山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

熊本公演@大感謝!

2010-05-01 23:20:15 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
劇団夢桟敷「薔薇色之病室」三部作は昨年9月から熊本→大阪→名古屋を経て、4月30日で熊本市健軍文化ホールにて幕を閉じました。
ご来場頂いた皆々様、そして制作や舞台作りにご協力頂いた皆様に感謝申し上げます。

私の所属する劇団夢桟敷は1979年に「犯罪劇」をテーマに劇団を立ち上げ、劇作りの方法をアンチ・リアリズムの旗を掲げてきました。
演出としては1960年代に登場したアングラ劇の旗手(テラヤマ・唐十郎・・・)に強く影響を受けました。
いつかは夢から覚めるだろう!と思いつつ、毎回、全力疾走で走り続けてきた結果、夢の中へ吸い込まれるばかり。抜き差しならない出口への迷宮入りです。

日本の小劇場界も様変わりしてきて、昔の「アングラ」は死語として捉えられているのも現状です。むしろ「アングラなんて知らない世代」が現在の小劇場です。
彼ら若い世代にとって情報としての「演劇の歴史」に過ぎないのでしょう。
しかし、世代を超えて劇に引き継がれる魔力は新しい想像力を形にしていく新しい役者の登場を待ち望んでいるように思えます。

観客は戯曲を読みに来ているのではなく、役者というとんでもない怪物に感動するのです。
怪物たちは戯曲以上のことを表現する力を持っています。

「薔薇色之病室」ではそれを意識して臨みました。
夢桟敷には怪物たちがいる。こころウキウキです。
演劇の僻地?熊本で突然変異の進化を辿っているのです。
右へならえ、横並びは嫌いです。
しかし、声に出さなくても、今、多くの方々が期待していることを見つめているつもりです。

「愛と平和」ですね。
劇はその裏返しを表現することで現実と対峙していくのです。
「笑いと涙」は、だから、古来より娯楽として受け継がれてきたのだと思うのです。

さて、次回公演は?・・・仮題「タケトリ物語」(作・夢現)。
台本はできちゃいませんが、大丈夫!
誰でも知っている物語の現代バージョンが広がっていきます。

かぐや姫たちはここに生きている。千年生きている怪物たちである。
不老不死の物語へ。
永遠の愛とは・・・。謎が謎を呼ぶ劇へ。

熊本公演直前

2010-04-27 15:56:30 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
熊本市健軍ホールで劇団夢桟敷「薔薇色之病室Ⅲ」公演します。
http://www.geocities.jp/yumesajiki/kouenn.html

■4月30日(金)
pm6;30開場・pm7:00開演;;終演8;30

■熊本市健軍文化ホール
熊本市若葉3丁目5番11号
http://www.city.kumamoto.kumamoto.jp/Content/web/asp/kiji_detail.asp?LS=25&ID=1920

木戸銭■大人2000(前売)2500(当日)小学生以下無料です。親子でもご覧になれます。

予約→http://www.geocities.jp/yumesajiki/mail-yoyaku.html


【注】公開稽古のお知らせ

27日(火)●熊本市中央公民館18-21
28日(水)●熊本市中央公民館18-21
29日(木)●熊本市清水市民センター18-21

※以下日記

4月26日の午前中から健軍文化ホールに、咲希・くどしん・ましまんと私の4人で舞台に関する打ち合わせに行きました。
劇団風さんは、以前よりこのホールを使用していたようですが、私たちははじめて。
熊本市内の北部を拠点にしている私たちは市内東部は、いわば未知の領域だったのです。
狭い熊本で何という落とし穴。何という活動範囲の狭かったことでしょう。
健軍という町の由来は何だろう、というぐらいしか思ってもいませんでした。
私の住んでいる清水町との共通項は自衛隊の町です。熊本の駐屯地は大きいですよ。
戦争が始まったら、すぐにでも攻撃目標にされるでしょうね。

ところで今年は、私たち夢桟敷をはじめ、「風」さん、「石」さん、「市民舞台」さん、7月8日には流山児事務所プロデュース「お岩幽霊~ブエノスアイレス」が健軍文化ホールで上演されます。
これまでになく、健軍文化ホールの演劇ラッシュです。

この機会に是非、お立ち寄り頂ければと思います。


■4月27日(火)朝

最近、息切れがするので体力作りにジョギングでもするか!と思っていたのだが、朝から小雨。
や~めた。
名古屋公演の時に頂いたお酒がある。眺めているだけです。稽古があるから呑めない。

公演まで後3回の稽古。大体できあがっているので安心ではあるが、気が抜けない。

わが劇団の方針としては親子連れOKである。子どもが泣こうが走りまわろうが、それも劇の内だと思っている。
こちら側の力量が問われる。子どもさんは正直だから、その反応が楽しみというもの。

今回の劇も又、観賞といわれる作品の発表の場ではありません。
見てからのお楽しみです。



この間、名古屋公演(4月17日)を終えて、流石に燃焼し切った感じ、・・・だが。

昨年の9月から熊本ー大坂ー名古屋で取り組んできた「薔薇色之病室」三部作。
時間の経過とともに、劇も変貌してきた。思いが詰まってくる。
狭い個人感情では追いつかないのが劇というもの。
しかし、個人感情は肥大化する。

劇は「戦争と犯罪」を二重構造で構成しています。
重いテーマです。
詰まるところ「命」の問題です。

今年の3月に劇団の向さん(衣装担当)が癌で亡くなり、明後日の熊本公演では追悼公演の意を込めることになりました。
ささやかな劇団葬です。

これが終わったら墓参りに行こう!

4月30日の熊本公演で「薔薇色之三部作」は幕を閉じます。

微笑んでくれるだろうか!

名古屋@膝栗毛

2010-04-19 23:11:24 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
劇団夢桟敷「薔薇色之病室Ⅲ」名古屋公演のご報告です。
旅公演の様子をペラペラと日を追って綴ります。・・・ちなみに、この旅は「膝栗毛」だった。足がガクガクしたのであります。

■4月15日(木)
am11:00 私とクドシン(ミチロー役)でレンタカー(onebox car)を受取りに行く。もう1台は肥後丸ちゃん(頭ツンツルテン)の赤い乗用車である。卓さん(名古屋では怪優と呼ばれている還暦の人)とましまん(オッチョコチョイ)は飛行機で名古屋へ向かう。今回は分散しての乗り込み。明らかに貧富の差が劇団内でも生じる。卓さんはリッチだとは認めるが、ましまんは?・・・悪いことをしたのでなければ良いが!
自分で名付けた旅のコースは夢桟敷ルート。つまり、熊本からやまなみハイウェイを通って別府へ、そこから関西汽船のフェリー瀬戸内海を横断して大阪南港へ。・・・このフェリーでの一泊が楽しい。
pm2:00に熊本を出発して6:00には別府へ着く。この間、阿蘇+九重の九州山地は絶景である。湯布院の道の駅では足湯に浸かり温泉気分を味わう。
フェリーでは劇団員が部屋を独占する。他人がいないので騒ぎ放題、飲み放題である。買い込んだ酒と弁当で盛り上がる。お風呂にも入れて旅館で宴会しているような気分に浸る。
だが、私は飲みすぎた。座長(みどりという名の少女役。あ~気持ち悪ーッ)から散々、「もう、これで辞めなさい!」と叱られながら、それを振り切って呑んでいたのがいけなかった。ブレーキが壊れた。

■4月16日(金)
目が覚めると大阪である。完全に酔っ払っていた。私は船酔いだと主張したが、皆は二日酔いだと言い切る。
二子石君がマサカリ担いだ金太郎に見える。髪型が座長と似ているから、金太郎が二人いるように見えた。怖いよー。
大阪の街を抜けると奈良ー三重、そして東名阪へ。
名古屋到着が昼過ぎ。ちょっと寒い。・・・まずは公演会場である七ツ寺共同スタジオへご挨拶する。オーナーの二村さんと再会する。あ~、懐かしい。ここが日本の小劇場発祥の場。そして江戸時代からの大道芸や大衆芸能があったところ、大須の町。いわゆる下町の風情。芸能の神様が祀られている大須観音のおひざ元である。ましまんと合流。
会場から車で10分のところに、てんぷくプロがある。矢野さんとご対面。いつものようにここで宿泊である。何故か、我が家のように感じる。
卓さんと合流して、pm3:00~8:00までてんぷくプロスタジオでみっちり通し稽古ができた。
pm8:00~9:30まで、てんぷくプロさんたちの出番を抜きで稽古する。
矢野さん、入馬券(ニューマッケン)さん、私の大好きなジル豆田さん、可愛いくて力持ちのシオミさん、美人のチウミさん!・・・笑い転げて腸がよじれ、顔面が痺れた。
馬場君(唐揚げを1キロ食いたい人)は「ぼくのライバルはてんぷくプロさん!」と叫んでいた。咲希はおひょひょ!と笑い、幸太君はクックック、クエックエッ!と口から火を吐いたようになる。理屈抜きに面白いのである。
稽古終了後、近くの居酒屋で飲み食い。名古屋の美味しいものを満喫する。安い美味い。この店はドテ煮が絶品です。味噌味にネンキが入っている。ドテパワーがてんぷくプロなんだな。

■4月17日(土)
朝9時から劇場での仕込みに入る。1週間前まで入院していたタツミさんが顔を出してくれる。嬉しかった。寅年の麦わら帽子君をはじめ、てんぷくプロさんの面々が手伝ってくれた。いつものことだが、仕事が早い人たちばかりだ。
甘えてばかりいてはいかん。ましまんとクドシンも舞台・照明のセットに気合が入る。私は2階への上り下りで油(ヒアルロン酸)が切れていた。
pm2:00で仕込み完了。pm3:00よりゲネプロ。てんぷくさんたちの出ハケでトラブルがあったものの、一発勝負に強い面々だ。昨夜の稽古よりパワーアップしていた。
冬馬、アヤネちゃん、小島さんたちが大阪から駆け付けてくれる。沖縄のサンシンを持って来ていたので開演前の客待ちでLIVE(10分間)となる。香川、東京からもご来場者がある。
受付ではビールと酒が所狭しと並ぶ。「前回も見ました!」というお客さんが声をかけてくれる。少年王者舘の天野天街さんも・・・ムムッ、劇団員たちがビビっている。彼は「演劇大学in熊本」で「夕沈ダンス」の講師としてあられるお方。みんな慕っているのだ。名古屋のスーパースター小熊ヒデジさんの顔も!「今日は何処の劇団ですか?」と七ツ寺の常連さんもご入場。劇場にお客さんがついているのです。熊本では考えられない。じゅんこさんも!わらび座のjunさんも!へへ、照れるね。
大方、てんぷくプロさんの力で大入りとなる。毎回、名古屋公演では満員御礼である。ありがたいことです。
名古屋から熊本を見れば山深いところのクマ、と思われるに違いない。珍しさ半分、反応は如何に?・・・。若い!かわいー!と言われる。・・・何?ツンツルテンの肥後丸ちゃんがカワイーだと?これは計算違いだった。セクシーと思われたい。
通路から役者たちが飛び出して劇が始まる。てんぷくプロさんたちを含めて14名が並んだ時に、ヘーッ、絵になっているなー!と思ったのは私だけではなかった。
食い入るように見つめてくれている。てんぷくギャグも炸裂する。お客さんたちの呼吸も合っている。名古屋の小劇場の楽しみ方を演っているこちら側が刺激を受け取っている感じだ。お客さんに小劇場の歴史の重さを体感する。
終演後、お客さんを送り出している時、「あの、話があるのですが・・・。」と言われ、劇に批判があるのではないかと恐れていたが、「感動しました。」と泣き出したのである。中年の男性であった。私も涙。
1時間でバラシ。深夜12時過ぎまで打ち上げ。流石に差し入れられた飲食は残った。天野さんと若者たちは深夜3時過ぎまで呑んでいたと聞く。
これにて、名古屋公演はお開き。
又、ここで公演をしよう!

大阪公演メモ

2009-12-28 18:40:31 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
「あっ」と言う間の4泊5日。(12月24日夜、熊本発~28日早朝の着まで。)

この4泊の内、2泊は車中。つまり、熊本ー大阪を8人乗りBOXカー2台で道具と劇団員11名を積み込み夜中に陸走。ぎゅうぎゅう詰めの往復である。
苦労を分かち合うことで若返る。

2年前までの大阪旅公演では瀬戸内海をフェリーで渡った。お風呂あり、宴会付きの船中ゆったりだったのだが・・・。
しかし、各県のサービスエリアでの休憩は遠くへ移動している実感がある。

大阪は今回で4回目の公演。
1回目の近畿大学「唐十郎フェスティバル」2005年の参加を除けば、動員に苦しんでいる大阪。
無名に近い劇団だから旅公演は冒険である。荒修行、苦行とも言える。

今回の「薔薇色之病室Ⅱ」大阪公演は劇場での泊。公共ホールではできないこと。
大阪のKojimaさんは劇団員(大阪事務所)にも関わらず、チケットを大量に買い取ったりクリスマスでのチキンを用意して下さったり、細かいところまで神経をすり減らして下さる。まるで、サンタのような存在である。私たちは彼に甘えぱなしである。
大阪の劇団流星群さんがビラ情宣、舞台仕込みやバラシ、受け付けなどで協力して頂き感謝してもしきれないのです。

■12月25日の午前11時頃に天六(梅田近く)路地裏の実験劇場「音太小屋(ねたごや)に到着する。
路地裏という場所に興奮している。味わいのある小屋だ。
この場所、昔は遊郭だったらしい。なんだか色めいてくる。熊本でいうと二本木のようなところ。悲しみもロマンもあったのだろう。
基本仕込みは夜7時くらいに終わる。大阪の方々が手際良く手伝ってくれた。

食事兼流星群さんとの交流会の席では、代表の岩倉さんがお祓いをしてくれる。彼は神主のようなこともしており、デザインやコンピューターの仕事まで多才な人。
笑顔が素敵な人ばかり。熊本では見れないプラネタリウムでの上演をしている劇団である。
小劇場の没個性時代の中、個性が光っている。
公演前夜、楽しい宴となり大きく笑った。呑んだお陰で、その夜はぐっすり眠る。

■12月26日(土)初日。
朝から音・明かりのテスト。俳優たちは部分稽古になる。初体験の照明係りの二子石君は緊張気味。稽古中に照明までは実践できないものだから、小屋に入ってのぶっつけ本番である。
わが劇団はスタッフも出演も兼ねる自転車操業である。
いきなりの出演とスタッフワークをこなさなければならない新人の彼は戸惑っていただろう。
劇場のオーナーさん、大阪の元楽市楽座さんの方、名古屋からはてんぷくプロの矢野さんの顔ぶれも。
団体予約の方たちが来られなかったのは痛かったが、来られたお客さんには評判は上々。
オープニングでの音出し失敗ハプニングでは、アドリブで切り抜ける。
終演後の交流会では飲み過ぎた。記憶にないが、午前3時半まで呑んでいたらしい。

■12月27日(日)最終日。
朝から頭が痛い。二日酔いになっていた。近くの喫茶店でアイスコーヒー(大阪ではレイコーと言う。)を二杯飲む。
宝塚から来られたメル友さんとも軽い昼食を小屋でご一緒することができた。
昨夜飲み会でのヲタ芸の歌とダンスを洒落で練習したお二人様が本番で飛び入り出演する。楽しそうにやってくれた。
午後2時からの公演である。
マシマンの兄さんや肥後丸、咲希の友人たちが駆けつけてくれる。
9月熊本公演のDVDを終演後に買ってくれるお客さんがいて嬉しくなる。
「大阪に又、来て下さいよ!」と励ましてもらった。
終演後はバラシ、搬出作業。この日の夜に熊本へ帰る。
又、夜の陸走。



kojimaさん、冬馬、あかねちゃん、そして流星群の皆様、小屋のオーナー様、ご来場頂いた全ての皆様、どうもありがとうございました。
12月28日、朝6時に熊本着。睡眠不足ですが、私たちは全員元気です。

尚、「Ⅱ」は熊本でも何らかの形で上演するつもり。乞うご期待!
29日の自宅事務所での「打ち上げ」で計画が弾むことになるであろう。

次は4月17日、名古屋公演。・・・名古屋での客演さんへ台本を書かなければ!
あっ、その前の2月には「演劇大学」が!・・・忙。

「薔薇色之病室Ⅱ」大阪

2009-12-03 23:56:57 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作


劇団夢桟敷 第五二回旅公演
 「薔薇色の病室Ⅱ」  大阪

【大阪】 二〇〇九年 十二月二六日(土) 午後七時~/ 二七日(日) 午後二時~

路地裏の実験劇場 音太小屋(ねたごや)  大阪市北区菅栄町3-15
 
前売り●大人=2000円(当日2500円)
問●劇団夢桟敷 メール yumesajiki@ybb.ne.jp


劇団夢桟敷は「1945年 沖縄地上戦」と「2008年 秋葉原通り魔殺人事件」とを貼り絵のように重ね合わせる「コラージュ劇」に挑戦します。

 もしや、あの事件は戦争ではなかったのか。・・・いや、あの戦争が犯罪ではなかったのか。
 東京秋葉原の歩行者天国の悪夢。血に染まる光景は戦争?・・・まるで地獄だ。

 まて、これは夢なんだ。悪い夢だ。

 重いテーマに娯楽の一撃を!ピエロの登場人物たちが歌います、踊ります。

 夢の暴力、叛乱、そしてファンタジー!
 

 劇団夢桟敷は熊本の地で新しい演劇的な実験を試みています。それは、若い世代への挑発です。・・・自由な想像力の構築に向けて演劇を送り出します。




「ここは深い眠りのパラダイス。
 夢から覚めたら夢を見よ。
 新しい世界が広がる。
 眠り男、目覚めよ。
 お前は 余の言葉のままに動く
 余はお前であり
 お前は余である。
 さぁ行け!そして、戦争だ。」

「ぼくたちはアングラじゃないんだ。
 ぼくたちの劇団は
 『清く、正しく、美しく』
 をモットーにしている、
 厳格な劇団だ。
 そうだったね、みなさん。」

「ぷーっ!」


【出演】→いつもの・・・http://www.geocities.jp/yumesajiki/kouenn.html

【スタッフ】
作・演出■山南純平      
作曲編曲■坂本冬馬・タカハシユウジ
音楽プラン■KOUTA    音響■馬場真治
照明プラン■工藤慎平     照明■二子石卓也
宣伝美術■higоmaru  ダンス振付■YUKA・はる
舞台監督■西岡 卓       舞台設計■過眞島憲法
衣装■坂本咲希        制作■さかもとまり・石崎優香
Kojima(大阪事務所)
協力■劇団流星群☆大阪■てんぷくプロ☆名古屋2010年4月■他

大阪道中膝栗毛

2009-11-16 23:55:26 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
11月14日-15日/一泊二日、座長とのふたり旅。
次回公演の会場下見が目的だった。
熊本-大阪670㌔mを車で往復して来ました。道中、ふたりっきり。・・・こういうことは珍事です。
珍一景のはじまり、はじまり。

■14日(土)
am4:00
その時間に熊本を出発するつもりが、その時間に目が覚める。
寝たのが夜中の2時だから、2時間しか寝ていない。
睡眠不足はいつものこと。だが、長距離運転となると命がけである。
居眠り運転はあの世行き。車は走る棺桶となる。
しっかり、目を覚ますためにコーヒーをがぶ飲み。夜明けのコーヒーで心が引き締まる。

am5:00
1時間遅れて発つ。
時間通りにならないことを肥後時間と言います。
車は営業軽トラックである。座席が硬い。背中シートにペットボトルを仕込み車の振動をマッサージ機のように応用する。これはプロからの知恵を頂く。
荷台には二人分の布団を積み込む。一見、夜逃げの一座。
九州自動車道-中国山陽自動車道をひた走り、吹田を目指す。
あれれ、携帯を忘れたことに気付く。座長が持っているからいいか。しかし、こちらの関係者には連絡がとれない。間抜けである。

200㌔m・2時間に1回は15分の休憩をとる。これもプロからの知恵。
高速代(土)(日)1000円とは言うものの、ガソリン代(1リットル127円)が高い!と座長は四六時中悲鳴をあげていた。
福山パーキングの自販機で缶コーヒーを買った時、「よぉ、きたのー!」と音声が聞こえた。自販機ながら方言は楽しい。

pm3:00
吹田のインターで降りる。息子の冬馬のマンションへ。
私は二回目だが、座長は初めて。
冬馬は私たちが来るので午後から大掃除をしたらしい。
酒は準備しなかった、と言う。前回の教訓である。
大阪での移動は電車にする。この方が速い。

pm4:00
まずは大日で公演中の流星群さんの会場へ次回公演の仮チラシを入れに行く。
上演前だと言うのに劇団員さんたちが手伝ってくれる。「明日はゆっくり見せて頂きます。」と言って別れる。

pm5:00
12月公演会場である「音太小屋」へ走る。
梅田駅に近い。通称、天六と言われているところ。
大阪事務所のkojimaさんとの待ち合わせに1時間遅れ。
まさに路地裏である。二階建ての小屋は劇団夢桟敷にふさわしい雰囲気。・・・劇場のオーナーさんは路地裏の自然人。小屋の内装は手作り感が漂っていた。
この会場もkojimaさんが紹介してくれた。
会場を眺めているだけでも味わい深い。

pm6:00
梅田駅のホテルレストランでkojimaさんから御馳走になる。
座長と冬馬はコースを注文したが、私はビールとソーセージセット。睡眠不足の故か酔いが早い。うっかり、煙草が数本しか残っていない。私はタスポを持っていないので煙草を自由に手に入れることができない。困った。
ホストが灰皿交換に来ても長めの煙草は別に取り置く。根元まで吸うためだ。

pm9:00
冬馬のマンションに帰り着く。
pm11:00には寝る。

■15日(日)

早く寝た故か、朝6時頃から目が覚める。
パソコンを開こうにもpassがわからず開けない。テレビを見たくてもリモコンが見当たらない。
ふたり共、ぐっすり眠っている。
私は一度、目が覚めるとテンションが高くなって眠れないのである。
前回、ここへ来た時はテーブルにあった5合瓶の焼酎を朝から呑んでしまった。今回は酒は置いていない。
am8:00過ぎにふたり共に目を覚ます。
座長は部屋の模様替えを始めた。私はパソコンに向かっていたが、今度は私のパスワードを忘れてしまい自分のブログの整理をしようにも何もできない。自分のパソコンだったら、ボタンひとつで自由に開けるのだが・・・。

冬馬がお好み焼きとたこ焼きをおごってくれた。やはり、大阪の粉料理は美味い。

pm1:00開演の流星群さんの公演を見に行く。又しても10分遅れる。
プラネタリウムの会場を演劇公演として使っていた。前と中程にステージを置き、通路も舞台として行われる。スポットは客席にも当たる。
私たちのところにスポットが当たると何かしたくてうずうずなる。これはビョーキである。

帰りの電車の中。ワンカップを呑みながら、ぶつぶつ言っている中年の男の座席の前に立つ。
いいねぇ、こんな感じの人。・・・「おぅ、そうだ。チーズウィンナーがあった筈だよ。」その男は声に出してバッグからツマミを取り出して美味しそうに!・・・いいねぇ。
この人の光景はほのぼのする。大阪だ。

pm5:00、吹田発、熊本へ。
am3:00、熊本着。

今度の大阪行きは公演本番である。

ちょっと大阪まで

2009-11-13 23:06:16 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
明日からの土・日は大阪へ行って来ます。
12月末の大阪公演下見、宣伝が主目的です。
今回は座長の監視の下で行きます。
意気地がないもので私が酔い潰れるために座長は同行することになりました。(・・・かも知れない。)

(土)午後より仮チラシを配布。公演会場での打ち合わせ。そして夜は大阪事務所kojimaさんと○○へ。楽しいことになるでしょう。
 
 冬馬のところで宿泊予定です。
 前回行った時は、朝から余った酒を全部飲んでヨイヨイの人になってしまった。

(日)の午前中は劇団さんの訪問を計画していましたが、まだ未定。
時間が空いてしまったら・・・。
大阪の友人さん、梅田あたりでお会いできる人はいませんか!
メールでも頂ければ、私の携帯電話の番号をお知らせ致します。

午後はお世話になっている劇団流星群さんの公演を観劇します。
■プラネタリウム&演劇「星命-seimei-平安京星空と安倍晴明」
場)ムーブ21 守口市生涯学習情報センター4階プラネタリウムドーム




昨夜は稽古終了後に劇団員が集まる。
私が「一杯、やろう!」と誘ったからである。・・・ところが、本当にみんなは「一杯」で終わった。
仮チラシの作成など、雑務作業となった。
そんな中、私は発泡酒3缶呑んだ。
私がチャランポランだと周りがしっかりしてくる。

グラフィティー

2009-09-12 23:02:31 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作








 熊本公演が終わって一週間が過ぎた。
一週間ぶりのご無沙汰、劇団夢桟敷「次回公演会議」をおこなう。

 どうもいかん。
 会議中に「女好きの私としては・・・」なる余計なことを言いながら、議事進行である。
 座長の目は攣り上がり、sakiは「ふん、」と鼻で笑い、yukaちゃんは口を尖らせ、higoちゃんは聞きザル、yamatoya言わザル、である。
 男性陣は「ご愁傷様」と心配そうな顔でニッコリ笑った顔が硬い。

 こういう時は「月が出た出た~」と踊りたくなる。
 会議は踊る。

 さて、議題は熊本公演の制作整理と次回公演<大阪>に焦点が絞られる。
 熊本公演の内容をそのまま持っていくことにはならない。
 つまり、稽古を続行していけば、当然、変化・進化する。
 
 タイトル「薔薇色之病室」はそのままにすることは確定した。
 「薔薇色~シリーズ第2弾」である。
 キーワードは「病室」「見世物小屋」「秋葉原事件」「沖縄の戦争」と欲張り過ぎていたので、もう少し焦点を絞り込もう、とも考えていた。
 イメージとして「病室」か「見世物小屋」かいずれかを大幅に削除するつもりだった。
 だが・・・妄想の世界を表していくには複雑怪奇な方が謎めいて面白い。この中に感動も生まれる。・・・劇団夢桟敷の「奇妙奇天烈」「狂気の沙汰」は特徴だ。
 
 世界で最低の劇作家・演出家の立場からすると、・・・登場人物の入れ替え、新たに登場人物を加える、という小細工を思い立ったのである。
 
 朝日新聞のS記者(演劇の記者としては業界TOP)さんから「犯罪」と「戦争」の重複する場面が荒い、と言われた。
 これは演出責任である。責任をとらなければならない。
 大阪事務所のkojimaさんからは、大阪で宣伝する際には「役者の美顔を露出した方が、お客が動く。」とも言われた。
 もっと出演者の顔を出そう。

 など。

 大阪公演は・・・
 
 ■12月25日(金)26日(土)
 ■路地裏の隠れ家 天満天六・音太小屋(ねたごや)
  〒530-0031 大阪市北区菅栄町3-15

 ひとつ。
 私の女好きは芸の肥やしである。洒落です。
 ご安心の程。

公演つれづれ

2009-09-11 15:01:15 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
 劇団夢桟敷 第51回公演「薔薇色之病室」(9月4日・5日)終了しました。ご来場頂きましたお客様、公演にご協力頂きましたスタッフ関係者様には御礼申し上げます。
 尚、この日記は「つれづれ」となっております。後日、改めて公へ「旅計画書及び公演報告」を行います。




 ■怪奇現象 9月5日

 「薔薇色之病室」熊本公演終了しました。
 ご来場頂いた皆様、ありがとうございました。
 
 最終日の夜の公演では影絵を映し出すバックライトの電源がOFFになっていました。前半の15分程度ですが・・・。
 客入れ前の点検では点いていたのです。調光室はパニック状態。
 公演中に電球、電源コンセント、コードの接続等の確認作業をして、すべて異常なし。しかし点かない。

 結局、配電盤のスイッチがOFFの状態だと判明。
 いくらなんでもここは誰も触らないところです。
 電気量にも問題はなく、ブレーカーが勝手に落ちることも考えられません。

 結論。
 悪霊の仕業です。
 演劇は時として、悪霊が悪戯をすることがあります。
 まず、開演前には「悪霊退散」の儀式をするように心がけます。

 ますます怪しい集団になりつつあります。
 もう科学の力に頼っている場合ではありません。

 ■肥後丸.「ビフォー&アフター」
 
 ご来場のお客様に衝撃!・・・これが「タマゴ頭の女」の種明かしでした。

怪しい関係「ちっとも怖くありませんよ。」


 ■今日は楽しい遠足です。歌って踊って悲劇の劇へ。打ち上げもありました。

 

 ■只今、旅計画中

 「薔薇色之病室」大阪・名古屋公演 他に向けて台本構成のチェックに入りました。
 登場人物たちの入れ替えも構想中です。
 日本小劇場に一石を投じられるか。
 日常の劇、私小説に「愛のテロ」をもって旅に出ます。

 ■公演終わってリハビリ中 9月11日

 熊本公演が終わって5日目です。
 いつものことながら「後遺症」に悩まされています。
 いわゆる麻痺状態。
 只今、清く正しい生活を送るためにリハビリ中。

 公演終了後から飲む機会が多くて・・・。
 自分で種を撒いています。
 「枯れ木に花を咲かせましょう!」と花咲じじいの気分です。

 道具類を片付けて「お疲れ!」の一杯。
 客演で出演してくれた女優kayaちゃんが「東京に帰る」と言って一杯。
 スタッフで手伝ってくれた方に「次も宜しく!」の一杯。
 劇団員たちと阿蘇の温泉に行ってマッサージ機でもまれて「痛い!」と叫んで一杯。
 お客さんが思ったより多くて、その喜びで一杯。
 なんやかんやで一杯。・・・お礼は果てしなく続くでしょう、一杯。

 ご祝儀のお酒は劇団員のために手はつけていません、と言うより、座長が何所に隠しているのかわからない。

 呑んで、人生全部リハビリだったのです。

 内面、弱くなりました。
 外面だけが強気です。

ごあいさつ

2009-09-04 03:05:58 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
劇団夢桟敷「薔薇色之病室」
ご来場、ありがとうございます。

熊本の新聞、情報誌、マスコミでは「アングラ劇」として紹介されている劇団夢桟敷です。大人も子ども老若男女からも隔たりなく受け入れられたいと思う、いわゆる市民劇団とはちょっと違う劇作りに挑戦して30年。毒気や悪意なども表現に取り入れて参りました。

この度は「明るいアングラ、愉快なアングラ、踊って歌うアングラ、悲劇のアングラ、びっくりするアングラ」へようこそいらっしゃいました。

ここで一言、お断りしておきます。

私たちの劇の「アングラ」という立場は、現実的で自然な演劇を批判するところにあります。それは「劇的」なエネルギーがリアリズムや日常感覚の中にあるのではなく、外側との関係で爆発・対立することにあるからだと思っているからです。
内向的な時代に、劇は生理的に外向的になっていきます。
地中に潜っているモグラが見る地上世界とは。・・・痛いほど眩い闇だ。
 
読んだ以上のものを表現できなければ劇ではない、と過激に思っています。
「台詞(せりふ)の劇」と言われる昨今、身体(からだ)に注目しています。
音、明かり、美術と絡まった肉体の言語を劇として捉えています。
劇作家のための文学から、テッペンに立つ役者(俳優陣)にご注目下さい。
ナマの舞台ではこれが全てです。

あなたは夢桟敷の俳優・女優が好きになります。
どうぞ、宜しくお願い致します。

(文責:山南 2009.9.4)

追伸:
尚、この劇は一年をかけて改訂しながらの旅公演を計画しています。
2009年12月、大阪・2010年3月、名古屋・・・鹿児島・福岡・沖縄・韓国ほかを予定しています。お呼びがあれば地の果てまでも。

■坂本冬馬&タカハシユウジ(音楽)/特別出演は元劇団員の香西佳耶。
熊本大学演劇部の有志の皆様のご協力を頂いております。

必見!「劇」

2009-08-28 23:57:18 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
公演まで6日。

稽古場は活気に溢れているが、不安も絶頂といったところ。
後は腕力である。元気が勝負。
小さな集団ではあるが、小さくまとまりたくはない。
スカっと良いリズムを送りだしたい。お客さんに感動してもらいたい。薄っぺらな劇ではない。分厚い。だからスッキリしたいのです。 
 
さて、この劇の見どころは!

同時進行で秋葉原事件と沖縄の悲しい戦争が重なる。
場面は精神病棟。・・・狂気は手段である。劇的な世界を送り出す方法論。これが小劇場の力だと確信する。

日常感覚の喪失。壊れ者たちが舞台を徘徊する。悲しくて嬉しい。この喜びが「台詞の時代」に反旗をひるがえします。

見て欲しい!
 
 おばぁ◎夢 現
 
 少女椿1◎坂本咲希
 少女椿2◎石崎優香
 
 少女椿3◎倭屋つづり
 少女椿4◎香織(客演)
 
 少女椿5◎香西佳耶 (元劇団員・客演)
 
 タマゴ頭之男◎工藤慎平
 タマゴ頭之女◎肥後丸.
 
 カリガリ博士◎田中幸太
 ミチロー◎過眞島憲法
 
 日本兵◎卓草四郎
 追っかけ◎馬場真治(客演)
 ある男◎山南純平

役者“命”よ。

秋葉原事件から1年

2009-06-08 19:21:09 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
  「秋葉原通り魔殺人事件」を「戦争」と貼り絵のように構成した劇に取り組んでいます。
 
 いわゆるコラージュ劇です。
 
 以前、熊本市女性センターで「オウム事件」を扱った時には、「人の不幸を何故、劇にするのか!」とお叱りの電話を頂きました。
 新聞、TVの宣伝を見て「中止しろ。」という電話です。本番直前まで、会場でも電話を受けました。
 
 犯人を弁護したり、事件を解明したりするような劇ではありません。
 昔から、演劇は実際にあった事件などを扱うことがあります。
 それは、事件・犯罪が、その時代を象徴することがあるからです。
 
 6月8日。あれから一年。
 秋葉原事件は「現在」を映し出す鏡のように思えます。

 現在(いま)を手探りしています。

薔薇色之三部作

2009-05-14 23:50:17 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
劇団夢桟敷<第51回公演>
「薔薇色之病室」

公演予定は2009年9月~2010年8月までの不連続を予定。
「薔薇色之三部作シリーズ」。日本列島縦断の旅公演を予定。
会場・日程については決定次第、発表致します。


【登場人物】
おばぁ夢 現■少女椿1坂本咲希
少女椿2石崎優香■少女椿3倭屋つづり(新人)
タマゴ頭之男工藤慎平■タマゴ頭之女湊肥後丸(新人)
カリガリ博士田中幸太■ミチロー過眞嶋憲法(新人)
日本兵1山南純平■日本兵2卓草四郎