政治家のパーティーに参加してみた。
なんで政治家の? と思われるかもしれないが、理由は略。まあ、あんまり深い意味はないと思っていただきたい。その場のノリです。
幸い、そのパーティーの参加費は安かった。いわゆる政治家の資金集めパーティーの半額くらいではないか。それとも最近はデフレで、これが相場になっているのか。
とはいえ、しっかり食べて、会費を取り戻すまではいかなくても、多少は元を取りたい。
政治家パーティーと言えば、だいたい参加者数の半分以下の量しか食事を用意せず、そこで金を浮かして収入につなげるというのが常套手段。参加者もおつきあいのパーティー券購入が多いから、出席したことを示したら食べずに早々に退散することが多い。だから、あまり用意しても無駄になるという面もある。それだけに下手すると、十分食べることはできない。
そこで、当初から狙いを定める。
まず、料理の配置を確認。中央のテーブルには、立食向きのお定まりオードブルに、洋食や中華系の点心が並ぶ。おお、なかにはカレーライスもあるぞ。ミートスパと、腹持ちの良さそうなものも。
が、部屋の周囲には、壁に着く位置に寿司が並んでいることを発見。さらに隅には、あまり目立たないが、蕎麦の屋台があるではないか。よしよし。
パーティーは、まずオペラ歌手の独唱から始まり、順々に挨拶。支援の言葉が続く。これはちゃんと聞いて、拍手しなければならない。礼儀である。おっと、途中で党の洋食、じゃない要職に就く人が駆けつけて演説。さすがに話し方は美味い、じゃない上手い。
そして最後に真打ち、本人の挨拶。拍手拍手。さあ、これで食べられるぞ。……とまた、別の人が最後に演説。いいぞ、さあ、食べられるぞ。……と、また。(笑) この間、水割りを3杯も飲んじゃったよ。
ようやく乾杯。そこでも挨拶……今度はビールだ。すきっ腹に流し込む。
さすがにしびれが切れかけたが、ついにゴーサインが出た。
スタートダッシュで、寿司台に駆けつける。まずは、ぱくついて腹ごなしすると、すぐに蕎麦の屋台へ。みんな気づいていず空いていた。しめしめ。さらに蕎麦の側にあった寿司なども手中に納めて、自分のテーブルにもどる。
最低限腹に納めたから、ゆったりとした気分だ。案の定、中央テーブルは狂騒状態。あっと言う間に料理の皿が空っぽに。すると人影が減る。そこに悠然と分け入り、わずかに残っているオードブルをかき集め、肉を頬張り、シーフードを奪取。 全部なくなったように見えて、案外、最後の一人分くらいは残っているのよ。
で、ゆっくりと水割りとビールとともにいただく。結構美味いなあ。さすがホテルの食事だ。
意外なことに、これでなくなったかと思えた食料いや食事は、その後どんどん追加された。一度は空っぽになった皿が新たな皿に交換されている。これは奪取、いやダッシュで取りにいく。中央テーブルは、大きく二つあるが、別の方にも遠征。すると、意外な食材が残っていたりして舌鼓。
最後にまた寿司台にもどる。ほとんどなくなり、カッパ巻きとしんこ巻きしか残っていない……いや、その重ねられた寿司桶の下を見ろ。ほれほれ、これまで見逃されていた握り寿司がまだたんまりあるではないか。これもパクつく。
しかし、食いすぎたよ。最後に狙っていたカレーが食べられない。残念だ。お酒も飲み過ぎ。ああ、デザートのフルーツが出たけど、もう……。
こんなパーティーで満腹になれるなんて、あんまりない経験だ。この政治家、いい人だなあ、と高感度アップ(~_~;)。
よいパーティーだった。