その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

桃と太郎(鬼が…)

2012-10-12 12:57:21 | 夢屋工房

かくして『桃と太郎』さんは、言うことを全く聞かない家来を連れて、行きがかり上『鬼が島』の鬼を退治に行くことになってしまいました。何故なら鬼は、お爺さんやお婆さんも含めた村人から財貨を収奪し、不正な蓄財をしているからであります。しかし、ちょっと待っていただきたい。『桃と太郎』出陣のお餞別は「黍団子」であります。どう考えても恵まれた食べ物とは思えません。鬼から収奪されるから村人は貧しいのか、元々貧しいところに更なる収奪を鬼は繰り返すのか?昔から「百姓は生かさず殺さず。」などと言われているのですから、死なない程度のところで収奪を繰り返す。けれども貧乏人から収奪を繰り返しても大した蓄財にはならないのではなどと考えてしまう『夢屋国王』であります。
そもそも鬼とは何者なのでありましょうか?鬼嫁に鬼婆という言葉はありますが、鬼爺という言葉を私は知りません。せいぜい鬼軍曹という言葉がある程度でしょうか…即ち、鬼とは異界に住む女性の変化した魔物。収奪される村人は、哀れなこの世の男どもということになります。なるほど、『桃と太郎』の家来は、噛み付く(犬)、引っ掻く(猿)、痛い所をネチネチ突く(キジ)であり、鬼の攻撃パターンに良く似ている-.-; 調子に乗って、こういうことを書き続けると我が家の異界(離れ)に棲むという『鬼〇』の逆襲を受けそうであるから、そろそろ止めにしよう^^;

『桃と太郎』の一の子分であるはずの『柴犬コウ(本名:さくら)』も犬のくせに猿轡をはめられ、朝晩のご飯という名の『黍団子』に尾っぽをフリフリする生き残りのための術を心得ているのだから、『桃と太郎』さんも「内なる鬼〇」に対しては、そろそろ穏便に生きるための術を手に入れなければならないのであります。日々の野良仕事に精を出し、夕方は早く帰り、自分のお小遣いで買った缶ビールは飲み過ぎないこと。世間話にはキッチリと耳を傾け、晩ご飯は美味しいと褒め感謝する。誕生日や結婚記念日を忘れてはいけない。常に顔色に注意し、そして、決して歯向かわないこと…実に簡単ではありませんか。これで「内なる鬼〇」への傾向と対策はバッチリなのでありますから、わざわざ鬼退治などしない方が賢明な生き方なのでありますよ^^;
そうそう『桃と太郎』さんが行きがかり上、鬼退治に行くのは、こうして「内なる鬼〇」には決して敵わないと判断したからでありまして、村人から収奪の限りを尽くすという「外なる鬼」…少なくても弱っちい『桃と太郎』さんにも勝てそうな「鬼」を探し出さなくてはいけないのであります。現代の『黍団子』(自分で作ったお弁当)を持って、少ないお小遣いで言うことを聞かない家来を繋ぎとめ、「鬼退治の暁には、宝は山分けする。」という成功報酬をチラつかせて、手頃な鬼退治が出来る『鬼が島』を探す旅に出かける。果たして、そんな都合の良い『鬼が島』が存在するのでありましょうか? 
つづく^^;

コメント
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