JR土浦駅には「土浦は蓮根生産日本一」の看板が目に入ります。霞ヶ浦沿岸には蓮田が一面に広がり、「日本一」がうなずけます。この季節には葉はすっかり枯れていますが、春の出芽に備え栄養をたっぷり蓄えた蓮根の味は最も美味しいのではないでしょうか。まだまだ寒さは募りますが、胸まで泥に浸かり収穫作業が続いています。いかにも寒そうな収穫作業のようですが、ポンプアップした暖かい地下水を高圧噴射して掘り出すので、泥の中でも意外に暖かいのだそうです。
蓮の花言葉は「救ってください」です。3月11日は東日本大震災4周年の日でした。2万余人の犠牲者を出しました。犠牲者の最大の要因は津波とのことです。地震発生時間14:46私は茨城県立霞ヶ浦環境科学センターにおり、館内に流されたアナウンスに合わせて黙祷を捧げました。犠牲者の方々には誠にお気の毒でした。
これほどの犠牲者が出たのは、「救ってください」ではなく、「自分の命は自分で守る」の意識が薄れ、速やかに避難しなかったからではないでしょうか。若い頃、東北農政局で勤務していた頃、「津波、てんでんこ逃げれ」と教え込まれました。非情のようですが、言い換えれば「動けない者は置き去りにしろ」ということで、それでも自分だけは犠牲者になるなということなのです。繰り返された災害の歴史の教訓なのです。皆がその教訓を心得ていれば、家に残っている弱者もなんとか避難しているはずと信じ、避難するしかないのです。ライオンの狩りでも草食動物の群れに襲い掛かり、逃げ遅れた弱った動物が餌食になり、自然淘汰という自然界の摂理が働くのです。人情という高級な感情を発達させた人類であっても、大津波という超絶災害時には人情に反しても、犠牲者を最小限にとどめる行動をとることが防災の基本なのです。
高齢者クラブの会長を務めていると、会員の中には「あれをやってくれない」と文句ばかりが多い者がいます。いわゆる「くれない族」です。「くれない族」は人頼みの「救ってください」タイプなので、「自分でやる」タイプの会員を増やさないと、役員がてんてこ舞いするだけでクラブの発展は望めません。つくばエキスプレス効果で外部から「自分でやる」タイプの人材が続々乗り込んでくるつくば市の発展には目覚しいものがありますが、昔ながらの「くれない族」ばかりの土浦市が衰退の一途を辿っている理由は私には頷けるのです。
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