シャンソン歌手

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シャンソン歌手リリ・レイLili Ley 舞台衣装への思い

2021年09月28日 00時18分50秒 | Weblog
初めて舞台衣装を着たのは藝大一年生の時
同級生のピアノ生徒さん発表会で
歌唱した時です。
二十歳頃。

ボルドー色の地味なドレスでした。
あまり気に入っていなかったので
もう 手元にはありません。

卒業演奏会で歌唱した曲は
サムソンとデリラというフランスオペラの
デリラ姫 悪女の アリアでしたので
大きい幅のタップリした生地
妖艶な絵柄の
ドレス。

新品同様に保管してあったので
三年前に
お弟子さん美奈子さんが81歳の頃
もらって頂きました。
40年間 の時を経て
美しく舞台映えして嬉しかったです。

大学院に入り
市販のドレスではなく
仕立てて頂くようになり
ました。
素晴らしい プロ作品一点モノ
クチュール舞台衣装は
まだ 数枚 手元にあります。

29歳で 留学してからは
ブリュッセルやパリで
舞台衣装を
購入しはじめ
つい最近まで
フランス製ドレスが多かったの
ですが

数年前からは インターネットネットで
外国のドレスを 個人輸入出来るので
コロナ禍は
とても
便利に
舞台衣装を選べています。

フランス製ならSサイズ36
アメリカ製はXSにしなければならないのに
一昨年
BCBGドレスを二枚
デザインと 色目が
気に入って
ネットで 手に入れたのに
ガバガバ ぶかぶか

サイズを見たらSでした。

一着はギリシャ彫刻の女神さまドレープのデザイン で
くすみブルー地味なのに 綺麗。
10月草月ホールで歌唱するフランス語シャンソン
孤独への道に
丁度良いかも~

昨晩と今晩
2日かけて
私のサイズに
オートクチュール風に仮縫いし
手縫いで リメイク!やった~ 四時間の裁縫仕事。
完成させました。

裁縫は 母のDNAがあり
更に 裁縫教室で 習ったりもしたので
ただただ 楽しいです。
大好き。
数年前までは
デザインして 製図描いて 裁断して
沢山 洋服やドレスを縫いました。

最近は ミシンを断捨離したので
手縫いで 昔の洋服をリメイクするのが
趣味です。
手縫いチクチクは
ミシンより 綺麗に仕上がります。

プロにはなれないし
なりたくは無いですが
生まれつき クリエイティブな作業
設計 デザイン 職人的な 手先技が
得意みたいです。

高校生の時 は 音楽は学校では選択せず
美術工芸を 三年間楽しんで学び
ました。


もっともプライベートでは
幼稚園から中学まで 遊び感覚
趣味感覚で
絵も 工芸も習っていたので

大学受験相談の時

美術の恩師に
女子美か 武蔵美なら大丈夫だけれど
藝大の美術部には無理だから
藝大に
受けるなら音楽部にしたほうが無難
とアドバイスを受け

あーそうか~と 藝大の音楽部を受けて
あまり苦労せずに受かり
17~18歳の頃は
嫁に行き 趣味で 歌ったり 絵を描いたり
工芸したりするつもりで
職業婦人になるなんて~
プロ歌手になっちゃうなんて~

まさかの坂。考えてもみなかったわ。

今は 舞台衣装や衣類を デザインしたり
直したりする趣味が
歌手という職業にも
日常にも 役に立ち楽しめています。

舞台衣装は 歌う曲目の表現の為の道具で
伝達手段なので
大切な小道具であり 主役。

近くで見ないので
シルエットラインが
とても大切なきがして
イヤリングやネックレス ストールは
遠距離に映える使い方の技術が必要ですし
落として迷惑かけることもあるので
舞台の大きさによってですが 私は ほぼ
着けません。

主催者から指定されなければ
アクセサリー無し
シンプル 。
痩せているので貧相に見えないデザインや生地
を選び
ボディラインを隠さない方が
ふくよかに見えるようです。


コロナ禍なのに
今年は 四着 以上新しい舞台衣装を
着る事が出来そうです。
つまり
四回は 全身全霊で 初心に戻り
芸術を 表現する
意志表示。

舞台に感謝しています。舞台衣装は いとおしいです。