森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

mixiって?

2005-06-30 21:30:55 | 時事ネタ
知り合いがmixiに紹介してくれた。mixiとは、今話題の「知り合い系?コミュニティ」とか呼ばれるものである。紹介がなければ入れないという閉鎖的ネット空間で、昔のパソコン通信に似ているらしい。

正直言って何も知らないのだが、これはチャンスだと登録した。すると、日記を書くコーナーがある。ただし、すでにプログ等で日記を書いている場合は、それを反映させることもできるという。それなら、とこの『だれが日本の「森」を殺すのか』ブログを登録してしまいました(^_^)。
さらに、プロフィールに写真を付けるコーナーもあり、思わず手持ちの「My picture」を見たら、『森コロ』の表紙写真があったので、これを登録した(^_^)。

こんないい加減でいいのかと思うが、まあ、より多くの人にブログも読んでいただければ幸いですわ。

幻の写真8(ウッドマイルズ)

2005-06-29 23:26:35 | 幻の写真・図
本書の中でもっとも抽象的で読まれにくいのは、第3部だろう。
産地認証だ木材認証だ森林認証だ、加えて「ネットワーク家づくり」なんて言葉も出てくる。その極め付きが「ウットマイルズ」という単語である。

これは、木材の産地から消費地までの距離を表す。これに木材の量を乗じてエネルギー単位となるのがウッドマイレージ。エネルギー量を発生する二酸化炭素で表したのがウッドマイレージCO2 。いよいよわからなくなってきただろう(^o^)。

つまり、木材の輸送に関わるエネルギーを示すことで、遠い産地(たとえば外材)の木を使うと輸送のために化石エネルギーを大量に使ってしまう、だから消費地に近い木を使わないと地球温暖化を進めてしまうゾとユーザーを脅すものなのだ(^^;)。写真に移っているのは、近くの山の木で建てた家(左4つ)と、輸入住宅(黒)、そして全国の平均的な木材使用の家(右端)のウッドマイレージを示したもの。約100倍の開きがある。
まだ一般化していないが、この概念・指標を広めることで地球環境に寄与するだけでなく、国産材、さらに近くの山の木を使う運動を進めようという意図がある。

ところで編集者は、勝手にサブタイトルまで変えてしまう。そのほとんどを私は泣く泣く受け入れたが、このウットマイルズだけは、絶対に外さないと主張した。何もウッドマイルズに思い入れがあるわけてはない。ただ、これから普及しようと頑張っている概念・指標を「一般には知られていないから」という理由で別の言葉に変えてしまったら、何のための本書なんだ、と思うからだ。

難しくても、知って欲しいことがある。そのために書いたのだから。

新月伐採

2005-06-28 20:29:31 | 林業・林産業
拙著で欧州材の売込みを計るNPOについて触れたが、実はこの団体のセミナーが売り込もうとしているのは、新月伐採の木材である。

私は、「新月伐採」というのは噂程度にしか知らなかったが、ここでようやく存在を詳しく知った。ようするにオーストリアで言われ出した木の伐り方で、新月時に伐採した木は、黴びることもなく、虫に食われず、火事にも強く、いいことづくめなのだそうだ。まさに魔法の木材!
だが、そんな不思議なことがあるだろうか。日本にも伐り旬というものはあるが、これは年間を通して伐採すべき季節を示したものだ。樹木の活動期は樹液も増えるなどするから、伐採後の乾燥が大変で、木材の品質にも影響する。これは合理的な話だ。

しかし、新月はだいたい28日ごとにやって来る。それがなぜ材質に影響を与えるのか。それは月の引力のせいだと推測している。ちょっと眉唾(^o^)。
もちろん完全に否定するわけではない。たしかに月は潮の満ち引きを起こすような引力があるし、人間の体調は月のリズムに支配されているというバイオリズム説もあるし、狼男は満月に変身するし……。樹木も何らかの影響があるかもしれない。

しかし、なあ。十分な科学的裏付けもなく、それを木材の売り込む材料にされても。怪しげな健康食品などのセールストークそのままじゃん。結局イメージで木を売っていることになる。
それでも、私が話を聞いた後、次々とマスコミで「新月伐採」が紹介され、本も出た。こんな差別化戦略ってありかよ。

幻の写真7(心地よい木目)

2005-06-27 01:10:53 | 幻の写真・図
写真というより図だが、木の木目の話。

なぜ人は木を見ると心地よいのだろうか、という心理学的な研究をしている人がいる。人工的に線を引いて作った木目もどきと、本物の木目はどこが違うか、どんな木目がより木らしくて見ていると落ち着くか。あるいは節は、人の心にどんな影響を与えるか。
写真は、実験に使われたCGで作った木目と節の部屋の内装の様子(仲村匡司の論文「木質パネルの視覚特性のイメージ」より拝借)。

ややこしいので詳しくは本書をお読みいただかないと説明できないが、少しだけ紹介すると、木目はパターン化しないブレが重要なのだそうだ。よく言われるf分の1のゆらぎもその一つなんだけど、必ずしもそれだけではないらしい。f分の1であっても不自然に感じるものもあれば、そうでなくても自然の木と思う線もある。人間の心ってのは、ややこしいものである。
木材としては無節で柾目が高級とされるんだが、節のない木は、木らしくない、板目ほど本物らしいと感じるという結果も出ている。

まあ、このような研究を進めると、新建材の表面に、どんな線を印刷したら本物の木っぽく見せられるか、という研究にもなってしまうところが悩ましいねえ。

書店にあった

2005-06-26 12:10:19 | 出版後の反響
娘がお茶犬グッズを買うのにつきあって奈良のイトーヨーカドーに行ったら、たまたま大きな書店に気付き、拙著があるか探す。生駒の書店は小さいからと諦めているが、ここならあるかもしれない。
ところが、ないんだな。焦って探す。新刊コーナー、なし。ノンフィクションコーナー、なし。森林コーナー、なし。
そんなバカな。……と必死に探すと、離れたところにあった水・環境コーナー?でついに発見! 書店で確認第一号である。

それにしても、たった一冊かよ。平積みしろよ。だいたい分類が悪いぞ。初めて見つけたにもかかわらず、文句がばかり浮かぶ。
昔、勤めていた会社で教わったのは、書店で自社の本を見つけたら、目立つように並べ替える、店員に声をかけて、わざと場所を聞く、見つけたら、大きな声で「やった、欲しかったんだよ!」と叫ぶ……といった基本を思い出した(^o^)。
さすがに店員に声かけはしなかったが、周りの本より少し飛び出して、目立つようにした

みんなも、書店で見かけたら、目立つように並べ替えてね。

幻の写真6(チェンソーアート)

2005-06-25 17:21:01 | 幻の写真・図
コメントでチェーンソーアートの話題が出ているので、ちょっと順序を変えて、先に紹介してしまおう。
本書では、ほとんど最後に登場するんだけどね。

チェーンソーアート(チェンソーアート、チェンソーカービングとも表記する)は、ようするにチェーンソーで木などを彫刻するホビーだが、それが芸術のレベルまで高まったもの。欧米で生まれ発展したが、それを日本で広めたのが現・和歌山県龍神村在住の城所啓二さん。先にコメントをいただいた方だ。

私は、このアクティビティを木づかいの一つとして取り上げ、今後木材の需要を喚起する材料として、また山村を活性化するネタとして広がる可能性に言及した。こうしたことを知らない人を話すと、まさか? と驚き否定的な反応が帰って来る。たかが木彫で、たかがホビーで、と感じるようだ。
さて、どちらが正しいと思うか、本書を読んで判断してくださいね。

写真は、城所さんが龍を彫っているところ。

本文の間違い

2005-06-25 01:28:23 | 出版後の反響
取材した人に『森コロ』を謹呈すると、たいてい返信があるが、その中で間違いを指摘された。

このブログにも写真を載せた新木場の15号木材埠頭だが、本文には「新木場センタービルの屋上に立って周りを見回すと」と書いた。ところが、このビルは新木場センタービルではなかった。センタービルは新木場駅の駅前にある。写真を撮ったビルは、「東京木材埠頭の事務所ビル」だそうだ。もらったパンフレットにあったビル名を勘違いしたようだ。ちなみに東京木材埠頭は、株式会社だったはずだ。

この程度の間違いでよかったが、謹んで訂正します。

幻の写真5(平城宮・朱雀門)

2005-06-24 00:45:45 | 幻の写真・図
今、奈良の平城宮跡では、かつての奈良の都の復原事業が進んでいる。
すでに朱雀門(南の大門)や庭園などが完成しているが、現在進むのが、大極殿だ。大極殿とは、天皇が国家行事を執り行ったとされる巨大木造建築物。こちらの写真もあるが、工事現場っぽくてあまり見栄えがしないので、朱雀門の写真をアップしておこう。

『森コロ』では、日本の木造建築の足跡を追いかけている。縄文・弥生時代から現代に到るまでだ。幸いというか、東大寺大仏殿に始まり、五重塔など巨大木造建築の多くは奈良・京都にあり、取材には非常に都合がよかった。

もっとも取材を申し込むと、結構難渋する。我が家から車で20分の平城宮跡の大極殿を見ようとすると、東京の文化庁に申込み、取材願を出さされ、それが平城宮跡整備事務所に回され、さらに質問に応えるために奈良文化財研究所などにも連絡が入り、各者の日程を都合する……こんなことやっているうちに、なんと2ヶ月もかかってしまった。

サイン入り著書

2005-06-23 21:10:38 | 出版後の反響
わざわざ生駒まで拙著を買いに来てくれた人がいる。しかも女性(^o^)

せっかくだからとラッキーガーデンでお茶する。(ラッキーガーデンは、生駒山中にあるスリランカ料理店。私のリビングと化している。)私は、ゴッドコーラという薬草のようなハーブティを飲む。頭脳明晰になるのだそうだ……。残念ながら今日は曇り空で、あまり眺めはよくなかったが、緑の中でお茶するのは、気持ちよい。

もっとも二人で話すのは、本のことより近況の方が多い。子供のこととか、老後とか……。年ですわ。今頃になっての私の夢は、自堕落に生きること、でした。
ところでわざわざ生駒まで来てくれたのは、サイン入りの本を、ということだったのに、肝心のサインを忘れていた。あわててボールペンでする。ごめんなさい

幻の写真4(古代の出雲大社)

2005-06-22 12:44:42 | 幻の写真・図
古代の出雲大社は、現在の二倍の高さがあったという。48メートルである。
まさか、伝説でしょ、と思われていたが、数年前、それを裏付ける巨大な3本を束ねた柱の遺物が発掘された。これが9カ所にあり、30メートル以上、本殿を持ち上げていたらしい。
平安時代の建立だが、記録では何度も倒れている(^^;)。当時の技術では、高層建築を維持するのは大変だったのだろう。古代の木造建築は素晴らしい、と言い切れないところが面白い。

ちなみに、私はその遺物の木根を見たくて訪れたのだが、現地にはなかった。本物は、保存のため奈良に送ったという。奈良? ちょっと嫌な予感がした。奈良で遺跡の木材を保存する技術があり、請け負っているのは、元興寺文化財研究所である。そして現場となる保存科学センターは、生駒にあるのだ! 我が家からもさほど遠くない山の中。よく私はその前を散歩している。
つまり、島根県の出雲まで訪ねたものが、自分の足元にあったことになる。青い鳥探しじゃないんだから ただし、見学することはできないけど。

写真では、見つかった木柱の大きさだけでも感じて欲しい。

購入者

2005-06-22 00:00:31 | 出版後の反響
そろそろ「『森コロ』買いました」というメールが来るようになった。 もっとも注文して取り寄せたとか、オンラインで申し込んだというものばかりで、まだ書店に並んでいるのを見た、という声はない。実は私も書店では見かけていない。生駒の書店は規模がたいして大きくないし、郊外型書店で品揃えに偏りがあるので諦めているのだが、未だ現物を書店で見ていないというのは、なにかしら不安(^^;)。 本当に書店で売っているのだろうか。実は奥にしまわれているのではなかろうか。実際、取次が書店に送っても、店頭に並べず送り返すケースは非常に多い。スペースに限りがある店では、並べる本は「売れ筋」に絞られてしまうのだ。『森コロ』は売れ筋と判定されていないんだろうな…… どうもひがみっぽくなる

幻の掲載写真3(森林認証制度)

2005-06-21 15:47:27 | 幻の写真・図
写真というより図、ロゴマークだが、SGECのものである。本当は、もう一つFSCのものも掲載したかったのだが、このプログでは一枚しかダメらしい。

と言っても、普通の人にはわからんだろうなあ(笑)。
詳しくは本書をお読みいただきたいが、今森林認証制度というのが広がりつつあって、ようするに環境に優しい森林経営をしています、というお墨付き。国際的な組織に森林管理協議会(FSC)というのがあるのだが、それに対抗して誕生した日本独自の緑の循環認証協議会(SGEC)の認証ロゴマークである。つまり認証を受けた森林から出された木材には、このロゴマークが入るわけ。

この認証制度が、日本の木づかいにも大きく影響してくるということを、本書では記しているのですわ。

謹呈本の発送

2005-06-20 23:20:32 | 出版後の反響
謹呈本を段ボール箱に入れて、どさっ、と郵便局に持ち込んだ。
これで、ほとんど。あと数冊、事情があって送り損ねているものと、リスト漏れを発見したものがあるが、とりあえず終了しそうだ。いわば義務を果たした気分。

これからは「販売」である。実は先日のガシファイヤー実験で、2冊売った
どこに出かける時も1冊や2冊鞄に忍ばせておかねばならない。これを私は、「行商」と呼んでいる。今の世は、著者自ら行商する心構えが必要なのよ。

幻の掲載写真1(ラオスヒノキ)

2005-06-19 16:12:00 | 幻の写真・図
ふと気がついたのだが、本書を発行前に写真を掲載するから本文との関連写真を送ってくれ、と発行元に言われた。そこで少なからぬ写真を送ったはずだ。
ところが、発行された本書には写真は1枚も載っていない。どうせページ数の関係で削られたのだと思うが、結構手間かけて選んだのに。

そこで、ここに少しずつ掲載されなかった写真を紹介していこう。本当は中国に輸出される木材が貨物船に積み込まれるところが本書の第1部冒頭であり、それが最初のはずだが、それはすでに宮崎に行ったときにも紹介したので、後回しにして、まずは東京新木場。日本で唯一残るラオスヒノキである。もう8年も海に浮いている。これだけ太いヒノキは世界的にももうない。もっとも、新木場自体に木があまりないのは驚きであった。