9月10日(日) 天気:晴れ 室温:31.7℃
きょうは、公民館の歴史教室に 出席しました。 日曜日に歴史教室が 開かれるのは 初めてです。
19日(火)に 姫路城 夏の特別公開に 中川先生の案内で、歴史教室として 出かけます。 今回は、
そのための事前学習会です。 私は、8月14日に 特別公開を見てきましたので、19日は 欠席し
ます。 姫路城の特別公開を 見たい人が多いのか、見たことのない人もあり、出席者が 多かった。
特別公開は、イ、ロ、ハの渡櫓と、東、乾の小天守と、折れ廻り櫓の6棟が 公開されます。
。。。。。。 姫路城 夏の特別公開 。。。。
1.城郭の鑑賞
・右濃(感性、感覚):歴史を感じる、城郭部を堪能する、歴史の佇まいに触れるなど
・左脳(論理、合理性):「なぜ」を考える。守る・攻める側の意図、建築物の特徴など
2.城郭鑑賞の留意点
・そもそも城とは:戦いのための施設(軍事施設)・・籠城戦における最後の抵抗の場
※城という字は、土に成。 成に 皿を付けると、盛。 土を盛って囲ったところ。
・外敵への備え:「囲む」:堀、土塁、櫓、土塀、曲輪、門(囲んだ曲輪の出入口)
「防御の工夫」:桝形、横矢、石落し、狭間、曲輪の配置
「防御の装置」:武具掛け、竹釘、鉄製L字金具、高窓(煙出し窓)
「軍事要塞・攻撃の拠点・見張台」:天守、櫓
・籠城への備え:食料・武具などの備蓄(櫓・渡櫓)、井戸(往時には 33カ所あった)
・城主の権威の象徴:天守、様々なデザイン(意匠)
3.天守:「櫓」に「望楼」を乗せた形式から 発達、城主の権威の象徴、軍事要塞
外観は 優美・華麗・豪華、内装は 無骨・頑丈、籠城・防戦の装置
(1)天守の構成
・独立式(天守単独):丸岡城、宇和島城
・複合式(天守+付櫓(小天守)):犬山城、松江城
・連結式(大天守=渡櫓=小天守):名古屋城、広島城
・連立式(大天守=渡櫓=2基以上の小天守(隅櫓)):姫路城、松江城
※発展形態:複合式→連結式・連立式(防御強化に主眼)→独立式(元和期以降)
・姫路城:連立天守の特徴:築城時、石垣技術が 発展段階で 90度に積めなかったため
いびつなロの字型になっている。乾小天守は 少し突き出させ、横矢がかかる。
・大天守・各小天守・各渡櫓の地階部分は、石垣に囲まれている。
(2)天守の構造(望楼型天守と層塔型天守)
・望楼型天守:入母屋構造の建物(基部(櫓部))の上に 望楼を乗せた形式
後期望楼型天守:望楼型から層塔型への移行期(下層部と上層部の形・デザイン統一)
・層塔型天守:五重塔のように、各部に屋根を 四方に葺き下ろした形式
(3)天守と意匠
・破風と懸魚
・破風:入母屋破風、千鳥破風、唐破風(軒唐破風、向唐破風)、切妻破風
・懸魚:三花蕪懸魚、蕪懸魚、梅鉢懸魚、兎毛通(うのけどうし)
・蟇股:本蟇股(姫路城、宇和島城)、板蟇股(丸亀城)
・外壁
・下見板張:土塀に板を張り防腐剤(墨or黒漆)塗ったもの
・塗籠(ぬりごめ):土壁に漆喰を上塗りしたもの
※漆喰:石灰に麻の苆を混ぜ、海藻から作った糊で練ったもの
・窓
・格子窓(鉄格子窓、出格子窓)、華頭窓、開口窓、与力窓
※出格子窓(出窓):石落としがつけられている例が多い
『出展・参考文献』:「国宝重要文化財 姫路城保存修理工事報告書」、「国宝姫路城」、「姫路市史」
4.姫路城 夏の特別公開
(1)イの渡櫓:大天守と東小天守をつなぐ。 外観2重、内部地上2階、地下1階
1,2階:東西3間、南北2間半
(2)東小天守:建築当初は、「ひつじさるやぐら」と呼ばれる。 簡素な造り。
外観3重、内部:地上3階、地下1階、3階は 東西3間、南北2間半
(3)ロの渡櫓:建築当初は 「北の長屋」と呼ばれていました。 外観2重、内部 地上2階、地下1階、
地階5室、台所に接続、1階・2階全1室 同じ大きさ、外 漆籠の格子窓、内 素木格子窓
長さ約28.7m、幅約5.9mで、現存する渡櫓の中でも 最大級の広さ。
(4)乾小天守:建築当社は、「いぬいやぐら」と呼ぶ。 準大天守のの役割:1重西面2重北面に軒唐破風
外観3重、内部:地上4階、地下1階、4階・3階 東西3間×南北3間(4階への階段設置)
(5)ハの渡櫓 :建築当初は 「西の長屋」と呼ぶ。 外観2重、内部 地上2階、地下1階(1階へ登り階段)
1階 東西3間、南北4間半、2階 1階と同様の寸法・仕様、東建板引戸窓、西 格子窓。
(6)折廻り櫓・備前門:折廻り櫓は 創建当時は 石垣に沿っており曲がった形をしていましたが、明治の修理
の際に取り除かれました。2重2階で、1階は 2室(倉庫風)で、北側は 石垣で防御。
2階は 3室(住居風の意匠)、北側の窓は 筬格子窓になっていて 外からは 中が見えにくい構造。
備前門は 櫓部+続櫓(2階櫓部に 隠し石落とし(蓋付)施設)
。。。。
。。。。
。。。。
。。。。
。。。。
。。。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます