森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

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吉野巡り

2006-02-28 23:55:48 | 林業・林産業

今日は朝から吉野巡り。

以前、少し触れたICタグによる木材のトレーサビリティ・システムを開発している人を案内して、川上村や吉野町の木材市場などを回る。

詳しい内容や思いはまた改めて書きたいが、感想としては「やっぱり、吉野はすごい!」。あるいは「腐っても吉野や!」(^^;)

伝統に囚われているのか、改革の動きが見えずにいる吉野林業は、困ったものだという思いを持っていたのだが、改めて巨木の森を見て、市場や木材会社に並ぶ原木や製材の質を知ると、歴史に裏付けられた吉野林業の凄味を感じた。
そして関係者と話してみると、思っていた以上に新しい動きに敏感だ。萎縮している林業関係者というイメージは、かなり覆った。何かできそうな気がしてきた。

ちなみに写真は、川上村の樹齢200年以上の人工林。直径1m以上の木が林立している。

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著者校

2006-02-27 16:37:10 | 仕事関係

現在、著者校中。

4月に出版予定の本の再校ゲラが届き、これを1週間程度で校正を終えなくてはならない。それが過ぎると、原稿は私の手を完全に離れて、後は刊行されるのを待つだけになる。だから念入りに……と言いたいところだが、実はかなりアバウト(^^;)。

これまで何度も読み返してきた原稿である。いい加減飽きた(~_~;)。それに、再校だからあまり大きく変えることはできなくて、文章の細々した部分だけだ。
それでも、後で後悔しないためにも、しっかり見ないといけないのだが…。

よりによって、今は不思議と忙しい。明日は吉野に行く予定だし、締め切りがいくつか重なっているし、黄島の体験記を載せる媒体を探さないといけないし。難しい資料調べも山となっている。ああ、確定申告もしなくてはいけない。
と、愚痴を言っている場合でもないなあ。

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大森林の小さな家

2006-02-26 14:56:47 | 時事ネタ

昨夜、NHK教育のETV特集で「大森林の小さな家」という番組があった。地味なドキュメンタリーなのだが、思わず引きつけられて1時間半、きっちり見てしまった。

舞台は、紀伊半島。和歌山県熊野川町(現・新宮市)。その奥の小さな集落?いや、一軒家に住む7人家族の物語を10年に渡る長期取材で追いかけている。
お父さんは、森林管理の仕事をしつつ、森の恵みを存分に受けており、そこに妻と母、そして4人の子供たちと暮らす。
川でアユやアマゴを突き、シカを撃つ。ハチミツ採り。そして山仕事。大雨で災害が起きたり、父が失業したり、病気になったり。子供の通学問題も起こる。

シカの湯気の立つ解体シーンは、なかなかテレビでは見られないものだった。上半身裸のハチミツ採りも、ひと潜り数匹のアマゴを突く腕前も、度肝を抜く。そして林業現場の苦悩も伝わってくる。こういう世界を伝えていかねばならないのだなあ、と思う。

NHK教育、侮れず。

※題名を間違っていたので修正。番組内容は、以下にあります。
http://www.nhk.or.jp/etv21c/backnum/index.html

 

 

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燃える菊炭

2006-02-24 23:54:54 | 森林資源
例の菊炭が真っ赤に燃えるところを写真撮影することになり、四苦八苦。
3時間くらいかかった。

場所は、特別に借りた囲炉裏のある小部屋。茶室に似ているようでもある。しかし菊の花様の断面が完全に真っ赤になるように火をおこすのは難しい。
でも、この炭が描き出す場が、茶道のわびさびの世界なのかもしれない。

バーベキュー用の炭なら、2㎏で300円もしない。でも、菊炭になると、12㎏で1万円。5倍以上の価格になる。茶の湯を演出することで炭の価格も大きく変わる。

ちなみに工芸用の研ぎ炭になると、1㎏1万円を越す。
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クスノキの輸出

2006-02-23 11:34:34 | 時事ネタ

輸出! と言っても現代ではない。

韓国南部の古墳(5世紀末~6世紀初頭)から出土した木棺が、クスノキ製であることがわかったのだそうだ。
木棺は舟形で、長さ3,3m、幅0,8m、高さ40㎝ほどだという。これを作ろうとすると、かなりの大木の板もしくは丸太がいる。

それがどうした、と言われると困るのだが、クスノキは朝鮮半島には自生していないのだ。(かろうじて済州島にはある。ただし、大きく育たない。)ほかは台湾や中国南部である。ということは、この木棺の素材は、日本から輸出されたものと考えるべきだろう。

以前からコウヤマキという日本特産の木による木棺も発見されているから、日本から朝鮮半島に木材が輸出されていたという考えはあった。

朝鮮半島は、昔から木材が不足気味らしく、仏像もアカマツ材などで作っているらしい。クスノキは芳香があり、虫がつきにくいし、木目も細かい。黒檀の代わりに日本では仏像の素材としてよく使われている。輸出商品には向いていただろう。代わりに朝鮮からは、を日本に輸出していたと考えられるそうだ。

もっとも、当時の新羅や百済という国は、日本を別の国と思っていたのかどうか、知らないけどね。

 

 

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菊炭

2006-02-22 16:50:48 | 森林資源

昨日に続いて。池田炭は、菊炭とも呼ばれる。

写真を見ていただいたとおり、炭の断面が菊の花のように放射状の筋が走っているからだ。この美しさが「茶の湯」に似合っているのだろう。

木炭の最高峰というと、最近では素人でも「紀州備長炭」というが、こちらは白炭。そのため火付きが悪い。扱いも難しい。業務用の料理に使う炭なら長持ちしてくれる方がよいのだが、茶会では困る。
その点、黒炭は、火付きがよい。扱いも比較的簡単で、いったん火がいこったら、それほどいじらなくてよい。火持ちもほどほど。そんなことで、好まれる。

もう一つ、違いは、菊炭は樹皮が着いていること。それが美しさでもある。備長炭は皮を落としている。それとはぜないことも条件だそうだ。

アウトドアならともかく、屋内で使う炭がはぜたら怖い。とくに茶の湯では、何百万円もする着物を着た人もいるうえ、畳にも焦げ目を付けるわけにはいかない。

それに向いているのがクヌギなのだそうだ。クヌギそっくりなアベマキは、菊の模様はできるが、皮が分厚くてはぜやすいから×。

炭焼きの際に、一目で原木の種類を見分けて、ほかの木がまざっていたらハネる。こうした技術も重要なのであった。

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台木クヌギ

2006-02-21 23:25:00 | 森林資源

池田炭の取材を行った。2月10日の欄に書き込んだ、黒炭の最高峰である。

7人しかいない炭焼きのうち、大阪側の3人には断られたが、兵庫県の今西さんのところに訪ねることができた。この話は別の機会にして、その現場で見たのが、写真にある「台木クヌギ」である。

池田炭、あるいは菊炭と呼ばれるのは、クヌギの炭だけである。そのためクヌギを育てては伐る、をくり返す。クヌギは、切られても切り株から萌芽を出して更新する。伸びた芽がそこそこの太さになると、また伐られる。するとまた萌芽が出る。

その結果、樹齢何百年ものクヌギが残っている。幹だけが太る。それが「台木」である。なんとも異形のクヌギなのである。ある意味、クヌギと人間の戦いの結果のようであり、共生の見本のようでもある。

池田炭の生産量から計算すると、ざっと160トンのクヌギが毎年消費されていることになり、その面積はいかほどになるか。その面積分は、炭焼きが守る薪炭林ということになるだろう。

 

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自治体数は2000割れ

2006-02-20 00:21:27 | 田舎・田舎暮らし

20日、岩手県奥州市、群馬県渋川市、山梨県中央市、茨城県土浦市、宮崎県延岡市の5つの市が新たに誕生し、大合併前に3200を超えていた全国の市町村数は2000を切り1998となるそうだ。

 国がもくろんでいた自治体数1000にはまだ遠いが、よくぞここまで減ったものだ。市町村数の内訳は、市が763、町が1006、村が229となる。おそらく一番減ったのが、村だろう。

ただし、市の中に村という地名を残すケースもわりとある。和歌山県の龍神村が田辺市龍神村になったように。
逆に、市に合併したのだからと、村を町にするケースもあるようだ。福島県都路村が、田村市都路町がよい例である。

これらの例から、町、村などに対する意識の差を感じる。関西は、わりと「村」であることを自慢する傾向があるのに対し、東北は「村」に遅れた田舎的イメージを持つのかもしれない。もっとも、市になりたい気持ちはどこでも強そうだ。多少権限も強まるようだし、大きいことはいいことだ、的感覚もあるのだろう。

そういえば奈良県明日香村は、「村」を残したいからと合併を拒否した。全国的にも反対運動が広がっていた。実は私も、20年も前に明日香村を取材した時、「人口的には町に昇格することもできるが、あえて村にとどまるのだ」と村の担当者が言っていたのを思い出す。
明日香村のブランドイメージを欲しくて合併を推進した周辺の市町は、明日香村の離脱で、合併協議会そのものを瓦解させてしまっている…(^o^)。

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レイテ島地滑り

2006-02-19 21:35:43 | 時事ネタ

フィリピンのレイテ島で発生した地滑りは、村を丸ごと飲み込み、犠牲者はどうやら3000人を越えそうという。

しかし不思議なのは、映像などを見ても、そんな危険なところには見えないことである。そんな急峻な山が背後にあるわけではなく、比較的なだらかな地形をしているのだ。よほど地面が液状化し、ズブズブの流れやすい状態になっていたのだろう。
一応、2週間続いた雨と直前にあった地震のためだと言われているが、どうもピンと来ない。

そこで指摘されるのが、違法伐採。森林伐採が続いていたから地盤が緩んでいたという説である。

あまりに現場の情報が少ないため、私には判断しかねるが、こういう地滑り・山崩れの時は、常に森林伐採が原因に指摘される。これは、森林は地盤を守っているという常識が強いからだろう。なんだか、森林に過剰な期待を背負わせているようで、可哀相な気もする。

以前、これもフィリピンだが、川の氾濫によって数千人が亡くなった災害があり、その時も森林伐採の影響が伝えられた。ところが、後に肝心の伐採現場は分水嶺の向こう側であり、洪水と関係ないことがわかった。そして洪水自体が、さほど常識外の大きなものでないことも指摘された。
実は、数十年に一度、普通に氾濫する河川敷に人々が住み始め、そこにスラムを形成したことがたくさんの犠牲者を出した理由だったのである。

災害の原因も、よほど気をつけないと誤った認識に囚われる。

 

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割り箸はいつ誕生したのか?

2006-02-18 13:31:55 | 木製品・建築

先に中国製の国産杉割り箸について記したが、今日の新聞に、割り箸のメッカ奈良県の下市町で割り箸に関する資料展が開かれているニュースが載っていた。

それによると、約300年前(1709年)にわりばしの文字がある文献が見つかったとのこと。これは従来言われてきた江戸末期に登場したとする割り箸発祥説よりずっと古い。ただし、14世紀に後醍醐天皇に割り箸を献上した説もあるともいうから、ややこしい。

割り箸は、吉野林業で樽丸(桶や樽の部材)の製作廃材から生まれた比較的新しいものと思っていたが、意外や古い歴史を持つのかもしれない。

ただ、割り箸ではなくても、昔の箸は、だいたい杉のような木材の木っ端を使って作られており、その多くが使い捨てだったらしい。現在の長く使える塗り箸が登場するのは、ずっと後世なのである。

割り箸が資源の無駄遣いかどうかを議論がまだあるが、箸そのものが本来使い捨てだったことを無視しては意味をなさないのかもね。

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中学の入試問題

2006-02-17 12:04:56 | 時事ネタ

奈良県の某中学校の入試問題を目にした。

その社会に、なんと林業が出題されていた。簡単にまとめると、

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
森林資源を守り、木を育てる仕事の手順について、空欄にあてはまる節のない木材をつくるための仕事を5字以内で書きなさい。

苗木を育てる → 植林 → 下草がり → (      ) → 間伐 → 伐採

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

皆さんは、わかりますね。節のない木材をつくる、と言えば「枝打ち」でしょう。
しかし、よく考えるとちょっと不満。
そもそも枝打ちは林業で必ずしも必要な仕事ではないし、間伐の前にやる作業と決めつけてよいのかとも思う。何より、こんな林業作業について教科書に載っていないし、授業で習うこともないだろう。せいぜい間伐までである。「枝打ち」も、地域によっては呼び方が違う。「枝切り」は間違いか。間伐前の細い木なら、「ひも打ち」という言い方もある。

林業県としての奈良県ならではの問題なのかなあ。林業高校もあるしなあ。林業のことを出題したこと自体は、なかなか地域性があってよろしいが、私なら答案用紙に苦情を書きつらねてしまいそう(~_~;)。

 

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ICチップでトレーサビリティ

2006-02-16 14:33:39 | 林業・林産業

野菜から肉類まで、なんでもトレーサビリティ(追跡性。産地と流通証明と考えた方がよいか)が要求される時代になってきた。
木材も、産地が問われ始めたが、食べ物でないうえに加工もされるので、なかなか難しいのが現状だろう。

そこで、ICチップを丸太に内蔵させてトレーサビリティを調べる実験が行われている。まだ詳細は不明だが、加工後もICチップは残り、さらにデータを書き込めるそうだ。すると、エンドユーザーのところで、ピッとスキャナーをかざせば、どこの山でいつ伐採して、どこに運ばれて製材されたのか…木材の流通に関するすべての情報が内蔵できる。さらに進めば、含水率やヤング係数だって示すことができるかもしれない。すごいぞ! 

さらにすごいのは、担当者に取材を申し込んだところ、なんと奈良まで来てくれるというのだ。これでは反対ではないか。

その代わり、吉野の森を案内することになった。アチラはロジスティックの専門家だが、林業には詳しくないらしい。それならと、情報交換することになったのだ。

面白い取材&被取材になりそうだ。

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五島列島の黄島

2006-02-15 10:49:10 | 田舎・田舎暮らし

昨夜、なんとか帰宅した。
13日は見事な快晴だったのに14日はいきなり荒れ模様。帰りの連絡船が出ないとか、飛行機が飛ばないとか心配させられたが、なんとか帰って来られた。この旅の中身については、改めてこちらのブログやら自らのHPやらに記したいが、限界集落と思われた島に意外な事情もかいま見られた。

ところで、行ってきたのは、五島列島のもっとも大きな福江島の沖合にある黄島。おうしま、と読む。周囲5キロ程度の小島なのだが、かつては「水と木さえあれば、福江の城下に負けはせぬ」と謳われたほど繁栄していたそうだ。
その理由は、捕鯨と農業である。人口も1200人を数えた時期もあった。

そして山は頂上付近まで耕されていた。実は私は20年前にも訪れているのだが、その際は山の上まで畑が広がっていた記憶がある。小さな島の大平原、だったのだ。

しかし、今回はその平原がすっかり小さくなり、どこも灌木が繁っていた。人口が50人まで減り、高齢化も進んで耕す人がいなくなったのだ。その結果、森林化が進む。

なんとも皮肉な事情であるが、日本全国で起きていることの縮図でもある。

 

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限界集落

2006-02-12 22:16:05 | 田舎・田舎暮らし

田舎について考えると、行き着くところは過疎問題。

田舎の定義の一つが、人口の少ないところなんだから仕方がないが、最近考えてしまうのは過疎の行き着く先

過疎が止めどなく進行すると、次にくるのは「限界集落」である。
信州大学の教授が提唱した概念らしいが、人口の半分以上が高齢者となり、すでに集落としての機能を失いつつあるところを指す。
学校、診療所、そして商店などは姿を消す。祭などの行事はもちろん、必要な農地や道路の維持さえできなくなり、公的交通や郵便機関からも見放される。今冬だと、雪下ろしができなくて家ごと潰れる集落も現れた。

後は廃村を待つばかり。それが限界集落だ。

いつ、ボタンを掛け違ったのか、政策のどこが間違ったのだろうか。

そんなことを考えながら、明日から長崎県の五島列島の離島へ出かけてくる。人口は50人ばかりだそうだ。

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木材から寒天を!?

2006-02-11 23:40:10 | 森林資源

テレビで寒天料理の番組をやっていた。
で、私も寒天を食べた。

そこでふと思ったのだが、寒天が健康によいとかダイエットに効くというのは、成分がほとんど食物繊維であるからだ。そして食物繊維の正体は、ほぼセルロースと言ってよいだろう。(動物質ならキチンなどもある。)

ならば、木材を食べたらどうなるのだろうか。セルロースは消化できないから、栄養にはならない。するとダイエットになるのでは? 寒天並の健康食品にならないか。

考えてみれば木材を食べ物にする発想はこれまでになかった。セルロースも分解してデンプンとか糖類にすれば消化できるが、セルロースのまま食べてはいけない理由はあるのかしらん。リグニンが身体によくないのなら、パルプにすればよい。ようするに紙を食べる(^o^)。

微木粉にしてしまえば、味はそんなに関係ないと思うし、美味しく食べられる加工法はいろいろあるだろう。飲料にもならないだろうか。

う~ん、アホな発想だろうか。

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