( 千徳「はなかぐら」特別本醸造 )
先日、奈良・八木で味わった宮崎地鶏を紹介したが、その時に呑んだ日本酒こそ、たぶん奈良県では間違いなくこの店でしか呑めないような日本酒、たぶん大阪・神戸を探してもそうそうお目にかかることは、極めて少ない酒だと思う。
「千徳」 その名を聞いてピンと来た人がいれば、相当な酒通だ。 でも耳にしたことはあるという人がいても別段おかしくはない。なぜならば、九州・宮崎は鹿児島と並ぶ焼酎王国なのだが、その焼酎王国宮崎県にあって唯一の日本酒の酒蔵として知られるからだ。 正確に言えば雲海酒造が、日本酒も少しばかり造ってはいるが、清酒専業蔵ということで言えば県下にここ「千徳」のみ。
実は、東京駅の「はせがわ酒店」で、私がまじまじと眺めた酒の内のひとつが、ここ千徳酒造の「夢の中まで」だった。 高千穂産山田錦で造った酒か・・・ 味わってみたいと思った。 高千穂には、五回行ったことがあるが、一番最近でも15年以上前、あの高千穂の風景を思い描けば食指が動く。 さすがに「はせがわ酒店」が取り扱っているだけあって、南国宮崎の日本酒ながら清酒鑑評会では、3年連続で金賞を獲得などしている。 味は、まさに全国上位レベルだ。
宮崎地鶏もも焼き&「千徳」はなかぐら
さて千徳「はなかぐら」 はなかぐらは米の名前。 特別本醸造ということは米を60%以下まで磨いているだけあって、ほんのり吟醸香を感じるその味わいに、私の印象は、吟醸酒と銘打っていてもおかしくないと思った。 調べたらやはり低温発酵しているようだ。
カウンターに置かれた一升瓶 置いてくれた女の子に、「たぶんこの酒を呑んでいるのは、奈良県で私だけかも・・・」と言えば、その女の子も興味を示し、「特別本醸造ってどんな意味なんですか?」と聞いてきた。
私は、本醸造でも十分な味が楽しめるが、前に「特別」が付くとお米もさらに磨いて造りも味わいも一段レベルの高い、吟醸酒と同レベルのかなり美味しいお酒 という簡単な説明をしてあげた。 今後来店する客に対して 日本酒をすすめるトークに利用してもらえばいい。 そして何よりも「この酒蔵は宮崎でたった一つの日本酒蔵 このお酒を飲めるのは、奈良県でうちだけなんですよ」 こんなセリフがおすすめ文句になればいい。
奈良に居ながら、宮崎地鶏で宮崎唯一の清酒蔵で造られた日本酒を愉しむ 「 高千穂の味わい千徳なり 」
外見こそ静かに味わってはいたが、気持ちは、鳥のようにはしゃいでいた。
レアな酒が、なぜか私を呼ぶんだよな・・・
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(寅)