森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

木材自給率20,2%!

2006-03-31 15:36:42 | 林業・林産業

「平成17年木材(用材)需給実績(見込み)」が発表になった。

林野庁http://www.rinya.maff.go.jp/puresu/h18-3gatu/0330youzai.htm

それによると、昨年度の木材自給率は、前年の18.4%を1.8ポイント上回って20.2%に上昇した。7年ぶりの20%台である。これって、画期的?!

ここ数年、国産材シェアは下げ止まって回復傾向にあったが、これほど大きく上がるとは思わなんだ。知らない人だと、上がったと言っても2%弱で、全体でも2割か…と思うだろうが、やはりこれは凄いことだ。国産材時代到来の兆しとなるか。
18年度の見込みも20.5%と国産材シェアを上げる見通しだそうだ。

このシェア回復に貢献したのは、製材、集成材、合板にスギやカラマツが使われ始めたからである。それも巨大な工場を持つ企業が国産材に参入し始めたためだ。

宮崎では、都城の木脇産業と南郷村の吉田産業(ウッドエナジー協同組合)の工場を見学させていただいた。国産材を挽く製材工場の規模としては、全国の3、4位に入るところだ。本当にどちらもデカイ。国産材が山積みしている光景は、久しく見ていないものだった。

そして無人製材機とか全自動エレベーター式倉庫など、機械化が進んでいる。集成材、プレカットを行い、バイオマスエネルギー利用も行っている。端材をボイラーで燃やして、工場内の電気と乾燥熱源として利用しているのだ。

これまで見たことのある家内制手工業?のような製材工場とは規模も思想も違う。これなら、外材にも勝てる! と思わせられた。
韓国への大規模集成材輸出も、計画に上がっていた。森林組合の人々も、GPSを駆使した森林管理など、先を読んだ事業計画を進めている。これだけの規模の工場を稼動できるだけの素材を安定供給できることも底力を感じさせる。

今どき、まだプレカットや人工乾燥、集成材、合板を目の敵にする業者やマスコミがいるが、お門違いというか時代遅れであることを実感できる。すでに現実は先を進んでいる。

それにしても宮崎の業者は、口では林政や業界の文句を言いつつ、元気だわ。


木の花ドーム

2006-03-30 17:30:06 | 森林モノローグ

宮崎市内に木の花ドームという木造ドームがある。
なんでも木花という地名があり、木造だから付いた名前らしい。
すべて宮崎県産材を使っているという。

青島観光に行く途中に見えて、木造ドームだと聞いて、寄ってみた。
しかし驚いたのは、近づけば近づくほど、コンクリートのドームがクローズアップされたことである。外回りは、完全に鉄筋コンクリートの打ちっぱなし。それも偉容を誇るがごとく、壁面がコンクリート。ドームの膜面も、鉄骨が見える。

中に入って、ようやくドームの骨組みが大規模集成材であることがわかるのだが、それも継ぎ手に巨大な鉄骨がむき出し。指摘されなければ木造だと気づかないほどだ。

どうして木を隠した木造ドームなんだ? ドーム前には説明版があったが、そんなもの、通常の人は読まないだろう。
もしかしたら、木造だと知られると、利用者が危険を感じて嫌がるとか
大規模集成材に金を使いすぎて、内装外装に金を掛けられなかったとか

私は、ドームを木造にする価値はあまりないと思う。機能性なら、鉄筋コンクリートで十分。ただ木造であることに価値がある。アピールの点だ。
それなのに、木造であることが目立たないなんて。

中は野球場になっていて(でも、広さや高さから公式試合は無理そう)、人工芝も敷いてある。しかし人ッ気はゼロだった。


バームクーヘン

2006-03-29 14:37:21 | 森林資源

宮崎では、多くのバームクーヘンを見てきた。

と言っても、お菓子のバームクーヘンではない。木材の木口の年輪を見て、「バームクーヘンみたいだ」という感想が出たことに由来する。年輪幅が広い点が、バームクーヘンのように見えるからだ。もちろん悪口である。

悪口と言ったとおり、年輪幅が広いのは、一般的には嫌われる。密な年輪がびっしり詰まっている木材ほど美しく、強度も強いとされるからだ。そして値も高い。一方で年輪が詰まっていないのは、早く生長している証拠だから、材質は柔らかい。

宮崎は湿潤温暖でスギがよく育つ。だから太るのが早くて年輪幅が広い。奈良では60年70年ものの木が、こちらでは樹齢40年だったりする。それだけに短伐期に向いていると思えるが、それ以上に思ったのは、

年輪幅が広い方が美しいのではないか

ということだ。木目とは、年輪の妙なる曲線で描かれるが、びっしり詰まった幾何学文様よりも、ゆらゆら揺れている年輪の方が自然な感じがする。

加えて、柔らかい材質ということは、湿気をよく吸収するだろう。肌触りもよい。

研究施設では、圧密処理で柔らかいスギ材を固くする研究をしていたが、柔らかいことを売り物にしなさい(^o^)。年輪幅の広がっていることを美しいと宣伝しなさい。


宮崎より帰宅

2006-03-28 23:57:42 | ドーデモ体験談

宮崎より帰って来ました。
宮崎では、杉と桜ばかりが目につきました。でも、桜は散りかけ。
奈良は、これからが桜の本番です。

風邪引いていたのと、飲み歩き?、それに数多くの視察のせいで、ちょっと疲れ気味(^^;)。

でも、ためになりました。ご報告は、また。


先祖代々

2006-03-26 22:17:17 | 田舎・田舎暮らし

郷土史家?を訪れた。

そこでいろいろ資料を提供していただいたのだが、話を聞くと、彼自身の家もかつての名家で山林地主だったらしい。ただし、3代前に逼塞(没落)したという。

その彼がいうのだが、「山林所有者なんて、どんどん変わっているで

つまり、よく先祖代々の土地という言い方するが、結構いい加減なのだ。山林も農地も昔からわりと簡単に取引対象になっていて、持ち主が変わっている。それも何代目が女に博打に放蕩して家財を失ったという話はごまんとあるそうだ。逆に何か商売で当てて、その金で山林や農地を買うケースも少なくない。

何も推測で言っているのではない。「家の古文書見ていたら、江戸時代初期の山林の取引なんぞが出てきた」と現物の古文書を山ほど広げて見せてくれる。

「先祖代々受け継いだ」土地が、たった3代前のものだったりするのだ。

山村・農村は、人の出入りが少ないというのもウソ。かなり入れ代わっている。ある村の過去帳を調べたら、江戸時代から続いている家は一軒もなかったそうだ。昔からIターンも受け入れている。分家と入れ代わったりすることもある。

そろそろ土地神話を打ち破って、山林・農地の流動化を進めるべきではないか。

ちなみに、この郷土史家は、宝の山の文献を、「もう捨てる」という。


紀州檜のシロフォン

2006-03-25 23:45:47 | 木製品・建築

表題を読んで、すぐに意味がわかった人はすごい。

今日は、泉佐野のりんくうタウンにあるイオンショッピングセンターに行ってきた。
ここで紀州の農林物関係の展示会が開かれており、チェンソーアーティストの城所さんらに会ってきたのだが、その会場にあったのがコレ。(写真)
その名の通り、紀州檜で作られており、シロフォンというものだ。

構造はいたって簡単、八角形の台座に薄いヒノキの板を張り合わせたもの。小物入れにしたりインテリアにもなるということだが、本来は楽器なのだ。
よく見れば、中に木の玉が入っている。これを転がすと、なんとも不思議な音が響く。それこそアニメ「もののけ姫」に出てきた木霊の声のようなカランコロン。転がし方で音も変わる。

心地よい音に聞きほれて、購入してしまった。
完成品は1500円、キットが1000円なのに対して、現場でシロフォンづくりをすると、なんと300円! 手作り体験させるための値段設定か。
もちろん、その場で作ることにした。接着剤も提供されるし、作る手間は5分とかからない。持ち帰りの紙袋までもらった。

キット部品は木っ端から作れるものだが、手作りのためか、値段としては少々お高いが、魅力ある商品だと思う。観光客の来る店なら、いいお土産になるだろう。

なんでも女性建築士の提案で作られたものだという。こうした商品開発を、もっと進めてほしい。


携帯電話が林業を変える

2006-03-24 23:35:14 | 林業・林産業

娘に、約束の携帯電話を購入してやった。
うまく使いこなせるか(通話料はいくらになるか)、多少は心配だが、そこは信じておこう。親馬鹿だから(^^ゞ

私がでかけるのは田舎が多いため、携帯を持っても通じないと意味ないとなかなか持たなかった。しかし、ある山奥で住民が携帯使っているのを見て、ここまでエリアが広がったのか、と感心して購入する気になった経緯がある。
今では、たいていの山村でも中心部なら通じる。谷筋の道よりも山の中の方が通じやすいこともある。電波の反射とかいろいろあるのだろうが、林業現場でも携帯がつながる時代がやってくる。

実は、携帯が林業を変える可能性を考えている。
まず事故などに遭遇した場合でも、携帯電話が通じれば救援もすぐに呼べるし、安全性が増す。たった一人で作業する場合も、精神的に楽になるだろう。
集団の場合も、携帯で連絡を取りながら作業するシステムも考えられるだろう。大声で合図を送るだけでは無理な作業ができる。

だが、それだけではない。もっと積極的な使い方もありえる。
たとえば、山の中から工務店やホームセンターに電話し、必要な木材の寸法を聞いて、それに適した木を伐採する。
携帯で各地の木材市場で高く売れる木の情報を調べて、伐採する木を決めたり木の出荷先を決める。
伐採した木の写真を撮り、それを買い主に送信すれば、いくらで買うか、その場で交渉するなんてことも可能だろう。
逆に考えれば、検木のため現場に足を運ぶ手間を随分少なく済ませられる。

GPS携帯ならば、森林地図を作るなどの施業計画に応用できる。
木を伐採した場所の緯度経度を調べて、それを出材する際に丸太に書き込めば、産地認証にもつながる。

いくらでもビジネスへの応用を考えられる。携帯は場所を選ばない。その特性をもっとも活かせるのは情報過疎だった僻地だ。それは林業の現場でもある。

 


本屋で探索

2006-03-23 23:02:51 | 仕事関係

奈良の少し大きな書店に行ったので、立ち読み。

まず北海道の友人が出版したという『木の匠たち 信州の木工家25人の工房から』(誠文堂新光社)を探すが、見つからず。

次に週刊実話。ここに「奈良市民の生駒市長」の記事があり、私のコメントが載っている。「生駒在住のジャーナリスト」という肩書は、始めてだ。
そのうち掲載誌が送られてくると思うが、この記事よりグラビアが楽しみである。

最後に拙著を探す。『だれが日本の「森」を殺すのか』と『田舎で起業!』を発見。もう少しで、田舎暮らしに関する新刊が並ぶ予定だ。ついでにソフトバンク新書というのが刊行されているを見つけた。新書ばやり。朝日新聞も秋には新書を出すとか。
物書きにとって舞台が広がると取るべきか、乱立で共倒れすることを心配すべきか。すでに発行を止めている新書シリーズもある。

今売れている本をチェックするが、私には興味のない分野ばかり。いよいよ時流より取り残されているのかも。

夕方、小学館ビーパル編集部より電話。黄島の洞窟祭の記事をなんとか載せることができた。投稿欄だけど、ホッとする。せっかく身銭切って取材したのに、どこにも発表できないのでは寂しい。


桜の開花と毛虫

2006-03-22 23:56:20 | 森林モノローグ

まだ奈良では桜の開花宣言をしていないが、すでに生駒では咲き始めている。
地域の微気候と樹木の個性によっては早く咲くのだろうね。寒さに強い桜木とか、他者より先駆けたがる桜木とか。

ちなみに今日、長崎県の福江島で開花宣言があった。
しかし私は、2月中旬に訪れた黄島(福江島の沖)で桜の花を見ている。この島は、福江島より1度ほど平均気温が高いそうだ。距離はたいして離れていないが、1カ月以上も開花の時期が違うのは面白い。

ところで桜の木は、手入れしないと育たない。とくにソメイヨシノは。
天狗巣病やナラタケの繁殖など、全国的にソメイヨシノはやられているようだ。また初夏の毛虫(アメリカシロヒトリ)の大発生も、逃れることができない。

それらを防ぐには、薬剤散布が欠かせないが、それを嫌う人も多い。しかし、自分の町の街路樹などで毛虫が大発生すると、駆除の声は高まる。遠くの桜は美しいが、身近な桜の毛虫は嫌われる。
いっそ、世話をしないところに植えられたソメイヨシノは伐採したらどうだろう。太ければ、木工素材としてわりと高く売れるかもしれない。そして山桜を植える。

山桜は、天狗巣病もないし、毛虫も大発生しない。そして蜜が取れる(^o^)。山桜のハチミツは美味しいのだ。

 


ヘアリーベッチの蜜酒

2006-03-21 17:56:53 | 政策・行政関係

昨日の続き。といっても、里山蜜源化計画のことではない。

実は、ヘアリーベッチのハチミツをいただいた。これは売り物ではなく、実験的に取ったものらしいが、少し発酵している。あまり熟成せずに蜂が集めたばかりのものなので、水気が多く、しゃぶしゃぶなのだ。そのため発酵しやすい。
本当は、これを蜂が羽で扇いで蒸発を促し、蜜の濃度を高める。すると糖度が高くなりすぎて殺菌力を持つため、発酵も腐敗もしなくなる。だからエジプトのミイラはハチミツ漬けだったりするのだ。(この過程を省略して加熱して濃度を上げているのが中国のハチミツ。当然、味も栄養も変質する。)

そこで、私もハチミツとしてなめるだけではつまらないので、ハチミツ酒に仕立てることにした。
と言っても、発酵した部分を別の容器に移し、ミネラルウォーターで割っただけ。これを常温で保存すれば、すでに菌は入っているようだから、発酵は進むだろう。どこまでアルコール度が高まるかな。

ハーブをつけ込む手もある。最後は度数の高い焼酎と混ぜて菌を殺せばよいだろう。

ドランヴュイのような酒にならないだろうか。これを里山特産にする。
以上、森とも木とも、田舎とも関係ない記事でした。

 


里山蜜源化計画

2006-03-20 00:40:55 | 政策・行政関係

吉岡養蜂店に行ってきた。例の「アカシアを外来種指定するかも」問題(1月27日ブログ)に関して簡単な記事を書いて掲載されたので、届けに行ったのである。

そこで再び養蜂家と蜜源問題を雑談したのだが、今注目しているのがヘアリーベッチという植物。これも外来種なのだが、秋に種子を播くと、ずっと繁って地面を被覆する。そして春に花を咲かせてから枯れるものだ。この植物が繁茂すると、ほかの草木は生えない。しかし春先に枯れるから、農作物には影響せず、耕作によって野生化しないから、外来種の増殖というアカシアと同じ問題には該当しないはず。

このヘアリーベッチの花からは、なかなか上品な蜜が採れるので、レンゲやアカシアに変わる蜜源にできないかと模索しているわけだ。

そこで私は考えるのだが、全国で放棄農地、とくに棚田が荒れることが問題になっているところにヘアリーベッチを播いて、同時に養蜂の蜜源に育てられないだろうか。

これまで蜜源問題だけを主張しても、一般の人に訴える力が弱かった。しかし、農地の荒廃問題とセットにすることで、地主にもメリットがある。ヘアリーベッチは、豆科であるため土壌に窒素分を増やすから、春以降耕せば肥料効果もある。

題して、里山蜜源化計画。いかがだろうか。


疏水百選

2006-03-18 14:33:01 | 政策・行政関係

農林水産省が、「疏水百選」を選定したそうだ。

 「疏水」とは、人間が灌漑や水運などのために通水させた人工的な水路のこと。運河、用水路と言ってもよいが、トンネルを掘ることもある。その延長は40万kmにも達しているそうで、単なる利水を越えて、景観や文化、そして自然環境も育んでいる。

今回の選定は、全国から公募した499地区を有識者とインターネット等による投票によって最終的に110地区に絞ったもの。百選と言っても、100を越えている。

農水省だけではないが、官僚は「○○百選」がお好きなようだ。たしかに棚田百選、名水百選などのように、選定によって注目され、また選ばれた地域にとっては誇りとなり、その後の保全が進むようになった例もある。その効果を狙っているのだろう。先人の建設したものの価値を再評価することで、現在建設中のものにも目を向けてもらうことも考えているはずだ。

そのうち雑木林百選、人工林百選も登場するかもしれない。さらに悪のりして、ダム・ダム湖百選とか、護岸工事百選も選び出すのではないか。

選ばれた中で有名なのは、琵琶湖疏水だろう。だが私は、三重県のまんぼが気になる。これは、地下を掘り抜いた疎水で、中近東の砂漠にある地下水道カレーズを思わせる。一度、あの中を歩いてみたい。
昔は自然の洞窟ばかり行っていたが、今では人工の穴の方が、作った人々の思いなどロマンがあるように思えてきた。森も、天然林より人々が関わった森の方が想像が広がる。


 


林業から見た地図

2006-03-17 22:59:10 | 森林モノローグ

紀伊半島の地図があったら見てもらいたいのだが、半島の先近く、奈良県と三重県の間に挟まったところに「北山村」という土地がある。ここは和歌山県。全国で唯一の飛び地自治体だ。

その北側に下北山村、上北山村がある。こちらはどちらも奈良県。

以前から気になっていたのだが、なぜこれらの地名は、「北山」なのだろうか。
都(奈良・京都)から見れば、南の山である。現在、北山と言えば、京都北部を指すのが一般的だろう。磨き丸太の北山林業も有名だ。

どうやら、見方が誤っているようである。
北山村の南には、本宮町(現・田辺市)、新宮市がある。こちらから見ると、北の山なのだ。そして、これらの地域を貫くのが、熊野川の支流に当たる北山川。
山から伐られた木は、この川沿いに新宮に流された。そして、港から出荷された。

ここで林業の流通から見た地図が出来上がる。
新宮から見たら北なのだ。

おそらく、同じような地名の配置は、全国各地にあるはずだ。木材は国の重要な資源であり、木材を握るものが国や地域を動かす時代もあったに違いない。
事実、ほんの数十年前、林業資本が日本を席巻したこともあった。明治日本の基盤を作った資本も、林業が生み出していた部分がある。

北山村は、自治体合併の声もあり、その際に奈良県か三重県に編入の話もあったようだ。しかし、選んだのはやはり和歌山県。新宮市との結びつきは、今も切れないようである。

都を中心とした史観ばかりにとらわれないようにしたい。

 


山村力(やまぢから)

2006-03-16 16:13:56 | 政策・行政関係

林野庁が、平成18年度の新規事業として「山村力(やまぢから)誘発モデル事業」を創設した。

なんとも妙なネーミングだが、その意図するところは、「山村地域と都市住民の連携により、山村再生ビジョンの策定など山村への定住者確保につながる様々な取組の中から、全国的に先進的な取組を募集・選定・支援して、山村地域の活性化のモデルとして全国に普及啓発していくこと」だそうだ。ちなみに概算決定額は、1億2500万円。

某筋に、これに応募しないか、と提案された。そのテーマは、龍神村のチェーンソーアートによる地域づくり構想である。なるほど、結構あてはまるじゃないか。

でも、龍神村のチェーンソーアートは、実は今年度「森業・山業創出支援総合対策事業」というのに申し込んで、採択されているのですよ。

「森業・山業」というのも凝ったネーミングだが、こちらの狙いは、全国各地の山村で「森林資源等を活用した新たな産業」(森業・山業)の創出である。林野庁が、森林資源等を活用した将来性・持続性のある優良な事業プランに対して支援を行うもので、30の事例の中に入っている。不肖、私も少し関わっている。

で、次は山村力か(笑)。次々とよく似た事業を考え出してくれるねえ。

でも採択されたら、また補助金を利用して何かできるぞ。