アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

万両

2012年12月30日 | うちの庭では

 ヤブコウジ科の一両、十両、百両、千両、万両は冬に赤い実を付けるので、正月の縁起物として好まれています。中でもマンリョウは実のサイズ、数から「万両」の名誉ある名を戴くことになりました。我が家の庭にも何本もの万両が赤い実をつけているところです。野鳥はあまり万両の実は好きではないようで、遅くまで残っています。冬も深まりいよいよ餌が無くなってくると、仕方なく食べているようなのです。

 マンリョウの花言葉は「徳のある人」です。善良で思いやりのある人を「徳のある人」というのでしょうが、血気盛んな青年時代に「徳」を備えるのは難しいことでしょう。「得」が「徳」を上回ってしまうのです。しかもその「得」が自分だけの「得」となると、周囲の信頼を失って孤立化し、人間関係を損ねてしまいます。「一人では生きれない」人間にとり、これでは「得」はしたものの幸せは掴めないわけですから、結局は「損」をしたことになります。「金銭欲」や「権力欲」に囚われて行動する人がなんと多いことでしょうか。みんなが競争心をかきたてて欲を追求しても、勝ち残って成功するのはごく一部の人間です。大多数が負け犬になるのです。成功したとしても、今度は騙されたり奪われたりして財産を失わぬよう心配が絶えません。外見は華麗で贅沢な暮らしはしていても、内心は孤立感と恐怖感に苛まされ穏やかではないのです。それでは決して幸せとは言えません。

 「損得」ではなく、「善悪」を行動規範の礎に据えている人が「徳のある人」と言えるのです。本来「徳のある人」に大金持ちはいないように思います。貧しくとも「徳のある人」は周囲から信頼され、好ましい人間関係の中で和気藹々と日常生活を送ることができます。それが本当の人の幸せなのではないでしょうか。「徳のある人」の定義は難しいが、周囲から信頼されている人こそが「徳のある人」と直ぐにわかるのです。


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