ウェルカムでござりまするm(_ _)m!!!」って方が良いのです。マンガも一冊です。
ごたごた言い訳をしてしまいましたが、これで4巻まで買い置きしてある「海街diary」を心置きなく読めそうです。本書の感想は本当は5です。良い感性の作品だし、気持ちよく読めた。感想4+にしたのは、俺自身の吹っ切れなさだろう、と思う。でも、読書に対するそういう見栄・虚栄を持ってしまうことも大事にした方がいいかなとも思うのです。
昨夜観た
是枝裕和監督の映画「海街diary」の原作だが、映画の中身は第1巻だけでは、カバーし切れていないことを確認した。同時に、
採用されているシーンはセリフも含めてほぼ正確に再現されているのも確認できた。
「優れた映像作品の原作は必ず優れている」という俺自身が実感して見つけた法則は、今回も実証された。このコミックの一番良いところは、何よりも言葉と物語りだと思う。
俺は是枝裕和監督の作品に見られる「人間の存在をを丁寧・正確に再現し、優しく描き表現しよう」という作風を非常に気に入っているが、第39回日本アカデミー賞、最優秀作品賞、最優秀監督賞(是枝裕和)に輝く
映画「海街diary」の成功は、是枝監督がこの吉田秋生原作のコミックを「映画にしよう」と決めた時にすでに約束されていたと思う。
何も足す必要はない。すべてが原作の中にある。監督は、その素敵な物語りの数々の中から気に入ったシーンをチョイスして、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずらの素晴らしい女優陣を選び、演技を任せればよいだけである。
要するに、是枝裕和監督が、この原作コミックを「映画にしよう!」と決めた時に、この映画の成功は約束されていたのだ!と俺は思う。
【目次】蝉時雨のやむ頃/佐助の狐/二階堂の鬼
【内容紹介】
海の見える街、古都・鎌倉を舞台に清新なタッチで描く、家族の喪失と再生のものがたり。吉田秋生が新境地に挑む、畢生(ひっせい)の感動シリーズ! 男の部屋で朝を迎えた三姉妹の次女・佳乃(よしの)に父の訃報(ふほう)が届いた。母との離婚で長い間会っていない父の死に、なんの感慨もわかない佳乃は…。鎌倉(かまくら)を舞台に家族の「絆(きずな)」を描いた限りなく切なく、限りなく優しい吉田秋生の新シリーズ!!