シルク・ドゥ・ソレイユの
『ドラリオン』を観に、原宿の国立競技場へ。
一昨年にベガスで観て以来のシルクだよ。
チケットは半年前に押さえてあり、そのおかげで前方中央の席。
そう言えば、今まで観たシルクのショーのほとんどを前方で観ている。ラッキー者だナ。
「タイトルの『DRALION(ドラリオン)』は、東を代表する龍(DRAGON:ドラゴン)と西を代表する獅子(LION:ライオン)からなる造語」だそうで。(公式サイトより)
ショーの内容も、空・水・火・土をキーワードに東西の文化を融合させたもの。
ベガスで幾つかのショーを観た後に東京でのステージを眺めると、やっぱり小さいなぁ。
でも、この小ささは『Zumanity』にちょうど良いんじゃないか、とNちゃんと話した。
「オッパイ出せ」の掛け声はどうかと思うけど。
エロ爆発R-18のショー、日本ではキビシイかもなぁ。
ショーが始まると、どの演目にも共通するシルクの世界が広がった。
パフォーマーが、人間じゃない何かになってる。
やってることが人間ワザじゃないってのは勿論なのだけど、なんていうか、人間らしさが排除されてるって言うか。
ショーには子供のパフォーマーもたくさん出てる。
その子供達が、“子供”ではなく“小さきモノ”と表現したいような、子供の外見をしているけど実は長ーく生きてきたような、年齢なんて超越してる不思議な雰囲気。
BGMは生バンドなのだけど、例えばヴォーカリストも個人の名前があることなど感じられず、“シンガーという存在”なだけ。
そんなフワフワと妖しい雰囲気が、徹頭徹尾、テントの隅々にまで行き渡っている。
・・・数人の中国人パフォーマーのワザを決めた時に出すVサイン以外は。
って、コラー!!お前らのせーで、ブチ壊しなんじゃーーーっっ!!!
流れをブッた切る不躾な自己主張はやめてもらいたいよ。
私の苦手とするクラウンの芸に、近くに座っていた小学校低学年くらいの女の子がケラケラケラー!
クラウンが何をやっても、ケラケラケラー!と、実にいいリアクションをしていた。
パフォーマー達にも、その笑い声が聞こえていたはず。遣り甲斐あるなぁ。
ショーを通して、大興奮はないけど、まぁ十分に楽しめた。
慣れてしまったのか、瞬時の「ぎゃぁああ!!」って驚きがなくなってるんだよなぁ。
始めて観る演目(バレエ・オン・ライト)もあったけど、よく似た演目がいくつかあって何度か観てるような演目(エアリアル・パ・ド・ドゥ)も。
ツアー公演は凝った設備を用意できないから、どうしても中国雑技団的な演目が多くなる。
それが、『O』や『KA』を観てしまった後では、どうにもシンプルに感じてしまうってのもあるンだなぁ。
そんなんもあって、来年出来上がる常設テントでの公演が今から楽しみ。
鼠遊園地が隣接し出資もしているということで、子供向け・家族向けな演目になるとかいう世にも奇妙な話も聞くけど、それはそれでいい。
大人向けの演目(オッパイは出さなくてもいいから)も、一つ、お願いしたいトコロ。