昨日午前中に行こうと思っていた旧前田家本邸に、今日行ってきた。
公開が6月いっぱいで以降は2年以上掛かる保存整備工事で休館になっちゃうから、どうしても今週末に行っとかないとだったんだよね。
下町の人間には東大に入らない限りおよそ縁のないローカルな駅を降りて、美味しそうなパンを売ってる店を見つけて思わず買い物し、現代の豪邸が並ぶ町をてくてく歩いて、リアル大豪邸に辿り着いた。
敷地入ってから建物が遠いな!
間取り図を手に、自分でざっと建物内を回る。
本当ならボランティアガイドのいる土曜日に行くべきだったんだけど、昨日、面倒くさくなっちゃったからさ・・・
前田邸と言ったら、まずこの階段。
侯爵の長女によると、この階段でよく演劇ごっこをされてたそう。
階段下には備え付けの小さなソファがあって少し奥まって隠れてる雰囲気あるし、きっとお子様達には階段周りはいろいろ想像が広がる人気スペースだったんじゃなかろうか。
1階は、応接室を始めパブリック要素多めの部屋並び。
2階は、家人や使用人の個室が主。
女中のお部屋はやはり地味だったけど、従者の部屋は角部屋で窓が多くて外の樹木がスクリーンになってるけど明るくて、この部屋住みたい。
使用人の部屋なせいか、天井の照明だの空調設備だの不粋なものが剥き出しなのが残念。
場所が一番よくて広さもある部屋は、長女の居室。
全体の部屋数に比較してバスルームやトイレが少ない気がしたけど、立入禁止エリアにもお部屋はあるようなので、そちらにもあったかもね。
一般見学客が入れない部分は大凡使用人関係のスペースだった。
女中溜や執事室とか。
観られない場所は、想像で補完。
2階従者の部屋近くにある地味な階段は、従者が帰ってきたご主人を玄関に迎えに出るためのショートカットだったのかなとか。
どの部屋も壁紙、窓枠、シャンデリアが素敵で、家具(英国製だそうだ)も数はそう多くないけど、華美すぎず優雅さは保ちつつ。
書斎にあったライティングビューローを見て、やっぱり欲しいなぁコレ。
ただ、我が家で使うとなるとPC回りの利便性を優先しないとだから、アンティークはムリなんだよね。
なんちゃってアンティークでもいいんだけど。
本館の後に和館も行って、合計何時間を費やしたんだか。
人様のお宅でお茶も出されないのに、ずいぶん長居してしまったよ。
補修後はどのようになるのかな。
あまり新品然とはして欲しくないんだよな・・・殿様が住む現役時代にはこんな補修は絶対ありえないだろうけど、現代ではこれも味のうちと思うから。
硝子もね、昔の手延べ硝子ならではのゆらゆらがなくてちょっとツマラナイ。
和館にちょっと残ってたかな、歪みのある硝子。
クローズとなる前に行けてよかった。
思い切り満喫できて大満足。
良い建物だなぁ。
私、死んだら幽霊になって表慶館に住むつもりなんだけど、あそこを本邸にして、旧前田家を別邸にしてもいいな。
本邸から近い旧岩崎邸を離れにして、旧上杉伯爵邸を別荘にする。
すごい。