マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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藤井のカンジョウナワ掛け

2011年02月16日 08時06分39秒 | 天理市へ
年番の2人が力を合わせて川道に掛ける天理市藤井町のカンジョウナワ掛け。

山間にあり盆地部よりも3度は低い。

年末に降った雪はまだ残っている。

笠へ抜ける峠道の勾配はきつく傾斜35度もあるそうだ。

カンジョウナワは北へ90度に折れ曲がる川筋へ一本の綱を張る。

護岸工事や道路拡張で川筋は変わったものの張る位置は変わらない。

そこには昨年12月8日に掛けられたカンジョウナワがある。

房は下り三筋にシキミが三本。それは3房もある。

道路の真上は避けて川側に寄っている。

下流から疫病が上ってこないように掛ける、まさに川切りのカンジョウナワである。

この日も同じように2人の当番が綱を掛けるが房の葉だけが異なる。

1月8日は杉の葉と決まっているというカンジョウナワ。

シキミは仏事、杉は神事。神仏混合の行事であろうがそれを明らかにする文書は見あたらない。

いずれにしても両日とも8日に掛けられる。

三十八神社の宮本衆の一人であるNさんがいうには「8日は神社の清掃の日だった。それは毎月していた。今は身体に無理が利かんようになって近い休日になった。清掃する日に意味があったのか判らないが、それがカンジョウナワ掛けの日であることには違いない」と話す。

昨今は張る綱は買ってくるようになった。

いつしか綱を結う人もいなくなった。

そのころは太い綱だったと話す。

綱は強くなり劣化刷る期間が伸びた。

昨年の綱は10月まで保ったそうだが落ちたのは朽ちたからではない。

トラックが引っかけてちぎってしまったそうだ。

昔の綱はよく保って半年。3ヶ月で朽ちたこともあるそうだ。

崖をよじ登り一端の綱を木に括りつける。

そしてシキミの房の位置を確かめながら今回の房を取り付ける。

3房ともほぼ同じ位置に調整して取り付ける。

そうすれば片方の綱を引っ張って木に括る。

同じように崖を登って縛っていく。

ピーンと張ったカンジョウナワ。時が経つにつれて綱はだらりと下がる。

その差は約1メートル。

一ヶ月でこれほどの弛みがでてくる。

通勤のときには頭上のカンジョウナワの張りを確かめている。

あまりにも下がっている場合は締め直すのだという。

無事に掛け終わった2人の当番。

その夜はすき焼き会食。二人だけで苦労をねぎらうのだ。

(H23. 1. 8 EOS40D撮影)
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