アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

茶の花

2011年11月08日 | うちの庭では
 庭の茶の花は一様に下向きに咲いています。花弁や雄しべはよく目立ちますが、下向きでは受粉のために虫を誘うには賢い咲き方とは言えません。さりとて香りが強いわけでもありません。今日は立冬で、天気予報は北日本では霜や雪の可能性が報じられており、霜が降りて凍結するのを防ぐ意味があるのでしょうか。
 霜月や 茶もうつむきに 風をよけ
 茶の花言葉は「追憶」です。私の最も古い持ち物は9歳の頃母から贈られた小さなアルバムです。父が愛用の二眼カメラで撮り溜めていた、私が誕生した時から8歳までの写真を貼りました。その中に、太平洋戦争の敗色が濃くなった昭和18年に自宅の庭で撮影した記念写真があります。この年は山本五十六が戦死し、ガダルカナル島で日本軍が玉砕しています。産めよ殖やせよの掛け声で子沢山の家族が多かった時代です。私も五人兄弟、この時、母は末弟を懐妊していました。父は敗戦を察知し、この家族写真を記念に撮ったものでしょう。終戦間近、日本最大の油田地帯・秋田も空襲を受けましたが、幸い市街地には大きな被害はなく、家族全員無事終戦を迎えることができました。

 写真・日記・手紙などは「追憶」に耽るための欠かせない道具です。この一枚の写真からも当時の思い出が芋づる式に湧き出してきます。東日本大震災では、瓦礫の中から多くのアルバムが助け出されました。被災地に応援に駆けつけたボランティアの人たちは、人にとって「追憶」如何に大切なものであるかよく知っていたのです。
 懐かしき 笑顔が集う セビア色
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