山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

「遊戯療法」二日目

2013-11-29 23:51:10 | 遊戯療法~レミングより
満員御礼。

午後3時に小屋入り。
開演が午後7時半だから4時間半、会場の整理、部分の打ち合わせなどで時間を潰す。
これまで午前中からの準備が続いていたから時間に余裕がある。

だがしかし、この余裕に魔が射してきた。緊張感が薄れてしまった!
オープニングのところで場面を飛ばしてしまった。
原因は音響照明係の私。音出しのキッカケのタイミングが狂った。アドリブで他の音を流してみたものの、これが泥沼を生み出す。
さて、どこへ繋げるか!・・・後戻るか、手を打って切るか、恐怖の30秒。
ギリギリで観客にはばれなかったが、自分の仕事に集中しなければならない。反省!
仕切り直しである。

(土)は午後2時、午後6時開演の2ステージ!
昼の部、終了後は「劇場論」を巡って、仮面工房の賀久さん、劇団みちくさの玉垣君(客演)とのトーク(お茶会)をおこないます。
1時間程度ですが居残り可能なお客さんとの交流の場を設けます。
夜の部は席に余裕あり!ご来場をお待ちしてます。
問・09045815190(制作)

「遊戯療法」初日

2013-11-28 23:05:05 | 遊戯療法~レミングより
劇団夢桟敷「遊戯療法」初日(木)開けました!
冷たい雨が降り始める。雪に変わるのではないかと思った。
ここは青森の恐山のようにも思える?
天候までもが劇を演出してくれていた。良し!とすべし。
初日は大入り満員だった。
会場が狭いため寒さは、人の温もり、照明の熱、出演者の熱気で気にならない。
(日)まで公演があるため、ネタばれ注意だ。

犬の水蒸気は謎である。飛び出すネズミも謎。謎だらけ!
すぐにでもヒミツを公開したくなる。国家ヒミツ保全には反対である。
「そんなことを考える暇がない。」という者たちがいる。
浣腸器に消毒液をいれて脳を洗わなければならない。消毒液はブラックニッカが美味しい。

前回4月の「レミング」公演でも気付いたのだが、寺山修司を知らないお客さんもご来場している。
ご来場挨拶文に「劇メモ」を皆様に渡した。喫茶室で待っている時から劇は始まっているのです。

■(金)若干の空席あり!お見逃しなく。
会場:ギャラリーADO 電話096-352-1930
問:09045815190(制作)


舞台写真は後日に公開致します。


明日(木)より公演!

2013-11-27 23:28:35 | 遊戯療法~レミングより
次回公演「遊戯療法」ご案内
お待ちしています!

最後のリハーサル、終わる。
明日(木)より、いよいよ「遊戯療法」公演である。
お祭りの前夜。考え深い夜だ。

世の中には様々な人間が生きている。好きな人もいれば、嫌いな人もいる。どうでもよいという人は何処にもいない。会えば、この人は生れて何を考え、どう生きているのだろうかと気になってしまう。

寺山修司が夜の散歩で人を覗いていた性分がよくわかるようになった。

人にはドラマがある。それを想像するのが楽しい。
そしてドラマを作る。演じる。歌う。オドル。

「ぼくは何処にもいない。」と言った寺山修司を想う。
その時からだ。「ぼくは何処にでもいる!」と思うようになった。

演劇の面白さは集団の力が表れるからだ。
集団であるが故に演劇になる。
「ぼくは集団なのだ。」

集団にいると孤独も感じる。
「ぼくは何処にもいない。」

これだ、これだ!
演劇のスバラシイところだ。

こころを空っぽにして公演を迎える!
お客さんたちとの出会いが楽しい。・・・こんな時代。

真はリハーサルが終わって一服の打ち合わせ中(上)、と仕込み中(下)




ひ・み・つ!はてな?

2013-11-26 23:59:42 | 遊戯療法~レミングより
座長=夢現とダンサーMAMIがリハ終わって台湾料理を食べながら打ち合わせ中。
明日もリハNo.3
現場に入って出演者スタッフが気付く。
テラヤマ劇「遊戯療法」只今、集団にてひとり歩きが始まった!
■11.26(火)
舞台をレイアウトする道具=機械を分解している最中に、国家ヒミツ保護法が強行採決された。
軍都クマモトから軍のヒミツを暴く時がきた!
自衛隊(熊本には第8師団・清水と西部方面隊・健軍)の幹部たちは美女と酒に弱い。
気付くと、ホットコーヒーを飲むためにお湯を沸かしているのを忘れるところだった。やかんが空炊きになっていた。
第2日目の小屋入りだ。そろそろ立ち上がらければならない。
夕方までには照明シュートが仕上がる。
公演は明後日(木)からである。
それまでに当日配布用のパンフ(A3裏表)も作成しなければならない。あとひと押し!
劇団員たちの声がまとまれば「ヒミツ法反対の声明文」を表明できる。
劇団では強行採決はしない。数の論理は通用しない。
民主主義とは何だろう?
もやもやしながらもテラヤマの迷宮劇「遊戯療法」へ強行突破!
歌劇ー過激がある。

直前日記

2013-11-25 23:27:11 | 遊戯療法~レミングより
次回公演「遊戯療法」ご案内

■11月24日(日)
今日(日)、稽古場での稽古が最後になった。
明日(月)より小屋入り!公演までの3日間、
現地=ギャラリーADO(熊本市河原町2)での仕込、通し稽古が始まる。
寺山修司は1973年に「ぼくはここにはいない。」と語っていたが、
没後30年の今、「ここにもいる、あそこにもいる。」と語り始めたのだ。
旅人として生き続けている!死んではいない。
寺山修司への想いは出演者の中でも膨張している。
個人差はあるが、出演者は不安で胸が高鳴っている。
それは良いことだ。高揚している。
国家秘密法?この不安は最悪だ。この国は恐ろしいところへ向かっている。






■11月25日(月)

いよいよ本日11.25(月)から小屋入りです。
現場に入ってから公演まで3日間は
ゆったりと仕込作業、照明や音響の点検もできます。
昨日は熊大演劇部さんより大量の箱馬を借入させて頂き感謝しています。
稽古が終って、有名レストラン(学生街ジョイフル)にて
クロキリロック3杯597円でヨイヨイになった。
舞台の仕掛けを打ち合わせることが目的だった。
ヨイヨイの中、話はまとまっていた。
ヨイヨイから覚めると公演が終わっていたということに
ならないように心がけておかなければなりません。
そろそろ演出から舞台監督にバトンタッチする。
俳優としてワンポイントの出演もあり、身体が資本主義になります。
頭が空っぽになる楽しみが残っている。

小屋入り、1日目。
家を出る時、車のキーが見つからず慌てた。
昨夜、車に道具を積み込んでいた。運ばなければならない。昼の作業が滞る。
犯人は座長=夢現に違いない。
イライラしながら電話を入れると、
「稽古用バッグに入っているわ!玄関に置いてあるわ。」だった。
ムカっとしたと同時にホッとする。ホットコーヒーを飲んで
会場であるギャラリーADOへ飛び出した。
ADOで積み下ろし終了、ホットコーヒーを飲んでホッとする。
ホッとしている場合ではない。セットを組まねばならない。
舞台監督クドシンとサキがテキパキ仕事をしている。
夕方になると劇団員たちが自分の仕事を終えて会場に集まってきた。
ホットコーヒーを飲んでホットする。ホットしている場合ではない!
小屋入り初日の夜はリハーサル第1回目である。
寺山修司が覗きに来てくれた。「頑張れよ!」と聞こえた。
明日も仕込はつづく。部分的な場面の手直し後、2回目のリハーサルである。


1980年の頃、寺山修司は父性国家は消滅すると言っていた。
今、この時代だ。
「母」たちが決起する舞台になる。一瞬の内に!・・・お楽しみに!


旅するネズミたちである。
前回「レミング」で登場した影山影子は3人に増殖した。
ねずみ算式に膨れ上がる幸福の手紙である。


治療室にタテコモル。
舞台は五つの部屋で客席を包囲するばかりでなく最後は・・・お楽しみに!

■参考
寺山修司1982寺山修司1983
演劇実験室◎天井桟敷邪宗門 (Heresy) - J.A. Seazer (1972) - Full Album.より

遠くへ!

2013-11-23 22:36:55 | 遊戯療法~レミングより
劇が始まる前に
劇は始まっている。
「見る劇はどんな劇なのだろう?」
と想像した時からだ。
足が劇場に向かう時からだ。
もう始まっている。
こころの中で、
旅は始まっている。
そのような感覚を楽しんで欲しい。
次回公演「遊戯療法」は
あなたたちの「夢のつづき」なのです。

■ご案内■

寺山修司没後30年 第2弾
劇団夢桟敷 第63回公演
「遊戯療法」~レミングより~

【時】
11月28日(木)■19:30-
11月29日(金)■19:30-
11月30日(土)■14:00-(注)オープニングストリート劇あり
       ※15:40-17:30 演劇ティータイム
       ■18:00-
12月1日(日)■14:00--(注)オープニングストリート劇あり
【場】
河原町 ギャラリーADO
熊本市中央区河原町問屋街2
(市電 河原町下車)電話096-352-1930
【木戸銭】
前売2000円/当日2500円
学生1500円
完全予約制につき当日券でのご入場は満席の場合お断りすることもありますのでご注意ください。
【問】
予約メール yumesajiki@ybb.ne.jp
電話 090-4581-5190(制作:期日時間指定チケットあり)


■■■■■

一昨年2011年11月ー12月の大阪市ー鹿児島県指宿市の旅公演以来、まる2年、旅公演をしなかった。
この2年、安部定三部作、寺山修司作品、地域密着公演を打ってきた訳だ。
だが、劇は旅だったと思う。
こころの旅だった。
狭いクマモトシティーではあるが、新しい方々とのふれあい、出会いがあった。
今年最後の公演「遊戯療法」でも出会いと感動がある予感!
公演期間中の11月30日(土)の午後は演劇トークをおこないます。
公演の説明や解説などというダサいアフタートークではなく、熊本の小劇場について語り合いたいと思っております。
4月公演「レミング」で客演された「仮面工房」のKAKUさん、連続2回出演の客演「みちくさ」のTAMAGAKI君を交えてお茶会形式で「劇」場を語り合います。
寺山修司の考えていた「劇場論」を問題提起したいと思っております。
興味のある方は是非、ご参加を!

不器用のススメ

2013-11-22 23:47:20 | 遊戯療法~レミングより
世の中には器用な人、不器用な人がいる。
大半は自分のことを不器用と思っているのではないだろうか?
そう思っている私自身、不器用に生きてきた。
切羽詰まらないと立ち上がれない。競争心もない。
当然、戦うことは嫌いである。防御もしない。殆ど、悩むこともない。
カッコつけたって足をすくわれるのが目に見えているから、見栄を張ることもない。
生活レベルでは無様でも動揺しない。

日常の反動か。・・・舞台では豹変する。

劇に取り掛かると、その不器用さが鋭い武器になってしまうのである。
登場する人物たちは不器用な人たちばかりだ。
ぴったりする。花がある。造花である。枯れない。
この不器用さが劇的に思える。
不器用は不気(ぶき)味な武器(ぶき)になる。
かみ合わない会話が新たな世界を浮かび上がらせる。
それは会話が鋭いナイフのように切れるからである。
とりわけ、狂人(きちがい)まで沸騰すると、これが本当の人間らしさではないだろうかと感動を覚える。

寺山修司のことばを切ったり貼ったりしながらコラージュしている。

「遊戯療法」では狂人ばかりが登場する。
「生」と「死」の狭間に立ち、「不器用な人はこっちへおいで!」と誘う。
するとどうだ。
正常と思っている日常の価値観がひっくり返ってしまうのだ。
エライ人がバカにみえるようになる。
残念だが、全ての人には通用しないようだ。
言えることは、自分のことを不器用な人間だと思っている人には共感を得る。
器用に生きていけない人間の特権。

脳を洗う消毒液は寺山修司!



「剃刀の刃で両瞼をひらけ!より深く見るために。」(出口君)
「闇をもって闇を照らせ!そうすりゃ歴史がよく見える。」(壁女)
「世界中の電気が消えたら、猫を探せ。」(影山影子)
「さあ、道をあけろ!影が通るのだ、夜が吹き抜けるのだ。」(影)
「もう芝居は終わったんだ、あとから来るのは鬼ばかり。(ICUの花嫁)
「もっと闇を!」(照明係の看護ふ1)
「もっと言葉を!」(照明係の看護ふ2)
「100ワットの牢獄から、闇の自由へ。」(音響係の看護ふ)
「マッチ一本、夢を見る。」(ライブ音楽の看護ふ)
「地球は大きな目玉に過ぎない。」(流し台の天文学者)
「愛される闇ではなく、恐れられる闇を!」(床下の散歩者)

「盲人書簡」(寺山修司)より、「遊戯療法」の登場人物へ貼り合わせる。

1週間前

2013-11-21 23:28:20 | 遊戯療法~レミングより






公演1週間前の稽古風景です。
正確には休憩時間。
さてこれから劇を流す!のスタンバイに差し掛かるところ。
各チームに分かれてチェックに余念がないの図。
そろそろ独り歩きが始まった。

■■■■■

私の部屋は本が少なくなった。さっぱりしている。
今は「何だったか?」と気になるところはネットで検索すると大体出てくる。
読みたければ図書館に行けばある。ネットでは電子図書もある。
そういう訳で貴重な書物は今年の2月の引っ越しの際、資源ごみとして大半捨てた。
同時に裸一貫になった心境。
部屋はスッキリさせておいた方が身軽である。
最近の口癖は「いつでも出ていける!」である。
行先は決まっている。九州山地の山奥である。
そんな願望があって今がある。
今は人々にまみれておこう。少々の毒にも耐えられる。
だが死ぬ前に、花や木、獣たちに本を読んで聞かせたい。
もの言わぬものたちへ。

さて、稽古も本番1週間を切った。慌ただしい。
稽古では「劇の中へ入り込めよ!」とある役者に渇を入れた。
自分でビビった。
入り込むと出口はなくなる。今回の劇はそれがテーマである。
言われた本人はビビっていなかった。
嬉しいことは自分の仕事を開拓している者が登場している。心強い。 

「劇」場

2013-11-18 23:02:17 | 遊戯療法~レミングより
写真は先日、仮面工房さんが公演をしたギャラリーADOの外景です。
夢桟敷の公演もここで劇を公演する。
この会場は2011年No.55「ねじ式☆復活」-No.56「KAGUYA」-2012年No.60「赤色時代~阿部定事件」に続く2013年No63「遊戯療法」で4回目の公演会場となります。
いわゆる「劇場」ではない。
つまり、演劇公演の設備はない。ステージから客席までが手作りとなる。手はかかるが自在に空間を作ることが可能。
思い起こせば35年前、劇団を旗揚げした会場も木造2階建ての一見、旅館風の稽古場(東京高田馬場群六舎スタジオ)だった。
その前の学生時代1971-1974までは教室で演劇をしていた。
喫茶店、空きビル、多目的フリースペース、民家の和室、居酒屋、野外、テントなど、様々な場所を「劇」場として使ってきた。
一時期、拠点劇場としてライブハウスを経営(1984年)していたが2年で倒産!
基本、原点、根なし草の「劇」場を彷徨っている。
「劇」場を求めて漂流している。
こんなに狭い熊本シティーでも彷徨い、漂流することで公演をする場は旅のようにも思える。
本音を言えば、拠点劇場は欲しい。熊本に小劇場を!・・・だが、金がかかる。
反面、今の身軽さもまんざらでもなく、外に向かっていつでも飛びだせる自由がある。
こっちにおいで~と誘われると、ふらふらと行ける。
などと思いつつ、「遊戯療法」公演の詰めに差し掛かった。
「劇」場作りよりも目先の劇作りだ。
公演が終わったら考えよう。話に行こう!未だ、仕事が膨らんでいるのだ。
尚、公演中の(土)午後の部ではこのテーマでトークの時間を設けました。
時間に限りはありますが、問題提起にはなるだろう。

次回公演「遊戯療法」ご案内

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(問)
1. カタカタと音を立てるぜんまい仕掛けのネズミ。
2. 火薬で音が出るピストル。
理想はブリキの玩具なのだが、今どき、そんなものは店に置いていなかった。
聞くと、高級玩具だそーな?
誰か、持っていないかとメールで問い合わせ中です。
劇の小道具として使います。

参考資料【メモ】

2013-11-17 23:01:35 | 遊戯療法~レミングより
近づいて参りました。

次回公演「遊戯療法」ご案内

■参考
寺山修司1982寺山修司1983
演劇実験室◎天井桟敷邪宗門 (Heresy) - J.A. Seazer (1972) - Full Album.より


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コンビニのレジカウンターに立つと黙ってセブンスターを出してくれる。
そろそろ健軍方面で顔が売れたようだ。
来年はこの町で公演しようかな?
熊本市健軍文化ホール
この「文化」というのが何やらうさんくさく、積極的平和主義?のようにも感じられる。
この町には大きな自衛隊の基地があるのです。

仮面工房☆熊本公演第3弾

2013-11-16 23:21:06 | モノローグ【エトセトラ】
今は昔、栄養映画館

いつもお世話になっている劇団仮面工房の演劇公演を見てきた。
私たちが次回「遊戯療法」公演する会場=ギャラリーADOと同じ会場である。
仮面工房さんは設立(1981年)32年になる福岡の劇団。
2011年より熊本での公演を開始している。

今回は脚本:竹内銃一郎「今は昔、栄養映画館」、演出:佐野元一
出演:賀久秀之助/大谷豪の二人芝居だった。
相変わらず、汗びっしょりの熱演だった。
舞台は映画試写会で監督が挨拶をする5分前の監督と助監督の楽屋風景といったところ。
オオモノたちの参列に対して席を確保しておかなければならない。
そこで、何故か助監督と監督の礼服を脱いで席を確保するエピソードがつづく。
結果、監督と助監督は丸裸になってしまう。
人の権威や日常にある師従損得関係を丸裸になることで「何が映画だ、何が演劇だ」と、その権威性を茶化す。
そんな舞台に見えた。

以前より、この脚本で芝居をしたかったと聞いていた。
それは若い時には表現できないことがあるからだと言っていた。
中年になり、世間の垢にまみれ立場的に中堅になったところで、このドラマの味がわかる。
大人とは何か。
演劇では身を守ろうとする保守的な感情から一歩離れてみると人間の滑稽さが表れる。
直球では満足できなくなる。
変化球で空振りさせ、「やられた!」と思わせる劇だった。

公演後、私たちは稽古に向かった。
2週間後は私たちが同会場で公演中である。
オドリと歌がある。・・・ここに寺山修司が降りる。挑発する。

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生理痛?鬼?

2013-11-15 23:28:58 | 遊戯療法~レミングより
いらいらしてはならない。焦ってはならない。
分かってはいるのだが、「この痛み、一体何よ~」
稽古中、生理が襲ってきた。男にも生理痛があるのか?
最近、自身の中に男が退化し、女が進出していることを感じる。
それは走っている時、胸が揺れて重力を感じるようになってからだ。
自身の中に子宮を感じる。
公演直前になると痛みを感じる。
月に1回ではなく、
公演があるとその痛みがやって来る。
1日で終わることもあれば、3日つづくこともある。
出血する。鼻からブーである。

公演2週間前だ。
みんな、繊細になっている。
鬼が近づいている。
この鬼さん、目が潰れている。
怖いようだが、とてもやさしい。
「鬼さんこちら、手のなる方へ!」(寺山修司)

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奥の手が出る

2013-11-14 23:17:09 | 遊戯療法~レミングより
公演まで2週間になった。
形が見えてきては壊し、壊しては新しい形を作る!
ギリギリまで「あ~でもない、こ~でもない」と探し続ける場がある。
それが稽古というもの。
個人差はあるが、共にふらつき彷徨っていれば出てくるモノがある。
奥の手だ。
この時期になると台本を読んでいるような稽古では間に合わなくなる。
覚えたことを何の変化もなく再現を繰り返しているようでは進化しない。
課題は毎回の稽古でチェックしているので、その部分については意見を出すようにしている。
だが、それを頭で解釈しているだけではどうにもならない。
奥の手が騒ぐ。
奥の手とは経験に基づいた引き出しを開けること。
「あるある!」・・・ガラクタもあれば宝物も出てくる。
使い分けることだ。
目ん玉が喋る。皮膚が発熱する。身体が歪む。
何も見えなくなる。冷たくなる。身体が突っ張る。
演劇は風と水のリズムで流れる。役者が風になり、水になる。
日常感覚を捨てる。だがしかし、日常を感じる見えないリズムはすばらしい。
風と水。
寺山修司の「ことば」はオドル。遠くへ届く「言葉」なのだ。
次回公演「遊戯療法」の<間>=<魔>で浮かび上がらせよう。

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めも■スタッフワーク

2013-11-13 23:35:47 | 遊戯療法~レミングより
稽古場に着くとクドシン(出口君役、舞台監督)が舞台図面と照明図のプリントを全員に配布していた。
小さな劇団故、出演者もスタッフワークを担当している。
全員が舞台全体のことを理解して劇作りに臨むをモットーにしているが、得意不得意の分野はある。
「めんどくさい」は劇団では通用しない。
そもそも演劇自体「めんどくさい」ものであり、「こんなことまでやるのか」を好んでやれるようになるまでには時間はかかる。
つまり、職人気質「ものづくり」のセンスがあると舞台製作の作業も楽しくなる。
そう言っている私自身、マルチタレントではなく、とりわけ美術に弱い。立体的に描くことができない。
人間を描写する際に何かが欠ける。頭と手足はあるが胴体が欠ける。頭足人になってしまう。子供の絵である。
幸い、劇団員の中から美術が得意な者が必ずいる。音楽や小道具、衣裳などについても得意な者がいるから助かる。
最近ではパソコン技術も要求される。
私が学生の頃はレコード盤で音を出していた。それがオープンテープに代わり、カセットに代わる。最近までCD、MDを使っていたが、今はパソコンをアンプやミキサーに繋いで音出しをするようになった。
原稿もパソコンで書くようになった。鉛筆やボールペンの減り方が少なくなった。反面、漢字を忘れる。
気をつけなければならない。機械や先端技術に溺れるとロボット化するではないか。
ロボット演劇?とんでもないことだ!
古い人間と思われるでしょうが、手作りの血や肉がオドル演劇を作ろう!

次回公演「遊戯療法」ご案内

めも■コラージュ

2013-11-12 23:59:52 | 遊戯療法~レミングより
稽古場では部分を切ったり張り付けたりしている。
メモは欠かせない。
切り口が変わると、今まで気付かなかったことが飛び出してくる。
そんな仕掛けがあるから、止まらなくなるのです。

寺山修司 没後30年を期して2013年4月「レミング~世界の涯2013」につづく第2弾としての「遊戯療法」です。
全体を通して「遊戯療法」を浮かび上がらせる実験劇となる。
そして劇はパズルゲームのように迷宮する。

■劇は始まる前に始まっていた。

合言葉は「飛び出すネズミがたった一匹!」

【1】母殺し あるいは手術室

「頭蓋骨に穴をあけろ。」
<マッチの炎に母が浮かぶ。>

【2】少女(花嫁)殺し あるいはICU

夢の中だから殺せる。
夢の中のことを誰が裁けるだろうか。
ぼくは夢の中で自由だと思っていた。
夢は鳥よりも遠くへ飛べる。
世界の涯まで飛べるのだ。

■2-1天文学の不思議

「宇宙に放り出されたかと思っていたら、
 ここは集中治療室だった。」

■2-2床下の散歩者

「散歩はただの生活のマンネリズム。
 健康管理のためです。
 旅は冒険です。だがしかし、不健康」

■2-3女優 影山影子の分裂と増殖

「ヒロインは、いつも物語を欲しがっている。
 ところが物語は、大抵、行き止まりなんだ。」
「あなたの売名のために、
記憶喪失のふりをしつづけるなんて
もう、まっぴら!」
「あんた、誰よ?」
「影山影子」
「影山影子?」
(影山影子たち三人が不気味に笑いだす。
 そして発狂した)
◎「記憶喪失症」の保護
◎死亡届(戸籍法第86条の届)

【3】行き過ぎよ、影

<場面、いきなりICUにてピストルで花嫁に撃たれる出口君>
「いつまで眠っているんだい!」
「だめだ、ぼくは死んでいたんだ」
「夢のテロリスト!
 お墓のまわりの黄色いのは、
 お前が子供の頃、好きだった菜の花だ。
 よく見てごらん。
 あの菜の花は全部母さんの白髪で編んだ造花だよ。
 だから決して枯れることはないんだ」
◎歌 Come down Moses

■ラストのラスト

<出口君のアジテーション>
観客席は閉鎖される。
「なんて明るい闇なんだ!」

■追悼

一番最後でもいいからさ
世界の涯てまで連れてって

次回公演「遊戯療法」ご案内