7月28日
家の隣に住む おばーちゃん モイラ(81歳)
15年前ご主人が他界され1人暮らしをしている。
社交的な おばーちゃんの1日は忙しい。
そんなお隣さんの敷地内 もう2週間以上も車が無い。
去年も3週間ほど車が無く おばーちゃん曰く「車検と修理に時間が掛かってる」と話された。
※高齢者、騙されあるある。
家からスーパーまでの距離は歩いても10分の場所。
便利だが洗剤やら重たい商品は困るだろう。
「免許、返納したんじゃねーの?心配だから隣に聞いてこい」と夫に言われ様子を見に行った。
案の定 車の車検と整備点検にて不具合が出たそうだ。
そう、去年と同じだった
2009年度の4ドア・フォード車。見た目は普通の車。13年前の使用している。
イギリスでは10年を超える車の道路税、整備点検には高額になる事から大抵は乗り換え時期。
ポンコツ車が使用できない仕組みを作っている。(排気ガス問題も)
後はイギリスから工場やディラーが撤退してしまうと部品の仕入れが困難。
コロナ禍からディーラー方針も変わり例えばベンツなら整備はベンツ社でって感じ。
イギリスの車検は1年ごとにMOTと呼ばれる整備があり合格になれば税金を支払い運転が出来る。
※MOTとは点検で料金はイギリス国内統一。
MOTからの整備不具合なら自動的に修理となる。
MOT合格書の書類が無いと違法と見なし不合格のまま乗り続けると罰金の方が高額となる。
レッカーされ料金も高額、廃車するにも金額が掛かる。
イギリスの駐車違反の多さから数回繰り返すと駐車違反を行う人には教習所の強制講義を受ける。
早い話し「免停」だ。
罰金や違反を無視すると警察事になるので気を付けたい。全てがデジタル化される。
13年愛用してたモイラの車は修理が不可能と判断し整備工場に処分をお願いした。
修理の支払い困難から乗り捨てする人も実は多い。
昔、義母も事故を起こして修理代の支払いが困難から整備工場に乗り捨てた事がある。
こー言う判断をするのは高齢者あるある
次に新しい中古車を買うにしても高齢者に悩まされるのが
買うか?買わないか?の選択である。
電気自動車何て手が届く金額では無い。しかもガソリン高騰化。
高齢者の自動車保険は高い。事故を起こす確率も近年は増加傾向でイギリスでも問題視。
大都市ならともかくイギリスに住むなら絶対的に「車社会」
どんなに便利なエジンバラ市でも車が必要。
イギリスでは73歳になると高齢者講習がありテストに合格しないと運転が出来ない。
義母やモイラの年はギリギリ講習を逃れていた時代。
そしてこの年代の運転免許は写真も無ければ期限が無い。「保険証みたいな免許」
私が住んで居たノルウェーも運転免許の期限が100年付きだ。
車の不具合からモイラの家族と親戚からの忠告は「免許返納」の指示。
次に新しい車を買うにもお金も掛かる。高齢者となると保証人も必要となる。
もしも・・・事故を起こしたら・・・。
誰が責任を背負うのか???
高齢者はバスは無償だ。行政にお願いすれば高齢者バスもある。
モイラが言った一言は
「自分で買い物に行きたい。ネットなんて買い物はしたくない。誰かにお願いされる生活がイヤだ」
あぁああ
この言葉・・・。
ウチの頑固母親も同じ事を行って居る。
「誰かに頭を下げてお願いまでしたくない」と。
余計なお礼やお金を渡さなくちゃならない。と話された。
それが身内でも家族であっても。
今もだが昔はお年寄りは大切に。と言われた。
が 近年の年寄りは矢張り違う イギリスも超高齢者大国。
義母の近所に住む義姉は 義母の面倒が嫌になり「仕事」と言い残しオーストラリアに高跳び。
戻る気配ゼロ。 元気すぎるがゆえに白旗を上げて逃げた。
17年前に義父が他界してから義姉は本当によく面倒を見てみた。(金の面倒も全て)
この国だって年金だけで老後の晩年は過ごせない。
私はモイラに「何かあったらお手伝いをするから申し出てね」と言い残した。
そして彼女は私にこう言った。
「私ね、運転上手なの。事故なんて起こさない。大丈夫だって」
そう・・・・
高齢者ドライバーが必ず言う言葉。
日本には高齢者ステッカーがある。多くの高齢者ドライバーが嫌がる。
イギリスの高齢者も付けて欲しいと私は思っている。
イギリスでは「赤ちゃん 眠ってます」
「R」赤のステッカーは日本で言うなら初心者、練習中。
「P」緑のステッカーは免許持っていますがイギリス道路見習い。の意味。
どちらも車屋さんで販売。
免許を持つ日本人がイギリスで運転なら「P」のステッカーを付けて居ればドバイバーは丁重になる。
果たしてモイラは車を購入するのだろうか???