Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

「グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉」飛 浩隆

2012-05-21 00:44:01 | book
グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
飛 浩隆
早川書房


すーごい面白かった。
道具立てはそんなに目新しくはないけれども
奇想にあふれている。
AIや打ち捨てられた仮想世界と
そこへのハッキングという装置を用意することはいまなら誰でも出来そうだけど、
そこにスウシーの逸話や苦痛の肉塊やジュリーとジョゼの誓いを
エロスとタナトスの呪縛の中に絡ませて提示できる人は
ほんの少ししかいないだろう。

道具立てだけ見てこれを古くさいと切り捨ててしまう評を目にしないでもないが
それはあまりにももったいない話である。
これは自分の人生の物語である。
じっくり何が書いてあるかを読み解いてみてからでもよいはずだ。



意外と映画的なところも。
内面描写を大胆に活劇に絡めているところなどは
実に映画にしにくいとは思うのだが、
細部にいちいち奇想をこらしているところは
映画でいちいち拾って描くと見応えがあると思う。
読んでいて映像が脳内を駆け巡る。
リドリー・スコットでどうかな。



続編がある。
続編がないと残された我々はかなり苦しい思いをするだろう。
でも著者は続編は本作とはまるで違ったものになるだろうと
ノートに記しているので
さてどこへ連れて行かれるのか??


ワタシとしては、ディック以来の本当に好きな作品という印象だわ。



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「テトロ 過去を殺した男」フランシス・フォード・コッポラ

2012-05-21 00:37:20 | cinema
テトロ 過去を殺した男 スペシャル・エディション [DVD]
クリエーター情報なし
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン


テトロ 過去を殺した男TETRO
2009アメリカ/イタリア/スペイン/アルゼンチン
監督:フランシス・フォード・コッポラ
製作:フランシス・フォード・コッポラ
脚本:フランシス・フォード・コッポラ
出演:ヴィンセント・ギャロ、オールデン・エアエンライク、マリベル・ベルドゥ、クラウス・マリア・ブランダウアー、カルメン・マウラ


なにやらサスペンスフルな副題だけども、観てみると全然そんな映画ではない。
謎めいた兄テトロのもとに転がり込んだ弟。
兄は偏屈のように見えながらも意外と気さく。
だけどテトロの恋人の回想なども交えてテトロが相当に屈折して神経衰弱のような状態から少しずつ抜け出して来たこともわかってくる。

テトロがなぜ家族を離れて名前も変えるに至ったかは
回想シーンでかいま見れるが、
それが本筋というか謎解きのようになると思いきや
むしろ作品の深みを作り出す背景のような扱いである。
しっとりとテトロの過去の胸中を想像しながら
ブエノスアイレスで快活に振る舞うテトロの姿を我々は観る。

テトロの物語はそのように水面下で進む。
そしてラストの弟とのやや衝撃的な相互理解。
そこへ至るまでの長い(精神的に)道のりを
我々はすでに想像し理解する練習をしている。
感動は与えられるのではなく
我々自身が想像したことのなかにある。

地味ながら考え抜かれて作られた映画には
前作『胡蝶の夢』同様に
他の追随を許さない風格がある。
風格もあるし若さもある。
モノクロで撮られた作品は
どこかヌーヴェルバーグのような
ニューアメリカンシネマのような
若さも感じられて。

好きな映画をまたひとつ発見した。

******

舞台芸術や
舞台における権威のふるまいや
そういうことも皮肉っぽく扱っていて
そこらへんはショービジネスに長く居る人の本音のようなものが感じられておもしろい。



@DVD鑑賞
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sonimariumの今

2012-05-16 03:55:25 | son*ima通信
みなさま今晩は。

ワタクシすた☆ばねこがこっそり主宰しますところの歌ユニットsonimariumですが、
やっとこさ6曲のレコーディングを終え、残り3曲予定です。

牛歩的進捗ですがなんとか年内には仕上げてCD化といきたいところでして。
CD化にあたりこんな方法もあるよと知識のある方は
こっそり教えてください。(他力本願)


6曲のベータ版はsonimariumのYouTubeチャンネルにまとまっておりますので
モノは試しに聴いてみてください。

CD化にむけてどの曲ももうちょっといじる予定です〜

ではでは
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物欲の森にて

2012-05-08 00:58:17 | cinema
このところいろいろと食手の伸びるブツが出ているので
散財の神降臨にて、その報告というかまとめというか。


ジャン=リュック・ゴダール+ジガ・ヴェルトフ集団 Blu-ray BOX (初回限定生産)
クリエーター情報なし
IVC,Ltd.(VC)(D)


まずはこれが大事件^^;
ゴダールの68年周辺の激動の問題作がソフト化されるという暴挙wを見ぬ振りはできない〜
『ウイークエンド』『東風』『万事快調』とジガ・ヴェルトフ集団期の『ありきたりの映画(あたりまえの映画)』『たのしい知識(楽しい科学)』『ウラジミールとローザ』を収録で実売25000円程度。
安い!わけはない。高いよな〜〜〜〜。



1900年 Blu-ray (2枚組)
クリエーター情報なし
紀伊國屋書店


暗殺の森 Blu-ray
クリエーター情報なし
紀伊國屋書店


それとこれらベルトルッチの名作が相次いでソフト化。
ワタシはあちこちでベルトルッチのいくつかの作品が入手できない状況はマズいよねとつぶやきまくっていたので、
こりゃ渡りに船とばかり即ぽちってしまった。。。
とくに1900年のソフト化は快挙。長いけど。
これを皮切りに『暗殺のオペラ』や『ルナ』なんかも出ないかな〜


ザ・ベスト・オブ・デイヴィッド・リンチ・ドット・コム [DVD]
クリエーター情報なし
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン


これはなんかマニア向けなのかもしれないが、リンチの有料サイトで公開されていた(公開とは言わんのか)映像を集めたものということらしい。
絶対変なものばかりと推測するが、いかがか??

リンチは監督によるリストア版BDが出ていて欲しくはあるが、すでに持っているものを買い直すのも財力的な問題でアレ・・・



アンダーグラウンド Blu-ray
クリエーター情報なし
紀伊國屋書店


クストリッツァの大名作『アンダーグラウンド』はもう発売されているが、
このスペシャル豪華BOXはTシャツついて6000円弱って安くね?
ということで。
Tシャツいらんと言えばいらんけど(ワタシはすでに持っているからいらんけどw)



霧の中の風景 Blu-ray
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紀伊國屋書店

永遠と一日 Blu-ray
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紀伊國屋書店

エレニの旅 Blu-ray
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紀伊國屋書店

シテール島への船出 Blu-ray
クリエーター情報なし
紀伊國屋書店


他界したアンゲロプロスの4作がBDに。
シテール島以外は未見だったのでこれを気にぽちっと。
『エレニの旅』を特に楽しみにしている。
続いて『旅芸人の記録』が出るべきだとも思う。




ということで、請求が恐い。
というかこんどこそ本当にヤバいかもしれないのだが、
世の中なんとかなるだろうと根拠なき楽天家がここにいる。。。。



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THE BANDのこと

2012-05-04 03:01:50 | music
先日にがんの末期段階にあることを発表した元ザ・バンドのドラマー/ヴォーカリスト、リヴォン・ヘルムが、4月19日にNYの病院で死去した。享年71歳。彼は家族や友人、バンド仲間に見守られながら息を引きとったという。
(TOWERRECORDS ONLINEニュースから引用)

ということを契機にリヴォンのいたTHE BANDにまつわる思い出などを書いてみる。

****

ザ・バンドの存在は、ボブ・ディランのバックを一時期やっていたバンドとして初めて認識した。
ディランのアルバムでは『偉大なる復活』と『プラネットウェイヴス』などで彼らの音が聴ける。

小遣いの乏しかった当時はレコードは特別出費であり
限られたレコードを親の承諾の元に買ってもらう身分だったので
ワタシの音楽の情報源はほとんど友人から借りるレコードでありまして
このディランからザ・バンドの音を知りザ・バンドのレコードに手を出す
というプロセスは、すべて友人がやってくれた。

おかげで映画『ラスト・ワルツ』の日本公開時に間に合うことが出来た。
『ラスト・ワルツ』の公開は78年ということだから多分中学3年生だったワタシと友人は
これまた友人に買って来てもらった(と思う)前売券を握りしめて
有楽町の映画館に出かけて行った。

これが上映館がどこだったのかまるで思い出せないのだが
有楽座でもみゆき座でもなかったと思うのだ・・

映画初日にはザ・バンドの(よくも悪くも)フロントマンだったロビー・ロバートソンのサイン色紙が先着何名だかにプレゼントされるという情報もあり、我々は早い時刻に出かけて行ったのだ。が。

映画館の発券窓口にはすでに長蛇の列が。。
どうすべきか迷った末、我々は当時の慣行に従い、
窓口ではなく劇場入り口に並んだのだ。

当時は映画館は指定席などはなく、人気作はこうして並んだものだが
前売を持っていると券売をスルーして入口に並ぶものだった。

そのときは入口にはほんの少しの人数がならんでおり
これはラッキーと思ったのだが・・・
しばらくすると客のひとりである兄ちゃんがおもむろに我々によって来て
「なんでここで並んでるんだよ、みんなあっちにならんでるだろう」
と。
「ま・前売を持っているので普通ここに並びますよね?」
と我々。
「大学生もいっぱい並んでるんだ。殴られるぞ」

暴力にはかなわない虚弱平和主義者なので
我々はすごすごと長蛇の列の後ろに並びなおすことになったのだ。

やれやれ(とピーナツの影響で当時から「やれやれ」とよく言っていたのだがw)と思っているところに、
「本日の特典ロビーのサインは中止となりました」とのアナウンスが
伝言ゲームのように伝わって来た。
もちろん中止の経緯などわかろうはずもない。
暴動が起きるかとおもいきやそんなこともなかった。
78年。

そして長蛇の列にもかかわらず我々は無事1回目の上映に席を確保できた。
場内は大盛り上がりで、冒頭画面にLevon Helmなどとクレジットが出るたびに
おおきな拍手が沸いた。

映画館で拍手が沸くのはそれいらい数えるほどしか体験していない。

****

そんなわけで思い入れのある映画ラスト・ワルツのサントラを中心に
ザ・バンドのアルバムをやはり友人に借りて愛聴していたので、
社会人になりて小金とノスタルジアが芽生えてくると
早速ラストワルツを筆頭に、ザ・バンドのアルバムを揃えた。

時間がたって再び聴き込んで見るとそれはなかなかの傑作であることが
しみじみとわかりなつかしいのだが
同時期にザ・バンドの評伝が2冊相次いで出版され、
彼らがショウビジネスのダーティな世界を泳いでいることも知り、
同時にロビーとリヴォンの確執も知ることになったわけで。


そのころ、ロビー抜きでザ・バンドは再結成されたり
旧アルバムもリマスターされたり
評伝はでるわラストワルツがDVD化されたり
ラストワルツのアウトテイクを含むリイシューCDが出たりと
妙にザ・バンド周辺は動きのあるころだった。

きっと我々の世代(よりちょっと上?)あたりが
業界で力を持って来たからなのだろう(?)

そんな折、ラストワルツのCD発売を記念して
ロビー・ロバートソンが来日し握手会をやるというので
参加券を入手していそいそと出かけて行った。

タワレコ渋谷店のイベントスペースには
はたしてまた長蛇の列が(笑)
整理番号順に入場した場内もぎゅうぎゅうで、
おおお、またザ・バンドの世が来たのかを天を仰ぐありさま。

ロビーはピーター・バラカン氏と対談する形で登場。
ラストワルツでのヤサオトコぶりの面影を残しつつも
体型はほぼ見た目横に倍という感じで
時代を感じずにはおれんでした。

がっしりロビーと握手して帰ったわけですが
アレだけの人数と握手するのはうんざりだろうと内心思ったりもする。

***

リヴォンのほうはザ・バンド解散後も
RCOオールスターズなど精力的なソロ活動を展開していたのだけれど
ワタシはそちらのほうにはいっさい手を出さずに来てしまった。

なにか散漫なザ・バンドという印象を持ったし
ハイライトは結局ライブでやるザ・バンドの曲だったりするので。

きっと今聴けば評価は大分違うモノになるだろうと思うので
あらためて聴いてみようかとも思う。


再結成ザ・バンドのほうも聴いてはみたけれど
やはり今ひとつ踏み込めずだったし。
ロビーのソングライティングの重要性を感じずにはおれなかった。
ロビーだけが曲作りに貢献したのではないというのはそのとおりだと思うが、
彼の貢献もまた大きいものでもあったのだ。

****

リチャードはソロライブCDが後に出てこれは聴いた。
リックもソロで何枚か出しているがこれはノーチェック。
ガーズも同様。
ロビーのソロは聴いている。最近出たアルバムは良い出来だと思う。

5人のうち3人が鬼籍になった。



最後にリヴォンの勇姿を二つ。
映画『ラスト・ワルツ』から








これは最近のものだけどゴキゲンなサウンドだ!


*************

ザ・バンドは最低これを聴け!的リスト↓

Music From Big Pink
Capitol


The Band
Capitol


Stage Fright
Capitol


Northern Lights Southern Cross
Capitol


ラスト・ワルツ 2枚組特別編 限定仕様版
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン






st/STさん補足をお待ち申し上げますよw
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「トーク・トゥ・ハー」ペドロ・アルモドバル

2012-04-21 03:10:07 | cinema
トーク・トゥ・ハー リミテッド・エディション [DVD]
クリエーター情報なし
日活



トーク・トゥ・ハーHABLE CON ELLA
2002スペイン
監督・脚本:ペドロ・アルモドバル
出演:ハビエル・カマラ、ダリオ・グランディネッティ、レオノール・ワトリング、ロサリオ・フローレス、ジェラルディン・チャップリン

美しい映画でしたよー。
絵が美しいし脚本が美しいし、ベニグノが献身的(というか怪しく)に尽くす植物状態のアリシアがまた美しい^^
『神経衰弱ぎりぎりの女たち』のころの猥雑な感じは細部に残しつつも映画としては洗練されているなあと感心するのです。

ベニグノはもうあきらかに怪しいヤツで、もともとストーカー気味だったところアリシアが事故にあったところで合法的にストーキングを全うしてしまったようなものである。
嫌われる契機を失ったストーカーの愛の姿は不気味であるけれども美しくもある。
看護士のケアを逸脱ぎりぎりの彼のケアはやはり周囲からは怪しまれるが、よくケアできているという点ではとても美しいのだ。

こういうぎりぎりの愛情の姿を描いたんだと思う。危険で望ましくない愛情にも一分の愛の真実はあるのだということを。

診療所でベニグノを知り合ったマルコは(いや実際には劇場ですでに会っているが)、ベニグノの愛の理解者であるが、ベニグノをすべて肯定するわけではない。
それでもどこかベニグノの孤独と愛の真実を知っていて、ベニグノの後を見届けることになる。
マルコのような存在を持つことが出来たのはベニグノの幸せだったかもしれない。

マルコにそういうものを理解する魂があるということが冒頭の劇場で示される。
ピナ・バウシュの『カフェ・ミュラー』のもの悲しさ。パーセルの音楽とやせ細った女の踊り。
そこでマルコは一人涙を流す。マルコはベニグノと出会う前にあらかじめ泣いてみせたのだ。美しい脚本だ。

アルモドバルはもっと観なければいけないな。



ジェラルディン・チャップリンを久しぶりにみたが、お父様の面影があった。彼女のバレエ教師もなかなかよい風情だった。

カエターノ・ヴェローゾもあまり聴いたことはないんだけれど、すばらしいパフォーマンスだった。天才はおそろしい。


@自宅DVD
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Emi NECOZAWA & Sphinx 【Pyramidia】Release Anniversary LIVE @SARAVAH東京!!行ってきました!

2012-04-18 23:38:26 | 猫沢エミ
Emi NECOZAWA & Sphinx 【Pyramidia】Release Anniversary LIVE @SARAVAH東京
2014.4.14sat

先日行われたレコーディングライブでの録音が
アルバム『Pyramidia』として実を結び、
関西を含む発売記念ライブツアーを敢行した猫沢さん。
そのツアーの東京でのライブに行ってきましたん。

強く感じたのは、猫沢さん「次のステージ」に上がったな、という印象。
とりあえずライブ冒頭からMCのテンションがこれまでになく高い。
きっと意識的にハイテンションで持って行こうとしているんだと思った。勝手に。
最初から「群馬サファリパーク」宣言wをしていた。
これまでのライブをみているワタシは、いつも勝手にこれから観るライブの内容を想定して遊ぶのだが、
このサファリパーク宣言によって、やっと悟ったのだった。

猫沢さんは、当面はサファリパークなのだ。
ぶちかまし系なのだ。
ここにひとつスタイルが出来上がった。
長いこれまでの試行期間から
ひとつのスタイルを引っ張り出した。
今回のライブはアレだ。あの路線だ。

そしてしばらくはあの路線で勝負をするだろう。

こういう定まった感覚は
過去のライブではなかったことだと思うのだ。
いままでのライブはこちらが何が起きるか見守っていたのだけれど
これからしばらくは、変な言い方だけど、がんばってこいよ!と見送るような感覚だ。
送り出した感じ。
ワシは親か(笑)



****

てなことを考えつつ。。以下雑感を

バンドは、スフィンクスは、
がっちり固まりつつも音は定型を破るようにはじけてるという演奏で、
サファリパーク路線としてはかなり来る。
目をつぶって聴いていると、ほんとにジャングルだか草原だかが浮かんでくる。
熱い暑い。

ピアノとギターとサックスとアコーディオンと
ウワものが常に層を成しているので
音圧もけっこうなのだが
それぞれのパートを楽しめる音作りがされていて
歌だけでなくそういう楽しみもあり。
目をつぶっているとなにやら
力の躍動が見えてくるんだよね
「シンコペーション」などではぐるぐる渦巻いているんだけど
新曲の「サレ」(ってどういう意味だ?ケークサレ?wこれから調べまする)などは
コード進行にそって力が下から上へぎゅんぎゅん飛んでゆく。
(意味不明なこと言ってます)

アコーディオン田ノ岡さん


レコーディングライブの重圧を解かれたか
あるいはツアーの道中で解き放たれたか
みんなのびのびと楽しんでぶっとんでいて
とくにぞびらむーしゅのときのグル岩見さんが前へ前へ出て来るところとか
自由な感じでした(笑)
猫沢さんはあの背後のグルの挙動を認識しているのだろうか?(笑)

オープニングに短いインストナンバーをやったのは新鮮だった。
歌にこだわらずこういうこともできるわけで、面白いですな。

ギター円山天使!


ぶちかまし路線で、長いインスト部分にソロ回しという曲が
サファリパークとしてはメインなのだが、
ワタシの好みとしては、形の決まったコード進行の豊富な歌の曲に
ジャズでもロックでもない(あるいはその両方の)スフィンクス的なアレンジが施されたものに
心惹かれるのだった。
例えば「レントゲン」のような。
サファリパークに美しく建つ透明な構築物のような感じに聴こえる。
こういう幻視しちゃうんだよね音楽聴いてると。

いつも客席左よりの席に座っちゃうのに気づいたので、
今回右側に陣取ってみましたら、
初めてドラム末藤氏を激写することが出来ましたw




とりとめもなく雑感でした

*****

セットリスト
(introduction)
Le Tourbillon
C'est vous sur le pont
Requiem pour un C.
Septagon
Colors
Rontgen
Syncopation
Zobi la mouche
Madrigal
Zo-wa-z'oiseaux
Boia de TABAC

サレ



ほぼ毎回やっていた「私の世界」などは姿を見せず
「ぞび〜」と「ぞわぞ〜」が定番に。
そして新曲がこれから増えて行く気配が。

シンコペーション、新曲サレと、新しい曲がパワフルでウレシイ。

いまだパワフルな旧作傑作群もこのバンドで生まれ変わってほしいとは思うが、
当面はこれで突っ走ってください(笑)






ライブでやった曲のほとんどが聴けるすてきなアルバム
興味ある方はぜひお買い求めください!!(ステマ)

Pyramidia
 
disques monoprix

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「サバイバル・オブ・ザ・デッド」ジョージ・A・ロメロ

2012-04-14 15:38:01 | cinema
サバイバル・オブ・ザ・デッド [DVD]
クリエーター情報なし
Happinet(SB)(D)



サバイバル・オブ・ザ・デッドSURVIVAL OF THE DEAD
2009アメリカ/カナダ
監督・脚本:ジョージ・A・ロメロ
出演:アラン・ヴァン・スプラング、ケネス・ウェルシュ、キャスリーン・マンロー、デヴォン・ボスティック、リチャード・フィッツパトリック

主役は人間だっ!
ということで、前作『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』のスピンオフ的な設定で始まるこの映画、ゾンビの存在はもはや既定事実。「ゾンビ後」をどう生きるかで鋭く対立する人間集団のこれまた悲惨な末路を描くという変則技で来た。いや変則ではないか・・

設定がアメリカの田舎の島というせいもあるのか、ある種の西部劇を思わせる。といって想起されるのは黒澤『用心棒』を下敷きにしたイーストウッド主演『荒野の用心棒』における両家の争いなのではあるが。。。。


【以下ネタバレよ】

田舎の島でどうやら因縁深い確執のありそうな二つの地主家族。「ゾンビ後」における両家の争いは、ゾンビたちの扱い方をめぐるものってのがいい。
片方の家はゾンビは片っ端から止めを刺して(頭をつぶせば葬れるという「ゾンビルール」踏襲w)島からゾンビを一掃しようという意図。
それに対してもう片方は、ゾンビといえども生命ある(?)ものを殺すのは神の道に反する(!)とばかりに、ゾンビを飼いならし共存の道を探ろうという主張。
こりゃあすごい対立だ。

一旦は勢力負けして島外へ追放された前者の家族が、ゾンビ後の世界でYouTubeを活用して「安全な島があるよ〜」と宣伝し、集まってきた逃亡者から身ぐるみ剥ぐ悪行で生活しているってのも実に味わい深い(笑)
そのYouTubeにまんまと引っかかってきたのが、前作でやはり追いはぎをしていた州兵崩れの一団。追放されていた家族の長はその州兵崩れを利用して再び島に舞い戻ってみると、そこではゾンビが鎖につながれ、郵便を配達していたり農作業をしていたりしていた(笑)←ゾンビは生前の習慣を死後繰り返すというゾンビルール踏襲。

いや、これどうなるんだろうねという話ですよ。


ということで、両家の対立に若い娘の冷徹な視線とか闖入者である州兵のスタンドプレイとか細かく仕込みがあるわりには案外盛り上がらない(^^;)
ゾンビの不意打ち登場とかそれをぶっ飛ばすやり方とかもいちいち工夫が凝らされているけれども、だんだんゾンビ自体による恐ろしさとかスリルには慣れてきちゃって、ほとんど背景のようなものである。

なのでホラー映画としての期待を胸いっぱいに持って観るとちょっとがっかりするかもしれない。最初の『ナイト・オブ・ザ・リヴィングデッド』から本作まで、通して観るならば、こういう作風もありだよなと納得するとは思うのだが。
単体としては前作のほうが面白かったかも。

あの姉妹は一人二役やってるのね?同時に出ていたけどどうだったかな。。


@自宅DVD
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「レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー」ユリウス・ケンプ

2012-04-12 01:53:22 | cinema
レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー [DVD]
クリエーター情報なし
アップリンク



レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー
REYKJAVIK WHALE WATCHING MASSACRE
2009アイスランド
監督:ユリウス・ケンプ
脚本:ショーン・シグルドソン
撮影:ジャン=ノエル・ムストーネン
音楽:ヒルマル・オルン・ヒルマルソン
出演:ガンナー・ハンセン、ピヒラ・ヴィータラ、裕木奈江、テレンス・アンダーソン、ミランダ・ヘネシー、グズルーン・ギスラドッティル、ヘルギ・ビョルンソン、ステファン・ヨンソン


とても面白かったぜ。
スプラッタとしてもスリラーとしても詰は甘い感じはするのだが、
ちょっと普通でない映画を作ってやろうという意気込みのようなものは感じられたよ。

有数の捕鯨国だったが、捕鯨反対の世論から今はホエールウォッチングを観光資源としているアイスランドが舞台なわけだけど、それを背景にかなりブラックなネタを仕込んでいて、その毒にノックアウトされる。
露骨に反捕鯨活動家をコケにするようなセリフ満載で、ことにグリーンピースに対してはもう身の危険が心配なほどすげーことを言ったりする。
同様に鯨に夢を抱いてツアーにくる観光客に対しても毒牙は向けられて(てかそれがこの映画のキモなわけだけど)ほとんどアホマヌケ呼ばわりである。

これは自然保護に身をささげてるような人が観たらもう憤死である。スプラッター部分を除いて観たとしてもそこには血の雨が降ること間違いなし。。。

ワタシはある程度自然環境は保護しないといけないと思っているし、できれば鯨も必要以上には殺すべきではないとも思っているのだが、鯨は哺乳類で高等動物だから殺すべきではないとは思わないし、鯨が人間の友人であるとも思ってはいない。行き過ぎた正論が大手を振ってまかり通る状況は好きではないし、正論の蔭にはたとえ間違っていようともそれによって利益を損なっている人がいる可能性は見失いたくないとも思っている。

その意味で、天下の正論に対して、ざけんじゃね甘ったるいことぬかしてると蹴飛ばすぞ、的なこの映画のブラックさは誤解を恐れずにいえば「痛快」である。反権威の反骨精神である。わしゃ気に入った。


【以下ネタバレあり!】

同様に知的障害者についても皮肉にこの映画に登場する。邪念の記号としては殺戮一家の一員として、邪念の隠れ蓑としては最後に裕木奈江を逃がす彼として、障害者のイメージのステレオタイプをあからさまに利用している。これもデリケートな問題に波及しそうなヤバイネタだ。

その裕木奈江は、日本人の金持ち(には見えないがw)のお付き人として登場するが、かなり卑劣な手を尽くして最後まで生き残る。かと思えば彼女の雇い主と思しき日本人夫婦はまた船上でリバースするは罵倒語にお礼を言ってみたりするはで、同じ捕鯨国である日本と連帯を表明するかと思えばぜーんぜんそんなことはない(笑)

さらには、フィアンセが事故で死んで、彼の夢だったホエールウォッチングに一人で来たの・・とか殊勝なことをいうか弱き観光客女子は、最後には結構利己心丸出しになって結局ああいうことになるので、これも観光客への暗―い仕打ちのひとつだ。

Nae!



惨禍に巻き込まれる彼らを運ぶ船長さんは、『悪魔のいけにえ』で殺人鬼レザーフェイスを演じたアイスランド人俳優ガンナー・ハンセンさんだそうだ。
また、若干ヒロイックな活躍をする黒人青年が辿った末路については、あれはやはりロメロ『ナイト・オブ・ザ・リヴィングデッド』のラストから連なるものだろう。アイスランド初のホラー映画ということで正統な敬意の表しかたをしているのだろうところがまた好感が持てる。
一方で同年に製作されたロメロの『サバイバル・オブ・ザ・デッド』にも同じ殺し方(照明弾ね)が出てくるのは、同じ志を持つものの共鳴か??

DVDの特典のインタビュー映像では次回作も計画されていて、そこでは唯一裕木奈江の出演だけが確定していると監督が言っていた。日本でバッシングされた彼女がこうして国外で活路を見出しているのは応援したくなる。リンチ映画にも出ていたことだし、もっと活躍している姿を見たい。
もしいわれのないバッシングに加担したという後ろめたさを持っているなら、日本のマスコミよ、どこか1社でも罪滅ぼしに彼女を起用してドラマを1本でも作ってみたら?(どうせもうそんなこと忘れてしまっているんだろうけどね)



@自宅DVD
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「ヒューゴの不思議な発明」マーティン・スコセッシ

2012-03-28 23:06:28 | cinema
ヒューゴの不思議な発明HUGO
2011アメリカ
監督:マーティン・スコセッシ
原作:ブライアン・セルズニック
脚本:ジョン・ローガン
出演:ベン・キングズレー、ジュード・ロウ、エイサ・バターフィールド、クロエ・グレース・モレッツ 他


映倫G指定ってあるので、え?Gってなんだっけ?と思ったらなんだ、どなたでもご覧になれます、だった。。。自分はどんな指定でも突破できるので、指定制度について普段まったく気にしていないので、非常に疎い。

ということでどなたでもご覧になれるこの3D作品だが、実は映画好き、しかも映画の歴史に興味が向くような好き者にしかピンと来ないのではないのか??これ?

と思わなくも無いのだが、どうなんだろう。

物語の核心となるメリエスはもちろん、リュミエールの作品にも触れたりキートンの引用があったり、きっとワタシの知らない引用だっていっぱいあるだろう。映画黎明期の温室みたいなスタジオが再現されていたり映写機の細部に迫ったり。そんな風にいろいろ複線を積み重ねて終盤にばっと映画好きの心を花咲かせて見せるこの映画、そこまで映画自体に関心のない人にはどのように見えるのだろう??

と疑問に思うほどに、これはスコセッシ(と原作者)の映画愛吐露映画だった。というのが感想である。

ヒューゴ(というかフランスが舞台だからユゴー君だよね)の行動や発見にまつわる謎も、最初のうちはちょっとワクワクするが中盤でわりとあっさりわかってしまい、後半は感極まった風の回想や演説になってしまうのもちょっと残念だ。

それでもその秘密の開示にはちょっと嬉しかったし、おじいちゃんの生き甲斐の回復と集成が実現したのはやはり嬉しかった。ちょっと泣けた。大風呂敷を広げた(映画史という)小さな物語なのかなとは思うが、小さな物語にも十分に語るべきものはあるわけで、そういう点ではワタシは十分に楽しんだ。

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3Dにした意味というのはあまりよくわからなかったがいろいろ考えさせられたところはあった。奥行きのあるたとえば駅舎の時計台の裏舞台などでは3Dの効果が顕著で楽しくはあるのだが、ほかのなんでもないショットも焦点距離とのかんけいだかなんだか知らないがそれなりに大きな奥行き感があり、全体として印象がむしろ平板に感じてしまうように思える。
3Dの映像ってワタシの(近視+遠視+乱視+老眼wの)目のせいかもしれないが、画面がいくつかのレイヤーになってそれぞれ平板なレイヤー画像の間に距離感がある、というように見えてしまう。だからかえって被写体の平板さが気になってしまうのだけれど、そんなことはないですか?

むしろ、うわ〜3Dだ〜!と思ったのは終盤のおじいちゃんの顔のアップだった(笑)。顔が立体感をもってまさにそこにある、と感じたのだ。だから3D映像の面白さは、奥行きが派手なスペクタクル映像だけでなくてこういう近接物をとるときにもあるのかなと。普通の映像の3D化の面白さみたいなものをこの映画は先取りしたのかもしれない?

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鉄道公安官みたいな彼はどこかで見た顔だよな〜〜〜と思っていたら、あれなのね、『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』の彼なのね^^;なかなかいい味出してたね。

駅の群像が背景として描かれるけど、それの方がメインストーリーよりも魅力的?といか、フランス人だったらそっちで1本撮るんじゃないかな(笑)


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