森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

携帯電話が林業を変える

2006-03-24 23:35:14 | 林業・林産業

娘に、約束の携帯電話を購入してやった。
うまく使いこなせるか(通話料はいくらになるか)、多少は心配だが、そこは信じておこう。親馬鹿だから(^^ゞ

私がでかけるのは田舎が多いため、携帯を持っても通じないと意味ないとなかなか持たなかった。しかし、ある山奥で住民が携帯使っているのを見て、ここまでエリアが広がったのか、と感心して購入する気になった経緯がある。
今では、たいていの山村でも中心部なら通じる。谷筋の道よりも山の中の方が通じやすいこともある。電波の反射とかいろいろあるのだろうが、林業現場でも携帯がつながる時代がやってくる。

実は、携帯が林業を変える可能性を考えている。
まず事故などに遭遇した場合でも、携帯電話が通じれば救援もすぐに呼べるし、安全性が増す。たった一人で作業する場合も、精神的に楽になるだろう。
集団の場合も、携帯で連絡を取りながら作業するシステムも考えられるだろう。大声で合図を送るだけでは無理な作業ができる。

だが、それだけではない。もっと積極的な使い方もありえる。
たとえば、山の中から工務店やホームセンターに電話し、必要な木材の寸法を聞いて、それに適した木を伐採する。
携帯で各地の木材市場で高く売れる木の情報を調べて、伐採する木を決めたり木の出荷先を決める。
伐採した木の写真を撮り、それを買い主に送信すれば、いくらで買うか、その場で交渉するなんてことも可能だろう。
逆に考えれば、検木のため現場に足を運ぶ手間を随分少なく済ませられる。

GPS携帯ならば、森林地図を作るなどの施業計画に応用できる。
木を伐採した場所の緯度経度を調べて、それを出材する際に丸太に書き込めば、産地認証にもつながる。

いくらでもビジネスへの応用を考えられる。携帯は場所を選ばない。その特性をもっとも活かせるのは情報過疎だった僻地だ。それは林業の現場でもある。