＃1026 ソバの花

このマチは菜の花が結構有名です。
つい2週間ほど前まで、観光客が訪れていました。
菜の花は終わってしまったけど、今ソバの花が満開です。

菜花もソバも休耕田に植えられています。
コメの過剰生産を調整するため、農家が仕方なく植えているものです。
また輪作障碍を防ぐため、計画的にコムギや菜花、ソバを植え替えている場合もあります。

ボクの家は北側に道路があり、南側に庭があるのですが、その先は一面ソバ畑です。
畦（あぜ）がありますから、もとは田んぼだったはずです。
ここに移ってから毎年耕作の様子を見ています。

ソバは荒地でも収穫ができ、手間のかからない作物です。
6月の中ころ種を蒔（ま）いて、もうはや花が咲いて、そして8月の終わりには収穫できます。
農地として条件の悪い寒冷地や開拓地に植えるのも納得できます。

ソバの花って結構きれいなんです。
菜の花みたいに鮮やかではないのですが、白い花が咲き出すと見ごたえがあります。
菜の花と同様、観光資源になりうると思います。

ここに移るまで知らなかったけど、ソバの花って嫌な臭いがするのです。
満開のころ、下水のような糞便のような臭いがします。
花って虫を引き付けるため、”いい匂い"を出します。
でも虫によっては糞便のような臭いも好きなのです。

ラフレシアという世界一大きな花は、すごい悪臭だそうです。
ソバはそれほどの臭いではないのですが、満開時の数日間は臭います。
今年はこれからですが、毎年嗅いでいるうち、なんとも昔懐かしい匂いに感じるようになりました。
昔の農村って、年中こんな匂いに包まれていましたっけ。