Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

「アントワーヌとコレット」フランソワ・トリュフォー

2009-05-04 23:33:39 | cinema
フランソワ・トリュフォーDVD-BOX「14の恋の物語」[I]

角川エンタテインメント

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二十歳の恋L'AMOUR A 20 ANSより
1962フランス/イタリア/日本/西ドイツ/ポーランド
監督・脚本:フランソワ・トリュフォー
撮影:ラウール・クタール
出演:ジャン=ピエール・レオ、マリー=フランス・ピジェ



【ちょっとネタバレかも】


オムニバス作品『二十歳の恋』に入っているトリュフォーの作品で、
アントワーヌ・ドワネルくんのその後。

彼は家出を繰り返して鑑別所に送られ
そこを脱走した~までは『大人は判ってくれない』のとおりですが、
結局連れ戻されたらしく。
曲折の末、レコード会社(フィリップスだって)で働く17歳になっておりました~

青年音楽家同盟?に入り、そこの音楽会で気になる女の子(コレット)を発見。
ナントカ接近してお友達になるも、いまいち親密になれず。
意を決してコレットの家の近くに引っ越してしまうほど思い詰めるアントワーヌ。
コレットの両親とも仲良くなり、後一歩なんだけどね~~


ほんとにありきたりというか、どこにでもある恋物語で
誰もがココに出てくる人物それぞれの気持ちがわかるような
あきれるほどの普遍性を持っちゃった作品て感じです。
気楽に撮ったらしいですけど、ホントに気楽な映画です。
アントワーヌだけは真剣んですけどね!

それでもいちおうコレットに対して
気持たせはやめてくれ!と言うことが出来て
少し大人になったのではないでしょうか?

そのあと結局コレットの家に食事に行っちゃって、
折悪くコレット抜きでみんなでテレビ観ちゃうのが笑えるけどねえ(笑)
あそこで帰らないのがいいね。そういうちょっとしたことであれがエンディングらしさを保っている。
いいね。

冒頭ですね↓

***

全体が音楽に満ちているのもいいですね。
冒頭のシャンソン、終わりのシャンソン、しゃれてます。
バッハを多用しているのも好みです。
ただ演奏は60年代らしい重厚なところも聴き所ですね。

今観るとなかなかにこじゃれた小品と言う風情を持つ作品ですが、
制作当時はやっぱりその方法とかの面で革新的だったのでしょうか。
街に繰り出して同録で撮った感じも良く出ています。

どこででも煙草吸い放題の昔のパリですね~
(パリではタバコ吸うと頭がよくなるとか昔いわれていたらしい(笑))


***

コレットが「今晩はモーリス・ルルーよ」っていうセリフがあって
デビュー作の音楽家にオマージュかな?

アントワーヌと親友ルネとの回想シーンは、どこかで撮りだめていたのかな?
ちょっと幼いドワネル君が友人宅でかくれてタバコ吸ってた。


『二十歳の恋』全体も観てみたい。
他には石原慎太郎とかアンジェイ・ワイダとかが撮っていて、
あとロッセリーニ作品の音楽やってるレンツォ・ロッセリーニの監督作もあるって。
観たいが、トリュフォーDVDにはトリュフォー部分しか収録されてません。
残念。






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