Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

2011年を振り返る~極私的映画ランキング~

2011-12-31 04:30:59 | cinema
2011年を振り返る~極私的映画ランキング~


毎度言うことですが、ワタシの映画鑑賞スタイルは劇場に足繁く通うというよりは、旧作中心にDVDでというものなので、年間公開作のランキングはできません。
なので、新旧作とりまぜてのmanimani脳内限定ランキングをやって喜ぼうという私的企画です。

という文章自体、昨年のランキングページからコピペしてるくらい毎年言ってますw

なのでまあ、誰にもなんの参考にもならないと思いつつの自己満足企画ですね。

********

と、実はここまで↑が昨年からのコピペでw

2011年はあの大災害があり
おめでたく映画の話をしている気分でもないのですが
まあワタシ自身は当日帰宅難民になったことを除けば
普段と変わらぬ年末を迎えることができたわけで
いつもどおりということを重視してやっぱり振返るとします。

・といいつつも夏にオーケストラに参加したのと、バッハのオケに加入しーので、本数としてはさらにぐっと控えめになりました。
・平日はDVDを観ている時間と体力がないので劇場鑑賞が多かったです。
・話題作の類いをまったく観ていないので例年にまして極私度を高めています。

観た映画
『ゴダール・ソシアリスム』2010 ジャン=リュック・ゴダール
『髪結いの亭主』パトリス・ルコント
『白いリボン』2009 ミヒャエル・ハネケ
『ポンヌフの恋人』1991 レオス・カラックス
『ソーシャル・ネットワーク』2010 デヴィッド・フィンチャー
『ヒア アフター』2010 クリント・イーストウッド
『アンチ・クライスト』2009 ラース・フォン・トリアー
『バラベント』1962 グラウベル・ローシャ
『アントニオ・ダス・モルテス』1969 グラウベル・ローシャ
『エッセンシャルキリング』2010 イエジー・スコリモフスキ
『赤い靴』1948 マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー
『ゴーストライター』2010 ロマン・ポランスキー
『Peace ピース』2010 想田和弘
『サヴァイヴィング ライフ -夢は第二の人生-』2010 ヤン・シュヴァンクマイエル
『アンダーグラウンド』1995 エミール・クストリッツァ
『ブラック・スワン』2010 ダーレン・アロノフスキー
『ゲンスブールと女たち』2010 ジョアン・スファール
『吸血鬼』1932 カール・Th・ドライヤー
『ゴモラ』2008 マッテオ・ガローネ
『PERFECT BLUE パーフェクト ブルー』1998 今敏
『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』2010 ルネ・フェレ
『アマデウス』1984 ミロス・フォアマン

こんなもんだったかなー
・今年はあまり特記すべきことがないのかも
・リマスターもので好きなものがあり、ポンヌフ、アンダーグラウンド、赤い靴、髪結い
・人生初上映場所を間違える事件勃発w これにより『Peace』を観られてよかったのだが。

さてランキングですが・・・
例によって悩むわけですが、今年はもう好き嫌いによってさっさと決める(毎年そうなんだけど)

第1位『アンダーグラウンド』エミール・クストリッツァ
いやいきなりリバイバルものなのですが、だって好きなんだもん。この作品はクストリッツァのなかでもやはり群を抜いて力が入っている。その熱意とこだわりに心打たれるのですね。悲痛な現代史というのがいまだリアルタイムで語れる物語であることの悲しさ。リマスターによって明るくなりすぎたとの声もあるけれど、まあワタシ的には許容。

第2位『アンチ・クライスト』ラース・フォン・トリアー
トリアーは映画作家なのか?別の何者かではないのか?との疑念を抱きつつ旧作を観てきたわけだけど(笑)『アンチ・クライスト』によって「もしかしたら映画作家なのか?」という気分になった。激しく賛否両論ある作品+人物と思う。いくつかの忘れがたきシーンにより第2位に。

第3位『ゴーストライター』ロマン・ポランスキー
ホントは1位にしてもよかったかも。ナラティヴな要素以外の細部によって厚みが出る映画の面白さを体現した。普通のミステリー?をポランスキー色でこてこてに塗った。ポランスキーはもっとたくさん観てみたい。


という感じです。

番外編
心の映画賞『赤い靴』マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー
心の映画、心のふるさとがリマスターされたので祝うのだ!

別格で賞『吸血鬼』カール・Th・ドライヤー
ことしもドライヤー。すっごいいいんだよねこれ。悪夢のような筆致。ドライヤーのトーキー第1作なんだけど、音声を無声映画に付け加わった一要素としてどうやって使うかを考えたって感じのもの。結果悪夢的な雰囲気。



ほかにもいい映画はありましたな。
グラウベル・ローシャ『パラベント』もよかった。スコリモフスキもよいし、イーストウッドのあのタイミングでの公開もぞっとするし、『Peace ピース』も記憶に深く残るドキュメンタリーだった。

ということで。
来年はもっといっぱい観たいものです。



コメント (4)
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猫沢エミ「レコーディングライブ@サラヴァ東京」いってきました

2011-12-23 01:18:30 | 猫沢エミ
といってもですね、
もう2ヶ月も前、
2011年10月24日(月)25日(火)の2days
だったのですよ。

このところいろいろと立て込んでまして
レポ書く余裕がなかったのでありますので
すみません今ごろになって感想を書きまする。

猫沢エミさんが「ライブをレコーディングします」とアナウンスがあったのは
前回のライブのときだったかなー
で、漠然といわゆるライブのCDを作るのかなーと思ってたわけですが、
当日いざライブが始まってみると!
ライブをレコーディングする、
のではなく、
一発録りレコーディングをライブで公開する、
の方が正しい感じでした。

すなわち、、

猫沢さんもライブではなく「レコーディング」モード。
ライブの雰囲気を高めるのではなく
1曲1曲を完成度の高い演奏にすることに注力。
その結果、曲間で発声練習をしてみたり
メンバー間で反省や検証の会話をしてみたりw
演奏がうまくなかったなと思ったらやり直してみたり(!)

曲が終わった後に無音の状態を作るために
お客さんにも「合図があるまで拍手はしないように(笑)」のお達しが出るし!

ステージ上はライブとは違う一曲入魂の緊張感がみなぎり
お客さんもそれを固唾をのんで見守る、という
経験したことのない不思議なライブになったのでした。


何度も猫沢さんのライブに行っている身としては
新鮮ですごい楽しかったのですが
初めてライブ来てみましたという人は
ビックリしたことでしょうねー



****

ということで
ステージのマイクの立て方なんかも
普段とは違い、
音の違いも楽しむことが出来ました。

特に猫沢さんの歌を拾うマイクが
いつもとは違いコンデンサマイクだったので(ベイビーボトルとかいうやつね)
声の質と抜けがいつもと違ってました。
いつもより輪郭が出て近くで歌ってる感じ。

PAの音もかなり綿密に作ったようで
特に2日目は深い空間に響くような音が出来上がってました。

こういうところも今回の楽しみでした。



****

演奏のほうは
1日目はちょっと慎重に
2日目ははじけ気味にw
リハも録音していたようなので
いろいろなバージョンが録れたのではないでしょか

この日の録音は2月ころにCDとなる予定とのことで
楽しみでござるよ。

セットリストは、CDにもなることなので
今回は割愛。
ただ、新曲が1曲あって
それが実にパワフルでトリッキーで
2011年の猫沢エミらしさを存分につぎ込んだ曲になってました。
90年代のポップな猫沢エミも大好きデスが
そこからここまで来た!という感じのする今のスタイルも
なかなかかっこいいですよー





Recording Live ! SARAVAH Tokyo -猫沢エミ・レコーディングライブ@サラヴァ東京
2011年10月24日(月)25日(火)2days
猫沢エミ(per.vo)円山天使(g)坂和也(key)末藤健二(Dr)岩見継吾(w.b)田ノ岡三郎(acco)渡邊勇人(fl.sax)


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「赤い靴」デジタルリマスター・エディションDVD出ますね!

2011-12-10 04:29:25 | cinema
赤い靴 デジタルリマスター・エディション [DVD]
クリエーター情報なし
紀伊國屋書店


赤い靴 デジタルリマスター・エディション Blu-ray
クリエーター情報なし
紀伊國屋書店


ワタシの心の映画『赤い靴』のデジタルリマスター版が
DVDとブルーレイで発売になるようです。

スコセッシのプロデュースで
テクニカラーのオリジナル三色カラーネガから起こしたという
奇跡のようなリマスターは
劇場で観たときにも感心しましたが、
この独特の色彩はおそらくソフトでもかなり堪能できるでしょう。

40年代の物語感覚と色彩感覚を楽しみましょう。

もちろんワタシは速攻でぽちってしまいましたん。


ではでは

劇場で観た時の記事


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「イン・ザ・プレゼント~ライヴ・フロム・リヨン」YES

2011-12-09 02:43:56 | music
イン・ザ・プレゼント~ライヴ・フロム・リヨン(DVD付)
クリエーター情報なし
マーキー・インコーポレイティドビクター


噂のというか問題のというか
YouTubeでクリスが拾って来たというw新ボーカリスト
ベノワ・デイヴィッド参加の2009-2010ワールドツアーから
ライブ盤が出ましたですね。

収録曲は、先にベノワ君参加で発表されているオリジナルアルバム
「フライ・フロム・ヒア」からは1曲もなく(!)
古き良きYESのスタンダードナンバーによる構成。

注目はやはりボーカルがジョン・アンダーソンではないアルバム「ドラマ」からの2曲でしょうか。
「光陰矢の如し」ではかなりスタジオ盤に近い音です。
特にアラン・ホワイトのドラムの正確さとグルーヴはスタジオのそれと同じです。

それと初期YESの「アストラル・トラベラー」をやっているのも
ちょっとおどろき
これはオリジナルに参加していたのはクリスだけで
とくにスティーヴがピーター・バンクスらしいコードカッティングをするのは
なんとも不思議な気分。


全体的にはワタシの印象では
やはりベノワ君は声質はいいのだけれどパンチに欠けるなーと。
張りがないので音程が不安な部分がほんとうに不安げに聴こえてしまう。

演奏陣は、個人的にはスティーヴの近年の抑制の効いた落ち着いたプレイが
あまり好みではなく。。
というか、若かりし頃の彼のプレイは変態的超絶フレーズを
つんのめりながら弾く乱暴さがあってそれが好きだったので。。。

それでもジョン・アンダーソンのボーカルであればそういうスティーヴの路線でも
なぜか聴きごたえのあるものになっていたのであまり気にはしていなかったので

つまりベノワ+スティーヴになると
妙な失速感が醸し出されちゃうのではないか?
という仮説。

その失速感のいっぽうで
古株クリス+アランはばりばりに飛ばして行くので
なんかそのへんのズレがいまいち乗り切らない印象になるのかなと。



結論としては
◎ジョンのボーカルは怪物的だったのだなーと
◎ボーナストラック的なアコギソロではスティーヴはばりばり張り切っていてズルイw
◎オールドスタンダードナンバーのライブ聴くならSHOWSかSONGSでいいかも
ということで。。



限定版についているDVDはまだ観ていません。

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