ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

悪魔が運んできた「たばこ」?

2008-04-28 17:44:32 | 独り言
今朝の朝日新聞、天声人語のコラム。「嫌煙権」運動が始まって30年。天声人語子が飲食店で食事の際、席に案内されると必ず周りにに目をやる。「たばこ状況」を見定めるためだ。隣席から煙が上がっていれば、違う席に座らせてもらう。この自衛策を誤まると、食事はときに台無しになる。だが、あとから隣に座った人にスパスパやられたら、お手上げだと書いている。
小生が何度も禁煙の奨めを題材にしているが、喫煙者のみならず、受動喫煙者まで、がんやぜんそくのなどのリスクを高める。先日の厚生労働省の調査では、糖尿病にもなりやすいことがわかったという。恐ろしいことだ。いまや多くの場所で禁煙が徹底されつつあるとは言え、まだ多くの場所では喫煙が行なわれていることもたしかである。喫煙者には気の毒な世の中になってしまったが、健康の為には是非、禁煙は必要なことだと信じている。

そしてたばこ好きだった芥川龍之介の短編小説に、たばこの伝来をめぐる「たばこと悪魔」というのがあるそうだ。宣教団にまぎれこんだ悪魔が、たばこの種を耳の穴に隠して日本に持ち込み、栽培する。だが、そのうち悪魔は正体がばれて追放された。かくて悪魔は、日本人の肉体と魂を奪うのには失敗した。その代わりにたばこを日本に広めることに成功した。たばこは愛用者にとっては天使の香だが、嫌いな人には悪魔さながらだ。(小生は残念ながら、この短編小説は読んだ記憶がない)

こんなコラムを読んでいたら、10数年前のあるシンポジュームで聞いた、講演のことを思い出した。
釈迦の説話にある話だそうだが、昔、インドのある長者の家に、2人の旅人が一夜の宿を請うた。一人は功徳天といい、一人は暗黒天と言った。常に2人一緒の行動をしていた。しかし暗黒天はあらゆる災いをもたらすと言う。長者は良く考えた末に2人の宿を断った。
しかしこの講演の時期は、日本のバブルが弾けて、未曾有の不景気が到来した時期だった。あのバブル期には、日本中が功徳天と暗黒天を同時に受け入れたのだという。バブルを謳歌した一時期が去り、不景気が多くの国民の生活を直撃し苦しめた。

やはり天使と悪魔は同じ場所では穏やかに暮らせないらしい。

コメント (4)
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