森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

縄文時代の育成林業

2007-03-30 01:15:56 | 林業・林産業

育成林業が最初に始まったのはいつか、ということを考えた。
天然林から木材を取り出す収奪型林業なら、有史前から行なわれていただろうが、ちゃんと植え育てた木を利用する林業である。

奈良県川上村は、文亀年間(1501~4年)にスギやヒノキの植林を始めたとある。これが日本最古の記録であり、おそらく世界でも有数の古さだろう。

もっとも古事記にも、スギの枝を地面に刺して育てる、いわば挿し木の逸話がある。林業とは言えないが、木を育てることは、意外と古くからやっていたのだろう。

が、このほど、もっと古くて、もっと確実な育成林業を発見した。

それは縄文時代だ。場所は、 青森県の三内丸山。

この遺跡は、4000年以上前に1500年も続いた集落跡だ。この周辺にはクリ林があったことが知られている。縄文人は、クリを食料にしていたのだろう。だが、クリの実を食べるだけではなかった。遺跡から出土した建物の痕跡から、使われた木材はクリであったことがわかっているのだ。ほとんどの建物がクリであり、さらに皿などの器にもクリ材は使われていた。そして炭もクリ材。
つまり、ここの縄文人は、クリの家に住み、クリの器でクリの木炭で焼いたクリの実を食べていたとされているのだ。

ここからが、肝心。クリのDNA分析によると、いずれも似通っていて選別して植え育てたことが推測できるのだ。集落周辺のクリ林は、おそらく縄文人が植えてつくった森林なのである。

もうわかるだろう。植え育てたクリの木を木材として利用しているのだから、あきらかに育成林業ではないか。これこそ、日本林業の出発点である!

……こんな趣旨の論文書けないかな。

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産学官連携

2007-03-29 00:52:16 | 政策・行政関係

先日の「タケを食べる」を書いてから、あれ、まてよ、大阪でもタケの研究をやっていたよな、と思い出した。

で、調べてみると、2年前に「近畿竹資源有効活用コンソーシアム」が結成されていた。竹を資源として活用することをめざす産学官連携組織だ。20以上の企業や大学が、竹の加工品の研究開発などに取り組んでいる。

その中核企業タケックスラボは、タケの青い表面より抗菌成分を抽出に成功した。ほかにも繊維を利用したや消臭商品など、幅広く開発している。基本は、タケをまるごと使うこと。一部の成分だけを取り出して有効性を訴えても、価格が馬鹿高くなる。しかし、様々に使うことで総合的な利益が上げられるから、価格が下がる。

これって、林業でも言えるではないか。1本の木から太い幹だけ丸太にして搬出して、それを製材するだけでは儲からない。端材や切り捨てる枝葉も商品化して、全体で利益を上げる構造を作ってほしい。
タケでは、すでに始まっているのだ。同じことをスギとかヒノキでやらないとなあ。

各地の研究所では、結構面白いものがあることを私もかいま見ているが、その成果はあまり世間には知られず、それを利用して商品化したり、販売する会社も現れない。コーディネートする人がいないのか。

これまた先に記した「新型木のトレー」だが、従来型の欠点を克服した新型トレーを開発したのは、技術者ではなく、技術コーディネーターだった。すでにある技術を結びつけて、新しい木のトレーの製造方法を開発したのだ。ただ民間人のため、信用がなくて運転資金を調達するのに苦しんでいた。

産学連携というが、そこに官がコーディネート役を務めて信用付与すれば事業化できるものがたくさんあると思うがなあ。

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『田舎で起業!』増刷

2007-03-28 00:16:07 | ドーデモ体験談

突然ですが、『田舎で起業!』の増刷が決まりました。

出版して3年、もう在庫はほぼ尽きていたので、ちょっと心配していたのですが、よかった、よかった。
ある程度、昨年刊行の田舎で暮らす!と連動した面もあるでしょうが、昨年当たりから、地域づくり関係でお呼びがかかることが増え、再び動きだした感があるので、時代の流れもあるのかもしれません。(出版が2年早すぎたのか…?)

もう一つ、ご報告しておくと、『日本の森はなぜ危機なのかは、完全な在庫切れです。おそらく書店の棚に残っているのがあるかないか、でしょう。でも、重版はしないことになりました。
内容的に古くなった部分があるからです。常に最新の動きを取り入れることをモットーにしていましたが、すると長く売っていくには難しくなるかも。

その代わり、と言ってはナンですが、『森・危機』の続編?進化版?大改訂版?換骨奪胎?焼き直し(~_~)\(-_-メ;)……を現在執筆中です。
こちらは、日本の森林・林業・山村を改めて深く見直そうという企画です。これまで扱ったテーマも含めて、3つの舞台を絡めつつ再び別の目で切り込みます。ある意味、森林と林業と田舎という、私の手がけるテーマの集大成となるか。

こちらは、6月刊行かなあ。5月の割り箸本に続いて、よろしく

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京都大学の卒業祝箸

2007-03-27 00:25:26 | 木製品・建築

京都大学の卒業式では、吉野杉で作られた箸が配られた。

と言っても、長さ50センチはある大きなもので、京大の焼き印も押されている。
これは京大農学部の教授の提案で作られたもので、日本の林業の支援策であり、社会に旅立つ若者に木の良さを伝える記念品でもある。

……とまあ、この話は、関西では先にニュースに流れていたので知っていた。それが昨日は夕方の朝日放送のニュースの特集として放映されていた。吉野の製箸所で、この箸を作る様子も映し出されていた。この一年間、吉野の割り箸を追っていた者としては、それなりに感じるものがある。
特大の祝箸では、実用ではなく記念品だが、それでも手に取れば、杉の木肌の良さを感じてもらえるかもしれない。それが国産割り箸普及にもつながればよいのだが。ついでに、5月発売の拙著にも波及してほしい(^o^)。

ただ、案の定というか、テレビでは「安い外材に押されて国産材が……」のフレーズ。わざわざテロップまでつく。
この「安い外材……」の震源については、改めて考えようと思っているが、ここでも間伐の促進を訴えつつ、箸になるのは太い丸太の背板という矛盾を視聴者は気づいただろうか。

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タケを食べる

2007-03-26 15:06:06 | 森林資源

急に春めいて、山の色も変わってきた。
もしかしたら、今年のタケノコは早いかもしれない。堀り時を意識しないと、旬を逃す。

ところで、タケノコならぬ、タケを食べ物にする研究をご存じだろうか。
「タケノコが食べられるんだから、竹が食べられないはずはない」と、私と同じようなことを考えた人が、浜松の小さな鉄工所にいるらしい。どのように食べるかというと、タケを0,005ミリの粉にする機械を開発したのだ。
研究機関によると、食物繊維のほかアミノ酸やミネラルを多く含み、腸に乳酸菌を届けるのに役立つらしい。竹に含まれる筒状の導管が、乳酸菌を閉じこめる「マイクロカプセル」の役割を果たす。こうした効能をうたえば、機能性食品を開発することも夢ではない。 

なかなか、微笑ましい?産学連携ではないか。

すでに四国や九州では竹粉を家畜の飼料にしているところもあるが、この竹粉をパンやクッキーに入れたり、漬物にも使えるという。工場では、おからと竹粉による「いなりずし」や、竹炭入り黒パンのサンドイッチ、そして竹の葉を煎じたが出るそうだ。

ちなみに機械の名前は、竹を食べる様子から「パンダ」だと。

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木のトレー・シンポ

2007-03-25 00:24:28 | 木製品・建築

昨日は、大阪のカタログハウスで講演とパネルディスカッション。先日の東京で開かれたものの大阪版だ。国産材のテーブルの発売に合わせたものである。

私の話す内容はたいして変わらないが、生駒山と大仏殿の写真がやたら登場し、地元ネタの多い関西バージョンであった。

パネラーには、家具デザイナーの島崎信氏のほか、高知県馬路村森林組合、大分県日田市と岐阜県中津川市の各メーカーから出席している。いずれも日田杉、魚梁瀬杉、木曽檜によるテーブルの製作に関係している。

で、気づいたのだが、馬路村と、合併して旧上津江村を含む日田市。中津川市の隣は恵那市とともに東濃地域。この3つに共通点があった。

それは木のトレーだ。

昨年末にも記したが、木のトレーを現在作っているのは、馬路村と日田市である。そして新型トレーを開発した工場のあるのが、恵那市。そこで木のトレー談義となった。なぜ、現在のトレーが売れないのか。いや、売り方によっては十分売れる、と侃々諤々。

そのうち木のトレー・シンポジウムでも開くと面白いかも。

ちなみに、今回は終わってから飲みに行く相手がいず、一人夜の街をぶらついたあげく、行きつけの生駒のカフェバーで常連さんとうだうだ言っていました……

 

 

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日本の美林

2007-03-24 00:48:20 | 森林モノローグ

非常に懐かしい人から電話があった。雑誌の編集者なのだけど、今はフリーでライター稼業もやっている。

その人からの質問。
スギ林でも楽しく遊ぶ方法はあるか」

森遊びをする場合、たいてい対象は雑木林になる。しかし、山林を購入するなり借りるなりしようと思うと、すでに植林地の場合が多い。しかも手入れ不足だろう。そんな森で楽しめるのか、楽しむ方法はあるか、という質問である。

私が、とっさに応えたのは、「美しい森林づくり」である。まるで安部内閣のスローガンみたい(笑)。ともあれ荒れた植林地を美しくすることが、もっとも楽しい森遊びじゃないか、というわけである。だから下刈り、間伐をするのだ。

とは言っても、一般人を納得させるには理論武装が必要だ。
そこで私が授けたのは、「そもそも日本人にとっての美林は、針葉樹林である」という理論だ。日本三大美林と言って、木曽檜林、秋田杉林、吉野杉林、ほかに青森のヒバ林とか高知の魚梁瀬杉林などを入れることもあるが、いずれも針葉樹の森林である。また写真などで美しい森林を選ばせると、見る前には原生林がよいと言っている人も、人工林を選ぶことが多い。

植林針葉樹林は、まっすぐな幹が林立し、下部の枝は払われているし、下草も刈られている。適度な間伐は見通しもよくする。そうした光景を美しいと感じるのだ。

さらに理論武装としては、適切に管理された人工林ほど、天然林よりも生物多様性が高いという調査結果(たとえば速水林業の森)を示す。

美しくない森林を、自らの手で美しくする。これこそ夢ある森遊びだし、汗を流して作業すれば、達成感はあるし、その思い出が、森を美しく感じさせる。

これで納得して、荒れた杉林を購入して、美しくする森遊びが広がればいいんだけどね。

 

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ローソンの「ケータイお箸」

2007-03-22 00:53:45 | 木製品・建築

 コンビニのローソンは、年4月より店舗で「ケータイお箸」運動を展開するそうだ。「ケータイお箸」とは妙なネーミングだが、ようするにマイ箸と同じく塗り箸の持ち歩きによる、割り箸削減運動である。  

ただし、ちょっと凝っているのが、材料に野球のバットにならなかったアオダモを選んだことだろう。現在アオダモは、資源量が少なくなって困っている。それをアピールする狙いがあるようだ。
製作するのは、ミズノテクニクスとオークヴィレッジ。バット不適格材から箸を製作するという。これまでもアオダモでキーホルダーなど木工品を制作販売していたそうである。

アオダモは、硬くて粘りのある材質だから、すでに塗り箸の素材としては使われているが、バットになれなかった木を再生するというのがローソンにとっての眼目だろう。

ローソンが割り箸削減に取り組むのには、訳がある。現在ローソン全体で年間約5億膳の割り箸を店で弁当などに付けて配っているが、割り箸の値上げが響いているのだ。もし1膳につき10銭上がれば5000万円、20銭上がれば1億円のコスト高になる。

で、肝心の「ケータイお箸」の普及策だが、全面的に販売するわけではなさそうだ。それほどアオダモは多くないからだろう。ケータイお箸のためにアオダモを伐っては本末転倒だし。とりあえずは、ローソンパス1800ポイントで、3ヶ月3,000名にプレゼントするほか、ヤクルト球団にケータイお箸1000膳寄贈(野球教室などでプレゼント)、オークヴィレッジ社等での販売、この「ケータイお箸」一膳につき100円を国土緑化推進機構に寄付し「バットの森」の育成を支援。そしてローソン社員は、全員がケータイお箸を利用するという。ほか東大キャンパス内のローソン店頭で割り箸回収・リサイクル……。

まあ、好きにやってよという感じなのだが、どうみても効果は薄そう。目的はやはりイメージ戦略か。これで割り箸削減なんて、ちゃんちゃらおかしい。ローソンの社員さん、ご苦労さまです。

ちなみにローソンでも割り箸がほしいと言われたらちゃんと中国産のシラカバ割り箸がもらえるそうだ。ただ『ナチュラルローソン』では、国産のスギ割り箸だとか。本気で割り箸問題を考えるなら、全面的に国産割り箸に切り替えてほしいものだ。

※今年5月に、話題?の割り箸本、出版します!

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木の根橋

2007-03-21 00:57:20 | 森林モノローグ

もう昨日になるが、兵庫県の丹波を訪れた。例の森林ビジネス塾に関する謀議を開き、ついでに?講演してきたのだが、この地域の名所が、写真の「木の根橋」。

そのままだが、ケヤキの大木の根が、川をまたいで橋のように架かっている。天然記念物にもなっているが、なるほど、不思議だ。

さて、この根は、どうして川をまたいだのか。枝じゃあるまいし、地面に触れずに空を伸びることはなぜできたのか。

が、おそらく正解は、根が川の上を伸びたのではなく、根の下の地面が水流でえぐられて川となったのではないか。それが自然現象なのか、何らかの意図があったのかわからないが、根と川の主客が逆転してはいけない。

同じような現象は、兵庫県村岡町でも見た。「水を生み出す桂の木」である。
その場所を訪れると、たしかに巨大な桂の根っこから水が湧きだしており、そこを源流とする小川が流れていた。

が、これも考えてみると、桂の木が生えたから水が湧いたのではなく、水場に桂が芽吹き、やがて大木となって湧き口を覆ったのだろう。桂だけではなく、ブナは水を呼ぶともいうが、理屈は簡単。湿気の好きな桂やブナは、水辺や地下水位の高い土地に生えやすいのである。

案外、現象を逆転して見ていることは多いのではなかろうか。

 

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東海道五十三次の絵

2007-03-19 16:30:21 | 幻の写真・図

最近、ちょっとよく使う写真というか、絵。

安藤広重の「東海道五十三次」の1枚、府中(静岡)の丸子宿である。現在でも、絵にあるようにとろろ汁で有名だ。私も大昔に食べたことがある。

が、私が講演で使うのは、とろろ汁の宣伝のためではなく、背景の山を見せるため。

木が生えていない。山は禿げているのだ。実は丸子だけでなく、五十三次の絵の山が描かれているものは、たいてい禿山か、せいぜい松林程度。松は、もっとも土地が痩せているところに生えることで知られている。

そう、江戸時代の山は、どこも禿山ばかりだった。
木を伐りすぎた証拠である。なんだか江戸時代はエコロジカルな世界と思われがちだが、事実は森林破壊がもっとも広まった時代だった。その結果として、エコロジカル?な(質素な)生活を余儀なくさせられたのだろう。

……と、まあ、これを導入部にして、日本の山がほとんど人によって作られたものだと説明しているんだけどね。

 

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タラの芽栽培キット

2007-03-18 00:48:07 | 森林資源

徳島県つるぎ町で、「タラの芽栽培キット」が、道の駅で販売されているという新聞の記事があった。

山菜の王様とされるタラの芽だが、その芽が出る部分を短く切ったものを竹筒に5本詰めたものだ。これで300円とタラの芽だけで販売するより2倍くらいの値段だが、よく売れているという。

しかし! 私は数年前、この商品を提案したことがあるのだ!!

同じく徳島県の上勝町を取材で訪れた私は、そこでタラの芽のふかし栽培を見た。まさしくタラの芽がでる部分を短く伐って、温室で芽生えを促進しているものだ。
そこで見たタラの芽の美しいこと。これを食卓に飾るだけで、ちょっと華やかになる。芽生えを日々観察できる楽しみもある。そして食べて楽しむ。

そこで私は、タラの芽の栽培キットをお土産用に販売することを提案した。実際、私も数本もらって家で育て、芽が伸びたら食べる、という2倍楽しめた。

ちなみに上勝町は、山の葉っぱを料理を飾る“つまもの”として商品化したところ。今では年少3億円というが、この手の見栄え商品の先駆者である。私が取材したのも、その中心となっている「いろどり」だった。
葉っぱばかりでなく、山菜も扱っていたが、私のアイデアに、横石さん、わりと乗り気だったのになあ。その後、商品化したとは聞かなかった。

ところが、ちょっと離れたつるぎ町で開発されたか。こちらも山菜販売が盛んなところだ。つまものと山菜には、わりと共通点があり、どちらも味や機能性などではなく、季節や見栄え、など精神的なものである。それだけに同じ感覚で商品化できる。

 

※ちなみに「タラの芽栽培キット」は、徳島が最初の販売ではない。全国各地で作られているはずだ。まあ、誰でも思いつくよな……。

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新利用システム

2007-03-17 01:35:17 | 政策・行政関係

林野庁は、一昨年の「新流通システム事業」、昨年の「新生産システム事業」が立ち上げたことは、ご存じのとおり。

「新流通」は、B材を合板や集成材に回すもので、「新生産」は、A材を基本的に無垢の建築材として生産するものだ。

どうやら来年度は、「新利用システム事業」が立ち上がるらしい。この対象は、C材らしい。主にチップにして製紙材料やボード類に回す事業である。端材・廃材なども含むのかもしれない。

これでABC揃い踏みということか。あまりに芸のない命名はげっそりする(もう少し具体的にならんだろうか)が、ともあれ国産材すべてを商品化する体制が完成することになる。これらの計画を単純化すれば、大規模工場を稼働させることで、原木の供給と生産とも安定化と低コスト化を進める事業だと理解している。

まだ「新利用」の中身はまったくわからないのだが、曲がりの多いBC材は刻んで板やベニヤ、チップにしないと利用しにくい。となると、大規模なプラントが必要だし、装置産業となる。それは量で勝負という側面が強まる。だから大規模化は賛成だ。(逆に言えば、A材対策の「新生産」は???な面がある。)

ただC材のために伐採搬出するのはコスト面で無理がある。AB材と抱き合わせなのかもしれない。それにチップとなると、広葉樹材も使われる。育成林業だけが対象ではなくなるかもしれない。

これまで曲がりなりにも林業・林産業の世界だったが、ここに製紙産業が参入してくると、どうなるだろうか。

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田舎起業の成功率

2007-03-16 16:16:18 | 田舎・田舎暮らし

福島の講演で、ちょっと話題になったのが、起業の成功率。

私は、約8割は失敗すると常々言っていた。つまり2割しか成功しない。それが甘い、もっと低いという声があったのだが、ここで問題となるのは、何を持って成功とするか、だ。

とりあえず、頭に描いていた事業展開ができて、それなりの収入が得られる(生活が送れる)状態を、私は田舎で起業した場合の成功と見なしている。
それが2割より高いか低いかは別として、では残り8割前後はみんな脱落するかと言えば、そうでもない。

おそらく残りの大半も、相当生活は苦しくなっても田舎生活は続けるだろうと思われるからだ。たいてい貯金の食いつぶしとか、何らかの別収入(家族が働きに出る、都会に残した家の賃貸収入がある、年金に頼る、自身もアルバイト的に起業したものとは別に働く……)があって持ちこたえるのである。何より住居と食費が安いから、生活が維持できるのだ。
こうした多角収入の家計は、田舎特有の構造でもある。多職種少収入従事者、とでも言えようか。

明らかに生活レベルは落ちるが、田舎暮らしは続けられる……。こうした人は、ある意味目的を達したところがあり、物質的にはともかく精神的には満足しているケースとなる。

これも、とりあえず田舎起業成功者に含めると、8割~9割にまで達するだろう。

 

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森林・林業の専門書店

2007-03-15 23:46:01 | ドーデモ体験談

東京へ日帰りで行ってきた。

その話はまたの機会にするかもしれないが、まっすぐ帰るのもナンなので、寄ったのが、東京駅近く、大手前のJAビル地下にある農文協農業書センターである。

ここは農林系の本ばかり扱う書店だ。全体としては農業関係が多いものの、林業や森林もばかにならない量を揃えているうえ、田舎暮らし、地域づくり系の本も数多い。
私が手がける分野が、ピタリとはまるのである。しかも通常は書店に配本しないような、全林協や林業調査会など、ここでしか見かけない本がたくさんあり、専門書から児童書まで含む。雑誌も学会系から軟弱系?まで揃っている。もちろん農山漁村文化協会や、JA(全農)関連の出版物は当然多い。

私の本も、結構あった(^o^)。

森林・林業・田舎暮らしなどの分野の資料を探していて、本は手に取ってから買うかどうか決めたい人にとって、ここはお勧めのスポットである。

よせばいいのに、また本を買い込んでしまって散財したよ。いつ読むんだ?

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デザインは誰のもの

2007-03-15 00:08:45 | 木製品・建築

山口県萩の竹家具製造メーカーは、フィンランドの家具ブランド「アルテック」と契約して、地元産の竹材による椅子やテーブルを製造し、同ブランド製品として輸出することになったそうだ。

家具のブランドやデザインを海外に求めるようになったのか。ちょうど国産材家具をじっくり見る機会があったのだが、そこで感じたのは、デザインの問題。

家具はデザインが重要だが、では、デザイナーがよい設計図を描き、それを真似ればステキな家具ができるだろうか。

同じデザイナーの作品でも、工房が違うと、いや職人が違うと、微妙に違っているものだ。とくに国産材の無垢材を使うと、材の色の差や加工度に差が出る。技術の差もあるが、それ以上に職人のセンスの差があるように思う。

たとえば天板も、寸法通りになっていても、何枚の板にするか、その板の色合いや木目の違いをどのように選ぶかで変わってくる。一枚板だと反るから、たいてい幾枚か集成するが、その枚数で全体の印象がガラリと変わる。無造作に並べると、隣り合った板の色がバラバラだったり、木目が断絶して見苦しい。

おそらく強度などにも影響してくるのではないか。結局、最終的なデザインは、現場の職人が作るものなのだ。外から高名なデザイナーを連れてきても、よいものはできないと気づいた。

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