アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

安曇野の蕎麦

2006年10月22日 | みどりの恵み
寒冷で水の少ない扇状地に拡がる安曇野では、蕎麦が代表的な土地利用型農作物になっています。播種から3ヶ月で収穫できる蕎麦は、やせた土地でもよく育つので、稲が不作に終わった年には、稲の収穫を直ぐに諦め、蕎麦を播種すれば冬までに収穫できるのです。蕎麦は安曇野の人達には最重要作物なのでした。
安曇野を歩くと蕎麦処の多いのに驚かされます。蕎麦処ごとに先祖伝来の製法が伝えられているようで、食味は千差万別です。伝統の食味を頑固に守る店があれば、新しい食味に挑戦する店もあります。今回も今まで味わったことの無い蕎麦に巡り合いました。「みさと」の「ごぼうそば」です。
「ごぼうそば」は牛蒡と豚肉の具が入った温かいつけ汁で食べます。豚は安曇野の放牧豚で、特有の旨味に驚かされます。スペイン・カスティーヨ地方のイベリコ豚の安曇野版です。また地場産の牛蒡の旨味と豚の旨味とがよい相性で、つけ汁は絶妙の味わいに仕上がっています。柔らかめに打たれたそばの食感を牛蒡のシャキシャキ感が心憎いほど見事に引き立てています。店の話では今年初めて売り出した自信作とのことでした。
地場産の食材だけを使い調理した料理を現地で食するのが旅の醍醐味の一つです。安曇野一の寿司屋の暖簾もくぐりました。確かに美味ではありましたが、内陸県で食する海産物には感動も渋ります。世界中から食材をかき集め、グルメに狂う今の日本の世情に疑問を投げかける旅でした。
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