私の日帰り散策

写真でつづる山歩き、ドライブなどの日誌です。
最近は ギャラリー巡りをしています。

『播磨国風土記』 と 「ひめじ」

2018-04-06 22:15:08 | 歴史探索
 4月 6日(金)   天気:曇り   室温;21.9℃

 この前 イーグレひめじで FMゲンキのフリーマガジン ”春号” を入手しましたが
3ページに 地域探求図鑑 姫路鑑シリーズ②「ふらっと文学」 というページがあり
姫路文学館 学芸員 徳重公美(くみ)さんによる新シリーズが スタート! 文学や地域
を軸にしつつ 筆の向くまま 色んなテーマに アプローチします。 というわけで 第1
回は 『播磨国風土記』 と 「ひめじ」 です。

 「姫路」 という名前を みなさんは ご存知でしょうか。 命名の由来を語るものとし
て もっとも 知られているものに 『播磨国風土記』 があります。 第一回目の今回は
『播磨国風土記』 で 語られる 「ひめじ」 の由来について 紹介します。

<『播磨国風土記』>
 奈良時代に 各国から中央政府へ提出された報告書をまとめたものを 「風土記」 と
いいます。 提出されたこの報告書では まず 各国の名前と そこに含まれる郡名・郷名
が 表記と命名の由来とともに報告され その他 土地の肥沃度や 特産物、山や川や原
野の名の由来、古い言い伝えなどが まとめられました。  播磨国から 提出されたもの
が 『播磨国風土記』 です。

<十四丘の物語>
 『播磨国風土記』 では 「ひめじ」 の命名の由来も まとめられています。 それが
「十四丘」 の物語です。
 昔 オオナムチノミコト(大汝命)という神様がおりました。 その子・ホアカリノ
ミコト(火明命)は 気性が荒く 強暴でした。 困った大汝命は 火明命を 因達神山
(八丈岩山のこと)へ置き去りにしてしまおうと考えます。
 因達神山に 火明命を残し 船に乗って去ろうとした大汝命ですが それに気づいた火
明命は 激怒! 火明命は 波風をを起こして 父・大汝命の乗った船を 転覆させてしま
いました。
 そのとき 転覆した船から12の積荷ー琴・箱・梳匣(くしげ・くし)・箕(み)・
甕(かめ)・稲・冑(かぶと)・沈石(いかり)・綱・鹿・犬・蚕子(ひめこ)-が あ
たりに 散らばってしまい それらが落ちた場所は 次のように 呼ばれるようになりました。
 ・船が転覆した場所:船丘(景福寺山)、波丘(栗林山・名古山の東端)
 ・琴が落ちた場所:琴神丘(薬師山)
 ・くしが落ちた場所:匣丘(くしげおか)(船越山または鬢櫛山)
 ・かめが落ちた場所:甕(みか)丘(神子岡山)
 ・冑がおちた場所:冑(かぶと)丘(冑山)
 ・綱が落ちた場所:藤丘
 ・犬が落ちた場所:犬丘
 ・箱が落ちた場所:箱丘(男山)
 ・箕が落ちた場所:箕形(みかた)丘(秩父山)
 ・稲が落ちた場所:稲牟礼(いなむれ)丘(稲岡山
 ・沈石が落ちた場所:沈石(いかり)丘
 ・鹿が落ちた場所:鹿丘
 ・蚕子が落ちた場所:日女道(ひめじ)丘(姫山)
 ※( )は その場所として 考えられている山

 返りうちにあってしまった大汝命は しょんぼりして 妻・ノツヒメ(弩都比命)に
「悪い子から逃れようとしたが かえって 洪水に巻き込まれ 辛く 苦しい思いをした」
と 伝えたのでした。

 「日女道(ひめじ)丘」 は 今の姫山のことです。 『播磨国風土記』 は 「ひめじ」
の名の由来を 蚕子が落とされた ことにちなんでいると 伝えています。 かっての日本
では 養蚕業が盛んで 播磨でも 行われていました。 蚕が 船の積荷となっていることか
ら その製品は 日本中に行きわたっていたのでしょう。 また 物語の中では 二神が 船
に乗って 行き来していますが 姫路城築城以前 姫山の西側には 大川という川がありま
した。 その流れは 八丈岩山と 14の丘を取り巻く 平地に広がっており 洪水がおこ
れば その被害も大きかったのであろうと 予想されます。
 『播磨国風土記』 は 実際の風景や 出来事を 神様の事跡として 語り伝える魅力あふ
れる文学です。

読者へのひとこと
 姫路にゆかりのある文学作品や 文人を紹介してゆきたいと思います。
 文学は 作家の人生や内面、思想、理想、そして 社会そのものまで 多くのものをえが
きだしています。 作品に込められた様々な魅力を お届けできたら とおもいます。
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絵手紙サークル 「バラ色の風」 合同作品展

2018-04-06 13:23:13 | ギャラリー散策
 4月 6日(金)   天気:小雨   室温:22.3℃

 きょうは たつのの赤とんぼ文化ホールへ 太田きみ子さん主宰の絵手紙サークル
「バラ色の風」 の合同作品展を見に行きました。  今回は 「樹の声を聴く」 を
テーマに 各地を スケッチ。  古木を描いた作品など 生徒90人が 描いたはがき
サイズから 2mを越える共同制作の大作までが 並ぶ。


「樹の声を聴く」
 樹には 精霊が宿ると 言われてるように 幹の周りが 十メートル以上もある古木
を描いていると 不思議な感動と みなぎる力が 伝わってきました。 ちょっと落ち
こんだときにも 私たちは あの時出会えた樹々の声に 何度も励まされてきた様な気が
しています。 二年間にわたり 皆で スケッチしてきた大木の中で どうぞ ごゆっくり
お過ごしください。      絵手紙サークル 「バラの風」 代表 大田きみ子









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