「平成17年木材(用材)需給実績(見込み)」が発表になった。
林野庁http://www.rinya.maff.go.jp/puresu/h18-3gatu/0330youzai.htm
それによると、昨年度の木材自給率は、前年の18.4%を1.8ポイント上回って20.2%に上昇した。7年ぶりの20%台である。これって、画期的?!
ここ数年、国産材シェアは下げ止まって回復傾向にあったが、これほど大きく上がるとは思わなんだ。知らない人だと、上がったと言っても2%弱で、全体でも2割か…と思うだろうが、やはりこれは凄いことだ。国産材時代到来の兆しとなるか。
18年度の見込みも20.5%と国産材シェアを上げる見通しだそうだ。
このシェア回復に貢献したのは、製材、集成材、合板にスギやカラマツが使われ始めたからである。それも巨大な工場を持つ企業が国産材に参入し始めたためだ。
宮崎では、都城の木脇産業と南郷村の吉田産業(ウッドエナジー協同組合)の工場を見学させていただいた。国産材を挽く製材工場の規模としては、全国の3、4位に入るところだ。本当にどちらもデカイ。国産材が山積みしている光景は、久しく見ていないものだった。
そして無人製材機とか全自動エレベーター式倉庫など、機械化が進んでいる。集成材、プレカットを行い、バイオマスエネルギー利用も行っている。端材をボイラーで燃やして、工場内の電気と乾燥熱源として利用しているのだ。
これまで見たことのある家内制手工業?のような製材工場とは規模も思想も違う。これなら、外材にも勝てる! と思わせられた。
韓国への大規模集成材輸出も、計画に上がっていた。森林組合の人々も、GPSを駆使した森林管理など、先を読んだ事業計画を進めている。これだけの規模の工場を稼動できるだけの素材を安定供給できることも底力を感じさせる。
今どき、まだプレカットや人工乾燥、集成材、合板を目の敵にする業者やマスコミがいるが、お門違いというか時代遅れであることを実感できる。すでに現実は先を進んでいる。
それにしても宮崎の業者は、口では林政や業界の文句を言いつつ、元気だわ。