Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

躍進する子供たち

2007-01-30 06:14:25 | diary
中一のAちゃんと小4のMちゃん。

二人の夏休みの自由研究が、区の小中研究発表展示会の展示作品に選ばれて、展示されました。
じゃ~ん。

それはいいんだけど、実は、夏休みの自由研究、「二人は学校が違うから、同じネタでいいじゃん!あったまいい~!!」ということで、ふたりともお題は「きれいに殻がむけるゆでたまご」。

ところがそれが二つとも選ばれてしまって、しかも展示を見にいったら、展示場所が隣どうしでやんの(火暴)
うひょ~~っ
同じネタでふたつでっちあげたのがバレバレだよっ!!^^;
使ってる写真まで同じだよぉ・・とほほ~

というわけで、なんとも気恥ずかしいことになってしまいました。

**

ほかにも、Aちゃん防災ポスターで金賞!、Aちゃん学校の百人一首大会で3位!、二人とも漢字検定合格!!などなど、親に似ず躍進する子供たちでありました。

あとは自分で納得のいく人生をつかんでいく道が開けることを願うまでです。
まあ親がこんなんですけどね。

以上親バカ記事でしたマル

****************************************

関係ないけど最近買った本とか


いよいよ発刊!レムの新刊↓
大失敗

国書刊行会

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とうとう手を出したガルシア=マルケスのシリーズ↓
コレラの時代の愛

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2006manimaniベストワン映画のDVD出ました!↓
ローズ・イン・タイドランド

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その原作本↓
タイドランド

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日本SF大賞受賞作↓
バルバラ異界 (1)

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結局買ってしまった↓
ロスト・ハイウェイ

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でもってさっき注文ほやほやの↓
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ゴダールのBOX

2007-01-29 12:49:29 | cinema
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ゴダールのBOX。
観てたら欲しくなってしまった。
あぶないあぶない。

ゴダールの作品数からいくと、いくらBOXがあっても追いつかないような気もするし。

あぶないあぶない。



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ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー「自由の代償」

2007-01-28 03:03:40 | cinema
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーDVD-BOX 1

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●「自由の代償」
1974ー75ドイツ
監督・脚本:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
出演:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー、ペーター・シャテル

見世物小屋の芸人だったフランツは、同性愛者。
あるときロトで大金をつかみ、同時に上流社会の同性愛者のサークルに迎え入れられる。そこで出会ったオイゲンと恋仲になるフランツは、オイゲンに言われるままに、オイゲンの印刷会社再建の資金を貸し、二人の家を買い、車を買う。
なんとか上流社会の一員となろうとするフランツだが、所詮ムリ。オイゲンの愛だけが頼りだけれど、オイゲンはそんなフランツを心の底では軽蔑している。心の行き場を失ったフランツは精神安定剤を服用するようになり、オイゲンとの関係を解消しようとするが、貸した金も家もすでにオイゲンのものになっていた・・・

**

服装や食事のマナー、料理店でのメニューがフランス語だったり、スープの食べ方がなってなかったり。フランツはそういう文化の違いの矯正を強いられる。いや、愛の名の下に自ら進んで矯正の圧力に耐える。これは愛の名の下の精神的暴力だ。

また、オイゲンに言われるまま自ら進んで金を出すフランツ。これは愛の名の下に自発的に行われる搾取だ。

結局、愛が暴力と搾取の装置として働いてしまうのだ。
その中の、愛の中の孤独と閉塞がフランツの心と体をむしばみ、ぼろくずのような終焉を迎える。
愛にはたぶんそんな深淵が常に潜んでいて、
その救いのない姿をカメラと脚本は冷淡に見つめているのが、見ていて怖い。

**

握手の拒絶というシーンが何度かあり、印象的だった。
受容、理解、同意の現れとしての握手の拒絶はフランツのポジションの孤独を意識下に物語るだろう。

偏見や差別について刺激的なシーンも多い。
同性愛を理由に部屋の賃貸契約を破棄される。モロッコでホテルにアラブ人を入室させてはいけないと言われる。ユダヤ人は金に貪欲。
これも、全編に満ちる精神的暴力のひとつの小道具。

ダニエル・シュミットの同年の作品「ラ・パロマ」の個性的カップル、イングリット・カーフェンとペーター・カーンがここでもそろって出演しているのが面白い。ペーターはここでも無気味な奴。


ファスビンダー祭り2作目。
いまのところ身を削って作る作家というイメージだ。


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ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー「愛は死より冷酷」他

2007-01-27 02:32:56 | cinema
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唐突に勝手にファスビンダー祭り開催。
「ロード・オブ・ザ・リング」の世界から一気にこの世界へ。
このギャップ。バンジージャンプ並みだよ(やったことないけどね)


●「愛は死より冷酷」
1969ドイツ
監督・脚本:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
音楽:ペア・ラーベン、ホルガー・ミュンツァー
出演:ウリ・ロメル、ハンナ・シグラ、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー


おそらくはフィルム・ノワールとヌーベルヴァーグを経た流れがドイツにたどりつき、この不器用な処女長編を作り上げただろう。
スタイリッシュでもスマートでもない。
長回しと突然の場面切り替えで紡がれるのは、奇妙な間合いをもった空間劇。
この間合いがとても変。

微動だにしない男の顔のアップのまま2分くらい音楽がかぶさったりする。
移動する車から延々夕闇の沿道を写して、奇妙な趣味の不協和音的ギターがかぶさったりする。
白い壁を背に娼婦が微笑むカットが妙に長かったりする。

ベルリン国際映画祭に出品されたがブーイングの嵐だったという、この素人くささと紙一重のバランス。そのおかしな現実感と非現実感がむしろなんともいえず魅力的だ。
この間合いを、ペーター・ハントケは「アリアとレチタティーヴォ」と表現したそうだが、言い得て妙。映像と音声による朗唱だ。


しかし、この感覚、ヴェンダースの初期の作品とか、ストローブ=ユイレの「アンナ・マグダレーナ・・・」で感じたものに似ている気がする。
ストローブはこの作品に協力しているということだし、ヴェンダースだってファスビンダーを観ているに決まってる。
独特の間合いと、グレーに沈みそうなあいまいなモノクロ。その閉塞感
これがドイツの60年代だったのかなあ。


・エンディングの「親友」の死体の扱われ方は、まさに「愛は死より冷酷」。
「勝手にしやがれ」の不器用なバージョン。
・少しもかっこ良くない主人公フランツはファスビンダー自身。かっこわるさが妙に印象に残る。
・ハンナ・シグラの顔の造作はなかなか個性的でキュートだ。猫沢エミに顔立ちが似ていると思う。私は惚れた
 彼女はポーランド生まれだそうだ。ゴダールの「パッション」に出ていたと思う。
・音楽の趣味は相当。変態的。(褒め言葉よ)




●「都会の放浪者」
1966
監督・脚本・編集:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
出演:クリストフ・ローザー

短いけれど胸を打つ作品だった。

とにかくなにもかもに疲れきっちゃったような男が街をうろつく。
と、道ばたに一丁の拳銃が落ちている。
回りをみまわして、拳銃を鞄に入れる。
男のさまよいは、次第に死に場所を求める放浪の色彩を帯びてくる。
見ず知らずの家を訪ねて風呂場を借りようとしたり、公衆トイレに入ってみたり。
だがさまよっているうちに腰をおろした公園で、唐突に現れた男たちに拳銃を奪われてしまう。

結局死は出口たり得ないのだけれど、出口と言う幻想を抱くことはできる。
けれどもこの都会の放浪者はその疑似出口ですら奪われてしまうのだ。

白い壁に拳銃を手にもたれる男と、その壁に貼られたキリスト磔刑画のカットが印象的。
死と再生のイメージ。それをすっと映像化してしまう荒削りな手腕!

途中、突然歌い出す日本についての歌がおもしろかった。
「西洋はなんでも大きいけど、日本はなんでも小さいんだよ~


●「小カオス」
1967
監督・脚本:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
出演:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー、マリーテ・グライゼリス・クリストフ・ローザー

タイトル通りというか、小気味よいアナーキーさ。
雑誌を売って小金を稼ぐ女ひとりと男二人の3人組。
収穫なしで行き詰まったら、銃を手にアパートの一室に押しいる。
「総統は好きかい?」「ヴァーグナーをかけろ」
刺激的なセリフでしたい放題して、金を奪って逃げる。

まあ、それだけ

オープニングとエンディングがともに車に走り込む3人の映像。
なんであんなにはしゃいでいるんだろう?と最初は思うけど、
最後はちゃんとその理由がわかる。
うまいな。

***

というわけで、ひきつづきファスビンダー祭りの週末です。


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今日は1ヶ月ぶりの通院日。


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Creative photos by Chema Madoz

2007-01-26 04:50:27 | art
Creative photos by Chema Madoz

ちょっと面白かったので。

こういうミニマムサイズの異化って
モダンアートの原点って感じで
好きだなあ。







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仕事に来れた!!

2007-01-25 11:06:34 | diary
昨日はお先真っ暗な心持でやみくろの世界をさ迷い歩いていたわたしですが、
今日は一転して定時出勤。

まあ、定時2分前ぎりぎり着だったけれど。

でこのところよく午前中は寝ているので、出勤しても眠い眠い・・
・・・・・ぐ~~・・・・

**

歌恋さんに「Wiiでダイエット」という記事を教えてもらったので、ストレス解消を兼ねて、昨夜Wiiスポーツでテニスを。

Mちゃんと2試合やる。1勝1敗でなんとか親としての対面を保つが、試合は明らかにMちゃんにおされ気味。子供にゲームで勝とうというのがそもそも間違っているのか。

試合中に妻に怒られる。「洗濯物しまってってお願いしたのに~!!」
ごめんなさい~~
でも試合中なんです~

あまり汗はかかず、冷や汗をかいた。
ダイエット効果は期待できないか。

**

今朝、軽快出勤のためにいろいろ試してみる一環で、
朝っぱらからバッハを弾く、というのをやってみた。

そしたら、いや、指と頭が寝ぼけている~
特に小指と薬指が動かん。
弾いてるのがラだかソだかわからん
ろくに一曲弾けないぞ~

これはもしかしたら目覚めにはいいかも
明日もやってみよう(近所迷惑)

ベーレンライター原典版
YP21 J.S.バッハ インベンションとシンフォニア

ヤマハミュージックメディア

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**

というわけで、今日は出勤という大目標が達成できたので、
あとは遊んで過ごす所存でございます。
明日一日乗り切ればまた休み。

で休みの後はまたもとのペース??^^;



週末は「ロード・オブ・ザ・リング」特典映像を見まくる予定。
もしくは先週と届いたファスビンダーかも。
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーDVD-BOX 1

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仕事に行けんっ!?!?

2007-01-24 12:00:36 | movelog

ここらで、立派とは言えないまでも必要最低限な社会人になって家族を安心させるショゾンでありましたが、今日も遅刻。

遅刻だっ!

朝眠いのだ。一度は起きて朝ごはんを食べるがそのあと意識不明に

Mちゃんはそういうときしっかり目覚まし時計を30分後にセットして出かけてくれるのだが、そのかいもなく気付くと昼前。

ダメだなあ

今日はくだらない会議が午前中あって、それもあって体が拒絶してるのかな。

休暇残がなくなったらどうなるのか調べておいたほうがいいかも

そういえば、知り合いの鬼係長は、異動して出社拒否になったが、鬼らしく辞表を出したらしい。鬼はちがうな。

というわけで家族には心配かけるが、ぎりぎり頑張っていくのでどうか暖かく見守ってください。


スタバにて。昼ご飯はシナモンロールとラテ。
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ピーター・ジャクソン「ロード・オブ・ザ・リング」3部作

2007-01-23 04:53:41 | cinema
ロード・オブ・ザ・リング ― スペシャル・エクステンデッド・エディション

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ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 スペシャル・エクステンデッド・エディション

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ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 スペシャル・エクステンデッド・エディション

ポニーキャニオン

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2001/2002/2003アメリカ/ニュージーランド
監督:ピーター・ジャクソン
原作:J・R・R・トールキン
音楽:ハワード・ショア
出演:イライジャ・ウッド(フロド・バギンズ)イアン・マッケラン(ガンダルフ)リヴ・タイラー(アルウェン)ヴィゴ・モーテンセン(アラゴルン)ショーン・アスティン(サム)ケイト・ブランシェット(ガラドリエル)オーランド・ブルーム(レゴラス)クリストファー・リー(サルマン)ミランダ・オットー(エオウィン)ブラッド・ドゥーリフ(蛇の舌(グリマ))アンディ・サーキス(ゴラム(スメアゴル))イアン・ホルム(ビルボ・バギンズ)


友人がDVDを貸してくれたので鑑賞。

以前レンタルで家族が借りてきたんだけれどそのときは、1作目の2枚組DVDの2枚目からみていたにも関わらずそのことに気が付かず(笑)

いや、長い長い。
1作4時間はあるエクステンデッド・エディション。
しかも3作全部観ないと話が見えないし、解決もないからな。
3週間かけてやっと見終わった。
これで特典映像まで見てたら時間がいくらあっても足らん。
でもみちゃおかな。

***

「中つ国」という世界が舞台。
闇の冥王サウロンは世界を支配する力のある指輪をつくり、悪の力で人間とエルフを支配しようとするが、人間の勇者が指輪を奪い取り、世界を救う。
それから数千年が経ち、指輪はホビット族のビルボから甥のフロドの手にわたる。
フロドは9人の仲間とともに、邪悪な指輪を葬るべく滅びの山めざして旅にでる。指輪を取り戻そうと冥王サウロンと魔法使いサルマンは手を結び、悪の国モルドールを配下にフロドたちの行く手を阻む。フロドたちの熾烈な旅と、世界を二分するモルドールvs人間+エルフの壮絶な戦いが描かれる・・・・


ってなわけで、う~ん、ファンタジーだなあ。
トールキンは、神話の残らなかったイングランドに新たな神話を打ち立てようという、ものすごく誇大妄想的動機でこの物語の世界体系を考え出したというから、なんだかすごい。エルフ語とかの言語体系まで考案しているし、こういう徹底した「文明の捏造」は嫌いじゃない。

でも。捏造した文明を図式的に説明されるのは嫌いなんだよな(笑)
なので、1作目の冒頭の設定説明シークエンスを観ている間は、学校で授業を受けているみたいで疲れたよ。いきなりファンタジーの世界にぽんと放り込まれるのが好きだな~目眩するけど。

1作目はその説明と、旅の端緒がRPG風に展開しておしまい。ずっとスーパーマリオやってるような気分だった。特に坑道のとこなんか。
(というかゲームのほうがこの手の物語の構造をパクってるわけだけど、恐ろしいかなゲーム後のこの世では、物語のほうがゲームに似ているように思えてしまうんだなあ・・・)

2作目でやっと本当の旅が始まるといった趣き。9人は3班くらいにわかれちゃって、それぞれで冒険がはじまる。この辺のパラレルな感じは、ひとによっては散漫に思えるのかもしれないが、わたしは退屈しなくてよかった。

3作目はゴラムの出自と葛藤が描かれるのがよい。冒頭いきなり虫がうねうねから始まる一連の、子供に見せらんない一線上をさまようグロテスクな表現は非常にツボ。ここでゴラムに深みがあたえられるので、クライマックスでのゴラムの関わりもなんとなく納得できるわけで、よく考えられた脚本であるわ。
アカデミー賞総ナメしたのもこの3作目。大群衆の戦闘シーンとかいったいどうやって撮ったの?的シーン満載で、確かにすごい作品ではある。

***

この映画、いろんなテーマが盛り込まれているけど、やっぱりメインは、フロドの「使命を課せられた者の思い」じゃないかしら。強い使命感とそのうらはらである望郷の念。「思えば遠くへきたもんだ~」的振り返りは、人間誰しもが感じる思いじゃないでしょか?荒地でふるさとシャイアを思うフロドとサムの姿をみて、ああ、自分も、こんなだいそれた使命じゃないけど、おなじく課せられたもののある身だなあと感情移入できるわけで。

そういう観点でいくと、現代性を持つ物語、というのもよくわかる。
でも神話としてはわかりやすすぎるのかも。

神話らしいと思うのは、死すべき運命にある人間と不死の存在エルフとの愛の物語かな。エルフが人間への愛情を選択し不死の生を捨てるというのは究極の自己犠牲なんだろうけど、そういう現代的解釈以上に神話的な謎の匂いがする。
いいなあ。

**

・個人的にはゴラム/スメアゴルのアンディ・サーキスと、グリマのブラッド・ドゥーリフがよかったな。存在自体気味悪いってのはこの二人だけだったと思う。
スメアゴルがゴラムになっていく過程は、幼児期にみたらトラウマになるかも。

・フロドの伯父さんのビルボは「エイリアン」のアッシュだった。
「エイリアン4」のブラッド・ドゥーリフもいつもの怪演で、エイリアン繋がり。
ドゥーリフといえば「エクソシスト3」だけれど、その手の大御所といえばクリストファー・リーもいるわけで、意味なくわくわくする。

・ニュージーランドロケということで、あの雄大な自然がまだこの世に残っていることにほっとする。けど、そういう自然さえ脅かしている現代文明のヤバさも身にしみた。

**

やっぱり原作を読んでみようかなあ。こういう気運でもないときっと一生読まないからな~少年少女時代にこの作品に没入出来た人は幸せかも。


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ピエル・パオロ・パゾリーニ「アラビアンナイト」

2007-01-20 23:25:55 | cinema
<パゾリーニ・コレクション>アラビアン・ナイト

エスピーオー

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1974フランス/イタリア
監督・脚本:ピエル・パオロ・パゾリーニ
製作:アルベルト・グリマルディ・ピエル・パオロ・パゾリーニ
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:ニネット・ダヴォリ、フランコ・チッティ、フランコ・メルリ、イネス・ペレグリーニ


パゾリーニにしては牧歌的というか、のんびりした映画だった。

女奴隷をひょんなことから手に入れた若者ヌレディン。彼はその奴隷ズルムードを慕い大切にする。ある時、ズルムードの警告を無視し、青い目の男にズルムードの作った織物を売ってしまう。それが不幸のはじまり。ズルムードは青い目の男に連れ去られ、ヌレディンの、ズルムードを探す旅が始まる・・・

・・・というのがまあ本筋なんだけど、途中途中でいろいろな無関係なエピソードがさしはさまれる。ぼおっと観ていたので、この入れ子構造に気が付くまではなにがなんだかわからなかった。
でもわかってしまえば、あ、なんだ、ということで、さすが、何百年も生き残ってきた物語らしく、なんとも不可思議な逸話にしばし酔う。

パゾリーニらしく男の裸もよくでてくるし、ズルムードも本気で嘆き悲しむわりには探索の途中で出会ったおねえさんがたとよろしくやったりして、おいおいやる気あるんかい??的な笑いもとれる。



こういう奔放で妖艶な物語が熟成される文化っていうのは面白いな。人間が生きてるって感じがするよ。ヨーロッパのキリスト教圏とイスラム世界は対立もするけれど互いに影響を与えあってもいたわけで、よくも悪くもそういうビビッドに煮えたぎるような力がある時代が中世にはあったんだろうなと想像すると、まあ、ワクワクする。

実際は十字軍のこととか考えると、生きた心地しない時代なのかもしれないけれどね。

今こうい形で中世イスラムの文化が残っていることを苦々しく想う人々もいることだろう。生を謳歌する人間の心というものは世界に共通で、そういうバイタリティを面白く思うような気持ちを共有できるといいのにな。


というわけで?
パゾリーニの「デカメロン」「カンタベリー物語」「アラビアンナイト」、中世3大人間讃歌「生の3部作」を観ましたよ~
面白かった。

**

格好はイスラムなのにみんなイタリア語を喋るのが不思議で不思議で(笑)
設定はアラビアなのに、いつものパゾ組、チッティさんやダヴォリくんが出てくると、いや、ちょっと待て!^^;と突っ込みたくなるのも、また一興。

いままでチッティ氏に目を奪われていたが、ダヴォリくんのひょうひょうとしたとぼけた味わいに今回開眼。いい味だしてるぞ!

でも、まあパゾ師にはもうちょっと毒のあるぎりぎりの表現をつい求めてしまうな。もっと他のも観てみよう。

あと、あまり関係ないけど手塚治虫のアニメ作品でも「千夜一夜物語」ってあって、リムスキー・コルサコフの「シェエラザード」がふんだんに使われている妖艶なアニメだった。ガキのころ観て、原風景的な作品なのです。
(青島幸男、岸田今日子が声優で出ていたそうです。ご冥福を)


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メルヴィル「白鯨」

2007-01-17 22:38:27 | book
白鯨―モービィ・ディック〈上〉

講談社

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白鯨―モービィ・ディック〈下〉

講談社

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モービィ・ディックの新訳版をやっと読んだ。
ボブ・ディランの最近の発言で「最近の音楽の全てを捨てて、メルヴィルのような小説を読むべきだ」というようなのがあったし、読まにゃいかん的強迫観念にかられて。

19世紀小説3大悲劇のひとつ(って言われてる?勝手に言ってるだけかな^^;)
エイハブ船長が因縁の白鯨モービィ・ディックを、偏執狂的執念で追い詰め、死闘のすえ、悲劇的な最期をとげる・・・・・
・・・・・
といわれているので、そういうものだと思って読んだら、さにあらず。
この小説は、19世紀のアメリカ捕鯨というものを、多面的に、微に入り細に入り文字通りあぶり出し、搾り出し、浮き立たせようという、総合小説的企ての書だった。
鯨についてのデノテーション、コノテーションの限りをあの手この手で書き尽くす。(これを「デノ手・コノ手」といったのは誰だったか??)その執念はまさにエイハブの執念に匹敵するものだ。

そもそも鯨とはどのような生き物のことを指すのか、という形態学的分類に数十ページ、当時の捕鯨船の描写に数十ページ、当時の捕鯨労働者の描写に数十ページ、鯨の解体の仕方から鯨油の搾り出しから精製の仕方まで数十ページ、あげくに白鯨の「白」にこだわって、そもそも白という色は・・・と、白をめぐる伝説から民族的情念からを書きつける、という調子で。
とにかく実に念が入っている。

それで退屈かというとそうではなく、描写が生き生きとしていて、引き込まれる。読んでいる間中自分も船の上にいて波に揺られているような気分だった。

**

思ったのは、基本的にこれはヒューマニズムの書だなということ。
物事の価値判断がドグマに寄らずフラットだ。
語り部であるイシュメールは、未開の邪教人クィークェグを友とし、その敬謔さと「正教」たるキリスト教の傍若無人を対置してみたりする。
「酔ったキリスト教徒と同室するよりしらふの異教徒と寝るほうがいい」
などという名言もあるし。
常に顔を出す聖書への言及に惑わされるが、実は宗教や文化の相対性、絶対的に正当なものなどありえないのだという思想に満ちている。

宗教への言及も、旧訳/新訳聖書にとどまらず、ネイティヴアメリカンの教えから、ヒンドゥー、ゾロアスター、イスラムと幅広い。相当の博識である。


でもいちばん気になるのは、博物誌的展開にいちいち影を落とす、やたらと厭世的な世界観だ。
これが鼻につくという人もいれば、ぐっとくるという人もいるだろう。
わたしなんか、後者のほう。なんともいい感じである(笑)

大西洋からはるばるインド洋をぬけ、とうとう太平洋に到達したときにも、こんな風である。

「大きくなだらかな起伏がどこまでもつづく水の大草原、この水のまきば、これが四大陸すべてを呑み込む共同の墓地なのであろうか・・(略)・・ここに溺死した夢がいくつあるのだろうか。溺死した瞑想、溺死した夢遊病がいくつあるのだろうか。」

すこしもすがすがしくなることがないのが、この小説の基本トーンなのだ。

**

というわけで、そういうトーンを時代の背景を考えつつ味わうというのがこの小説の楽しみかもしれない。
なにしろ、エイハブの最期は意外にもあっけない。追跡劇とエイハブの運命は、博物的総覧と厭世的な魂の器にすぎなかったのかもしれない。

やや厚めの文庫本2冊、どっぷりはまらせていただきました。


【追記】
作中に、「薔薇の蕾号」という船がでてくる。
調べた限り、「市民ケーン」やハーストとの直接の関わりはないように思えるが、「薔薇の蕾」と言う言葉は、ハーストの件以外でも欧米ではなにかしら特別な意味でもあるのかしら??と深読みして楽しんでみたりする。




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マーティン・キャンベル「007/カジノ・ロワイヤル」

2007-01-16 15:43:57 | cinema
2006アメリカ/イギリス
監督:マーティン・キャンベル
原作:イアン・フレミング 『007/カジノ・ロワイヤル』(東京創元社刊)
音楽:デヴィッド・アーノルド
テーマ曲:モンティ・ノーマン(ジェームズ・ボンドのテーマ)
主題歌:クリス・コーネル
出演:ダニエル・クレイグ(ジェームズ・ボンド)エヴァ・グリーン(ヴェスパー・リンド)マッツ・ミケルセン(ル・シッフル)ジュディ・デンチ(M)


67年のヤツじゃなくてね(笑)

ほんとは「ダーウィンの悪夢」を観ようと思ってたんだけど、これに変更。
私のキャラクターに合わんな~と思いながらも、以下の理由でチョイス。

1 仕事にいけない病になったため、重苦しい映画には耐えられない。
2 仕事にいけない病になったので、なるべく長い時間現実から離れたい。
3 仕事にいけない病になったので、娯楽大作で楽しい気分になりたい。

ようするに仕事にいけないのです~~

***

思えば007シリーズを劇場で観たのは初めてな私。
のんびりした気分で観ようと思っていたけれど、間違っていた

見せ場と抜きが入れ替わりやってきて、まさにジェットコースター構造。
思わず手足に力が入り、手のひらがじっとり汗ばんでいる。
いや、疲れた~~^^;

すごかったのは、割と冒頭ちかく、マダガスカルでのカーチェイスならぬ「マンチェイス」
テロリストの下っ端を捕まえて情報を吐かせようという任務なんだけど、その下っ端が逃げる逃げる。いや、下っ端にしちゃすごい運動能力と状況判断。まるで忍者だ。建築工事現場を舞台に、鉄骨をよじ登るわ、クレーンの上を飛び回るわ、エレベータの穴を転がり落ちるわ、もうすごいスタント。
「技」が繰り出されるたびに思わず「うぅ~~っ」とうなってしまうわたし。

あとは空港でのカーチェイスや、ホテル階段での大立ち回り、あともちろんカジノでのポーカー心理戦など、じつにサービス満点、いろいろなシチュエーションでドキドキが用意されている。

これぞ正しき娯楽映画という姿でした。私も正しい鑑賞態度でのぞみ、144分、手に汗握る夢のようなあっというまの時間でした。

**

思い出したのは二つの映画。

ひとつはタルコフスキーの「ストーカー」
これは、まったく内容とは関連無く、「カジノロワイヤル」の対極にある映画はなんだろうと思って、まっさきに出てきたもの。

もうひとつは、まったく同じ邦題の「007/カジノロワイヤル」という67年の映画。どちらも原作はイアン・フレミングの「カジノロワイヤル」を掲げているが、内容はどういうわけかまるで違う。なんというか、月とすっぽんというか(笑)
先日67年版「カジノ・・」DVDを買ったので、観る予定。
なんといっても5人の監督と豪華キャストの超大作。あの布陣でこんな映画を撮ってしまうなんて・・・開いた口がふさがらず。
しかも130分くらいあるし^^;

2006版「カジノ・・・」観て気に入った方にもおススメの映画です!
(嘘です)


ことの真偽は原作本で・・?↓
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【追記****】

この映画はジェイムズ・ボンドが00のコードネームを持って初めての任務を扱ったもの。なので、すべての007シリーズに先立つお話。
なんだけど、舞台は9.11後の現代・・というよりあのハイテク度は近未来と言う感じ。なんで、どうしても体が時制を勘違いしてしまってしょうがなかった。
(なんかSFを観ている気分)

もっとローテクな世界に設定してもよかったんじゃないかと思う一方、もうひとつの「カジノ・・」が、ボンド引退後の世界を妙にローテクに描いているので、これはこれでバランスがとれたかも(笑)

もしくは、これは007というコードをもった、未来の別の人物の物語なのだと考えるといいかもしれない。

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猫沢エミ‘Week-end a Paris'+‘パリ通信’発売記念LIVE

2007-01-14 22:09:17 | 猫沢エミ
2週連続!猫沢エミライブの2回目、行ってきました。

今回はお昼から、お食事付きのライブ。
”パリ・リアル・プレート”と称して、特別メニュー、鶏の煮込みとカボチャのスープのセット「ポ・ドゥ・プレ」などいただきながら、
いや~くつろいでしまいましたです。
やっぱり飲み食いしてると気分がいいね、人間って。

「Week-end a Paris」は、猫沢さんがHPで書きためた日記を本にしたもの。
「パリ通信」は、映画とパリ生活という切り口で、リアルな生活者の視点でパリ空間を書き留めたもの。
それらの本のデザインと写真撮影をした梶野彰一さんとのトークショーで始まりました。

写真も二人でかなり即興的にダイナミックに撮ったという話で、バイクに乗りながら、右手でアクセルふかして、その余力があるうちに右手でシャッター切った話とか、なかなか笑えました。
でもご本人が一番楽しそうに話してました(笑)



ライブは一年ぶりのバンド編成。
楽しみだったけど期待以上のセットリスト&演奏。
グルーヴうねうねの、でもとてもリラックスしたいい演奏でした。

キーボードのサカさん?が、地味ながら職人的センスでいい仕事を。
ギターの円山さんもドラムの末藤さんも、ほどよい脱力プレイでGood!
ベースの岩見さんだけは、みため結構きばってましたね~あれこそウッドベースのダイナミクスでしょうか。

後半、「青い虫」から畳み掛けるように曲をくり出していって、
いつになくもりあがっていくのがすごかったです。

「マシュマロ・ワルツ」のやりなおしはご愛嬌(笑)
でも、ライブで曲をやり直すっていうのは、よほどリラックスして余裕がないとできないことなんですよね~~
わたしは好きですよ。やりなおし。

T'en va pasは元曲を知らないけれど猫沢さんのライブですっかりおぼえてしまったし。
「マンダリン・ワールド」はほんとにハッピーな力を持った曲だなあと、すっかりリラックスして聴いていて再認識しました。これがラストで幸せでした。

1月にパリに戻る(行く?)予定だったけれど、仕事がたて込んで延びるので、3月ころにできたらまたライブをやりたいとのことでした。
また楽しみです。


 1 ALASKAの恋
 2 The Return of Alan Bean
 3 C'est vous sur le pont
 4 Mon petit chat
 5 Les cafes
 6 夏の模様Le Monde
 7 私の世界
 8 青い虫
 9 レントゲン
10 Pas de chat
11 Zo-wa-zo Oiseaux
12 Marshmallow-Waltz
13 T'en va pas
14 Mandarin World


あ、そうそう、今回ギターの円山天使さんとちょっとだけお話しました。
昨年TVでaikoのバックで弾いていたの見ました~とかそんな話をして・・
で右手の爪ってどうしてますか?とかいきなり細かい話をしました(笑)

顔に似ず人当たりのよい方でした(失礼(笑))

円山天使さんのサイト




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マイケル・アリアス「鉄コン筋クリート」

2007-01-11 13:27:54 | cinema
鉄コン筋クリートHP

2006日本
監督:マイケル・アリアス
アニメーション制作:STUDIO4℃
動画監督:梶谷睦子
演出:安藤裕章
原作:松本大洋
脚本:アンソニー・ワイントラーブ
声の出演:二宮和也(クロ)蒼井優(シロ)田中泯(ネズミ)本木雅弘(蛇)

原作を読んでいるので、インパクトは薄かったが、ほぼ原作の持つ味わいは出せていた。
ただ、どうしてもアニメ一般上映の足枷か、暴力の「重み」はだいぶそぎ落とされてしまったように思う。

前半の小気味よいテンポや、意味ありげなシノギの立ち回りなどがあって、そこに目がいってしまうが、ストーリーテリングには実は意味は無い。
結局この作品は「宝町」という架空の舞台装置にちりばめられる、街と人間の戯画絵巻なのだと思う。ストーリーを含めてそこでは全てが記号なのであって、シニフィエに対するシニフィアンは観るものにすっかりゆだねられている。最初から最後まで、抽象的な作品なのだ。

ということでいうと、これは映画よりも漫画の方が、より記号的提示が可能であると言う点で、よりよく作品の本質を表現しているとも思う。
映画を見たら、ぜひ原作を読んでみることをオススメする。

***

いちばん気になったのは、暴力の必然がうすめられているように思えること。
クロとシロは、親兄弟といった人間のつながりとは無縁で、そのかわり、宝町という街とのつながりのなかで生きている。
街とのつながりとは、ホームレスな暮らしに伴うイノセンスと暴力によるつながりである。ふたりにとってそれが生きることであって、暴力は必要の暴力ではなく必然の暴力なのだ。

存在に食い込んでしまっている暴力は、もはや説明の範疇を超えている。なぜか?という問いが無効なのだ。原作の描く暴力はそういう種類の暴力だ。
理由や因果とは無縁の絶対的存在。
だから線形の時間に支配される映画という形式ではそれをうまく描けないのかもしれない。映画の限界?

***

クロとシロの二面性、陰と陽の物語として観るのが「正しい」のだろう。
監督がいうように、これは友情の物語なのだ。
イノセンスと暴力性の同居という典型的な幼年期を誇張した物語。
忌みをはらみながらも補完しあう二人の少年の出会いと別れ。

そこにイタチという、クロの内面をもちこんだことが、この物語のカルト的人気の根源なのだ。陰陽で説明できない葛藤は、最後の陰陽合一も、未来への不安をはらんだものにしてしまう。この永遠の不安感こそ、時代の心象かもしれない。

****

松本大洋を特集した雑誌がいくつが出ている。
立ち読みしたところこんなことが心に残った。

・バンド・デシネの影響下にこの作品を描いたこと
 特にエンキ・ビラルの名前が挙がっていた。

・タイトルは、子供のころ作者が言ってたボキャブラリーのひとつである、
 という理由だけらしい(^^;)

・宝町は、香港・東京・藤沢を混ぜ合わせたイメージ
 香港の町並みは映像でしか知らないが、この「藤沢」というところがすごいツボだと思った。地方都市というのとは違う、もちろん東京とも違う、独特の開け方をしている街だと思うな。あそこは。
 町並みは、映画のほうはそれはそれですごいつくりこみで見ごたえがあり面白いが、町のどこか悪い夢のような半現実感は、これまた原作のほうがより個性的だと思う。


ってなわけで、面白かったが原作に軍配・・・という結論で。

【追記】
あの田中泯がアニメの声優をやるなんて!?

それから、カメラの手ブレ感をアニメに持ち込んだのは面白かったな。


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遅刻

2007-01-11 09:54:14 | movelog

数分の遅刻
しかたなく1時間休暇をとる
職場の目と鼻の先にいるのですぐにでも職場に行けるが、ど~せ休暇とったしタリーズにしけこむことにする。

4時に早朝覚醒してダウン着てブログの下書きなんかしていたので、朝ごはん食べたらいきなり仮眠。
これが敗因。

年明けたら心機一転無遅刻無欠席でいくショゾンでございます~だったのに、現実はこうだ

何とかならんかな~~
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仕事に行けない病

2007-01-10 10:52:21 | ウツ記
朝順調に起きたのに
出かける時刻になると調子が悪くなる
・手足が冷える
・眠くなる
・体が言うことをきかなくなる

今日は会議で、懸案を一つ片付ける予定だったのに。
まだ家にいる。

くそお、まだ新年4日目だというのに、
まだ家にいる。

意志のレベルでは仕事を全うしたいと確かに願っているのに、
深層ではあきらかに仕事を拒絶している。
そのことを簡単に俯瞰してしまう自分もいて、
どの自分もばかばかしくてイヤだ

イドとスーパーエゴそれぞれの要求がかけ離れ過ぎている。
悩み惑うエゴをよそにイドが勝ちぎみ?
なんとかしてこのバランスの悪い自我を抜け出したい。
どうすればいいのか見当もつかない。


いちおう午後から出勤の連絡を、定刻を45分すぎたころに入れた。
午後から行けるのか?

たぶんスーツにも問題があると思う。
単純なことで、
まず着たくない!
窮屈で夏暑くて冬寒い。
ネクタイで首を絞めるのもイヤ。
どうしても着る気になれない。

それに、お腹がきつい(笑)
キツイおなかで一日いるのはつらいものがある(やせろ~)


ポジティブに考えてみる・・・
・軽くて着心地のいいスーツを探求して買う。
・体のサイズにあったスーツを買う。
・・・・

・・・・こんなことで暴れるイドを馴らすことができるの?

イドの要求をなんとか懐柔しやっていくには、いまのところこうやって現在の職場の制度内で最低線を歩んでいくしかないような気もする。


ああ、明らかにリストラ対象だよなあ・・

もしくは抜本的対応をしちゃうか?
でも退職しても専業主夫の道しかなく、結局イドの要求にそわない仕事をやらされる運命なのです我が家の力関係からすると(笑)

ふむふむ
精神分析が有効かも??

だらだら書いちゃったが、
よし仕事に行くか。

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