マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

右腕が青じんでいるやん、はて原因は・・

2024年01月09日 07時41分27秒 | しゃしん(県立民俗博物館展示編)
右腕が青じんでいたことに気づいた。

発症の発端はここにアリかな?

おそらく、考えられるのは、前日の10月8日。

自宅近くにある寛ぎの場。

庭園でもなく公園。

市民が寛げる公園に芝が敷き詰められている。

長イスを設置しているから、身体を休めることもできる。

そこを撮影の地に選んだ。

その場は、奈良県・大和郡山市城町。

地元感でいえば、西の西城(にしんじょ)と、東側の東城(ひがしんじょ)を挟んだ川の東。

江戸時代のころ、掘削し、川の流れを替えた富雄川の川べりの桜堤。

市の事業に、数kmに亘って植えた桜堤。

そこの芝生を背景に、とらえた一枚の写真。

奈良県立民俗博物館事業の「私がとらえた大和の民俗写真展」も、今回で10回目になる。

コロナ禍であるが、蔓延防止対策などをすることによって、開催が決まった10回目。

大きなテーマは決めず、写真家それぞれが揚げたテーマ写真展に、どうつくりあげるか。

桜の春、夏の庭木、実りの秋。

それぞれの季節・背景をキャンバスに見立てて、それぞれの個別テーマの写真をレイアウト。

テーマは、「コロナ禍、そのときのT家・・」。

コロナ禍の時代に、T家はどう対応したのだろうか。

対応、という大げさなことではない普段の暮らしにT家は、どう暮らしてきたか、という記録でもある。

これを三つのサブテーマに組んだ組写真。

ひとつは、母親の介護をテーマに「看る」。

繰り返す入院に介護療養。施設の送迎・・・。

二つめは、その介護の身の母親に美味しいもの食べさせたい。

コロナ禍に宅配が流行った。

接触を嫌うコロナ禍に美味しい食べ物は、何も宅配に頼ることはないコロナ禍以前から注文していた食べ物通販。

自然災害に苦しんだ海の幸。

港に戻ってきた漁船が捕ってきた新鮮な魚介・海鮮を食べさせてあげよう。

つまりは「通販もテイクアウト」である。

三つ目のテーマは、コロナの渦中に、祭事・行事はやむなく中断。

その判断ケースは日本中に広がった。

イベントはもちろん、中止。

そんなコロナ禍であってもやらなければならない、お家のあり方。或いは地域でのあり方に、コロナ禍であってもしなければならない習俗がある。

しなけりゃならない地域行事もある。

だから、サブテーマのラストに「(※コロナ禍)で、あっても、なかっても・・」をネームした。



その3枚目の試作、つまり試撮していた場が桜堤の芝生。

正午時間に届く時間帯に試撮をはじめた。

多数の組写真の周りに置いた稔りの秋。

目立たない栗の実巨大梨はもらいもの。

それだけではキャンパスが寂しかろう。

そう、思って買ってきた市販の蜜柑に柿でにぎやかし。

我が家の部屋で、単体写真を並べただけでは、わからなかった光線の具合。

樹木の影などの視点も見えてきた。

カンカン照りでもない、この日の試撮。

そのときに気づかなかったのが、青じんだ右腕だった。

血管に打ち身したような青痣に驚いた。

翌朝の今日。

起床したときのそれは赤痣に変化していたが、痛みも痺れも腫れもない無症状。

午後の時間帯からは、点々の黒痣に変質。

夕刻になれば、黒が拡がる黒痣状態。

翌朝の10日は、より一層汚れたような黒さの黒痣にやや痛み。

痺れも痒みもない内出血に違いないと判断した。

撮影地に繁る雑草に被れた、と思い込みしていた内出血の原因。

虫に噛まれでもなく、雑草でなく、どこだかわからないが、知らないうちに打撲をしていた・・・

真相はわからないまま。

決めてなく、打撲にしておこう。

(R3.10. 8、 9 SB805SH 撮影)

私がとらえた大和の民俗(10) 古民家写真展

2022年02月24日 08時25分04秒 | しゃしん(県立民俗博物館展示編)
- 年頭に届けた賀状に案内した二つの写真展・・・に添えて -

令和4年2月1日から展示してきました「田中眞人 きまぐれや写真展2022💭リ・ビュー 炎の色に魅せられて・・・ in 大淀町大岩きまぐれや」も、早や、終盤に差しかかってきました。

二日前の21日に開催された「第2回 民俗を語る会 in 大岩きまぐれや 世代を越えて伝統を受け継ぐ ~ 火にまつわる民俗行事を語る会~ ・・・・」を、大淀町・教育委員会文化振興課・主任技師の松田度氏とともに対談した「とんどにまつわるさまざまな民俗のよもやま話 ・・・」も、おかげさまで盛況のうちに終えました。



最終日の3月1日まで、もう少しお付き合いいただきとうよろしくお願いします。

そして、二つ目の「私がとらえた大和の民俗」写真展が、本日2月23日に幕を上げました。

今年の年賀状の届いた文面。「ご活躍を。民博写真展、ようやく10回目ですね・・・」のコメントを送ってくださった方は、現在は奈良民俗文化研究所・所長の鹿谷勲氏でした。

そう、今回で10回目の迎えることになった「私がとらえた大和の民俗」写真展です。

開催に尽力を尽くしてくださった鹿谷勲氏。

第一回目の写真展期間は、平成23年10月29日から12月4日まで・・・でした。

奈良・大和の民俗写真を撮っていた写真家8人が、競作する「私がとらえた大和の民俗」。

一人3枚組のテーマ組写真は、10回続けば、240枚もの民俗写真が集まる。

当時、県立民俗博物館学芸課・課長の鹿谷勲氏は、一冊の本に整えて県立民俗博物館から出版してみたい、と希望をもっていました。

それから9年。

9回目を展示している期間中に起こった新型コロナウイルス。

展示期間に10日間を残して中止しました。

それからも、今も続くコロナ禍の時代に、一年ブランクの年もありましたが、なんとか10回目を開催するまでに至りました。

苦節11年。

途中に何人かが、交替する事態も生じましたが、新しく力を貸して下さった写真家のみなさんたちとともに出展することができました。

10回の節目に、やむを得ぬ事情によりまして、今回の写真展役目を終えます。



最後になりました10回目の「私がとらえた大和の民俗」写真展



引き続き、前回が好評でした展示会場を、奈良県立大和民俗公園(大和郡山市矢田町545番地) 旧萩原家住宅・旧赤土家離座敷に据えて開催します。



展示作品は22点
   「願掛け」           川島朱実
   「モノリス、2022」     川畑秀樹
   「それぞれの今」        志岐利恵子
   「コロナ禍、その時のT家」   田中眞人
   「最後の営み(安堵町・寺垣内)」※動画映像 當麻武
   「三輪素麺」          的場啓
   「新しい生活様式」       森川光章
   「茶摘み」           吉崎喜寿

会期    令和4(2022)年2月23日(水曜日・祝日) ~ 3月27日((日曜日)まで・・・終了しました
開園時間 午前9時 ~ 午後4時
※ 休園日は、月曜日(3月21日は開園、22日が休園)

開催期間中の金曜、土曜、日曜、祝日の午後1時から4時までは出展者が交替に当番します
当番日(敬称略)
       2月23日(水・祝)  森川光章  盛況 ・・・終了しました
       2月25日(金)    田中眞人  盛況 ・・・終了しました
       2月26日(土)    志岐利恵子 盛況 ・・・終了しました
       2月27日(日)    吉崎喜寿  盛況 ・・・終了しました

       3月 4日(金)    川島朱実  盛況 ・・・終了しました
       3月 5日(土)    的場 啓  盛況 ・・・終了しました
       3月 6日(日)    川畑秀樹  寒風 ・・・終了しました
       3月11日(金)    田中眞人  ・・・・・・終了しました
       3月12日(土)    的場 啓  ・・・・・・終了しました
       3月13日(日)    當麻 武  ・・・・・・終了しました
       3月18日(金)    吉崎喜寿  風雨 ・・・終了しました
       3月19日(土)    的場 啓  冷雨 ・・・終了しました
       3月20日(日)    川畑秀樹  ・・・・・・終了しました
       3月21日(月・祝)  田中眞人  盛況 ・・・終了しました
       3月25日(金)    當麻 武 ・・・・・・・終了しました
       3月26日(土)    志岐利恵子 ・・・・・・終了しました
       3月27日(日)    川畑秀樹  盛況 ・・・終了しました

また、下記期間に季節イベントの「古民家でひなまつり」を、
会場    大和民俗公園内施設の古民家(旧臼井家住宅)
会期    令和4年2月19日(土)から3月6日(日)・・終了しました

また、「博物館でひなまつり」も、あります
会場    県立民俗博物館(企画展示室)
会期    令和4年2月19日(土)から3月27日(日)まで・・・終了しました
※ 午前9時~午後5時 (最終入館時間は午後4時30分)

梅の花も見ごろを迎える時季、是非、お越しくださいませ

(R4. 2.22 SB805SH 撮影)

私がとらえた大和の民俗写真展当番②in大和民俗公園旧萩原家

2021年11月04日 09時38分37秒 | しゃしん(県立民俗博物館展示編)
写真展の当番に就く2月15日。

旧吉川家の前の白梅がそろそろ見ごろだ。

旧臼井家もひな段飾り。

今日、明日のイベントに盛り上がる子供たちはさすがに興味を示さない写真展であるが、古民家を巡るスタンプラリーに夢中だ。

そんな状況にちょっとお声をかけたお父さん、お母さんが興味に惹かれて見てくださる。

来訪者が書いてくださった記帳に「古民家で写真展。素晴らしい企画と写真をありがとう」とか「公園に来たらイベント。素敵な写真に奈良のいろんな行事や仕事などあるのを知れてよかった・・」、「昔の生活にふれて温かみを感じました・・」、「温かい写真に感動・・」、「きれいな風景とそれぞれ思いのある写真で写してくださる方の心の思いがつたわってきます」などなど嬉しい記帳に今夜はいい夢を見そうだ。



写真展は3月8日(日)午後4時まで。展示場所は奈良県大和郡山市矢田町545番地。

拝観も駐車場も無料・・終了しました

(R2. 2.15 SB805SH撮影)

私がとらえた大和の民俗ー火ー打上の宴in旬味和膳季乃庄

2020年07月01日 08時34分20秒 | しゃしん(県立民俗博物館展示編)
平成30年12月27日から始まっていた「私がとらえた大和の民俗」写真展。

今回のテーマは―火―

旧臼井家住居内で行われた写真家座談会にも登場した―火―は火鉢の炭火だった。

数時間前に終えた座談会。

一旦は、自宅に戻って奈良交通バスでやってきた。

「私がとらえた大和の民俗」写真展の開催に合わせて毎回に発刊される図録が国立国会図書館に資料として蔵書されていることを知ったのはずいぶん後だった。

1回目から8回まで、すべてが蔵書されているようでもない。

また、奈良国立博物館など6件の大学図書館にも所蔵しているようだから、民俗・風俗の参考にしていただければ幸いだ。

打ち上げの場は、今回もまた大和郡山市内中心部。



近鉄殿電車の郡山駅すぐ近くにある食事処の旬味和膳季乃庄

料理もまた毎回が同じようなコースになろう。

玄関扉を開ける前に見た今夜の団体は三つ。



三の丸写真同好会も長安寺町自治会もわかる団体。

たぶんに存じている方たちも宴を愉しんでいることだろう。

この夜の集まりは、本日の座談会参加の出展写真家である、Yさん、MHさん、STさんに私の4人。

座談会に出席していたSさんは夜の時間帯の都合がつかず欠席。

事務局のお二人も入っていただいて、次回写真展のテーマ出し、意見交換に新しく会に入っていただけそうな参加候補の状況などを確認しあった。

さて、宴会のコースは懐石、ではなく会席コース

手ごろ価格帯の3500円コースはの料理である。

付きだしの皿盛りは、なま牡蛎のポン酢寄せに豚チャーシューマスタードのせと数の子の酒粕和えの3種盛り。



同時に配膳された新鮮なお造りは、鰆に鮪、蛸、鯛盛り。

これらみんながとても美味しかった。

乾杯した生ビールをごくごく飲み干す。

座談会に語った私のテーマは「フクマル」に「遠慮のトンド」。

前日に訪れていた写真家W氏知人のF氏が云った言葉に、えっ何・・・。

「生業の民俗は農焼きだけや。遠慮のトンドの遠慮ってなんや・・」に対して説明させてもらっても、どうやらご不満というか、期待していた写真テーマと違っていたような、何が言いたいのやら、よくわからない発言だった。

逆に、わざわざ石川県金沢から足を運んでくださったI夫妻に兵庫県在住のO氏は、しごく民俗に傾注してくださった。

トンドの風習を中心に、現地取材する民俗・習俗をいろんな角度からお話させてもらうことになった。

W氏から著書も紹介した方がいいと云われて話した5万文字執筆に腱鞘炎を起こしたことはともかく、先月、今月に取材した大阪北部と奈良のイノコ行事から、屋根に投げる謎が解けたことや、同じような詞章がみられた地域のことを話したら目を輝かせて聞いてくださったことも思い出しながら、生ビールをまたまたごくごく。

次の配膳は豚バラ肉の陶板焼き。



野菜などもみな昨年と同じ。

厚揚げ、タマネギ、カボチャ、パプリカ、ニンジン、モヤシにカイワレ大根は味噌タレで食べた。

次の配膳はカレイの唐揚げ。

昨年は、グロテスク焼きのソイだったが、今回は優しい顔つきのカレイになった。



淡白な味のカレイが美味い。

骨もパリパリ食べられるカレイ。

揚げた油が美味しいのだろう。

いつものソイよりカレイの味に軍配をあげたい。

もう一品は、卓上コンロで炊く鍋料理。

これもまた昨年と同じ仕様。



鮟鱇の身に鮟鱇の皮を白菜、青菜にシメジとともに炊いてポン酢浸けでいただく。

最後に登場したデザートは、葡萄、苺に柿、蜜柑の豪華な果物盛り。



民俗、写真に話題は尽きないがコース料理会席の予定時間が過ぎた。

今夜の宴会費は会食3500円コースに飲み代はひとそれぞれ。

私のアルコール料は2000円。

また、今回の写真展に出展会員は掲載頁1頁につき5千円と決めていたから図録代の支払いは2頁担当に1万円を事務局に支払って解散した。

みなは近鉄電車に乗ってお帰りになったが、私はバスロータリーから出発する近鉄タクシー利用(1040円)で帰宅した。

本日の座談会参加の出展写真家は前述した5人。

半数の4人が欠席になるとは・・。

参加予定だと聞いていたM氏は突然の欠席。

なにかとみなさん用事があるようだと思うが、座談会日程は早い段階に決まっていた。

この日の事態は次回の写真展が大きく変貌する前触れ・・・。

来春の出発が大波乱になるとは・・。

(H30.12. 9 SB932SH撮影)

火に関する奈良の民俗を語る座談会in県立民俗博物館

2020年06月30日 08時54分30秒 | しゃしん(県立民俗博物館展示編)
今回で8回目を迎えた「私がとらえた大和の民俗」写真展。

今回もたくさんの方々が聴講に来てくださり、この場を借りて御礼申し上げます。

座談会の場は、県立大和民俗公園内施設にある旧臼井家住居内。

竈に火をくべて暖を取るには不足ぎみ。

扉はみな開放状態。

微風であるが冷たい風も室内に流れるこの日は寒い。



聴講の皆さんはがっちり着こなす防寒具であるが、足元は土間だけにやはり寒い。

座敷にあがってもらう方、竈付近に集まってもらった方々に昔懐かしい暖房具を用意された。

冬の暮らしの暖房具は、昨日に拝観した「冬のくらしとあたたまる道具」コーナー展にあった。

この場に用意されたのは火鉢。



炭火を起こした火鉢を体験してきた年代の人たちにとっては懐かしい日常道具。

生まれ育った30年間は大阪・住之江。

育った家にあった火鉢とは形が若干違うが用途は同じだ。

火鉢に纏わる家の出来事がふつふつと思い出す。

おおばあさんが火鉢の縁で干していた濡れた綿。

乾いたとたんに上昇気流にふわっと浮き上がり、また下がったそこに火鉢の火。

一瞬で燃えあがる怖さを覚えている。

練炭火鉢もあったから灰の掃除は日課。

おもてに出て灰を落としていた光景を思い出す。

扉を開けっ放しの旧臼井家住居内での火鉢では数が不足。

次年度の寒さ対策はどうすべきか、課題をもらった。

本日の座談会参加の出展写真家は、Yさん、MHさん、Sさん、STさんに私の5人。

半数の4人は欠席だ。

「火に関する奈良の民俗」テーマに出展写真家が語るご自身がとらえたテーマ写真。

奈良県内の火にまつわる信仰や芸能、生業、造形など、出展写真を交えながら紹介する座談会である。

今回のテーマは「火」。

近年の住宅事情ではますます「日常の火」が少なくなり、直接火を扱う経験は少なくなっている。

その一方で、民俗行事では現在もさまざまな場面で火が用いられている。



写真家が切り取った「火」のある風景から、奈良の行事やくらしの移り変わりを考えるトーク座談会に知り合いの聴講者がたくさん来てくださった。

ARさん、ASさん、Tさん、D夫妻にM夫妻も。

また、特別に県職地域振興課の人たちも。

Yさんが知人のNさんら風景写真家の皆さんも。



通り過ぎに拝見する人たちも含めて40人近くの人たちが聴講してくださったその情景は、奈良テレビの県政フラッシュ取材陣が記録していた。

そのときの映像は、後日に放映され、今も再生可能な県発信の「まるごと奈良県」のニュース番組「県政フラッシュ(2018年12月11日放送)」で視聴できる。

(H30.12. 9 SB932SH撮影)

私がとらえた大和の民俗写真展⑧-火-待機解説の日

2020年05月26日 11時20分34秒 | しゃしん(県立民俗博物館展示編)
この日は、この年で8回目の開催になった「私がとらえた大和の民俗写真展-火-」の展示解説日。

立ち止まってくださった来館者に解説する担当日。

来られるか、来られないのか。

来られても足を止めてくださるのか、それとも見過ごして奥の特別企画展会場かイベントブース。

それとも常設展示会場なのか目的をもって来られる人が多い。

期間中に展示する写真を観られる人も目的があってのこと。

知る範囲であるが、ほとんどの人たちは写真家目的。

知り合いの写真家さんが出展する展示写真を観るのが目的なのか、それとも・・。

展示会場は奈良県立民俗博物館内の玄関ロビー。

普段なら200円の観覧・入館料は要るが、この日は「関西文化の日」。

施設入館料は無料になる。

これまで何度も、この「関西文化の日」に当番することが多い。

とにかく来館者数が凄い。

雑踏のような状況に見える会場に居られる人の移動に、写真展ブースに足を止めてもらう声かけ活動をするときもあるが、ふらっと立ち寄ってくださる来館者も・・。

展示会場の担当する時間枠は午後1時半から閉館の午後5時まで。

ちょっと早くに着いてぶらり散歩。

旧臼井家住居などがならぶ古民家施設。

入口ゲートを入ってすぐに左側に見えるイベントブース利用の来訪客が多い。

ここは併設する県立大和民俗公園内。

芝生の公園に設置したテントブースも多い。

今の時間帯は担当のほとんどの人も昼の休憩中。

500円で味わえる公園初のセグウエイ体験もお休み中だが、旧臼井家住居内でイベントしていた機織り体験は活動中だった。



設営した2基の機織り機は昼休憩でも忙しく動いていた。

向かい側にある旧鹿沼家の前で、会場来館者に食べてもらおうと”炊き立てごはん”を作って販売していた平城京再生プロジェクト統括マネージャーのT氏と名刺交換。

奈良県にはイロゴハンと称している素晴らしい郷土料理があると紹介した。

炊き立てご飯よりも、奈良に相応しい郷土料理のイロゴハン。

ふるさとフェスタにうってつけの食テーマだと思うので、是非とも検討を、とお願いした。



奥のブースはテント設営ばかり。



何を販売しているのか、ゆっくり見て廻る時間はない。

これほど多い関西文化の日。

県立民俗博物館事業としては「第5回なら民博ふるさとフェスタ」。

毎年が活況のフェスタである

その会場すぐ横にある施設は、現在工事中の旧萩原家住居・茅葺屋根の葺き替え工事。



2カ月前の9月より始まった葺き替え工事は、翌年の平成31年3月の完成を目指している。



工事中の建物には近寄れないので工事案内する立て看板の前から望んでいた。

併設する離れは旧赤土家離れ屋敷。



茅葺き状態にちょっと心配する。

茅葺屋根の差茅工事中の状況を撮っていた平成16年3月5日。

当時、活用していたシャープ製携帯電話のJSH53で撮っていた映像は記録もん。









工事から14年半後、早くも茅葺き屋根が崩れかけていたのであった。

その日はフイルムカメラも持参していたので同じ古民家をとらえる角度を替えて記録したが、この日のブログ記事は4枚のJSH53映像を公開しておく。

さて、茅葺き古民家はもう1軒ある。

旧萩原家・旧赤土家離れから見た向かい側に建つ旧吉川家もまた茅葺き屋根がやや崩れ。



県予算の関係もあって葺き替え工事は、傷みが酷く、危険状態の有無などを判断されて先送り。

それまでは見ての通り、安全確保のために工事中表示の虎カラー・バリケードを設置し通行禁止にしている。

関連施設にフェアの状況を把握してから博物館内に移動。

写真に関心を寄せる来館者に特別な話題提供も。

今回の展示テーマは―火―。

私の出展テーマは二つある。

一つは奈良県の東山間地に多くみられる伝統行事の「フクマル」。

もう一つは、日本全国にもみられるとんど焼きの習俗。

一部の地域では左義長とも呼ばれている小正月行事のとんど焼き。

焼くそのものではなく、そこに居た服忌の家族を思い出して、これしかないと決めた「遠慮のトンド」。

詳しくは図録で見ていただければいいのだが、在庫はない。

申しわけないが、当ブログにアップしているので参照いただければ幸いですので、取材したそれぞれをリンクしておく。

フクマルは、山添村広瀬の「フクマル呼び」。

山添村切幡の「迎えの痕」。

山添村菅生の「戸締めの福火」の三つ。

「遠慮のトンド」は、大和郡山市豊浦町の「不浄の小トンド」。

大和郡山市矢田町・寺坂垣内の「服忌の小トンド」。

大和郡山市矢田町・垣内の「遠慮の時間」の三つである。

それぞれのテーマに選んだ3枚組。

ブログから推定してみるのも良かろう、と思っている。

図録には、それぞれ400文字で綴った解説文を載せているが、敢えてこのブログには公開しない。

そうこうしているうちに館内はいっぱいの来館客で賑わっていた。

その場でお会いした知人たち。

一年ぶりにお顔を見るGさん。結婚され、お子さんも誕生したGさんは、以前、当館で受付をしていた女史である。

続けてお会いしたMさんもまた当館で仕事をしていた女史。2人の小学生女児を連れて館内見学。写真展も見てくださるのが嬉しい。

どこかで見たことのある、と思った男性。

「遠慮のトンド」に関心を寄せてくださった男性に、弔いの民俗がとんど焼きにあると説明した男性は、取材地の奈良市旧都祁の南之庄にお住いのNさんだった。

N邸は、存じている石垣組みが土台のお家。

2年前の7月3日に通りがかったときに見つけた石垣の民俗に思わずシャッターを押したことがある。

石垣の角に立ててあった小幣って何だろうか。

向かいの家に住む、当時村神主役を務めていたKさんに教えてもらった初宮参りに印す小幣とわかって、できるなら初宮参りを取材したいとお願いした。

ところが、そのKさんは1年前に亡くなった、という。

南之庄の行事を初めて取材したときからお世話になっていたKさんに・・合掌。

また、Nさんは、同都祁村の一角にある上深川のトーヤのマツリも取材してほしい、と願われたが・・。

次にお会いしたのは、今回の写真展に参加協力してくださった吉崎喜寿さん。

初の出展テーマは「野の煙」。

県の東山間地、主に山添村の風景写真を撮っておられる写真家の吉崎さんである。

民俗の様相をもとらえた風景写真に、私自身が感動、魅せられた映像に、今回の写真展に参加要請のお願い。

受けてくださったのが嬉しくて・・さすがの映像に感服している。

次の来館者に、えっ、今年も来てくれたの、と思わず声が出た元会社の同僚夫妻のTちゃん夫婦。

ほぼほぼ毎年に出かける十津川遊びの仲間。

昨年も来てくれた夫妻であるが、そのときも関西文化の日だった。

ネット調べに無料で拝観できる施設を探して大阪からわざわざ奈良まで足を運んでくれた夫妻。

今年は、アップした当ブログ日程を意識して来た、という意図が嬉しいよな。

次の来館者は、テーマ「浄火」を出展している写真家脇坂さんの作品目当てに来られたAさん夫妻。

この日、お仕事がお休みだった現館内受付の女史さんは、こうして展示している私の作品に興味をもったそうで。

民俗写真にすごく関心を寄せてくださった女史は、来館者の案内に役立てたいと熱心に聞いてくださるもまた嬉し、である。

また、かつて当館に勤めていたSさんも来てくれた。

勤め先は替わったが、この日は休み。

ならば行ってみよう、とやってきた旧知の職員にお願いして取材した民俗がある。

6月の6のつく日に行われるお家の習俗。

下の世話にならんように、という女性が願う魔除けのあじさい、である。

この場を借りて感謝申し上げる次第である。

その他、壮年男性に閉館間際までじっくり見ていた40歳代の女性も。

紹介しきれないほどにたくさんの来館者に、ありがとう、だ。

(H30.11.10 SB932SH撮影)

私がとらえた大和の民俗(9)―つくる―古民家写真展

2020年02月16日 22時50分36秒 | しゃしん(県立民俗博物館展示編)
奈良県立民俗博物館の古民家にて、8人のカメラマンが出展する「第9回 私がとらえた大和の民俗―つくる―」写真展は令和2年2月8日(土)より始まります。

今回で9回目を迎えた写真展の期間は令和2年3月8日(日)まで。

8人の写真家が、奈良の民俗行事・習俗・景観を写真作品にする競作展は、今年で9回目を迎えました。

毎年テーマを設定し、そのテーマにちなんだ奈良の民俗行事を写真作品にし、広く公開する試みとして、平成23年度(2011)より奈良県立民俗博物館で展示してきました。

今回のテーマは「つくる」です。

「日々の暮らしや営みのなかにある“つくる”、専業的な“つくる”、信仰のなかにある“つくる”、あるいはつくられたもの、つくるための道具など、さまざまな視点から奈良の“つくる”を切り撮った風景を紹介します。写真家がとらえた映像ら、奈良の行事や暮らしの移り変わりを考える機会になれば幸いであります」。

なお、2月8日(日) 13時半より、出展されるカメラマンたちが語る「写真家座談会~奈良に伝わる“つくる“~」があります。(無料) ・・・終了しました 

座談会会場は、写真展展示会場である奈良県立民俗博物館併設の大和民俗公園内施設の古民家(旧萩原家住宅・旧赤土家離れ座敷)になります。

古民家で開催する初の写真展。

旧家の風情、造りも観ていただければ幸いです。

私がとらえた大和の民俗(9)―つくる―古民家写真展

展示場所 奈良県大和郡山市矢田町545 奈良県立民俗博物館
     会場 旧萩原家住宅・旧赤土家離れ座敷 (入場無料/参加無料/申込不要)



会期   令和2年2月8日(土)から3月8日(日) <観覧無料>

<月曜日が休園日になりますが、2月24日は開園、25日が休園>

開園時間 午前9時~午後4時

開催期間中の金曜、土曜、日曜、祝日の午後1時から4時までは出展者が交替当番して滞在



展示作品(敬称略)
       「大和茶」(吉崎喜寿)/「掛鯛(かけだい)」(川島朱実)/「カンピョウ」(田中眞人)
       「稲作」(浦 聡)/「性(さが)」(森川光章)/「特別な箸」(志岐利恵子)
       「出雲人形」(的場 啓)/「秘密基地」(川畑秀樹)
当番日(敬称略)
       2月 9日(日)    川畑秀樹  ・・・終了しました 
       2月11日(火・祝)  田中眞人 盛況・・終了しました
       2月14日(金)    志岐利恵子 ・・・終了しました
       2月15日(土)    田中眞人  ・・・終了しました
       2月16日(日)    的場 啓  ・・・終了しました
       2月21日(金)    吉崎喜寿  ・・・終了しました
       2月22日(土)<雨天>森川光章  ・・・終了しました
       2月23日(日)    川畑秀樹 盛況・・終了しました
       2月24日(月・祝)  浦 聡  盛況・・終了しました
・・・・・・・・・27日(木)より以降3月8日(日)まで、急遽、中止・・・・・・・・・・・
       2月28日(金)<中止> 的場 啓
       2月29日(土)<中止> 志岐利恵子
       3月 1日(日)<中止> 森川光章
       3月 6日(金)<中止> 吉崎喜寿
       3月 7日(土)<中止> 川島朱実
       3月 8日(日)<中止> ほぼオールキャスト

下記期間に開催される季節イベント「古民家でひなまつり」があります

会場    大和民俗公園内施設の古民家(旧臼井家住宅)

会期    令和2年2月15日(土)から3月8日(日)・・27日より以降3月8日まで急遽、中止

開園時間 午前9時~午後4時

梅の花も見ごろを迎える時季、是非、お越しくださいませ。

(R2. 2. 4 SB805SH撮影)
(R2. 2. 7 記)
(R2. 2.11 SB805SH撮影)
(R2. 2.27 記)

写真展私がとらえた大和の民俗ー水―in旧臼井家民家で語る写真家座談会

2019年03月16日 09時22分46秒 | しゃしん(県立民俗博物館展示編)
今回で7回目になる「私がとらえた大和の民俗」写真展。

テーマは「水」である。

展示会場は奈良県立民俗博物館内の玄関ホール。

奈良の民俗行事や民俗に関わる風景をとらえる写真家の競作展である。

この日は水にまつわる信仰や芸能、生業、造構など、写真作品を交えながら紹介する座談会。

8人の撮影者が出席した。

座談会の会場は大和民俗公園内にある動態保存する茅葺民家。



施設旧臼井家住居が場である。施設にある竃に火を入れて暖房するが、県内外から多数の聴講者が来てくださった。

この日、映像取材が入っていた。

奈良県の報道番組である県政フラッシュであるが、どうやら公開されなかったようだ。

配布資料は作者それぞれが揚げたテーマに3作品のタイトル並びに撮影地である。

カメラマンはどの地域に出かけているのか撮影地を地図に落としてくださった。

撮影者10に色マーク。

どなたがどの地域に行ってとらえているのか一目でわかるように工夫された資料である。

参加した写真家の心情、考え、意見に批判、思想までも。

一枚の写真を通じて伝えたい思いを伝える。

その人なりの思いが聴講者にどう響いたのか・・・。

共有化できるようにしたいものだが・・。

司会進行者が、質問ありませんかの声に手を揚げる人がいた。

何度も、何度も質問をされるが、写真家に対するものでなく、内容といえば、あそこ行ってきた、これも見たことがあると、ご自身の体験を話されるだけ。

質問ではなく、体験の思いを伝えたいだけのようだった。

後日、この日に来訪してくださった区長さんが、「お一人、場違いのお客さんがおられて、進行の妨げをされる場面がありましたが、なかなか面白い試みだったと思います」とコメントをくださった。

質問は写真家を刺激する課題になることもある。

質問の内容によって奮い立たせる撮影魂。

いつまでも挑戦者でありたい。

ちなみに区長には感謝している。

今回の私のテーマは区長の思いを伝えたかった。

だが、第三者では見えない部分は多々ある。

写真の解説を地元の声を代表してお話ししてくださった区長にまた感謝である。

(H29.12. 3 SB932SH撮影)

関西文化の日の初日は雨天

2019年02月22日 09時54分08秒 | しゃしん(県立民俗博物館展示編)
天気予報がどんぴしゃの大当たり。

この日は関西文化の日。

関西一円の博物館など文化的施設はどことも無料で拝観できる。

奈良県民俗博物館では今年4回目になる「なら民博ふるさとフェスタ」が開催された。

だが、この日は昨夜から降り続ける雨はやまずに、午前中いっぱいは降り続けた。

博物館内では常設展示に企画展、写真展がある。

館内においても手造り体験コーナーもあったが、客待ち状態。

外のイベントは残酷なくらいに客数が少ない。

昨年は駐車場も満杯で臨時駐車場も設けて応対したぐらいだった。

昨年は快晴。

日中の照りに汗もでるくらいだった。

そんな状況であってもお客さんがやってくる。

昨年と比較するのは申しわけないが、ざっと見渡して客数は昨年の1/10以下かもしれない。

昨年なんかは写真展でさえごったがえしになるぐらいの盛況ぶり。

今年もそうあって欲しいと願って担当する解説日は展示室で待機する。

雨は止んだが、外は曇天。

展示室も暗いであろうと思ったが、今年はかねてより懸案事項だったスポットライト装備ができあがった。



写真展を担当している学芸員のご尽力の賜物で、ようやく実現することになった。

効果は見事に発揮されて写真家たちの作品がよくわかるようになった。

駐車場も、外イベントもガラスキ。

冷たい雨にもめげずにお客さん対応されてきたが、身体を温めるには芯から。

温かいトン汁でもあったら飛ぶように売れたことだと思う。

外イベントで楽しんでもらった来館者は博物館内にも来ていただくのが狙い。

私が知る範囲内でも数組の親子連れがそうされていた。

うち1組は幼子も入れて子供さんが4人の家族連れ。

森川光章さんが出展していた「手水場」に浮かんだスイカに目がいく。

一緒に浮かべているのは黄色いマッカ。

ご両親に尋ねてみればマッカウリ。

よくご存じであるが、私ら子供のころはスイカよりも黄色いマッカ(キィマッカと呼んでいた)が主力だった。

もう一人の子どもは漢字が読めるらしく、覚えている漢字でタイトルを読みあげてくれた。

嬉しいことであるが、写真には興味がなかったようだ。

そういえば、一部の文字には子どもさんでも読めるようにふりがなをふってくれていた。

さて、“読み”は合っているのだろうか。

午後1時ころともなれば冷たさも一段落。

来館客もすこしは増えたようだが・・。

男性2人組が2組も見てくれはるが、視線の動きは早い。

どれか気になったものはありますか、とお声をかけたら、森川壽美三さんの「番水(ばんみず)の時計」。

田んぼにとって必要な山の水を地域の村に供給、その水は時間を分けて地域に流す、時間割で決まる水量、昔は分配する時間割などで水争いがあったと話した。

ずいぶん前に亡くなられた会社上司の出身生活地が御所市の櫛羅(くじら)だった。

先祖の時代に隣村などに水争いがあったという歴史的な事件は血なまぐさかった。

上司が話してくれたことは今でも印象的に覚えている「番水」である。

「水」は農家にとっても、以外の人たちにとっても生活するうえで絶対的に必要とするもの。

「水」がなければ生きていけなかった当時に現実があったが、今ではそんなことすら気にならない時代。

捻るとジャーではないが、蛇口を廻せば簡単に水を得ることができる利便な時代に昔の人がタイムマシンに乗って現在にやってきたら驚くだろうな。

そんな水道水蛇口に直接口を当てて飲んでいた中学生時代。

これを鉄管ビールと称していたのは、住んでいた住之江地区だけだったのか・・。

夫婦が1組に親子連れが2組。

そのころにわざわざ見にきてくれはった風景写真家の吉崎喜寿さんに図録を、受領しにきた写真家の森川光章さんも一緒になって、一挙に賑やかさ。

その間に訪れた若夫婦にお声をかけたら、田植え直後の水田が美しいと。

天から降った水は水田を潤す。

この時期は梅雨入りもあるからほどほどの雨量が田んぼを潤す恵みの水も、天地がひっくり返るような大雨になれば水害を起こすタネにもなる。

今年の10月は長雨に台風が運んできた雷雲によって奈良盆地は大雨に田んぼが水に浸かった。

昭和57年の大雨に大和川が溢れて王寺駅が水ツキを思い出される吉崎喜寿さん。

私が思いだすのが当時住んでいた大和川が流れる大阪市内の住之江。

幼少期の台風は水かさを増して堤防スレスレになったことは鮮明に覚えている。

上流は奈良県。

王寺を流れる大和側はそれぞれの支流から集まって大河となる。

未だに地滑り対策をしている亀の瀬を通ってからは大阪南河内郡を流れてきた石川と合流する。

集まった水量はどっと流れて大阪湾に。

大河を流れる合流にビビったことがある幼少期。

たぶんに昭和36年の第二室戸台風だったと思う。

地域の大人はその状況を見てこのままでは堤を越えて氾濫する。

そうであれば通天閣がある天王寺さえも水浸しになってしまう。

大昔はそんなことになったこともあると必死の形相で子どもたちに伝えていた。

それがあってかどうかわからないが、堤防は嵩上げ工事が施行された。

嵩上げは何メートルになったのか計測していないが、昔の面影は、写真でしか思い出せない。

昭和28年ころの白黒写真
に写っている右の女性はおふくろだ。

赤ちゃんは実弟の次男。

隣の男の子は近所の子ども。

大和川堤防が昔のまんまの姿。

コンクリート護岸もしていない時代の河川敷は草がぼうぼう。

私が子どものころはこの河川敷で遊びほたえていた。

長めの草と草を縛って罠を仕掛けたこともある。

また、大きな穴を掘って落とし穴作り。

河川敷は砂地だったので穴は掘れば掘るほど砂が崩れる。

途中で危険を察知して埋め戻した記憶もある。

話しは脱線したが、大水害がもっと奥の上流になれば山崩れにもなる。

10月の台風21号によってがけくずれが発生した吉野町楢井を通る国道169号は全面通行止めが今でも続いている。

崖崩れが再発でもなれば工事していた人たちが二次災害を受けることになる。

再発しないと判断されるのはちょっとやそっとの期間ではない。

その道を利用していた生活者は不便をかけるが、前面開通するまでは大迂回ルートに頼らざるを得ない。

台風の影響で紀伊半島に豪雨をもたらせた平成23年10月。

十津川村の景勝地である笹の滝に行く道が崖崩れになった。

いつ崩れるともわからない状態が長期間に亘った。

安全が見込まれてようやく工事に入ったときは平成24年度。

全面開通に至ったのは平成26年の9月であった。

復旧するまで丸3年もかかった。

そんな水害の話題をしていた3人。

写真家は記録だけでいいいのか、それとも復帰、復活できるような希望をもった映像にすべきか・・・。

それは掲載、掲示する媒体によって選ばなければ・・と思っている。

他にも閲覧者が通り過ぎる。

男性一人組が2組も。

洞川のごろごろ水は知っているけど豆腐屋さんがあったとか、大滝ダムは動いているのですかとか、私は鳥屋のネイチャーフォトカメラマンも見てくれるが・・。

ある親子が子どもに話しかけた言葉にはっとする。

親が指をさした映像は志岐利恵子さんがとらえた「誕生」に「おまえもこうやって生まれてきたんやど」である。

親子のように、私はどの写真であって閲覧者が会話をするような写真を展示したいと思っている。

できればそうしたいが、閲覧者が育ってきた環境も違えば育ちも違う。

当然ながら生まれて育ってきた時代も違う。

育ちは、そのとき、その年の生活文化によってくるまれている。

生活文化は暮らし。

家の暮らしもあれば地域や職業柄というのもある。

民俗はその人の暮らした環境、時代によって体験が違うから、共通の話題を求めるのはちと苦しい。

ですが、一つでもなにかを感じてもらえば嬉しいのである。

7回目の民俗写真展のお題は「水」だけに雨の日。

足元が濡れる日にご来館いただき、ありがとうございました。

辛口評も、次年度のお題もいただければ幸い。

次回も民俗写真に挑戦したいと思っている。

(H29.11.18 SB932SH撮影)

私がとらえた大和の民俗(8)―火―玄関ホール写真展

2018年11月20日 10時34分11秒 | しゃしん(県立民俗博物館展示編)
奈良県立民俗博物館の玄関ホールにて、8人のカメラマンが出展する「第8回 私がとらえた大和の民俗―火―」写真展は平成30年10月27日(土)より始まります。

今回で8回目を迎えた写真展の期間は平成30年12月16日(日)まで。・・終了しました・・

今回のテーマは「火」。
写真家8人が、奈良の民俗行事・風景を写真作品にする競作展は、今年で8回目を迎えました。毎年テーマを設定し、そのテーマにちなんだ奈良の民俗行事を写真作品にして展示します。
今回のテーマは「火」です。近年の住宅事情ではますます「日常の火」が少なくなり、直接火を扱う経験は少なくなっています。その一方で民俗行事では、現在もさまざまな場面で火が用いられています。写真家が切り取った「火」のある風景から、奈良の行事や暮らしの移り変わりなどを紹介します。

なお、12月9日(日) 13時半より、出展されるカメラマンたちが語る「写真家座談会~火~に関する奈良の民俗」があります。(無料)・・終了しました・・
座談会会場は併設の大和民俗公園内施設の古民家(旧臼井家住宅)ですが、変更する場合もありますのでよろしくお願いします。
                 
是非、お越しくださいませ。

展示場所 奈良県大和郡山市矢田町545 奈良県立民俗博物館 玄関ホール(入館観覧料200円)
  ※ 11月10日(土)、11日(日)は「関西文化の日」のため、入館観覧料は無料 
開館時間 9時~17時 (入館は16時半まで)
展示日程 平成30年10月27日(土)~平成30年12月16日(日)・・終了しました・・


  
関連イベント 平成30年12月9日(日) ・・終了しました・・
<―出展写真家が語る「写真家座談会~火~に関する奈良の民俗―」13時半~>(無料)
奈良県内の火に纏わる信仰や芸能、生業、遺構など、 出展写真を交えながらご紹介します





なお、後日の12月11日(火)午後10時54分、奈良県政の出来事を報道する「県政フラッシュ」に取り上げていただきました。
ありがとうございます。
    
出展者および作品テーマ(図録順)・・・・・写真家在館解説日(午後1時半~)
吉崎喜寿      【野の煙】・・・・・・・・・・11月25日・・終了しました・・ 
森川壽美三    【火消し】・・・・・・・・・・12月 2日・・終了しました・・
田中眞人(1)  【フクマル】・・・・・・・・・11月10日・・終了しました・・※ 関西文化の日
田中眞人(2)  【遠慮のトンド】・・・・・・・・・同上
脇坂実希       【浄火】・・・・・・・・・・・12月 8日・・終了しました・・
野口文男     【占い】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
森川光章     【信心(やすらぎ)】・・・・・12月 9日・・終了しました・・
松本純一     【献灯】・・・・・・・・・・・11月18日・・終了しました・・
志岐利恵子     【めぐみ】・・・・・・・・・・12月15日・・終了しました・・

どうぞ、ご来館お待ちしております。・・終了しました・・



振り返ってみればほぼほぼ同じ被写体の民俗映像がある。

カメラマンが7年間に亘って紹介した民俗写真は210枚。当初数年間は初ものばかりの映像である。

回数を重ねるごとに悩ませる民俗写真の被り排除。何年も経ってしまえば失念することもある。

当人がとらえた写真は記憶にあるのは当然であるが、人さまがとらえた映像は記憶から消えてしまうようであるのか・・・。

8回目の今回。振り返ってみれば被り写真が数枚あった。その点、ご容赦願いたい。

ちなみに被っている民俗写真は湯立/御湯(※1、2、4、8)、粥占(※3、8)、豆焼き占い(※3、8)、水垢離(※5、7)、水行(※2、5、7)がある。また、「占い」(※3、8)のような同名テーマタイトルもある。※印しは写真展の回数

(H30.10.25 記)
(H30.11.14 追記)
(H30.12. 9 SB932SH撮影)