マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

中落ち中とろ鮪のせせり

2021年02月28日 09時59分21秒 | あれこれテイクアウト
マグロの解体ショーがあると新聞チラシに掲載していたスーパートライアル大和小泉店。

「目の前でおろしたてのマグロをご提供 見るだけじゃない! 切りたて新鮮のマグロをぜひご賞味ください」のメッセージ。

午前11時より、とあったから物はために見てみようとやってきた。

場内アナウンスがしきりと始まりを知らせる。

解体ショーの場はお魚屋さん売り場。

時間ともなればごった返すかなと思っていたが、案外と少ない。

行列もないが会場に群がっていたのは確か、である。

家族連れ多く、ちっちゃな子どもたちはかぶりつきの場。

さてさて始まった解体ショー。

さて、このマグロ、長崎産の重さは・・と問う大将の声に・・若い女性が答えた60kg。

なんと大当たり、であるが特に賞品はない。

包丁で頭をさばくのでなく鋸で。

次は包丁で五枚おろし。

さすがのプロの腕。

ずばっと五枚おろし。

見学するお客さんの希望で中とろを・・。

中とろは五百円ちょっと。

大とろは七百円ほど。

もちろんグラム販売であろう。

短冊にした中とろがあっという間にさばかれたショーケースに並ぶ。

我も我もと群がってあっという間に消えた。

それで終わりじゃなく次から次へとさばいた短冊切りのまぐろが飛ぶように売れる。

一方、まぐろの頭や、カマ、骨付きなども売り物。

大とろは2500円前後。

中とろは1500円前後であったが、その値段なら中央卸売市場で買った方が大きい。

大晦日の中央卸売市場は解体ショーでなくごく普通に解体して塊を売る。



で、群がる大中のとろは諦めて骨付きを手にした。

中落ちであっても中とろ。

旨さに変わりはないが、せせり処理の手間は要る。



こんなせせり方は慣れている。

テレビでよく見るのはスプーン。

あばら骨はそれでいいが、私は刺身包丁の先でせせる。

角もいいが、先の方が削ぎやすい。

それでも骨にへばりついた身は無理だから、指を使う。

指の方が、せせり感覚がわかりやすい。



中皿に盛ったらまあまあある。

丼で食べる手もあったが、タタキ感覚的になった中とろ鮪のせせりすき身は山葵醤油で食べるのが一番。



これがなんと、旨すぎて酒が止まらない。

かーさんも美味しい、美味しいと言って絶品を味わっていた。

(R1. 6. 5 SB805SH撮影)
(R1. 6. 8 SB805SH撮影)

寒い日は肉匠たけ田の油かすうどん

2021年02月27日 10時06分20秒 | あれこれテイクアウト
ここんところの毎日がずっと寒い日。

昨日は特に寒かったから暖かい麺類を食べたいと思ったが、なぜかうどんにイタリアンボロネーゼ。

なぜかの理由は賞味期限が半年も経過と判明したから。

で、この日はひっさしぶりに食べる肉匠たけ田の油かすを盛ったうどん。

買ったのはずいぶん前。

それからというもの毎日が暑かったから熱々うどんに気がいかない。

それがここ数日間の寒さ。

半ズボンでは寒い。

靴下も履いてやんと寒ぅておれんくらいの寒さ。

身体が震えるまでとはいかないが、芯から温もりたい。

そう、思っての熱々かけうどんに盛った肉匠たけ田の油かす。

ついしてしまうつまみ食い。

これだけではただの油じみた肉かす。

ただ、今回のパック詰めは脂身がまま多い。

これが逆に美味さを引き出す旨味成分たっぷりの脂身。

摘まんで、摘まんでなんぼほど食べていまうか。

お塩をちょいとパラパラ押して食べてもいいが、えーかげんにして冷めないうちにかけうどんに。

味増しに少し入れたおぼろ昆布。

これもまた出汁がでるが、肉匠たけ田の油かすの脂とちょうど良くなる。



おぼろ昆布はそろっておいて、油かすはかき混ぜる。

溶け込んだ出し汁がむちゃ美味いからうどん麺がつるつる喉を通っていく。

至福の味はやっぱり肉匠たけ田の油かすだな。

(R1. 6. 8 SB805SH撮影)

みなぎる若い力の映像に見習うべき力

2021年02月26日 09時10分46秒 | しゃしん
設営が終わってから拝見させてもらったハイスクールフオトアワード2019大阪写真月間(6月7日~13日まで)の展示写真。



凄い(※実際の声は、すっ、すげぇ)、としか言いようのない映像テク。

どれもこれも気迫に満ちた青春映像に、もっと勉強せなあかんなと深いため息が出る。

新鮮な気持を蘇らせてくれたダイナミックな映像。



加齢とともに忘れていたチャレンジ心。

ほとばしる情熱、感性でとらえた表現力は見習わねば・・・と、思った。

(R1. 6. 6 SB805SH撮影)

フォトサークルDAN選抜写真展設営慰労会in大阪月亭しゃぶしゃぶコース

2021年02月25日 09時31分07秒 | 食事が主な周辺をお散歩
設営を終えたD・A・N・プランニングフォトサークルDANの会の人たち。

今年もまた、昨年に続いて代表主宰者の宮崎壽一郎さんお誘いで会食に同席させてもらった。

相席通信に書いてあった昨年に会食利用した会場の閉鎖。

一番に残念がったのは代表では、と思ったショーダンスのベリーダンスが目玉のトルコ料理店イスタンブールスルタンである。

で、慰労会の場を和食に切り替えることになった。

場はフォトサークルDAN選抜写真展会場の隣に建つ大阪国際ビルディング。

31階にある「大阪月亭」が会場である。

予めチェックしていたネット情報によれば、31階から眺める大阪市街地、都会に建つビル群の夜景が素敵さそうで、いただく料理もこれまた素晴らしいしゃぶしゃぶ鍋。

セットにした飲み放題料金はお手頃価格の5千円で愉しめる。



午後4時から始まった写真展の個々解説。

拝見しに来たお客さんの質問にご互いが応えられるようにしておく情報交換の場が、いいね!である。



調整時間が割合に早く済んだこともあって、どうぞと言われて隣接会場に設営された写真を拝見。

なんと素晴らしい映像に感動しまくりである。

時間潰しに拝見した凄い写真が気を引き締めてくれた。



会場を離れて向かった先は東隣に建つ大阪国際ビルディング

道路1本を渡った、それこそ目と鼻の先である。



高速エレベーターで一挙に昇った31階に大阪月亭がある。



眺めは実にいい。



すっきりとはいかないが、北摂の山々に六甲山系もわかる。



眼下に眼を落とした一角は工事中。

ここら辺りに建つビルディングはマンションが多い。



ここもまた同じなのか、半年後にはわかるようになるだろうか。

建ってしまえばこの方角にある建物群の一切が見えなくなる。

眺望が素晴らしいと謳ってきた大阪月亭

さて、どうなることやら・・。

代表の挨拶を終えて乾杯。

明日から始まる写真展の盛況を願って乾杯だ。

さて、大阪月亭のしゃぶしゃぶ料理である。

はじめに運ばれた季節の先附。



玉子豆腐に山葵盛りの赤かぶら、いくらのせ。ぱくりと一口である。

次の配膳は天ぷらの盛り合わせ。

プリプリの海老天が2本。



ししとうにカボチャ、なすびの野菜盛りは塩でいただく。

食べきったところで運ばれる国産牛のしゃぶしゃぶ肉。



赤身肉でなく霜降りたっぷりの黒毛和牛。

見ただけで旨そうだと思えた黒毛和牛肉は松阪牛のA5ランクらしいが・・。

野菜は水菜、白葱に玉ねぎ。

椎茸に豆腐も入れてしゃぶしゃぶ、じゃなく入れ込み炊き。

タレは山葵味にポン酢の2種。



家で食べる場合はごまタレに醤油タレだが、これは旨い。

むちゃ柔らかいお肉にシャキシャキ食感を楽しめる野菜とともに食べる。



特に旨いのが大阪月亭オリジナル・自家製の山葵おろしタレ。

こりゃ病みつきになりそうな絶品味。

食が進みすぎて困ったもんだ。

一鍋で4人前。

ご互いが文句の出ないような食べ方に・・。

一方のポン酢はさっぱりした柑橘系の高知県産の柚子が効いている。

食べる、飲む、喋るに夢中になった時間帯。

夕陽の差し込みに期待をしていたが、この日は生憎の天候日。

日が暮れたころの夜景に期待しよう。

食事がはじまってから1時間と少し。

配膳されたのはうどん麺。



これまた見るからに旨そうなうどん麺。

輝いているようにも見える艶々感である。

ちょいと茹でるような感じですぐに出来上がったうどん麺。

引きずり麺のようにしなくとも箸で十分に引き上げられる。



うどん麺を食べるタレはしゃぶしゃぶ肉を浸していたそのもの。

どちらも刻み葱を落としてちゅるちゅる。



喉ごしが気持ち良いくらいのちゅるちゅる感がすごい。

みなさん、お腹が膨らんだから残さず食べてねと嬉しい言葉。

甘えて食べる、食べる極上の味。

月亭のおねえさん、もうなんにもなさそうと片付けそうになるが、そこは制止。

細切れになった野菜が鍋に浸かっているのがもったいない。

もうちょっと待ってねと云って野菜浚え。

いやもうほんまに堪能したコースの最後はシャーベットデザート。



シャーベットは茶入り。

小豆餡で〆た。



その間に愉しむ会の人たち。



時間帯は私も一緒に愉しんだ撮り放題の大阪夕景。



窓ガラスに映る室内照明の反射映像。



上手い具合に消えたかと思ったが・・。

(R1. 6. 6 SB805SH撮影)

おかひじきは絶品味

2021年02月24日 09時17分10秒 | あれこれテイクアウト
もう一つがこれまた絶品。

名前だけはよく知っていたおかひじき

これは道の駅大宇陀の産直コーナーに売っていた地産地消の珍品。

おかひじき、産直市場のよってってでさえ見ることのない野菜もの。

スーパーなんてなおさら。

食感が海藻のヒジキと同じように味わえるから、その名が付いたおかひじき。

“おか”は“丘”なのか、それとも“岡”なのか。

いや、最も相応しいと思う漢字が“陸”では、と思った。

水稲(すいとう)栽培に対して陸稲(りくとう)栽培がある。

水田でなく畑作でつくる米つくり。

そういうことから考えても“陸”ひじき。

ネット調べに“陸鹿尾菜”とあったが、充てる漢字名は、とてもじゃないが読めない・・・。

売主が奨励していた作る方はおひたしとか漬物とか・・。

我が家の食卓に出てきたのはサラダ風。

細切り人参はちょっと茹で。

マヨネーズを落として決め手になる和歌山の友人が土産にもってきてくれたポン酢混ぜ。



映像のポン酢は、右に海のヒジキを寄せた。海のヒジキの陸のひじき、てっのも面白い。

これだけでできるサラダ風ポン酢和えおかひじきが実に美味い。

ポン酢は和歌山・有田川町にある達人村(たっとむら)が作った「手しぼり橙ポン酢」。

とにかくすっぱいポン酢。

今まで味わったことのない強い酸味。

これが決め手の「手しぼり橙ポン酢」。

人参はカリコリ、おかひじきはシャキシャキ。

酸味の効いた歯応え、食感はとても気持ちいい。

(R1. 6. 5 SB805SH撮影)

ひっさしぶりに味わう蒲焼き鰻

2021年02月23日 09時50分07秒 | あれこれテイクアウト
むちゃ美味かった中とろ鮪の海鮮ちらしを味わったその晩もいただくトライアルスーパーの魚屋さん商品。

すっかり忘れていた鰻の蒲焼味。



何年も何年もブランクがあって、ようやく口にする。

添え付けのうなぎのかばやきタレも㈱五郎藤の商品。

なんと大阪・堺の出島町にある。

大阪に出かけることがあれば立ち寄ってみたくなる。

五郎藤は、なんと先月出かけた泉佐野漁港の青空市場施設内にもあるじゃない。



一匹を割って2人前に仕立てた可愛い丼。

ご飯の量を極力少なくして味わう蒲焼鰻の味。

一口食べて幸せを感じる旨さ。



タレが沁み込んだご飯とともにがっつり食べる。

これ、大正解だな。

食べきった蒲焼き鰻丼に少し残ったタレ汁。

勿体ないからちょっとだけ追い足しご飯を混ぜて食べた。

食卓には2品のおかずがある。

1品は本日買ってきたトライアルスーパーの手作り骨なしフライドチキン。

売れ行き好調の骨なしフライドチキン。

本日のリニューアルセールにいつもよりも20円引きで売っていた。

大きさも手ごろだったので2個買い。

家では2/3分もいただいた。

一般的にフライドチキンと言えば足つき鶏モモ肉。

この商品は足も骨も一切なし。

がぶりと食べられる一品。

下味処理をしているから美味い。

病みつきになりそうなフライドチキンは脂っぽいとみるかーさんは1/3。

パクパク食べていた。

(R1. 6. 5 SB805SH撮影)

トライアル大和小泉店・魚屋さんの中落ち鮪海鮮ちらし

2021年02月22日 09時53分37秒 | あれこれテイクアウト
6月1日に魚屋さんの売り場がリニューアル。

それに伴って魚売り場リニューアルセールがあるとチラシにあった。

目玉は国産うなぎ焼きが半額。

他にも特大のむきエビとか大粒アサリなどがいっぱいあるある。

うなぎ焼きを食べるのは何年ぶりになるだろうか。

中国産鰻ばかりになったスーパー。

大手であろうが中堅スーパーもみな中国産。

安いのが売りの中国産に対して国産ものは2倍ほどに。

よほどのことがない限り購入しなくなった。

目出度い日であっても買わなくなった国産鰻が久しぶりに食べる許しを得て出かけたトライアル大和小泉店

セールの割にはごった返すこともなく、普段と同じ状態のトライアルスーパー。

売り場を見て買った国産うなぎ蒲焼は1998円の半額。

ついでに買った本日の昼飯。


作りたてのパックも棚に並んだ2種類の海鮮ちらし。

サーモンも美味そうに見えたが、ここは中とろ表記の鮪を選んだ魚屋さんの海鮮ちらし。



買い物を終えて自宅で広げるパック。

白飯が見えないくらいに盛った中とろ鮪。

なんとなく中落ちのように思える中とろ鮪。

いただくには添え付けの海鮮タレが要る。

その袋をどけたらそこだけ真っ白。



なんと間の抜けた鮪盛り映像になってしまった。

海鮮タレは山葵で溶いてとろとろ落とす。

まず、どこに箸を入れるか。

白飯と鮪の境目に、と決めて箸を入れる。

白飯に少しのせて口に入れた。

まぁなんと、美味しいこと。

中とろはとろとろ。

旨味のある鮪が口の中で踊りだすほどに旨い。

パクパク、ガツガツ食べる。

こりゃもう箸は、止めようもない。。

なんせ、白飯よりも中とろ鮪の盛り量が多いのだ。

あの機械で潰したような鮪タタキでない。

ちゃんとした中落ち。

鮪そのものの食感のある中落ち鮪の味を堪能した。

(R1. 6. 5 SB805SH撮影)

都祁白石・刺しさばを売る店の先祖迎え

2021年02月21日 09時27分57秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
山添村勝原の盆のあり方を取材してから立ち寄った奈良市都祁白石町の辻村商店。

日暮れのころに先祖さんを迎える、と話していたので伺った。

13日の先祖迎えの日であっても刺しさばを求めるお客さんがやってくる。

只今販売中であることを伝える「遠くは江戸時代より続く都祁の里の刺しさば」。

看板は一日中、出しっぱなしだ。

なんと、看板下に、枯葉の束がある。

藁の松明でなく燃えやすい杉材の枯葉。

倒れないように繰り抜いた材に挿し、準備を整えていた。

今年の刺しさばは売れに売れた、という。

追加に作る刺しさば。

急なことであるが、お客さんのお願いだけに、大急ぎで作り、なんとか間に合った、という。



実は25尾も追加したと聞いたのは前日のことだ。

神戸から来た人とか、見知らぬ人がサシサバ売りの看板文字を読んで、車を停めるそうだ。

通り抜けてからわざわざUターンして戻ってくる車も多い。

うち一人は、奈良朱雀国際ビジネス企画指導先生。

桜井市棚倉に住む食の文化研究者として知られる富岡典子先生も。

サシサバ求めて来る人たちに、献本した『サバが大好き!旨すぎる国民的青魚のすべて』のコラム頁を広げて見せている、と奥さんが笑顔で伝えてくれる。

どうやらお店の宣伝に一役買っているようだ。

これなら都祁のお米も謳い文句つくって看板に揚げてみよう、と・・。

天気の具合を観て干す作業は、連続5、6日間。

日暮れ前に下げて、また翌日に干す。

急な雨にもすぐに対応。

晴れ間になる天気のえー日にまた干す。

その作業の繰り返しに、刺しさばは見事な焼け具合になる。

1回当たりに干す枚数は多くない。

刺しさば干しの取材に訪れた7月14日に20日。

以降も、お盆を迎えるまで、何度も作業をしてきた辻村店主である。

「自家製さし鯖」の文字が、食い気を誘う。

思わずよだれが出そうになる刺しさばの色具合。



売れに売れて3度も干した、という。

間に合わせるために、キズシ用に使う予定だった鯖までも・・。

また、お盆だけに蓮の葉も売っている。

只今、入荷の札を表示し、売っている蓮の葉。

大和郡山市の筒井に蓮を栽培している家がある。

蓮池は泥の池。

筒井れんこん”の名で評判高い大和の名産。県も推奨、認定された大和の伝統野菜の一つであるが、後継者問題などもあって近年は、少しずつ、蓮池は農地転用に。

若い人たちは見向きもしなくなった蓮根。

シャキシャキ感がたまらんほどに美味い蓮根。

おふくろの出里に母屋があった。

そこで食べた酢蓮根の味は、今でも口が覚えている。

我が家のお正月。

云十年前まではお節料理の一品に必ずあったが、中国産が広く市場を埋めるようになったころ。我が家から酢蓮根は消えた。

私の知るれんこん畑が一つ、二つと消えていく状況に、為す術もない。

そのような状況に、今年はさらに追い打ち。

不作の年に大きい葉が手に入らない、という。

仕方なく、他所で入手した蓮の葉であるが、大きな葉が見当たらなかったそうだ。

小さな葉であっても、購入するお客さんのために仕入れた。

足らなくなって、何枚もまた仕入れに走って、都合つけている。

お店の扉を締め、これからはじめる先祖さんを迎える火焚き。

火焚きの用具は枯れた杉の葉。

火点けに相応しい枯葉はすぐ火が点く。

杉葉が醸し出す松明は珍しい方法だと感心したが、実は例年なら藁松明に青竹を使用するらしい。

どちらであってもご先祖さんがお家を間違えないように火が灯った。



今夜は、大阪寝屋川に住む妹夫婦もやってきた。

仕出し料理の支援に就いていたご夫妻は、孫女児ととともに先祖迎えをする。

日も暮れる時間帯。空は明るいブルートーンから暗めの色合いに変化しだした。



おもむろに打ち出した鉦の音。

年長の孫女児が手にした小型の平鉦。

テンポ早い打ち方から、徐々に調子を落として打つ音色に。

灯した松明に向かって先祖さんがやってくる。

その間、店主の奥さんはずっと手を合わせている。



鉦打ちも、途中で妹にバトンタッチ。

小さなお手てで打つ鉦の音も、また愛おしく聞こえる。

迎え松明に火があるうちは、家の鉦を打ち続けるのが当家の習わしのようだ。

ご先祖さんを迎えて入れてから始める御詠歌。

屋内の座敷に設えた先祖さんを迎える棚。



仏壇から移した位牌の数々。

先祖さんから数えること六代に亘った位牌。

およそ19人の戒名を並べた。

六代前は東隣にある室生の多田。



もっと古い先祖さんは、大阪・摂津より室生に移り住んだ多田経実(つねざね)が祖。

摂津源氏の嫡流になる多田経実は源満仲(多田満仲)の8代孫にあたるらしい。

鎌倉時代の建保年間(1213~1218)に移り住んで土着した。

多田氏家の末裔になるT家は融通念仏宗派。

興善寺で行われる先祖供養に「多田屋敷云々・・」と回向されると話していた。

祭壇に盛ったお供えは、野菜に果物が溢れるほどに・・・。

黄色のマッカもあれば、大きな瓜に枝付き畦豆も。

青柿、無花果、胡瓜にキウイ。

奥に並べたそれらの下にはお皿に例えた柿の葉。

箸はオガラ。

先祖さんの人数分を並べた。

大皿に盛った果物は、桃に葡萄と蜜柑。

準備を整えていた先祖さんを迎えた棚に蝋燭の火を灯していた。

両脇に立てた盆提灯の明かり。

ここら旧都祁村辺りから田原の里、山添村など各地で見られるお盆迎えの置き提灯

お家によっては、縁の場に吊るす家もある。

先祖さんの他にも供える場がある。



大きな蓮の葉に盛ったお供えは、ガキサンを迎える棚。

これもまた、当家と同じように縁に、という処もあれば、屋外の場合も・・。

先祖さんの棚と同じように、シキビを立て、いろんな花を飾っている。

果物は葡萄に無花果、青柿が。

柿の葉にのせた胡瓜と茄子に小さな蝋燭に火を灯す。

よく見れば、その後方にもお供えがある。

あっ、と声をあげたそのお供えはみたらし団子。

お店に売っていた団子であろう。

”ぶっぱん”こと、仏飯は茶碗盛り。

お茶も淹れた。

お茶は、一日に数回淹れ替える。

古いお茶は、縁の下に捨てるのが習わしだ。

お孫さんが線香に火を点ける。



「手を合わすねんで」と云われて、拝ませてもらう孫たち。

そして始まった家族揃って唱える西国三十三番の御詠歌。

平鉦を打って導師を務めるのは当主のTさん。



「四国三十三か所におかれましては、第一番 紀井の国 那智山の御詠歌~」、を告げて、まずは一番の紀の国の那智さん。

導師が打つ鉦の調子は緩―く、長めに伸ばすゆったリズム。

隣村の小山戸や友田の方では、途中で早くなる、とか・・。

一番の歌詞の「補陀洛や 岸打つ波は 三熊野の 那智のお山に ひびく滝津瀬」を唱える時間は、およそ1分間。

「ふ~ぅ~う~だ~ぁ~あ~く~ぅ~や~ぁ~・・・・」文字にするのが難しいくらいの調子で唱える御詠歌。

孫さんも、妹夫妻とともに唱える御詠歌。



1番から33番までを一気に通して唱えても1時間超え。

どこでもそうだったが、たいがいは24番の中山さんでひと息つけて、休憩。お茶をいただいたりしてから25番の清水寺から続きを再開する。

それなりの持続時間を保つ蝋燭であっても、途中で消える。



その間を見計らって蝋燭も休憩、ではなく取り換えて継続していた。

ちなみに、先祖さん迎えは、どことも8月13日であるが、送りの日は、地域によって異なるらしく、14日にする家もあれば、15日の朝にする家も・。・

※また、T夫妻が話してくれたサシサバ関連情報。

当店舗ではなく、大阪の鶴橋に、である。

鶴橋の駅近くにある大阪鶴橋鮮魚市場

左側に駐車場がある。

そこにサシサバを広げて干しているショウエイ(大黒屋;おおくにや)さんがあるそうだが・・。

大宇陀の人がしている、というから一度は訪ねてみたい仕入れ先の源流探しもまた、民俗取材である。

(H30. 8.13 EOS7D撮影)

道の駅宇陀路大宇陀物販売りのタレ付きざる揚げ出し豆腐

2021年02月20日 10時10分29秒 | あれこれテイクアウト
度々出かける行事取材の行先は大宇陀だった。

待ち時間に或いはトイレ利用に、また食事に利用する大宇陀道の駅。

買い物の主な目的は地産地消。

朝早く着いたこともあってまだ開店もしていないが、近くの農家さんが栽培した地産地消ものの新鮮野菜がいっぱいある。

えっ、こんなものまで売っていたんだ、と初めて気づく手作りの粽。

野菜棚にあっためっけもんはオカヒジキ。

スーパーで見ることのない珍しいオカヒジキはよく耳にする。

食べたこともないので、どこで聞いたやら・・。

それはともかく一度は物販コーナーにある作り立ての豆腐、或いは揚げさんを買いたい、と思っていた。

冷凍ショーケースをざっと見渡したら、あった。

これはっ、と思って手にした豆腐はざる揚げ出し豆腐。

しかもタレ付き。

他店舗ではあまり見ることのないタレ付きざる揚げ出し豆腐

これなら持ち帰って食べても美味しさを味わえるだろう。

そう思って買った2個入りのタレ付きざる揚げ出し豆腐は吉野町吉野山の林とうふ店の製品である。

ついでに買った小腹喰い用カレーパン。



ハム入りカレーパンが旨かった。

レジで支払う現金払い。

そのときに動いた道の駅の店員さん。

どうぞこれをお持ち帰りくださいと手渡された冷凍袋。

中身は冷凍保存していたおから。



こんなサービスがあるなんてびっくり桃ノ木、である。

ざる豆腐を揚げ出し調理した豆腐は、電子レンジでチンするだけ。

器に盛って添え付けのタレを落とし込む。

買ったその晩の食卓に登場したタレ付きざる揚げ出し豆腐。



これがまたむちゃ美味い。

かーさんも頬が緩むくらいに美味しいざる揚げ出し豆腐。

買ってきてよかったね。

それから二日後の4日である。

クックパッドかなんかで見たおから料理。

少しアレンジしたというおから炊きが実に美味い。

袋状態で軽量したら200gも入っていた。

あまりにも多いおからは残り半分を残して100gを先に料理。

細かくしたこんにゃくやモロッコインゲンも入れて炊く際には白だしも入れた。



これが美味さを引き出したのだろう。

とにかく箸がとまらないほどに旨いのだ。

器に分けて盛った量よりもまだまだある。

朝に晩飯のお供に最適なおから料理にありがとうである。

ちなみに揚げ出し豆腐の専用タレは吉野山調達でなく京都府城陽市久世荒内にある豊味食品製。

この味が実に良いのだ。

(R1. 6. 2 SB805SH撮影)
(R1. 6. 4 SB805SH撮影)