Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

パリ記4:ルーブル(だけ)

2009-09-30 20:11:53 | パリ記2009
パリ記第4回は滞在2日目から~

****

18.Sep.2009 バスに挑戦
朝6時頃起床。外は真っ暗、まだ夜だよ。
パリは夜は8時過ぎても明るい。そのかわり朝は7時くらいまで暗い。サマータイム期間のせいもあるけど、それでも日の暮れは遅い。5時に仕事終わってもしばらくは明るいのはいいね。

さて、起きてぼおっとTVを観ていると、TVの横に茶色のノートがあるのに気がつく。居住者がいろいろ書き残すノートだ。こういうの好きなんだよね~情報がいっぱい。
それによると、ここはやっぱりバスが便利とのこと。改めてバス路線をじっくり調べてみると、本日予定のルーブルへ行く21番バスがごく近所を走っていることがわかる。
よし、今日はバスで行ってみよう!

明るくなったところで近所のバス停に。バスは次の停留所もわかりにくくむずかしいとも聞いていたので、ドッキドキ。
ほどなくやってきたバスは2両編成の巨大バス。(おお~と思ったが、そのうち見慣れてしまう)
乗ってみると、車内に次の停留所などが表示される電光掲示があり、アナウンスもありで、とてもわかりやすい。安心安心。通勤/通学のヒトが多く、車内も明るくいい雰囲気。メトロより快適かも。
(表示とアナウンスは路線によって違うようで、後に表示もアナウンスもないバスに乗り苦戦することに・・・^^;)

お世話になったパリのバス


メトロといえば、なんでメトロの車両はあんなに小振りなんだろう。図体のでかいフランス人にしては小さすぎ。すぐに混雑してしまうし、天井が低くつかまるところもあまりなく混雑した時の窮屈感と困難感が・・



ルーブル!の前にカフェとか
21番バスはルーブルのリヴォリ通り側に着く。開館の40分ほど前に着いたのでとりあえず路上で一服する。パリでは公共の室内での喫煙は全面禁止ということなのだが、そのかわり(?)屋外での喫煙にはまことに寛容である。みんなところかまわずモクモクして、吸い殻もポイポイ。
一方で、室内に喫煙ルームを設けるという発想はかけらもないようだ。そういうものを見かけたことは一度もない。それに携帯灰皿というものも売っている気配はない。

路上の吸い殻なんかはどうなるんだろうと思っていると、どうも朝早くとかに路上清掃車がガーッと走って掃き清めてしまうみたい。あと、出所不明の大量の水が道の端をどど~っと流れているのも何度かみた。
パリは基本外でヒトが何をしようと割と勝手なのであろうか。ヒトは勝手をするというのを前提に、その後始末をじゃあ行政がやろうかという仕組みになっているのかもしれない。道々に大量に設置されている「ゴミ袋」もその類いかも。ゴミはポイポイ捨てるものなのだから、じゃあ捨て場所をそこら中に作ればいいじゃん?という感じ。
日本では逆で、路上喫煙を禁止、ポイ捨ても禁止。だから吸い殻入れもゴミ箱も設置しない。社会で行動を律していって、後始末には手を回さないという構造だろう。
どちらがいいのかはわからないけれど、manimani的には、人間したい放題にしておいて後始末をするほうが気楽なように思えたなあ。。


話それまくり~~


で、と、リヴォリ通りで一服(既にパリ習慣(悪習?)に染まる)していると、まったく注意していない方向から不意にホームレス風ムッシュが至近距離に現れた。あん・しがれっと・・・とひもじそうにつぶやいている。その姿が妙にしおらしいのと、タバコを吸いたい気持ちは理解できるので、1本あげた。(でも火はつけてやらなかった。もしかしたら転売するかもしれないし?)

朝のルーブル(リヴォリ通りから/タバコたかられつつ撮影)


ルーブルのリシュリュー口から中庭に入ってみる。と、一気に視界が開け、あの写真でしか見たことのない(当然だ)ルーブルの豪奢な建物とともに、ピラミッドがそびえているではないですか。ピラミッドの入口にはすでに観光客が列を作っている。昨日とは違ってよい天気になるらしく朝焼けに雲が赤く浮かんでいる。
いや~ルーブルだ~

朝のルーブル/ピラミッド


まだ開館まで30分ほどあるので、予定外だがルーブル中庭にあるル・カフェ・マルリーでアン・キャフェを楽しむことに。ボンジュールと言いながら適当な席に座るとムッシュがやってくる。メニューを置きに来ただけだったようだが、まだパリ流儀に慣れていないので性急に「あん・きゃふぇ・しるゔぷれ」と言ってしまう。しまった。メニューもゆっくり楽しめばよかった~
でもカフェ美味なり。

まるり~




開館時刻の9:00になり、今回は支払もスムーズに行え、さあ、ルーブル行くぞ!




ルーブル潜入!まずは3階
今回は事前に日本で「パリ・ミュージアム・パス」を買っていったのです。値段を忘れてしまったのですが、パリの主だった美術館や博物館などにタダで入れるというものですが、場所によっては優先入場ができるということもあり、並ぶのが面倒なワタシはその優先入場だけでも価値のあるパスだということで購入。
(結果的に元が取れたかはまたしても不明。)

みゅーじあむぱす

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ルーブル美術館もミュージアム・パスで入れる。それもリシュリュー口から優先入場が可能。通常だとピラミッドに入るのに列を作り、チケットを買うのに列を作りという感じらしいが、リシュリュー口はまったく並ぶことなく入場。入口に空港のような荷物スキャンがあり、そこを通すとあとはエスカレータで半地下へ。するとピラミッドの下に出る。

ピラミッド下のインフォメーションで日本語のパンフを貰って、いざルーブル内部へ。
今日の予定はルーブル3時間。長いのか短いのかといったら短いに決まっている。基本絵とかは好きなので、ちゃんと見出すと切りがないことはわかっているので、今回はガイドブックでお勧めされていた、名作/名品重点探訪コースをまったくそのままなぞってみることにした。

そのお勧めコースは、リシュリュー翼の3階(パリでは2階)から観ていくという、普通と逆のコースだったので、馬鹿正直にそのとおりに3階へ。開館直後の3階は人気が全くなく、貸し切り状態。いい気分で観る。見張り役の係の人もなにやら適当に集まって雑談なんぞしている。まったくパリ人はこれだからね~(笑)

レンブラントとかデューラーとか中世~のヨーロッパ階がが中心の3階。最大の目玉はフェルメール「レースを編む女」とコローの「真珠の女」だと思って探してみるが・・広い^^;
結局両方とも見つからなかったのだが、どうやら日本でまだ「ルーブル美術館展」をやっていたらしい。そこに行っていたのだろう^^;

これこれ


中世臭い~けどよく見るとすごいモダン


とかのんびり観て探したりしているうちに、あっという間に1時間が過ぎている。
まずい。これは展示のないところは早足で駆け抜け、展示も歩きながら観賞しないと全部観られない。ふとあの「ルーブル全館19分走破」の逸話が思い出される。


19分ネタについてはこいつを観よ
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ルーブル2階は大作多し
さて3階シュリー翼から今度は2階に降りる。2階は「モナリザ」や「サモトラケのニケ」がある。モナリザはやはり人だかりができていたが、おそらく日本で展示したときに比べれば、これはもうがら空きに近いだろう。絵自体はあまり近くには行けないようになっていて、遠目であっさり。

モナリザ~モナリザ~♪(古い)


ニケは1階からあがってくる階段のつきあたりにあり、なかなかの威容を誇っていた。感動的だった。記念撮影のラッシュでもあったけれど。

ニケ!すごいぞ!


ほかにもドラクロワの自由の女神とか、メデュース号の筏(あの絵はあんなに大きいものだったのね!)とかアルチンボルトとか「ナポレオン1世の戴冠式」とかこのフロアは見所が多い。ヒトも多い!

これこれ!ドラクロワ


筏。でかっ!


アルチンボルト


本格的に絵を写している画家ムッシュもおり(落ち着かなそう^^;)




3階は内装は普通の現代的なのもになっていて、なんてことはないのだが、2階以下はルーブルの本来の内装を生かしていて、それがまた凄まじく豪勢で驚く他なし。

たとえばこんな内装!


なわけで、部屋を移るたびに、おお~~と部屋を見上げて口をぽかんと開けていたら、ものすごく喉が渇いた。
水は持ち込み禁止らしいが、ワタシはペットボトルの水をリュックのそこに忍ばせて来たので、展示のない通路なのでちびちびとのどを潤した。まかりまちがって展示品に水かけちゃったりしたらそれこそ大騒ぎだからね。用心用心。




1階で迷宮入り
さて1階。ここは彫刻が中心で、見所はミケランジェロ瀕死の奴隷とかミロのヴィーナスとか少なめ。おお、時間的に楽勝(誰に対する勝利か?)ではないですか、とまたのんびりと観ていたのですが・・ミロのビーナスを写真に収めたあと、この先に行けるはずなのに行き止まりである。んん?こっちかな?と戻ってみるが・・ミロのヴィーナスのあるドゥノン翼からシュリー翼に行く方法がない。工事中とかかな?と思っても、その雰囲気はなく・・・・こっちかな?あっちかな?いやこっちかな?とかやっているうちに・・迷う^^;
地図を片手に歩いているにもかかわらず・・迷う^^;
館内にところどころある平面図を見つつVous etes iciを頼りに歩く。と、またミロのヴィーナスにでる。何度目だ?(笑)
ここでちょっと弱気になり諦めかける・・・あとはすっ飛ばして半地下に行こうかなあ・・という考えがよぎる。が!この先にはあの「ハムラビ法典」があるはずだ。・・・・ハムラビ法典・・・紀元前18世紀のメソポタミアの石碑・・紀元前1700年代・・・これは・・やっぱ見なきゃでしょう!!
と一人勝手に盛り上がりが再燃し、再び活路探しに。

どう考えてもヴィーナスの背後から行くしかない。と何度目かの挑戦でヴィーナスのお尻を見つつ奥へ・・・
・・・なあんだ、奥の奥にこっそり下に降りる階段があるではないですか~~!!
あっさり活路は最初にココだと思ったところにあったのです。間抜けな感じ・・

ミロのヴィーナス・・お尻のほうに秘密の通路が(笑?)


ハムラビ法典だ!


表面にはびっしり楔文字が!!!目には目を!!!



そうやって走り回っているうちに忍ばせていた水も底をつき、のどの渇きは容赦なく、ほとんどルーブル砂漠で遭難しそうである。み・みず・・・!




やっと半地下へ
さて無事?「ラムセス2世像」とか「ハムラビ法典」とかをクリアし、次のステージへ。。(ゲームじゃないのかこれは?隠し通路を探せ!?)

楽勝のはずが時間を思い切りロスしたので、彫刻のあるマルリーの中庭は適当に眺めて、中世ルーブルの濠を見る。12世紀の城塞跡。ルーブルは中世のころには大きなお城があったそうで、その石造りの遺構。空気もひんやりしている。中室のようなところもあり、薄暗く冷たく重苦しい。中世のイメージそのもの。こんな石の建物のなかで暮らしていたんだろうか・・

ここはヒトも少なく気温も低く、おちついた感じ。





飢えと渇き
なんだかんだと、結局はほぼ時間通りにめぼしいものコースを終えたワタシ。ふらふらとシュリー翼から出口に向うと、出口付近に飲みモノを売るコーナーがあり、みんな椅子にへたり込み一様にエビアンやヴィッテルを飲んでいる(笑)やはりルーブルは砂漠だったか??
ワタシはそれを横目で見つつ、水高いのでがまんするかなあと思い歩いていたのだけど、はっと気づくと、なぜかそこは出口近くにあるカフェテリア。いつのまに迷い込んだのか?見ると魅惑的なチーズやパンや、そしてなによりも水が^^;
ふらふらとお盆を取り(セルフサービスなところでした)、チーズ一切れ、パン1個、テリーヌ1切れにレタス添え(肉と野菜食わないとね)、そしてVittelを1本!
レジに並ぶと、なんと10ユーロピッタリ賞。
まったく予定外のお昼ご飯を食べることとなりました~

10ユーロメシ


飢え、かつ渇いていたのですね。ルーブル砂漠で・・・

******

そうそう。ルーブルのあちこちに
禁止事項の表示が。
これがなかなか気に入った
↓これ


ちなみに誰も守っていなかったけど
(さすがに触っているヒトはいなかったか)

******

なわけで、3時間半のルーブル攻略は、はげしい渇きとともに終わったのでした。

このあとはメトロでマレ地区に向い、ピカソ美術館に挑戦・・なのですが・・・
つづきはまた次回~~

(今回ルーブルだけですなあ)


前回の記事:パリ記3:ステュディオに着く(やっと)
次の記事:パリ記5:マレ地区で打撃

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ビートルズMONO-BOXが入荷!

2009-09-30 02:59:46 | music
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10月に入荷するそうですよ!
もう腹括って買っちゃうことにした!!
(大丈夫かなあ・・・)

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パリ記3:ステュディオに着く(やっと)

2009-09-30 02:23:22 | パリ記2009
パリ記3回目でございます~
セーヌでうっとり~した前回よりは短め??

**********

ノートルダム大聖堂と迷宮入り
ポンヌフをわたりセーヌ左岸へ出て、川べりをノートルダムのほうへ歩く。空はどんよりと雲って肌寒い。川べりの歩道は川との間に柵もなにもなく、段差すらなく、よそ見をしているとどんぶらこ。いいなあこの保護されない感じ。日本だとすぐに行政の責任で柵を設置しろとか言う話になるね。
ポン・ヌフを振り返ってしみじみと見る。

ポンヌフまでダッシュしたせいで時間が結構余ったので、ノートルダム大聖堂にもちょっと行ってみる。セーヌから近づいていくとなかなか感動的である。近寄るととても大きく、ゴシックな迫力に圧倒される。セーヌから道路に這い上がってノートルダムの裏側をまず激写。そして正面に回る。おお~。

ノートルダムが見えてくる~


裏というか側面


堂々たる正面+観光客だらけ


お昼過ぎなのに割と人は少なめ。塔に昇るのは後日にして今日は聖堂内を見ることに。内部は巨大ながらも、外観の荘厳さとはまた違い、静謐な垂直感があって神聖な気分に。大きくきれいなステンドグラス、パイプオルガン。祭壇?に至る奥行きのパースペクティヴ。うむむむむむ。中世の重み。薄暗いんで写真はブレ気味ですが、この静謐感をストロボで壊したくない(つーか観光客のみなさんはばしばしストロボしてたんで、これは単なる自己満足)。
かすかに中世的ポリフォニー声楽曲が奏でられているのは演出か?それとも?

内部は静謐(な感じで実際はざわざわしている)


すてんどぐらす~



ノートルダムで口をあけて惚けているうちにいい時間になってきた。初日は宿泊先ストゥディオに15:00着の約束なのです。30分もあれば行くかなと思うが念のため14:00にノートルダムを後に。
ここから目的のメトロ7番線の駅はちょっと微妙な位置に。シャトルとポン・マリーの中間あたりになる。シャトルは例の巨大駅で路線もたくさん通っているので、迷うもしくは延々駅まであるく可能性があると思い、7番線オンリーのポン・マリーまで歩くことに。
途中パリ市庁舎の外観なぞ見つつ、名もなき(名はあるだろうけど)教会の裏側の構造など堪能しつつポン・マリーに。このへんはセーヌの中洲であるサン・ルイ島がはじまるあたり。

名もなき教会の裏側(名前はきっとある)


ポン・マリー駅からメトロに。車内は薄暗く、狭い。なれないせいかパリジャン・パリジェンヌのみなさまもなにやら皆怪しげに見える。これは心細さの投影か?

ポン・マリーから目的地サンシエ・ドバントンまでは数駅。ここはサンジェルマンからちょっと郊外方向へ行った5区。ムフタールの市場が近くにある。ということはもちろん前もって知っていたし、今はあのGoogleのストリートビューってのがあるので、事前にちょっと方向とか確かめておいたのだ。

にも関わらず・・・サンシエ・ドバントンの駅から地上に出ると・・・わからない^^;どっちへ行けばいいんだ?これぞ、右も左もわからないってヤツじゃない?
オレは事前に調べたんだぞぉという意地(?)があるので、必死こいてガイドを見ず当たりをつける。こっちっぽい。ムフタール通りへの標識があるから、じゃあこっちだろう。。と歩き出した。
しばらく行くとブロカ通りというのがあるはず・・だが?・・一向に出てこないブロカ通り。あれえ?なんか予定の倍くらい歩いてるんですけど。意地は捨てることにし(意地というのは往々にして自分自身に対するものである(?))ガイドブックを見る。と、かろうじてガイドブックの地図に載っているはずのこの地域だったのだけど、今いる通りは地図のどこにも名前がない。。。。。。。。地図外に出てしまったのだ。。。。。むむむ。ここであわてては格好が悪い。いまこそジュンクドウで買ったパリ地図を活用すべきときだ。地図を出すが・・・細かくて見えん(笑)メガネをはずして地図を遠くしてながめ(老眼)、メガネをかけて実際の通りの名前を見る(遠くも見えん)。これを繰り返しているうちに異様に疲れてくる。迷った?迷ったよね?これは。

地図を見るよりあてずっぽうに歩いたほうがまだましな気分にどんどんなってきて自暴自棄。とりあえずランドマークを探してみよう。と遠くを見ながら比較的大通りをあるく。。。はっ!あれは・メトロの駅ではないかいな?近寄り駅名を見ると、サンシエ・ドバントンの一つ先の駅でした。う~~~、わかったぞ!メトロ一駅分、行きたいほうと逆方向に歩いているではないですか;;。パリ地図で駅の位置を確かめ、ここで一気に土地勘が芽生え、あとはほぼこっちだろうというほうに歩いていった。無事ブロカ通りが出現し、ストリートビューで見覚えのあるカフェなんかも登場する。なんと約束15:00の10分前になっている^^;余裕持っておいてよかったよぉ。

サンシエの駅


ステュディオ到着
無事ステュディオの建物に到着する。事前にメールでもらっていた入口オートロック解除の番号をいれ。(書きませんがこの番号が妙に覚えやすくて、その後一度もメールの紙などを見ず。)郵便受けにはそれらしい表示はなく、指定された日本式3階(パリでは2階ですね)の「踊り場右」の部屋に。「踊り場右」ってどういう状況??どうやら踊り場というよりは3階フロアそのものにある部屋のことみたい。とりあえず階段昇ったところに部屋が二つ。その右奥廊下を曲がったところにさらに部屋が続いているよう。どの部屋?^^; 見た目二部屋しかないから、この右側だろう!しかしドアになにもそれらしい表示はないし(というかどの部屋にも表札などない。そういうものなんだ。)、呼び鈴もない。ノックしたら見知らぬパリジャンが出てきて騒ぎになったらどうしよう??
と怯えつつも体は楽観的に高らかにノック!!
すると・・・「はい」と無事日本人の声とともに、宿泊先担当者のM氏が出てくる。いやー盛り上がる。

こんな部屋よ!


部屋はいわゆるワンルームって感じで、ベッドにTV、テーブルに小さなキッチン。それとトイレとシャワー。こぎれいで一見してこれは満足いく部屋だと直感。担当のM氏は若い青年で、物腰は丁寧、しかしいかにも普通に仕事をして一生を終えるタイプではない感じ。manimaniです~Mです~とひととおり日本式挨拶をしたあとは一気に部屋の説明に入る。シャワーの使い方、コンセントの位置といかれているコンセントについて、トイレルームの換気扇について、夜間の騒音について、窓の開閉方法について、ごみの分別と出し方について、シーツの使い方について、カギの取り扱いについて、玄関ドアの開け方のコツについて、近所のお店の営業状況について、etc.etc.怒涛のように説明してくれる。かゆいところに手が届きすぎだ。日本的配慮の権化をここに見た!

M氏は最後にゴミ出しの場所を教えてくれると、風のように去っていった。階下のゴミ出し場所から部屋に帰るところからワタシの単独ステュディオ暮らし(5泊だけ~)が始まった。


ご近所探訪
部屋に荷物を下ろして、しばらくベッドでごろん。全然時差ボケはなし。
20分ほど休憩したところで、さっそくご近所探訪といこう。
とりあえず、今日の夕ご飯と明日の朝ごはんを仕入れなければいけないし、できたら近所にほどよいカフェもあってほしい。もってきたエコバッグに持ち替え出発。

まずはムフタールの市場というのをのぞいてみたい。ムフタール通りへのよい行きかたと言うのをM氏に教えてもらったので、その道をいってみる。(さっきステュディオにたどり着いた道は実は結構遠回りで、以降二度と通らなかった。)

ムフタールの市場は、要は日本で言う商店街のようなものでした。市場というから露天風を想像していたが、そうではなくちゃんと建物に店が入っている。道が狭くかつ店がそれぞれ少しずつ道に張り出していてかつオープンな感じなので、商店街という雰囲気よりはもっとぐっと親密だ。

ムフタール通り


ブーランジェリーにフロマージュ屋サン、スーパーのフランプリなどを確認しつつ、野菜や肉の量り売りはコミュニケーション能力的に敷居が高いなあ・・などと思いつつ、ムフタール通りを下っていくと、ちょっと広いところに出る。ここにはガイドブックに出ていた二つのブーランジェリーがあるはず。
そのうち一つは木曜休みなので・・ああ、あった。ここは休み。もう一件は、あったあったル・ブーランジェ・ド・モンジュ。ここのパンはおいしいということなのだが、いかに?

お店に入るとお客さんが少し並んでいた。どうやらここに並ぶらしい。順番が来ると、まず手近にあったキッシュを二種類、「これとこれシルヴプレ」と指差し日本語フランセで頼んだ。ひどいもんだ。
お店のマダムはにこりともしないで、○×△?と聞いてくる。こ・ここで会話が必要とは想定外?へ?という顔をすると、○×△?といいながら両腕を横に開く。そ・そのジェスチャー、ますますわからんですよ^^;?セーフ?
なにこれ?という意味でこちらも両腕を開いてみると、マダムは納得してキッシュを紙箱に詰め始めた。どうやら「これで注文は終わりか?」という意味だったらしい。ジェスチャーも形態と意味から成り立っている以上言語であり、ならばジェスチャーもここでは外国語なのだった。。多少は国際的に通じやすいことがある言語?

実は注文は「これで終わり」ではなかったのだが(バゲットが欲しかった)、会話的には「これで終わり」って言っちゃったので、かつそれを覆す術を知らないので、おとなしくお金を払う。バゲットはさっきのムフタール通りのパン屋さんで買おう。1店1品ならば問題なく買い物ができそうだ(笑)

ムフタールのブーランジェリーでは、うって変わってお店のマダム(マドモアゼルかも)が愛想がよく笑顔が美しい。ここでも行列。並んで順番が着たらお店のひとに要件を告げる、というのがこういう店の買い物スタイルなのだね。
こんどはおいしそうなバゲットを指差して「シルヴプレ」とだけ言う。マドモアゼル(だと思う)はニコニコにて紙袋に入れてくれる。いいなあ。めるし~おヴぁ~と言って別れる。う~ん。この店はいいねえ^^また来よう。(といって、実は二度と来なかったのだが・・)

愛想の良いブーランジェリー^^@ムフタール


そういや、「さようなら」は「オ・ルヴォワール」とガイドブックなどには書いてあるが、誰も「オ・ルヴォワール」と言って別れる人はいなかった。みんな「おヴぁ!」である。どう聞いても。「お」と「あ」の中間くらい。
滞在期間中に通じたフランス語は「めるし~」「おヴぁ!」「ぱるどん」「えくすきゅせ もあ」「あん きゃふぇ しるヴぷれ」の5つだけだと思う。あとはことごとく通じず^^;
この「おヴぁ!」と「オ・ルヴォワール」との違いの中に、この通じなさを象徴するものがあったのだ~と今思う。



最初の夜はキッシュ2種とフランプリで買ったリンゴとミルクでささやかなディナーを。
日記をつけ、使ったお金を整理し、明日の準備をしてから、シャワーを浴びて寝る。
夜の9時くらいだけど長旅と時差のせいでいい具合に眠いZZzzz...



アパルトマン近所~見えるホテルは廃墟でした^^;


ビン回収ぼっくす
なんかの映画に出てきましたね~


アパルトマンの中庭。となりは小学校でにぎやかでした



前の記事:パリ記2:パリ市内へ(超長文)
次の記事:パリ記4:ルーブル(だけ)

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