29日は、遷都祭のアースディ・イベントに参加してきた。
奈良・平城宮跡地で開かれるイベントで、2010年の平城遷都1300年に向けて開かれている。世界遺産登録されてからだっけ。
ここに、吉野チェンソーアート倶楽部もデモンストレーションすることになったのである。招待されたのではなく、あくまで場所を提供されただけなので、これは経営的に意味があるのかという議論もあったのだけど、まあ、普及を図る現時点では、倶楽部とスクールの告知も必要だということで参加したのである。
幸い、素晴らしい晴天の下、上々の環境で行えた。場所は、会場の外れだったのだが、それなりのギャラリーは集まってくれた。こちらからは3人が出演。詳しいことは、出来杉計画を見てください(^o^)。
ちなみに写真は、福本雅文さん。森の名手・名人に選ばれた人である。分野は、大径木伐採。吉野でも数少ない、1mを越えるような大木を伐れる人だ。
実は、会場には朱雀門や大極殿など、平城宮の建築物の復元が進んでいる。いずれもヒノキの大木を大量に使った一大プロジェクトだ。そして福本さんが伐った木も使われているのである。
朱雀門には、葛城山で伐ったヒノキの大木が使われたとか。直径は80センチくらいで8m、しかも節なし。こんな木がまだ残されていたのかというような良材だ。
ところがびっくりしたのは、その値段。あえて明かさないが、所有者から買い取ったのは、ほとんど捨て値である。なぜなら傾斜45度の山のとんでもないところにあり、ほとんど伐採と搬出不可能と思われていたからだそうだ。
それを福本さんは伐採し、へりコプターで吊り上げたそうだが、乾燥後も2,6トンあり、限界に近かったそうだ。それが転売されて、朱雀門に行き着く頃には……。
どんな大木、銘木でも、伐り出せないと価値は生まない。