マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

大西のジンスケ屋敷跡の山の神

2019年05月31日 09時26分18秒 | 山添村へ
ホウの木で毎年作り変えるのは手間がかかる。

区長の役目であるホウの木造りの刀。

山添村の下津でも聞いた役目であるが、ここ大西も同じだった。

山の神の祭場に供える数々の祭具。

刀の他に山仕事に関係する七つ道具。

それらを拝見したくやってきた山添村の大西。

平成28年10月9日に拝見した座祭り。

八王子神社の参拝に座祭りされた旧極楽寺会所。

格式のある座行事であった。

大西の神社行事は八王子神社から少し距離が離れた地の稲荷神社においても行われている。

平成28年の12月4日は芋串祭りとも称される新嘗祭だった。

また、1月6日は旧極楽寺で行われるオコナイも拝見させていただいた。

この日の行事は神社行事でもなく寺行事でもない山の神に参る行事であるが、集団で行われるものではない。

各家、めいめいが個々に行われる山の神参り。

カギヒキの作法もあると聞いていた。

早い家では夜中の0時過ぎになれば参拝する。

朝日の昇らない時間帯に来る人とか、明るくなってから参るとかまちまちの時間帯。

毎年を同じ時間帯に来る人もおれば、毎年が違うという人もいる。

ずいぶん前のことである。

同村の春日の山の神を拝見したことがある。

どなたが何時来られるのか、さっぱりわからないが、何人かが参られるだろうと出かけた大字春日。

真っ暗な山の道を歩いて着いた山の神の場

辺りはシーンとしていた。

ときおり風が囁く。

何かの動物が動いたような音もするが・・・。

時間の経過は覚えていないが、参拝に来られた人に撮影許可をお願いして撮らせてもらったことがある。

真っ暗な時間帯の山の神参りにピントが合わずに難儀したことを覚えている。

大字大塩では予め許可をいただいてお家を出発するところから同行させてもらったこともある。

そんなことも思い出す山の神の取材。

地域、それぞれの様相がある。

供えたホウの木造りの刀の他に七つ道具。

毎年、造ってきたが手間のかかる作業。

区長の役目であるが、これは数年前に作ったものらしい。

ホウの木造りの山の神はニス塗り。

汚れは多少つくが1月15日になれば下ろして奇麗に拭きとって次の区長の廻りに保管預かりをしてもらうようだ。

予め聞いていた大西の山の神。

到着した時間帯は午前11時。

車を停めさせてもらう場から眺める田んぼ付近に人だかりができていた。

かすかに見えた“火”遊びではなく、とんど焼きであろう。

気になるとんど焼きにブルーシートを被せている藁積みもあるが、今日の本題は山の神。

大欅があるからすぐ見つかるといわれて先に出かけた「ジンスケ屋敷跡」。

実はこの日は大字大西のとんどの日。

そのことを教えてくださったのは同大字大西在住のFさん。

正月3日に行われるチョウジャドンの膳を取材させていただいた際に話してくれた地区4軒のとんど焼きである。

地区はまさにその方角。

とんどは大きなものでなく小っちゃなとんど、といっていたから間違いない。

かつては習字焼きもしていたが、今は誰も・・・といっていたが火点けの時間帯は早朝ではなかったようだ。

ちなみに「ジンスケ屋敷跡」下に住んでいる高齢の婦人がいうには、ここもとんどをしていたそうだ。

道路向かい側にある共同井戸。

その前の道でしていたが舗装路になったことから中断に至ったそうだ。

その婦人が指さした山の神行きの道。

急な坂道を登ってすぐ。

鬱蒼とした樹林の向こうに大木が見える。

それが大欅。



その地に整然と並べられた山の神に奉る刀と七つ道具。

真上に注連縄を張っていた。

注連縄右横にあるのはフングリ。



近くにクリの木で作ったカギヒキがある。

中央に刀。

艶のあるニスを塗ったホウの木に「五穀豊穣、字中安全」の墨書文字。

下部の柄に付けた×××印でわかる刀。

裏側も確認したかったが、触ることは厳禁だ。

左右に並べた七つ道具。

左からカマ・ナタ・ノコ・ヨキ・・・2本のクワ・スキ。

クマデもあると聞いていたが見当たらない。

2本のクワとみたが、うち1本がクマデかも・・・。

道具の前にあるのがクラタテ。

他地域とは違いのあるクラタテ。

蔵になる部分の四本柱のない1本柱の構造にシデ。

三角巾のように敷いた半紙の上に二段の鏡餅。

クシガキに栗、葉付き蜜柑を揃えた周りに置いてあるのは参られた各家が供えた御供。

長さは短いが同じようにクシガキ、栗、蜜柑にキリコ餅(切り餅)。

メザシや髭のあるトコロ芋を供える家もある。



これら祭具に御供を撮っていたとき、下から登ってくる家族連れに出会った。

存じている男性は平成28年10月9日に行われた座まつりに相当家を務めたOさん。

持参した一束の藁をとんど場に置いてから2個の御供餅を山の神に供える。

手を合わせて拝んだら手前にあるクリの木でカギヒキの所作をする。



山の神呼びの詞章は聞こえなかったが、もう一度手を合わせて参拝を終えた。

実は心の中で五穀豊穣を唱え、カギヒキは3回したという。

参拝したら供えた餅を持ち帰る。

山を下る前にとんど場で火を点ける。



藁束を燃やして餅を焼く。

その様子を見守る息子に孫さん。

ここでは少し焼くだけで、家に持ち帰ってから本格的に焼いて、家族揃って食べるという。

それから数分後。一人の男性が登ってきた。

なんと、座まつりに大当家を務めたOさんだった。



前相当家と同じように御供餅を供えて、カギヒキの所作をする。

前大当家のOさんも同じように心の中で五穀豊穣を唱えていたのだろう。

Oさんも同じように話してくれた共同井戸の前でしていたとんど。

新道路が完成してきれいになったから止めたという。

とんどはしなくなったが、この共同井戸は8月7日に井戸替えをしているという。

今でも使用している共同井戸はポンプで汲み上げる。



汲み上げた井戸水はパイプを敷設して地区の家に供給しているようだ。

8月7日は七日盆。

オコナイをしていた極楽寺にある石塔墓地である。

7月24日からの毎日。

輪番の人がその墓地に行燈を灯す。

井戸替えは7日にしていたが、現在は第一日曜日の朝。

6~7人が集まって井戸周りに生える雑草刈り。

大欅の周りも奇麗にするが、井戸そのものは洗ったことがないという。

洗いがあれば拝見したいと思った七日盆の井戸替えであるが、10日盆も清掃しているらしい。

座まつり取材にお世話になった両人。

3月の第一日曜日に行っている初午行事。

ゴクマキに来てくれるやろと思って待っていたという前年行事の稲荷神社の初午。

失礼したことが申しわけなく、今年こそは寄せてもらいますから・・。

(H30. 1. 7 EOS40D撮影)

丸亀製麺東住吉店のぶっかけうどんに野菜かき揚げとかしわ天

2019年05月30日 10時00分58秒 | 食事が主な周辺をお散歩
ケアマネジャーと初のご対面もあるし、その前にしなくてはならないおふくろの老人パスの更新。

ケアマネとの打ち合わせが終わるころには閉栓していた大阪ガスの開栓対応もある。

なにかと忙しい2月は次々とこなす事務的手続きに居住する部屋の整理もある。

少しでも早くについて綺麗にする部屋でお招きしたい。

そう思って予定より早く出発したが、肝心かなめの要介護関係の必須情報を忘れてUターンする始末。

焦る気持ちを抑えて、抑えて・・。

大和郡山にあるスマートインターチェンジから入って一路目指すは大阪市内。

昼頃の丁度いい時間に着きたい麺類食堂。

長居公園通りに面した所にある麺屋は2カ所。

1カ所は「はなまるうどん」。

かつてイトーヨーカドーの1階にあったと思うのだが・・。

もう1カ所は釜揚げうどんの丸亀製麺である。

行先の西方向に斜め横切ることのないお店は丸亀製麺東住吉店

ここなら駐車場もあるはずだ。

そう判断して西へ、西へと車を走らせる。

やや隠れ気味にあった大きな看板に丸亀製麺の文字。

手前、数百メートルのところでスローダウン。

入った駐車場はほぼ満杯。

店内もお客さんでほぼ満席。

セルフスタイルの注文レーンもほぼ渋滞。

その割には後ろに人が繋がらない。

おふくろもかーさんも人生初のうどんメニューの注文方式。

慣れないからどうしていいのやら。

きつねうどんを食べたいと云ったおふくろを行列に並べるわけにはいかない介護者。

空いている席にちょこんと座らせた。

私が注文するのは温かいぶっかけうどんとともに揚げたての野菜かき揚げと、かしわ天。

それらを運ぶ道具がトレー。

きつねうどんも載せて現金支払いであるが、後続に着いたかーさんは鴨ねぎうどん。

支払いレジ手前にある場で煮込んでいた四つの鴨ねぎ鍋。

調理を目の前でしているが、レーンから丁度のところで麺に載せる。

上手いタイミングは計算ずくめのように思えた。

そうして、できたてあつあつを温うどんに載せてもらって支払うレジ。

ぶっかけうどんは290円。

野菜かき揚げは130円。

かしわ天は140円。

きつねうどんは420円。

鴨ねぎうどん640円。

いずれも税込み価格であるが、現金払い。

これだけはなんとかならんやろか。

うどん麺チェーン店のどこもかしこもニコニコ現金払いのシステム。

クレジットカード支払いができる食券方式システムにならんやろか、といつもそう思うのである。

なんとか3人が座れる席があった。

ちょっと窮屈気味に座る席におふくろを誘導する。

トレーで運んだきつねうどんはおふくろ。



かーさんは右横で食べる。

さて、私も席に座って・・と思えば何かが足らない。

おふくろのことばかり気にしていていたからすっかり忘れていたトッピング。

どこの麺屋でも同じような生生姜に天かす、刻みネギ。

トッピングコーナーに運んでぶっかけうどんにぶっかける。

ぶっかけうどんのお出汁は少ない。

やや少なめのように見える。

本来なら冷たいぶっかけうどんにするのだが、この日も寒くて暖かいぶっかけにした。



まず、はじめにする行為は3品トッピングの混ぜ混ぜである。

ただ、ぐちゃぐちゃに混ぜない。

さらーっと適度に混ぜるだけ。

箸で麺をすくって口に放り込む。

つるつる入っていくぶっかけうどん。

丸亀製麺のうどん麺はややの太目。

コシは堅めのような気もするが、そうでもないような。

そのままでは喉を通り抜けないだろうと歯で噛み切る。

しっかりした麺ではないからぐにゃっていう感じだ。

出汁は生生姜が利いている。

なんせスプーン2杯の大盛。

刺激があってとても美味しい。

麺はやや太麺。

だからかどうかわからないが、お出汁の絡みが甘い。

天かすが出汁をすって美味くなる。

刻みネギが入っているのだが、隠し味ってこと。

おふくろもかーさんもトッピングはしない。

大きなきつね揚げが入っているきつねうどんがとても美味しいと云って麺をすすっていた。

かーさんが食べた鴨ねぎうどん。

昨今、テレビで盛んに宣伝している季節限定商品

それとは知らずに注文したという鴨ねぎうどん。

何枚も入っている鴨がとても美味しいという。

厚めの鴨肉はジューシー。

臭みはまったく感じないからパクパク食べたという。

そういえば、かーさんは鴨肉が嫌いだったはず。

そうであったがついついメニューを見て釣られたそうだ。

釣られて正解と喜んで食べてくれたのが嬉しい。

さて、こまったことがおきた。

そうなるかもしれないと思ってはいたが、やはり・・・。

追加で皿に移した2品の天ぷら。

うち、一品のかしわ天は試し買い。

ぶっかけうどんを愉しんで食べている間に、一口、二口、三口・・・食べていた。

脂がのっていて美味しいかしわ天。

味は“かしわ“ではく”鶏“である。

本来、”かしわ“と呼んでいたのはひね鶏である。

ひね肉は硬くて味わいのある親鳥。

丸亀製麺のかしわ天はそんなことは一切ない鶏肉。

国産かどうか存じないが、とても柔らかい。

下味がしっかりしているから旨みはあるが、衣のさくっと感はそれほどでもない。

逆のべちゃっと感もない。

そこそこ感であるが、美味しい方である。

脂がのっていると舌が唸った鶏肉部位はモモ肉ではなくムネ肉。

ぱさぱさ感がまったくない。

ぱくぱく喰いあげた。

で、野菜のかき揚げである。

とにかくでかいし、厚みもすごい。

持ち帰りたいと云えば、ここで食べたらえーやんと返された。

少し食べての味見は美味しいの一言。

食感はさくさく。

噛めば噛むほどじわっと美味さが口の中で溶ける。

1/3を食べたときにかーさんが云った。

出汁も美味しい鴨ねぎうどんのおつゆがあるから漬して食べたら・・・。

残りを1/2に割ってうどん鉢に入れる。

出汁が染みたところで口に入れる。

うォ、こりゃたまりません。

汁に漬けたらさくさく感はとろとろ感に変化する。

そのとろとろ感が味わいを増す。

美味いですなぁ、である。

残りの1/2は私が食べると云い出したかーさん。

最後の一滴まで至福を味わったと云っていた。

また、来てみたい丸亀製麺は大和郡山市内にもある。

そのときに使える「うどん札」なるもの。

うどん一杯ごとに1枚もらえる「うどん札」は手元に4枚ある。



レジ支払いのときに1枚・・・しばらくして3枚もくれはった。

うどんの鉢が3杯であるにも拘わらず、である。

小さな文字を見たら、こう書いてあった。

3枚で大根おろしまたはととろか温泉玉子か明太子かいずれか一品が無料サービス。

5枚ならお好きな天ぷらを割引価格で、とある。

一人で行くにしてもあと2枚あってお好きな天ぷら。

それは無料ではなく割引価格で提供。

それなら無料トッピングで食べたいもんだ。

しかもこの「うどん札」の有効期限が今月限り。

早すぎるがな。

私はどこでもいつもがぶっかけうどん。

かけうどんを注文することがない。

何故ならである。

かけうどんは汁で食べるからどっぷりと鉢に出しを注ぐ。

極端な云い方をすれば、ぶっかけは麺を食べる。

かけうどんは出汁を食べる。

その違いだと思っている。

麺を愉しみたいからぶっかけうどん。

本日は温かい出汁にしたが、コシの強さが弱まる。

食べるなら、やっぱり冷たいのんである。

麺好きな人たちがブログに挙げている記事が参考になる。

一つは、出汁はどうなの・・という記事

もう一つは・・えっ、半額なの・・。

(H30. 2. 8 SB932SH撮影)

不要なものを処分する

2019年05月29日 09時20分45秒 | むびょうそくさい(おかん編)
ごったがえすほどの什器・備品がある。

無駄なものは不要処分。

おふくろの思いも大事にせなあかんが、戻る室内に介護の身となったおふくろが移動しやすいようにしないとあかん。

できるだけ広い空間を作り上げて邪魔にならないようにする。

思い出がいっぱい詰まったものものにこれは捨てるっていうのも辛いがこれからの介護生活を快適に暮らせるようにしたい。

その思いの方が大事だと思っている。



おふくろに立ち会ってもらって処分した什器は2台の水屋。



中に納まっていた食器類も整理する

独り暮らしであるのになんでこんなに食器が多いんや。

積もる思い出が捨てる気持ちを失わせる。



これも、あれも捨てるといったおふくろ。

それをスーパーでもらってきたダンボール箱に詰める。

捨てるものに未練はないが、何を廃棄処分にしたのか記録だけは残しておこう。



それにしても使いもせなんだ食器はなんぼほどあるんや。

水屋の天板に並べた飲み物容器。



中身は汁のない現金硬貨ばかり。

つまりは貯金箱であるが、まだ空っぽのものも多い。



前もって手配していた廃棄処分業者は大阪の便利屋タクト。

2人作業であっという間に片付いた。

その費用は大きな物の数でほぼ決まる。

現金で支払った金額は18000円。

領収書に「荷物の引き上げ代として」と書かれていた。



家族の作業時間は午後1時50分から始まって無事に搬出した午後4時半。



ほんのちょっぴりの気持ちも空間もすっきりしたが、これは序ノ一。



始めの一歩の作業である。

(H30. 2. 5 SB932SH撮影)

香の川製麺法隆寺店のぶっかけうどんに野菜かき揚げ

2019年05月28日 09時38分20秒 | 食事が主な周辺をお散歩
とても寒かった野鳥観察会

終って一目散に駆け付ける麺屋さん。

馬見丘陵公園から帰る道にある麺屋さんは香の川製麺法隆寺店。

久しぶりの入店である。

手繰ってみたら2年ぶり。

前回の入店は平成28年3月16日だった。

温泉に入って身体を温めたくもないことはないが、出られなくなってしまう。

おにぎり1個で我慢していた我がお腹。

減り具合が丁度いい処に香の川製麺法隆寺店がある。

とにかく温かい麺類が食べたい。

いつもであれば冷たいぶっかけうどんであるが、この日は温く温くをいただく。

それだけでは物足りないので揚げたての天ぷらもカウンターから皿に移す。

流行りから味を覚えた私も大ファンになった鶏天は140円。

それも欲しいが我慢して、とてもでかい同額140円のかき揚げ天にした。

温く温くぶっかけうどんはトッピング。

どこの麺屋でもある生生姜に天かす、刻みネギである。



どっぷりのせていただくぶっかけうどんが美味い。

温く温く加減が丁度良くて箸が止まらない。

至福の味に顔はほってり、身体がほっこりする。

食べても、食べてもなかなか減ってはくれないぶっかけうどんが美味しい。

出汁味もうどん麺も好みの味。

麺の固さもそこそこで噛み応えのある麺が喉を通っていく。

天かすは多いほど味が馴染む。

そこへもって、何でかき揚げなんやと云われるが、はじめは麺つゆにつけずにいただく。

サクサク食感のかき揚げが実に美味しい。

甘さの秘密は玉ねぎ。

ニンジンにサツマイモの千切りにマッチする。

1/3ほどはそのまま食べて残りを丼に移す。

出汁は天かすを吸ってしまってほとんどないが、残っている出汁になんとかつけて出汁を含ませる。

これもまたうどん麺とともにがっつりいただく。

2番目の至福がやってきた。

油がいいのか、とにかく美味い。

できるなら持ち帰りたいぐらいだと思っていたら、香の川製麺にはお持ち帰りができますとポップにあった。

右に表示してある海老天丼に鶏天丼もあるが、天ぷらだけを持ち帰りたい。

その表示があったテーブルに「お持ち帰り伝票」があるではないか。

持ち帰りは天ぷらだけでなく、うどんもあるしトッピングも。

専用容器に入れての提供であるが、価格体系は容器代を含んでいた。

店内価格のかけうどん「並」は290円。

持ち帰り価格が330円。

40円が容器代である。

ざるうどん「並」も店内価格が290円であるが、持ち帰りは310円。

容器代は20円である。

それぞれメニューによって価格差があるようだ。

ちなみに海老天丼の持ち帰り代は510円で鶏天丼は460円。

容器代云々のことは書いていない。

(H30. 2. 4 SB932SH撮影)

野遊び⑧in馬見丘陵公園

2019年05月27日 09時30分02秒 | 自然観察会
前回参加の自然観察会。数か月も離れると何時行ったのかさえ思い出せなくなる。

辿ってみれば今年度2回目の平成29年5月14日。

参加できる状態が後退する一方であるが、山ちゃん先生と帯解で遭遇したこともあって、今年度ラストの回である馬見丘陵公園観察会に〆参加した。

集合場所に来られていた皆さんも9カ月ぶりだが、それ以上のスタッフも。

一年に2度の参加となった私には「忘れるころにやってくるんや・・」と。

実はそうでございます。

この日はとても寒い。

当地に来る時間帯のおよそ30分前には粉雪が吹きつけていた。

県南部の山々は真っ白になっていることだろう。

馬見丘陵公園の観察会は平成24年の2月12日以来。

6年間の空白があったと思っていたがそうではなかった。

直近は平成26年2月9日の4年前だった。

スタッフの顔ぶれはいつもと違って賑やかになったと云っていた。

参加した親子さんは3組10人である。

最初に観察するのはキクイタダキ。

頭のてっぺんに特徴をもつキクイタダキはとても小ぶりの野鳥。

先に来て下見をしていたスタッフの声に誘われるまま公園道を下っていく。

中央エリアかた北エリアへ向かうルートに高さのある樹木にいるという。

何人かのカメラマンが望遠レンズを構えていつる。

先に動いたのはアオジだ。

その場で通りかけた散歩中のおじさんが観察会スタッフに声をかけてきた。

「お腹が赤い色で、背中に白い点のようなものがある鳥。名前は3文字やと思うのだが・・」に対する答えは明らか。

ヒタキの仲間のジョウビタキである。

3文字は合っていたからヒタキ。

それに上物のジョウとで記憶すれば覚えやすいですよと伝えておいた。

数羽のカワラヒワも飛ぶ背が高い樹木に不思議なものがぶら下がっている。



その姿は松ぼっくりが長ったらしい、だれるような長方型。

樹木の葉は針のよう。

群がっている細い葉は松葉のようだが塊になっている。

丸くほんわりするような形の樹木はドイツトウヒと教えてもらった。

やまちゃん先生がかつてとらえたキクイタダキの写真。

写っている姿は松葉にとまっていた。

松葉は細い。

それと同じくらいの脚の太さ。

松葉の長さに比較したらおよそ1/3が体長。

それほど小さいキクイタダキ。

大台ケ原でサポーターをされているSさんの話しでもある。

キクイタダキは大台ケ原で見つけている。

止まっていた樹木はトウヒやモミの木の針葉樹。

キクイタダキの好みの木のようだ。

樹木の中にせわしなく動くキクイタダキは双眼鏡で観察する。

そこを離れて大池がある場に向かう。



そのルートに落ちていた着果物。

丸い球に針がどんだけー、である。

上を見上げたら枝にくっついている実がぶらりぶらり。



樹木の名前はアメリカフーと呼ぶそうだ。

アメリカフーとは面白いネームである。

アメリカフーは私の頭の中でアメリカフォーを繰り返す。

アメリカフォーとくれば先日食べたベトナムフォーである。

雑木林にちらほら動く。

ヒーヒーと鳴くルリビタキの雄。

いたよと云われて近づいたが逃げたあとだった。

その場にはやや大型のアリスイも。

ただ、はっきりと認識できなかったのでなんとも言えないが・・・。

少し移動した雑木林も野鳥が住んでいる。

姿はちょろっとしか見えなかったベニマシコ。

藪から出てくるか、と待っていたがとうとう出没せず。

マガモにコガモもカワウもいる大池。

それ以上もいない、ちょっと寂しい水鳥。

個体数も少ない。

モズがひょこんと出てきた。

それを追いかけて小山に登っていく元気のいい子どもたち。

走って坂を下りてきたら転げるだろうに。

ハクセキレイにシジュウカラ。

ヒヨドリもおればツグミも。

これらはだいたいが地面をぴょんぴょん飛んでエサを探している。

シメは高い樹木に止まっていた。

よくまぁ見つけたものだと思ったが、やはりの野鳥カメラマン。

レンズが示す方向に双眼鏡を移動したら見つかったというスタッフが設定した単眼鏡で見せてもらった。

嘴はピンク色。目つきが怪しいシメである。

なんせ、寒い。

冷たい風が吹き抜ける。

風除けする場所がない。

食事タイムが宣言されて場所を確保するにも難儀なこと。

とりあえずはトイレ探しに足取りは重い。

寒さで身体も足もカチンコチンに固まっているから動きは鈍い。

トイレに座ってほっとする。

皆さんは風除けすることもなく持参したお弁当とかインスタントカップラーメンをすすっていたそうだ。

言い方は古い魔法瓶に熱い湯を入れていたから、問題はないものの、3分間も経てば冷めてしまう。

それでも美味かったと云っていた。

私はその時間帯はいつも昼食時間に到達していなかったのでパスした。

大池を見る角度がかわればマガモに混じってヨシガモもいた。

できれば早く終わって欲しいと思っていたぐらいの時間帯はお花観察。



一つは梅林である。

しだれ梅に白梅も紅梅もまだまだ蕾。

そう思っていたが、ほんのわずかだが開いていた紅梅もあった。

近くまでよって梅の香りをかぎたかったが、柵を設けているので断念。

そこから少し歩いたところに咲いていた黄色い梅は蝋梅。



12月になれば咲きだす蝋梅もそろそろ終末期であるが、香りはたっぷりある。

落下した蝋梅を何個か拾って持ち帰った。

香りをかいだおふくろが歓んでくれたのが嬉しい。

枝に止まったジョウビタキの雌。



白い点にお腹が赤いのでわかるが、雄の方が美しい。

寒い、寒い、を連発するこの日の観察が辛い。

脚でなく腰に力がはいらなくなってきた。

あるく速度は極度に低下する。

それが、突然に元気を取り戻してくれたのは7種の野鳥。

この場はルリビタキの雌がいたところだ。

雌の尻を追いかけていくうちに見失った。

振り返ればそこにいたエナガ。



あっちこちの枝に飛び回る。



そこに登場したヤマガラにメジロ。



あっ、ウグイスもいる。



シジュウカラにコゲラも飛び交うその場は野鳥の天国。

身体がしゃんとなってシャッターを押しまくる。

堪能した時間帯は12時直前。

ようやくお腹が減りだしてスーパートライアル大和小泉店で買ってきたおにぎり二つ。

もうこの時点のお腹はぬくぬくのうどんを欲しがっていた。

二つも食べりゃ、うどんはもう無理になるから一つにする。

ナップザックに秘めていたおにぎりは炙り焼き豚の縦割おにぎりと鶏唐揚マヨネーズ。

いずれも税抜き価格が69円。

ザックから先に出てきた方を食べることにした。

抽選に当たったのは炙り焼き豚おにぎり。



残った一つは今夜の食事に廻す。

お味は・・。

あまりの寒さに舌もかじかんで美味しさを感じなくなっていた。

後半は7種の野鳥で充分に堪能させてもらったが、次も・・である。

青葉茂れる樹木の枝に止まっている野鳥は大型。

鳴き声でもわかるアオバトである。

野鳥撮りのカメラマンが数人たむろしているから、その場がすぐわかる。

樹上に大型大砲のようなレンズを向けている。

その先にいたアオバト。



青葉が風に揺れてアオバトの顔を隠す。

風が止まらない。

じっと佇んでいるアオバトを撮ろうにあっちこちの角度から攻める。

どこへ移動しても葉や枝がアオバトの顔の前にある。



もっと移動したらもう一羽のアオバトも止まっていた。

逆光に遮られてシルエットばかり。

超アンダーな位置から構えてなんとかなっただろうか。

さっきの7種といい、このアオバト夫妻と思われる二羽のアオバト撮りになん度シャッターを押したことか。

見切りをつけて移動する。

池の住民のように見えたアオサギ。

上空にオオタカかハイタカのような猛禽類も飛んでいたそうだが、見逃した。

すぐ近くに飛び出したジョウビタキの雄。

白い点が鮮明。

お腹もぷくぷく姿。

愛らしい眼がたまらないが、持つレンズは200mmまで。



ちょっと遠い。

この場にはジョウビタキの雄が何羽も飛び出してくれる。



あっちに出てきたと思えば、逆の方向にも。

ここでもまたもやシャッター数が多くなる。

樹上に二羽の野鳥が飛んできた。

飛んだときも目立つ黄色の羽根があるから見分けやすいカワラヒワ。

遭遇した人が声をかけてくれた。

あっちにカワセミがいますよ、だ。

小さな池がある。

その前の枝に止まっていた野鳥は紛れもない宝石。

カワセミである。

どんだけーと声がでるくらいカメラマンが一点に集中していた。

池に何かがいるのだろうか。

下見した事前観察班によればザリガニのようだが・・。



下向き加減に一点を見るカワセミ。

私が近づきすぎたのか、もう一つの池に飛んでいった。

後を追っかけるカメラ軍団。

うまく撮れたのだろうか。

まだ慣れていないと云いながら映像を見せてくれた女性。

なんとなく誇らしげ。

そんなことをしている間にまたもや飛んでいったカワセミ。

3カ所も池の真上であった。

〆にシメであればできの良いぃ洒落で終わるのだが、カワセミくんを最後にこの日の観察会は幕締め。

出発してから3時間半。

久しぶりに愉しませてもらった。



出現した野鳥の数を確かめて解散したあとで見た歩数計は5250歩。

6年前より増えていた。

(H30. 2. 4 EOS40D撮影)
(H30. 2. 4 SB932SH撮影)

加茂町銭司・春日神社の勧請縄と格子状砂撒き

2019年05月26日 10時00分22秒 | もっと遠くへ(京都編)
北大河原本郷春光寺の虫除け初祈祷会の取材を終えた時間は午後2時半。

帰宅するまではまだ時間がある。

南山城村からそれほど遠くない地域に同行取材していた写真家Kさんとともに向かった先は加茂町銭司(ぜず)。

民俗行事の下調べに訪れたのは平成28年12月18日

民俗調査の目的テーマは二つ。

勧請縄と砂撒き風習である。

場所は氏神さんを祭る春日神社。

その地がどこであるのか、地元住民に尋ねてたどり着いた加茂町銭司に鎮座する春日神社である。

山頂までとはいかないがやや中腹に建っていた。

距離はやや離れているが笠置町切山に鎮座する八幡神社も地元民に尋ねないとわからない地にあった。

奈良盆地のような平たん部であれば遠くから見てもわりあいとわかりやすい。

目印は鎮守の森。

街中では見つけにくいが、平たん部ならたいがいは見つかるが・・。

そのことはともかく、二つの行事の聞き取りである。

わかったのは1月3日である。

座中と思われる年番の人たちがしているようだった。

参籠所に貼ってあった「勧請縄奉仕者名」。

東頭(※東座)に4人。

西頭(※西東座)は7人だった。

砂撒きの場は境内であるが、勧請縄かけの場は聞き取りをしても不明瞭であった。

ある人がブログに公開しているがそれとて判然としない。

車を停められる場所まで走らせる。

急こう配で、なおかつ急な曲がり道。

慣れない山道に新調さが求められる。

たどり着いたところに車を停める。

停めた付近にあった石仏地蔵尊。

シダのような葉が見える。

敷物にした葉はウラジロ。

正月に御供餅を供えていたことが伺えるウラジロである。

その場から神社へ向かう参道道。



歩いた直後に出くわした勧請縄の大きさに圧倒される。

奈良県では見たことのない形態。

まるで編みの粗いネットのようにも思えた勧請縄。



継ぎ目、継ぎ目辺りにシデと榊と思われる葉を括っていた。

下に垂らした3本の荒縄。

本数は少ないが、どことなく縄暖簾の風情を感じる。

目線を上げたところに荒縄で編んだ太めの綱。



中央に何かがある。

ズームアップしてわかったオヒネリ。

たぶんに御供米を包んでいるのだろう。

勧請縄を拝見してから少し歩いた。



曲がり道を登ったところに見えた砂撒き。

直線、格子状に撒いた砂道。

勧請縄もまた格子状。

重さの関係でひし形に見えるが、本来は方形格子状ではないだろうか。



一段高い位置に鎮座する社殿。

小社との間に撒いていた砂は方形。



参拝する石畳には撒かず左側の小社との間も方形の砂撒きをしていた。

そこから境内を見下ろせばまるで碁盤の目のように見えた砂撒き。



右手にある材は「シバシ」に集めた割り木である。

(H30. 1. 6 EOS40D撮影)

南山城村北大河原春光寺の虫除け初祈祷会

2019年05月25日 08時34分57秒 | もっと遠くへ(京都編)
JA京都やましろのHPに月間やましろ記事がある。

月間の表記はあるが更新はしてなさそうに思えるが、その一つに“やましろ探訪”がある。

なかでも興味をもったのは民俗行事に関わる12情報である。

執筆者は城南郷土史研究会代表の中津川敬朗氏(元山城町教育委員会教育長)。

情報の一つに「南山城村に伝わる祈りの行事」として年頭の行事を紹介していた。

一つは田山の宮本座と中間座にあるオトナ衆によるオコナイ。

もう一つが本日取材させていただいた北大河原・春光寺の「乱杖(らんじょう)」行事である。

また、南大河原は山の神を紹介していた。

所在地を確かめたく訪れた京都府相楽郡南山城村北大河原の春光寺。

在所北垣内にある真言宗智山派春光寺である。

寺歴や有形文化財などはあるブログが詳しく紹介している。

春光寺に初めて訪れたのは平成28年11月7日

虫除け初祈祷会と称されるオコナイ行事は乱杖会である。

寺婦人に取材主旨を伝えてあらかたの行事内容を教えてもらった。

また、当日は鎮守社の国津神社総代がおられた。

そのときに聞いた北大河原の山の神行事は数カ月後の平成28年12月10日に取材したが、南大河原の山の神は実施状況に大きな変化があったことがわかった。

前年は1月7日に行われたが、この年は1月6日。

ご住職が兼務する野殿の福常寺の行事日などの兼ね合いがある関係で元々の行事日である1月6日に調整することが難しい。

だが、この日は本来の6日にあたった。

ありがたい日に寄せていただいた春光寺乱杖会である。

この日の行事にやってきた北大河原の子どもたち。

親たちも一緒になって所作するランジョー叩きの役を担う。

僧侶および寺檀家に氏子総代兼村神主にご挨拶してから本堂に上がらせてもらった。



平成10年、春光寺の本堂は、村をあげて平成の大修復が行われた。

ご本尊は奇麗になった本堂のお厨子に納められた薬師如来立像である。

御供は正月ならではの二段重ねの鏡餅。

その前、左右に乱杖会に祈祷される2種の祭具を立てている。



一つは5本の枝をつけたハゼウルシの木。

長さは全長2m50cmにもなるハゼウルシ。

5本の枝だけでも1mの長さである。

その長い1本のハゼウルシの木は、20本ずつ、長さが1mのハゼウルシの木の束中央に納めて崩れないようにpp紐で括っていた。



この二つのハゼウルシの木にごーさんともよばれる護符を挟んでいる。

尤も長い方のハゼウルシは股状になった5本の枝先に丸めた護符を付けている。

紅白の水引で括って落ちないようにしている。

短い方のハゼウルシは皮を剥いで切込みの細工をしている。



切込みはT字型。

幅のある切込みに護符を挟んで幅の短い方から外に出す。

その方法であれば護符は外れることはない。

護符はくるくる巻き付けて輪ゴム止めする。

長いハゼウルシは左右で2本。

短いハゼウルシは左右で40本(※以前は50本)にもなる。

北大河原の全戸数は120戸~130戸になるが、必要とする村の農家、檀家に配る初祈祷の本数は檀家総代の手によって作られた。

ちなみに行事を終えてから拝見したご祈祷の護符の文字は、住職曰くパソコン文字で出力した「牛玉 春光寺 宝命」だという。

一つ、一つの文字ごとにスタンプ型朱印がある。

かつてはおそらく「牛玉 春光寺 宝印」の墨書、或いは版木刷りの書であったと推測されるが、事実がわかる記録はないようだ。

副住職が動いた。



本堂外に吊っている鐘を打ってはじまりの合図をする。

カーン、カーンの音が村中に響いているようだ。



それから入道される住職と副住職。

内陣に座るのは住職たち。

その左横に置いた太鼓打ちは国津神社の祭主を務める氏子総代兼村神主。

本堂の両脇隅に座った人たちは6人の檀家総代に子供会の代表者。

ランジョウ所作に縁叩きをする子どもの親でもある。



もっと大勢の子どもたちが居たころ。

昔のことであるが・・と話す檀家総代ら。

その時代からみれば大減である。

この年は中学1年が2人。

小学生は5年生を筆頭に4年生、3年生、2年生が続く。

付き添う母親に子たちたちが手にした棒は青竹(篠竹)。

かつては青竹(篠竹)でなくウルシ(漆)棒のようだったという。

はじめにご真言を唱える。

金剛鈴を振ってシャンシャン・・ジャラジャラと鳴らす副住職。

壇を清めて、村の安穏、家内安全、五穀豊穣などをご祈祷する導師の住職。

次は、何々の大明神・・・日本全国におよぶ数々の神社名を詠みあげる神名帳詠み。

そのときだ。

大きな声で「ラーンジョー(※乱杖)」と発声された住職。



前に据えていた2mほどの長さの牛杖(ごーつえ)を取り出して、後ろに居る副住職に手渡した。

と、同時にドーン、ドーンと強く打ち鳴らす太鼓。

後方に廻った副住職が動いた。



それと同時にガタガタガタと音を鳴らして叩く竹の棒。

堂内に敷いた板を叩くランジョー所作。

檀家総代に子供会代表。

回廊に座っていた子どもたちに母親も揃ってガラガタガタと叩く竹の棒。

太鼓も鳴る。



竹も鳴る。

その間の副住職は本尊前と内陣の間をぬって右回り。

一周廻ってもとの席に戻る。

そして、牛杖は住職に戻される。

嵐のように打たれる鳴り物も静けさを取り戻す。

敬って申し不動坊修法を唱えて国家安全などを祈る。

そのときだ。

再び大きな声で「ラーンジョー」と発声された。

先ほどと同じように住職から牛杖(ごーつえ)を受け取った副住職が動く。



太鼓はドーン、ドーン。

竹叩きはガタガタガタ。

大きな音をたてることで村から悪霊を追い出す所作である。

牛杖(ごーつえ)を抱えるようにもった副住職は再び廻って位置に戻る。

この作法は「行道(ぎょうどう)」という。

法会の際に本尊仏、或いは本堂の縁周りを右回りに巡り歩く作法である。

再び静けさを取り戻して席に就く。

次の読経は観音経。

そして3度目も大きな声で「ラーンジョー」。



子どもたちも力強く竹を振り下ろしてカタカタカタカタ。

やや乾いた音のように聞こえたランジョー所作。

一般的に「乱声」の字を充てるが、当地では「乱杖」。

数日前に取材した奈良県榛原・萩原玉立(とうだち)に宇陀市榛原戒場(かいば)も同じくランジョーを充てる漢字は「難除」であったことを付記しておく。



おりんを打って始まった般若心経。

副住職が務める般若心経はドンドコ、ドコドコ・・、太鼓を打ちながら唱える。

ときには力強く、激しく太鼓を打つ般若心経である。

般若心経は三巻。

続いてご真言を唱えて退堂された。

その間、およそ20数分。

場を転じることなく氏子総代兼村神主が突然のごとく動いた。

ご祈祷法要を終えた次の所作は朱印を用いる牛玉捺し。

朱印の牛玉宝印を手にした氏子総代兼村神主は起立して、正面に向かって一礼する。

そして、天、地に四方の東、南、西、北に向けて判を捺す所作をする。

右を向いた東の方角。

印を突き出すような形で所作をする。

次もまた右を向いて南の方角。

印は突き出すのではなく、搗くような所作である。

次に西、北の方角。



四方を突いた次は天。

正面を向いて印を突く天の次は地。

天、地も突いて祓い清めた。

所作は慌てて撮ったものだから映像はかなりブレてしまった。



すべての所作を終えてから拝見した牛玉宝印。

護符は、この朱印の捺印でなくパソコン出力の印であった。



作法をしてくれた子どもたちをお礼に見送られた。



ちなみに子供会がこの日の行事を伝えた文書には“えんたたき”と表記していた。

まさに縁叩きである。

奈良県内にもランジョー所作は各地で見られるが、子どもの縁叩きはまず見ることがない。

かつては本堂回廊でしていた地域もあったが、今では語り草になりにけり。

ただ、内陣の縁を叩く地域があった。

大和郡山市小林町・真言宗豊山派新福寺のオコナイである。

本堂を建てなおすまでは築300年以上も経った観音堂。

内陣の板はフジの木で叩かれて、叩かれて薄く剥げていたことを思い出す。

子どもたちは解散されたが、檀家総代らは後片付けがある。

祈祷したハゼウルシ挟みのごーさんは40戸に配られるが、役目を終えた長いハゼウルシは2本ともとんど焼きで燃やすという。

焼かれる長い木の護符付きハゼウルシ。



いただけるならと住職、檀家総代にお願いしたら承諾してくださった。

我が家で一旦は預かるが、時機を見計らって京都府立山城郷土資料館に寄贈したいと思っている。

と、いうのも同館が平成11年10月30日に発刊した『特別展展示図録19 花と鬼と仏―春の民俗行事とオコナイ―』に報告されている「南山城村北大河原の―春光寺の虫除け初祈祷―」の頁に紹介されているごーさん挟みのウルシ棒である。

牛玉札とともに収蔵されているが、5本枝の長いハゼウルシは掲載されていないことから収蔵されていないとみた。

よろしければと、いつか訪れて寄贈したいと思っている。

お礼を伝えた一人の檀家総代。

うちでは味噌打ちに味噌壺を寝かすとき、雑菌に浸されないように、と蔵内部の暗所のところに立てたと話してくれた。

田山でも同じような話があったが、蔵ではなく味噌壺に、である。

味噌壺の蓋にごーさん札を置いとけば味噌が美味くなるという話であった。

奈良県内でも同じような話を聞いたことがある。

他にも苗代のときに立てるという人もいたようだ。

田んぼの苗代。

その苗代に水が入る水口のところに立てたという春の時季に行われるまじないの虫除けである。

ちなみに平成28年1月号に発行された『月刊むらびぃと』に、当時、春光寺の虫除け初祈祷会を取材されたウエブ記事がある。

発行は「道の駅 お茶の京都 みなみやましろ村」である。

そのウエブ記事に5股の枝があるハゼウルシのことが書いてあった。

たぶんに檀家総代の話だと思うが、5股の枝は「東、南、西、北に天」。

軸の部分は「地」を表していると・・・。

(H30. 1. 6 EOS40D撮影)

日清食品のスパイスキッチンベトナムフォー

2019年05月24日 08時14分07秒 | あれこれインスタント
お昼のおかずはお店で買ってくるからインスタントラーメンで食べてってと伝えたかーさんはお出かけ。

昼過ぎに帰ってきて並べるスーパーの総菜。

カップ麺はさて、何にするか。

買い置きしているカップ麺は数個。

その中から選んだカップ麺は日清食品のスパイスキッチンベトナムフォー

カップ麺ではなく、いわゆるスープ麺扱い。

内容量がたったの31g。

カップ麺であれば並みで65g辺り。

デカ盛りとかなれば90g。

メーカーによっては大盛、特盛りとかもあるし、もっと多い量も・・。

エースコックのスーパーカップ1.5倍であれば137g。

とてもじゃないが、お腹がぼてんぼてんの膨満に苦しむ。

それでも食べてみたいデカ盛りシリーズ。

今回は、それら大盛ではなく、たったの31gのベトナムフォー麺。

たまたま訪れた業務スーパーで売っていた特売。

お安いこともあって物は試しに味わってみたい、ということだ。

何十年か前に味わった袋麺のベトナムフォー。

味は濃いかった。

ベトナムフォーはたしか米粉でできている。

お腹に優しいベトナムフォーは平らな麺。

つるつるを喉の奥に入っていったことを思えている。

不味くはないが、インパクトがないとわかって買うことはなかった。

しかし、である。

お湯を注ぐだけの手軽さに美味しさ抜群の春雨スープをよく食する。

ちょっとしたときに身体がほっこりする春雨スープは各社まちまちの魅力がある。

チゲ味、坦々味、海鮮味、白湯味、かき玉味、ちゃんぽん風味、わかめ・・に最近はカレー味にアヒージョ、ミネストローネまでも・・・。

とにかく多彩、多様化しつつある。

その中にベトナムフォーがあるのか、ないのか。

尤も豆や芋類などのでんぷんでできている春雨ではないし・・。

ということで原料に違いがあるベトナムフォーを味わってみよう。

カップから取り出した添付の袋は2種類。

一つは乾燥かやく具材。

もう一つは液体スープである。

お湯は一般的なカップ麺よりも少ない。

注入量の目印がカップ内部にある。

これがわかりにくい。

なぜならカップの中間地点、

それより下のほうにあるから見えにくいのだ。

とにかくお湯を注いで3分間も待つ。

春雨スープもそうだが、1分間でも充分に美味しくいただける。

春雨よりは麺に厚みがあるベトナムフォーは3分間。

じっと待っている。

かやくもふやけて、いや失礼、元の状態に戻って浮かんできた。

そこに添えつけの本格オイル入り液体スープをたらす。



カップの蓋に置いていたからたらしやすい。

だが、なんとなく違和感がある。

液体とありながら液体でもない。

不完全な液体にどろっとした要素を感じる。

箸で摘まんで袋から絞り出す。

こういう液体ソースはどこにでもある。

例えば袋入りの山葵であっても生生姜であっても・・。

例え小袋の醤油であっても箸で挟んで搾りだす。

袋にへばりついているものも絞り出す。

もったいないからいつもそうしている。

実は、スパイスキッチンベトナムフォーには特別な取り扱いが書いてあった。

見逃していたらどうなっていたのかお試し戻りはできない。

何かといえば、それはお湯を注いで直ちにかき混ぜるという行為である。

フォー麺が固まらないように、溶きほぐす。

そういうことであろう。

ま、とにかく液体スープを入れたらすぐに食べられる。

そう思って箸で持ち上げたベトナムフォーの味。

たよんないというか、味を感じない、無味な味。

液体スープは全体に馴染むようにかき混ぜたが、これはどういうことなのか。

日清食品のベトナムフォーはこういう味なのかと思ってスープも飲んだ。

インパクトをまったく感じない、変な味。

半分ぐらい食べてから重さを感じた。

箸をついたカップの底。

ずっしりと重さを感じるドロドロ感。

えっ、これってかき混ぜが足らんかったのや。

混ぜてから食べてみたら味があった。

旨さもある。

旨みはないが、不味くもない。

刺激がないのがつまらんかった。

(H30. 2. 2 SB932SH撮影)

ふり返る1月の介護まとめ

2019年05月23日 09時23分35秒 | むびょうそくさい(おかん編)
この月もおふくろの介護に関係するさまざまなことがあった。

記憶は記録。ふり返る際に思い出したい事項を書き記しておく。

1月16日、おふくろが通所介護してもらっている施設に立ち寄る。

施設は我が家からすぐ近くにある介護保険施設ウエルケア悠

玄関や通路、トイレ、お風呂などの段差状況を見学させてもらった。

来週の火曜日からは炊事に携わるリハビリ訓練が始まる。

一方、圧迫骨折の治療並びにリハビリをしてもらったT病院にその後の痛みや便秘の状態を診てもらわなくてはならない。

2日後の18日に通院して医師の診療を仰ぐ。

また、19日には階段上り下りのリハビリ訓練を増やすことになる。

18日は退院後の一か月検診。

骨折カ所を検査したレントゲン検査の結果は特に問題ない。

膝の痛みを訴えるもレントゲン結果では特に異常は認められない。

背中が痛く、赤みがあると訴えたのは背骨に直接コルセットが接触していたからでああるが、もう3カ月も経過したからコルセットは外しましょうと許可が出た。

I医師がいった言葉は「記念においといたら・・」って。

おふくろが訴えた舌が赤いとか浮腫みがあるとかは担当していたI医師は答えようがない。

循環器内科医師に診てもらってくださいといわれて当然だろうが、今、相談すべき医師は貴方しかいないのである。

次回の経過診察は2カ月後の3月。

必要性はどうなんだろうか。

待合室にいる間に出会ったM看護士さん。

おふくろの顔を見るなり元気になってよかったねと握手する。

これが嬉しいのである。

医師はそんなことをするわけがない。

よかったね、はいうかもしれないが、私の体験では、握手する医師はお会いしたことがない。

この日はウエルケア悠と関連する郡山いむらクリニックの初回通院。

本来なら、T病院から受け取った処方箋紹介状を渡して継続診療をしてもらうのだが行方不明。

申しわけないが、担当するウエルケア悠に所属するケアマネジャーのFさんに連絡して、T病院に電話し、直接FAX送付してもらって初回診療してもらった。

このときのおふくろの訴えは便秘気味。

前日にかーさんが我が家で浣腸処置。

おかげで通じが3回もあったのが、念のためにと軟便錠は1錠増やして3錠にしてもらった。

19日、T病院から受け取った処方箋紹介状が見つかった。

書類に挟まれていたのが原因だった。

ケアマネジャーのFさんにお詫びの電話を入れて、未開封状態の紹介状を郡山いむらクリニックに手渡した。

また、同時に発見した診療明細書とリハビリ綜合実施計画書は大阪の住之江敷津浦地域包括支援センターに提出、退院証明書は自宅保管してくださいと伝えられた。

現在のおふくろの状態である。

我が家にいる現在、起きているときは食べているか、テレビを見ているか、横になって寝ているかのいずれか。

そんな状態にどうしたらいいのか、相談したら訪問リハビリ利用を勧められた。

また、住之江住居に戻った際である。

4階から1階への移転申請である。

移転が1階ならば・・拒否しようとするおふくろ。

内心は心が揺れていると伝えたが、さてさて・・。

20日、我が家に直接来てもらうリハビリ療法士による訪問リハビリである。

週2回でも動きのある訪問リハビリをすることで、体力の低下を防ぐことができる。

気兼ねなく我が家でリハビリをしてもらえる、とおふくろに伝えたらそれはえーことやと受け入れてくれた。

ところが、この日の夕刻である。

いつまでも甘えているわけにもいかないから、来月の2月からは住之江の自宅に戻って生活したい、と言い出した。

住之江に戻っても週2回の通所ケアはするつもりという前向きな姿勢に言葉を挟む余地はないが、2月にいきなりというわけにはいかない。

身体状況、リハビリ状況などを診た上でのことだと伝えたが・・。

2月のケアプラン契約を2日後の22日にしたいと申し出があったケアマネジャーのFさんにそのことを伝えた。

並行してのウエルケア悠のU男性職員から電話があった。

23日の火曜からしたいと依願していた調理リハビリは正式に受けさせてもらって良いかという電話だった。

調理リハビリはやる気のある4人を選抜する。

材料の作り込みから調理までを4人共同で作った料理。

配膳とは別に昼ご飯として4人が食べる。

そういう方法になるが、それでえーか、とおふくろに尋ねたら了承してくれる。

やる気満々のようである。

22日、甘えるわけにいかないから戻りたいと訴えるおふくろ。

久しぶりに予約を入れて診てもらうことになった大阪・伏見町の林歯科。

24日の歯科治療の帰りに立ち寄りたい住之江住居。

数カ月も空けていた住まいを見たい。

4階まで上り下りできるかどうか確かめたいというが、未だ寝ている際に痛くなる腰や臀部辺りが心配だ。

ただ、目が覚めて起き上がれば痛くもないと訴えるおふくろ。

その点に関しては通院することになった郡山いむらクリニックで診てもらわな、と・・。

いむらクリニックは毎週の火曜日と金曜日が診察日。

明けの23日はウエルケア悠の通所サービスの日。

送ってもらわずに家族が迎えてすぐ隣にある郡山いむらクリニックで診てもらうことにした。

自宅へ戻りたいという件についてケアマネジャーのFさんから提案があった。

本人も家族も両方が、痛みや階段の上り下り具合の不安を解消した上で戻られるのが一番安心できるのではないでしょうかという。

当然な提案に依願していた訪問リハビリをもこの際に試してみて、心配事をなくしてから住之江に戻られてはどうでしょうか、である。

目標感は2月半ばとして、2月のケアプランを受け入れてはどうでしょうか、という提案である。

ごもっともな提案にその通りだと思う。

その間に住之江敷津浦地域包括支援センタ―に相談し、プランを決めておくのが望ましいでしょう、と。

23日、住之江敷津浦地域包括支援センターのB主任に電話を入れて相談する。

住之江に戻りたいが1階はいやじゃといい出したおふくろへのアドバイス。

移転地は異なる大和川住宅以外のエレベータ付きの市営住宅への移転にならないだろうか、である。

元の4階におさまって、益々自室に籠りきり。

動きが少ない自室暮らしになれば、衰えが増すばかりになるから避けた方がいいといわれてが、どうにもこうにも、である。

明日の24日は久しぶりの大阪環境。

住之江敷津浦地域包括支援センターに立ち寄って、現在の身体状態を見てもらおうと思ったが、生憎のところB主任はその日が出張日。

残念だが後日送りとした。

24日、前年の9月21日に仮歯治療をした大阪・伏見町の林歯科医院。

その後に発症した圧迫骨折に入院加療に介護認定要介護4の認定者。

自力歩行困難なため容態が良うなってからと数カ月間に伝えていた。

ようやく本歯嵌めができる状態になったと判断して治療に伺う林歯科医院。

診療予約時間は午前11時。

本歯治療を終えた時間は午後1時過ぎ。

4カ月ぶりに階段を上り下りする大和川住宅。

上りは難なくだったが、下りは危険を避けるように一段ずつ下りる。

1歩を1階段とせず、1階段に両足を揃えた方が安心できるからとそうしていた。

炊事場から仏壇の間までの移動は難なくできたが・・階段上り下りを含めて入院前が100%とすれば70%くらいになったというおふくろの体感である。

ただ、自室の床がこれまでと違っていた。

つるっとというか、つるーーという表現が正しいような感覚。

とにかく滑るのである。

おそらく、であるが、4カ月に亘る長期間。

暮らしの実態がなかった部屋は閉め切っていた。

当然であるが、小窓も開いていない部屋は乾燥するばかり。

たぶんそうだと思うのだが、床はどないかせんとあかんと思った。

また、ベランダに砂利が散乱していた。植木鉢がひっくり返っていた仕業は、猫、それとも野鳥だろう。

おふくろが気にしていた多くの小瓶。

中身は貯金。

蓋を開けてひっくり返したらジャラジャラと出てくる。

硬貨は500円玉から、百円、五十円、十円に一円。

数えてみたら9万6千円もあった。

7万円は郵便貯金にするが、お礼やといってお年玉代わりに2万6千円をくれた。

25日、住之江敷津浦地域包括支援センターのB主任に相談したいと伝える。

月末31日に歯科医院の治療があるので、住之江に立ち寄りたいという連絡である。

当日は午後3時から打合せがあるから午後5時にお会いすることにした。

その際に伝えた階段の上り下りの状態。

上りはスイスイであるが、下りは慎重。

階段でこけたらえらいことになるのでより一層注意していると伝えた。

また、通所しているウエルケア悠では調理訓練もあると伝えたら、それはよろしいわーと喜んでくださった。

31日の大阪・伏見町の林歯科医院の本歯嵌め後の検査は特に問題なし。

午後5時に伺った住之江敷津浦地域包括支援センター

対応してくださったB主任も良かったね、と目を細める。

今なら併設する通所施設、いわき園デイサービスセンター&居宅介護支援事務所の介護設備を拝見できるといわれて案内してもらう。

介護相談に低床ベッドを拝見する。

それを見るなりおふくろがいった。

いらん、と。

ベッドに拒否感をもっているおふくろに何を言っても、見せても不可である。

もう一つの見学は入浴設備。広い入浴し施設は入院加療していたT病院で体験済。

ここならいいと答える施設利用日に空きがあるという。

また、早急に担当するケアマネジャーを紹介・顔合わせ、並びに大和川住宅の居住地を見ていただく機会を設けたい。

その希望日を後日に連絡いただきたいと伝えられた。

(H30. 1.16~31 記)

マルヤス水軍住之江店で家族晩食

2019年05月22日 08時45分46秒 | 食事が主な周辺をお散歩
本日はおふくろのことで午後の半日はそのために動く。

午後一番に訪れたのは大阪市伏見町にある開院百周年の林歯科

先だっては本歯を嵌める処置をした。

私ではなく、おふくろの歯である。

それから1週間後の治療は嵌めた歯がきちんとなっているか、である。

確認だけの治療なのかわからないが、待つこと1時間。

その間の私は駐車場に停めることなく、その辺りをぐるぐると周回して時間稼ぎ。

トイレを探すのが難儀な大都会に疲れる。

ようやく終わって、おふくろが住む本来の居住地に向かう。

そこで時間稼ぎ。

待ちあわせ時間は午後5時半ころ。

待機して待っていた介護専門員が業務で戻ってくる住之江安立・敷津浦地域包括支援センター。

おふくろと久しぶりにご対面した専門員はおふくろの動きにびっくりしていた。

前回、顔を合わせたのは前年の平成29年の9月27日

当時は明確に原因がわかっていなかった圧迫骨折。

背中は痛いわ、足も・・。

自宅でトイレも行けなくなった身体は這うように、というか赤ちゃんでいえばヨチヨチハイハイ状態だった。

座っておれば痛みはマシになるが、車から出るにも難儀だったから、専門員が見たときの顔は酷い状態に見えたそうだ。

骨折治療に緊急入院措置。

リハビリ療法士によるリハビリ運動。

そして、その年の12月末に退院してからは我が家近くの介護施設に通う。

徐々に回復して、顔も声も張りをもつようになった。

あのときの顔と今日の顔ではまったくの別人と思えるぐらいの回復に喜んでくれた。

これからは住之江に戻ってケアプランを受ける。

その第一歩が専門員との再顔合わせ。

併設する施設に供えている介護ベッドや入浴施設なども見学させていただいた。

これより始まるケアマネジャーにも顔合わせ、と思っていたが、後日に。

ほっとした時間帯はもう真っ暗。そうなると予想していたから晩食はどこにするか決めていた。

すぐ近くにあるマルヤス水軍住之江店

これまでは昼ランチに何度か来ていたが、夜ランチは初めて。

夜しか出ない料理もあったと記憶にあるから、それを目当てに・・。

着いた時間帯は午後6時半。

店員さんがドアを開けてくださった。

さて、今夜の食事は何にするか。

開口一番におふくろが云った食事は温かいうどんである。

それはないから困ったもんだ。

メニューを広げて、あれこれ探す。

私と云えば帰ってからお酒を飲みたい。

だから満腹になるようなメニューは避けたい。

そうは思うが、メニューの頁をめくれば、食べたいものがあれもこれも。

こりゃいかん、である。

決まったメニューは3人3様。

おふくろはまぐろ並にぎり2貫盛り205円を三つ注文した。

トロもあるで、と云ったが、遠慮したのか、普通の赤身まぐろ。

それを5個食べたいというが、一皿が1貫2個入り。

仕方なく三つ頼んだということだ。

なんとなく足らないような気がしたのか、205円のかっぱ巻きも追加する。

温かいものはと云えば汁ものである。

あれやこれやと悩むほどの選択肢が少ない。

赤だしは嫌い、魚の汁もんは嫌い。

だけど貝ものにあさり汁がある。

それでいいといったあさり汁は421円だ。

かーさんは961円の特選にぎり8貫。

汁ものは421円の猟師汁椀。

魚はブリに違いない。

かーさんはもう一品。3人で食べられる若鶏の唐揚げである。

メニュー写真は皿からはみでるくらいのでっかい若鶏の唐揚げは529円。

すべて税込み価格である。

私は機を狙って637円の海鮮ソース焼きそばにした。

量的には大盛でないことがわかるメニュー写真を見て決めた。

ただ、迷いがあった。

同価格の海鮮焼きそばに塩味があった。

どちらを選択すべきか、迷いに迷ってソース味にした。

これは正解だった。



強烈でインパクトがありすぎーーって思わず発声したほど特徴あるソース味。

とにかく辛さが強い。

我が家ではたいがいがお好み焼きソース味に。

もちろん買っているのは3玉入りの袋麺焼きそば。

添付の粉末ソースがメインだが・・。

それはともかく、今まで味わったことのない強烈さにまいった。

まいったというのは不味いということではなく。

強烈に美味いということだ。

病みつき、まさにそうなることだろう。

麺そ少し食べたかーさんが言った。こ

の味はイカリソースやで・・と。

量はそれほど多くないから、すぐになくなってしまった。

こうなりゃもっと食べたい。

狙っていたのは天ぷらである。

店内の壁際にずらり並べた一品の吊り札。

私の大好きな野菜かき揚げ天が税抜きの100円。

たったの100円って、すごい。

なにがすごいのか。もちろん値段である。

実物はまだ見ていないが、なんとなく筒揚げかき揚げかな・・。

登場した野菜かき揚げは厚みもあるし、大きさも。

旨さはたっぷりお腹を満足にさせてくれる。

税込みにしても108円の野菜かき揚げを持ち帰りにしたいくらいだ。

これまで自宅近くのスーパーなどで買ったことはあるが、安くて120円台。

やや高くなっても150円前後。

尤も一番安いのはラ・ムー。

税抜きの100円。

つまりはラ・ムーに対抗する値段であったが、味もボニューミーさはマルヤス水軍の勝ち。

あー、手土産に持ち帰りたい。

天ぷらは他にも山芋天ぷらやかしわ天、いか天を注文する。

もっと欲しいがお腹が受け付けなくなる。

仕方なく絞り込んだ4品。

ここにも強烈な天ぷらが登場した。

108円の山芋天ぷらである。

見た目は小ぶり。

ところが真横から見ればとても分厚い。

口が入らないほどにでかい。

歯ごたえもあるが、実に手ごわい山芋天ぷら。

食べきるのに何口もかかった。

いか天が151円。

柔らかくて気持ち悪いと遠慮したのはおふくろだが。

かしわ天は151円。

値段からして分厚いだろうと思っていたが、小ぶりの小ぶり。

味も貧弱。

若鶏の唐揚げと比較したくはないが、あまりにも貧弱で鶏の旨味を感じない。

かしわ天と鶏てんの違いなのか・・。

1時間かけて帰宅した。

入浴を済ませて口直しに選んだ我が家の在庫商品。



賞味期限は4月まである袋もんは「日向工房の鶏の炭火焼き」。

売っていたお店はスーパーサンデイ。

税抜き159円の特売価格。

いつかは入荷しなくなるだろう。

そう思って買いだめしておいた鶏の炭火焼き。

これがむちゃ美味い。

か-さんは横から箸でつつく。

あっという間に半分になる。

美味すぎるから箸が止まらない。

(H30. 1.31 SB932SH撮影)