マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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藤井三十八神社乱声

2011年02月24日 08時52分44秒 | 天理市へ
天理市藤井ではこの1月に乱声が2回行われる。

先日の6日には東福寺で行われた。

「ランジョー ランジョー」と掛け声に合わせてお寺の回廊をネコヤナギで叩いていた。

11日はこれが三十八神社になる。

この前と同じように祈祷のお札を作ってきた宮座6人衆の宮本さん。

先ほどまで当番の家で作っていたのだ。

神社の名を記して牛玉宝印と墨書する。

それに朱印を押してある。

形式は同じだが名称も朱印も違っている。

2種類あるのだ。

それを神社の祭壇に供えて始まった乱声。

当番の人はお寺にある太鼓を打ち鳴らした。

「ランジョー ランジョー」と掛け声に合わせて神社の縁を叩く。

この日はネコヤナギの木が6本。

両手で叩くから3人だ。

これを3回繰り返す。

1回あたりの太鼓叩きは10打ち程度。

その間、声たかだかに繰り返す「ランジョー」。

ドンドン、バチバチの連打が数十秒。

もう一回、もう一回と3回の乱声すべてが終わるには2分もかからない。

短い時間だったが村から悪病を追い出したのであろう。

それを終えた当番の人はお札をキモイリの人にお願いして配ってもらう。

村の用事や集金をするキモイリの人。

そのついでに各家に配ってもらうのだ。

明後日は鬼打ちの日

鬼を射止めた矢に二つのお札を挿して苗代に供える。

それは5月初めのころだ。

魔除けの矢とお札は強い呪力をもって稲を守ってくれる。

豊作を願う行事はこうして正月に行われているのだ。

(H23. 1.11 EOS40D撮影)