２月２２日
日本の里帰りには必ず本屋へ行く。
本屋は最高の時間潰しの場所だ。 グルグル回っていると１時間があっという間に過ぎてしまう。
本屋がセレクトしている雑貨も何気に好きだったりする。
意外とセンスのある物がある。
本にも流行があるから
「へ～～～。今、こんなのが流行ってるんだ～」って、ちょっとした世の中も分かる。
私はＯＯ賞とか受賞した作家さんの本は難しい。
なかなか自分の世界と作家さんの世界に入れない。
だから本を買う時は「タイトルが面白そうなもの」を見つけてる。
ハードカバーは持ち帰りが大変だから文庫がメイン。
旅行にも持ち歩きが可能だし邪魔にはならない。
さて、今回 面白そうな本は「最後の秘境・東京藝大」と言うカオスな話し。
このタイトルで何となく想像が出来てしまった。読んでいてクスッと笑える。
サクサクと読めてしまう事、そして藝大に通う人たちの性格も把握できる。
芸術家の日常ってカオスもあるがクレイジーな世界。
私はファッション学校卒だから そのカオスな日常は分かる。
みんな頑張って美大の受験校へ受かっても入ってしまったら何もしない。その意味も分かる。
燃え尽き症候群だ。
ある知人の息子さんは学習障害を持つ。幼いころから絵を描くことだけ集中が出来ることから夢は画家になりたく東京藝大に受かる為の受験校に通っている。
ここで捕捉なのだが海外の美大の受験と大きな違いは日本は美大は誰でも受験が可能だが
海外はGCSE、Aレベル、IB、などの資格を獲得しないと美大や音大の進学が無理。
スケッチやお題だけの１回切りの受験システムではなく積み重ねシステム。
美大や音大受験に関する作品やグレード級を取ったり準備が必要。
イギリスの美大の受験には１０作品の提出があるので明日にでもすぐ受験したい。ではない。
日本の美大の合格は大学の色がある。
国立、私立の採用も異なり藝大となると学科コースに３，４名しかいないこともある。
日本の将来を代表する芸術家が多く誕生する中、藝大卒には行方不明になる生徒も多い。
これは芸術系あるある。
イギリスの音大受験はグレード８級まで取得し楽器も２以上の決まりがある。
例えばヴァイオリン。ヴァイオリンの数が圧倒的に多く楽団に入るのも困難。
ヴァイオリンを諦めヴィオラに変更する人も実はあるある。
ヴァイオリン＋ヴィオラ
ピアノ＋フルート
サックスフォン＋クラリネット
中学の頃から音大、美術に関する基礎を作り大学受験となる。
ファッション系も美術の選考が必要となる。
日本のファッション専門学校の様に誰でも入学が出来ない。退学が多い日本のシステムと異なる。
後は進路の融通もない。
欧米の進学にはチャンスがあるので進路の変更が異なるなら早期に大学機関に相談が出来る。
わが娘も多摩美に留学をしてきた。
私は学校見学をしてきたが本当に素晴らしい学校だ。ワークショップが本格的過ぎて驚いた。
中庭もちょっとした野外美術館。環境ばっちりだ。ここに入学した学生さん達はなんて幸運なんだろう。
美大、音大、ファッション専門あるある。
その１課題に追われる日々。
私が３年間通った某ファッションスクールは鬼のような課題が毎日ある。
１日でも提出が遅れたら同じものを３枚書く罰則がある。
今に思えば全く見意味で社会にも役にも立たず時間の無駄をしている。と思う。
同じものを３枚…ある意味強制で強引なやり方は 今の社会には通用はしない。
丁寧なものを１枚と雑に描いたものを３枚、どちらが正しいのか？ってことだ。
教員室にも入るときにも１礼し去る時にも１礼。鳥居をぐぐる神社のような儀式がある。
こんな事を会社や社会でやってしまったら、社員は皆ぽかーーーーん
だろう。
この学校に入ったら刑務所並みの厳しさはある事だけは確か。
貧乏か？金持ちか？
芸術系に入学してくる人は貧乏か？金持ちか？のどちらかだ。極端な家庭の子が多い。
私が居た学校には大手飲食店がサポートしてくれる支援があるが、これが奴隷のようなシステム。
マンション完備、学費は大手が出す。（学資ローン、企業支援金など）
この制度を受けてる人は必ず退学する。
理由は簡単。学校が終われば勤務先のバイトをする。課題をする時間なんてない。
土曜、日曜も勤務の為に友達の交友すらゼロ。 何しに東京に出て学校に行っているのかが分からない。
作品や課題、画材に素材に毎月お金が掛かる事から親からの仕送りそのまんま使う。
私はニューカッスルの美大の見学にて親の質問会で耳を疑った。
「年間で画材だけでいくら必要ですか？」
一番、聞いてはいけない暗黙な了解の質問に教授はこう答えた。
「そうですね・・・・最初に基礎的な絵の具や備品などを揃えるので１５０ポンドくらいですかね」
初期で１５０ポンドは必要だが毎月とか展示会や作品会に掛かる費用コストは一切言っていない。
イギリスの美大は大きな画材に関しては学校が提供したりレンタルをして生徒の負担を少なくするが、
多摩美はすべて教材は自己負担。本当にお金が掛かる。
だからスコットランドの公立高校の進学には美大や音大は進めない。
理由は「将来食えない」「金がかかる」と言う理由から生徒に現実的な社会を目指させている。
４年生は下級生を使う。
これ美術大あるある。先輩の作品の手伝いから技術を盗む意味。イギリスのファッション学校も同様で
美大２年目になると先輩の弟子となりコキ使われる。
ファッション系には派閥や喧嘩も絶えない。喧嘩あるある。
一からミシンの縫い方やパターンの書き方とか そんな軟な事じゃない。
分からないなら自分で考えて
あ・・・・このやり方って・・・プレタポルテ系だ。現場の実践的な教え方だ。
デザイナーの考え方の阿吽の呼吸と言うか作品に対しての意味を知る授業の１つ。
全部のデザイン会社がそうじゃないが本気で有名デザイナーの下で働きたいならシゴキある。
これで辞めてゆく人が多い。
最初の１年は犬の世話
１学年上の本田先輩は学園でも有名人。後輩にも話が上手でフレンドリー。そして彼はヤマモトヤマをリスペクトする人だった。※ヤマモトヤマはあくまでも偽名
本田先輩が持つ服は全てヤマモトヤマ。
裏切りなしでヤマモトヤマを愛する本田先輩は企業実戦で念願のヤマモトヤマに行くことが決まった。
卒業し本就職先もヤマモトヤマだ。
学園中の鏡と言うか、本当に念願すれば入社できるんだと後輩を驚かせた。
それから１年・・・
風のうわさで本田先輩がヤマモトヤマを辞めたと知った。
辞めた理由はついた仕事がヤマモトヤマの犬の世話と言う。
そ、それって・・・・一番やっちゃ～いけない働き方じゃないか？？？ イヌハラ
テニス部が１年間ボール拾いの為に部活があるようなもんだ。こんな意味不明な事を１年間やっていたら
上手になる訳がない。
ヤマモトヤマの愛犬の世話係？に任命をされたようで（酷い
）その後転職をした本田先輩は学園を訪れた時にはヤマモトヤマの服は着ていなかった。（特攻服）
あんなに熱心な信者だったのに、その時の本田先輩は明るくてあか抜けた感じがした。
きっと・・・呪縛が解けたんだろう。
神ちゃん、今日もお金がありません。
同じクラスの神ちゃん。入学当時は怪談芸人のタニシみたいな雰囲気。ほんと、あのまんま。
東京のファッション系に入る人の９割は みな県外（田舎）からやってくる。
ある日。神ちゃんが長いスカートを着てネイルして登校。
学園中が驚いた。今じゃ普通かもしれないが
「神ちゃん・・・シャズナファンだっけ？」（懐かしい～当時はやったバント）と爆笑の渦になった。
実は神ちゃん、シャズナのイメージで無くスコットランドのキルトをイメージ そっちかい
う～ん・・・
奥が深かった。
よーーーく見るとプリーツはない。キルト（タータン）の布をグルグル巻いて横でピンで留めているだけ。
「俺さ、服を買う金、ねーからユザワヤで布買って巻いてるだけ」
え～～～～～ それじゃ～インド人じゃねーかよ 更に深かった。
とにかく神ちゃんは変わっている。
先輩から譲ってもらったテレビを電車を使い運ぶ。しかも今どき無い白黒テレビ。（地デジ前）
ある日の夜N〇Kの集金屋がやってきて大喧嘩したそうだ。
先輩にテレビをも貰うまでアパートにはテレビが無かった。
N〇Kの集金屋が玄関越しに「俺、テレビありませんから」と話すと「嘘だみな、そうやって払わない」の言葉に逆切れしN〇Kの集金屋を部屋に上がらせた。
本当にテレビが無く無言でN〇Kの集金屋はその場を去った。謝りもせずに。
神ちゃんが言った一言は「なんで俺を信じない」 ちょっと名言ぽく笑えた。
その後、奇妙なファッションをしていた神ちゃんの就職先はJ社グループのメンズに決まった。
風のうわさで数年J社グループで働き その後転職した先は町中華屋さん。は？？？
「俺さ～なんか食をやりたくなったんだよね。今度、食わせてあげるよ」
しかも・・・町中華を選ぶ神ちゃん・・・。
毎回、飲み会は神ちゃんのアパートがたまり場が定番。
理由は みんなが持ち寄りするから。（酒やらつまみやら）
その後 次の風のうわさでは町中華屋を辞めてホストに転身聞いた。何事にも経験だな。
２千万のピアノを持つヘレナ
ロンドンの音大卒後、アメリカの音大進学したヘレナ。
彼女の持つピアノは２千万する。マンションが１つ買えてしまう代物。
ロンドンの狭いアパート暮らしの中で寝る所すらなく２千万のピアノの下で食事をし寝ていた。と話す。
今も彼女は現役のピアニストであり音楽学校のピアノの教師やグレード級の審査をしている。
そんな彼女は一切、炊事、掃除、家事はしない。毎週２回お手伝いさんが家に来る。
料理は毎回マークス飯。（イギリスのスーパー）
理由は「指」が商売だから。
ケガや突き指なんてしたら仕事が出来なくなる。きっと「指」に保険とかあるんだろう・・・。
ピアノの練習のしすぎて肩こりも酷い…と話す。
全身全霊で弾いて体力を使うから痩せてる。音楽家のアスリートだ。
睡眠には十分に気を使っているのでベットも高額なものを使用していると話す。音楽家は大変だ
そんなヘレナを癒してくれるのはペットのモルモット。
私とお茶の約束をしていた朝。ヘレナからのメイル。
「お茶の時間を午後に代えてもらえないかしら？用事が出来たの」と。
私はてっきり仕事だと思って約束を午後に変更した。
ヘレナは朝にあった出来事を私に話した。
朝、ゲージの中でモルモットが吐血しおりモルモット専用の病院へ行ったそうだ。
市内から４０分郊外に病院がある為 夫に車を出させて２人で急行。
モルモットのCTスキャンに５万ほど掛かった話をされて仰天した。
いやいや モルモットに５万とは・・・・
不謹慎で笑っちゃ行けないが、この話を聞いて心の中でクスッと笑えてしまった。
ドイツ人の彼女はドケチ癖がある。１杯のお茶ですらケチり人に出させる人がモルモットに５万円払うとは
到底考えれなかった。
実はヘレナの他のモルモットも事件が起きたことがある。
１週間。旅行へ行くためにモルモット専用のケネルにお願いをした。
旅行から帰宅し驚いたことはモルモットの訃報。１週間、外のゲージで過ごした為に寒さで心不全を起こしか勝手に処分をされていたそうだ。
それから旅行へ行くたびにモルモットのペットシッターをお願いまでしている。
この一部始終（５万円の話し）私はモルモットの病院の近所に住む知人に話すと
「そうそ、確かに大きな看板がある。本当に連れていく人居たんだ・・・」ってクスクス笑っていた。
もちろん動物が病気なら動物病院に連れて行くがCTスキャンで５万を払う事とモルモット専用病院があるレア事だ。
南米ではモルモットは食肉として食べる。（私は食べたいとは思えないが・・・）
今もそのモルモット何事もなくケロッとして過ごしている。
彼女のモルモットの情熱は止まらない。
カオスの話は続く・・・。
の会社は更に値上げ。と話されました。シャージも変わります。（ケーブル電源）
最近は有名人のOO災害募金、クラウンドファンディングで金を集めるケースも要注意です。
っと思う人は一番危険です。
