山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

風組「眠り男」(1)

2009-03-27 21:14:09 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
 (注)資料。【秋葉原通り魔事件】
 2008年6月8日午後0時30分過ぎ、東京都秋葉原歩行者天国で、2トントラックが歩行者5人を撥ね飛ばし、運転していた男性は車を降りた後、撥ねられて道路に倒れこむ被害者や救護にかけつけた通行人・警察官ら14人を立て続けに、所持していた両刃のダガーナイフでメッタ刺しにした。
 さらにこの男性は奇声を上げながら周囲の通行人を次々に刺して逃走。事件発生後数分して万世橋警察署秋葉原交番から駆けつけた警察官が男性を追跡し警棒で応戦、最後には拳銃を抜いてナイフを捨てるように警告し、それに応じナイフを捨てた男性を非番でたまたま居合わせた蔵前警察署の警察官とともに取り押さえた。これらはおよそ5〜10分間ほどの間の出来事だった。
 事件当日は日曜日で中央通りは歩行者天国となっている区域だった。この日も多くの買い物客や観光客でごった返しているなかの凶行であり、事件直後に多くの人々が逃げ惑い、また負傷者が横たわる周囲が血の海になるなど事件現場はさながら戦場の様相を呈しており、まさに白昼の惨劇であった。
 容疑者 現行犯逮捕された容疑者は青森市出身の25歳の男性だった(1982年9月生まれ、年齢は犯行当時)。・・・派遣社員として、各地を転々としながら働いていた。
 さらに容疑者は携帯サイトの掲示板で約1000回の書き込みを行っていた。心のよりどころを携帯サイトの掲示板にするも、次第に孤立感を深め、次第に殺人を予告する書き込みを行うようになっていった。6月8日午前5時21分、「秋葉原で人を殺します」とのタイトルで「車でつっこんで、車が使えなくなったらナイフを使います みんなさようなら」との犯行予告を行ない、その後、沼津から犯行現場まで移動する間に約30件のメッセージを書き込んでいた。
 事件後複数のサイトにおいて、殺人などの犯罪予告が相次ぎ、7月7日までに33人を検挙した。事件前は月に2~3件だったが、事件後1ヶ月で100件以上になっている。このほとんどが10代と20代で、供述内容などからそのほとんどが悪戯とされている。小中学生が行ったものもある。
 警察庁は6月24日に、全国の警察本部にネット掲示板への犯罪予告の書き込みを厳正に取り締まり、摘発例を積極的に広報することなどの通達を出した。
 犯人の世代 この事件の犯人は1997年の神戸連続児童殺傷事件(1997年)の犯人(酒鬼薔薇聖斗・逮捕時14歳)や2000年の西鉄バスジャック事件の犯人(ネオむぎ茶・逮捕時17歳)と、世間から注目を集めた少年犯罪と同世代(同学年・1982年4月2日 - 1983年4月1日生まれ)であることから、「理由なき犯罪世代」として世代論について語られた。また西鉄バスジャック事件とはネットでの犯行予告という共通点もある。
 動機 たくさん人を殺せば死刑になれるから

 ■
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=40751817&comment_count=0&comm_id=2706181  
 ミチローは死刑という自殺の道を選んでいたのだろうか。ここに登場するミチローとは長い眠りから覚めた男の名前である。
 【注】青い文字のLINK先はmixiコミュニティー「メールドラマ」です。

イメージの少女

2009-03-26 17:07:43 | モノローグ【エトセトラ】
雑誌『ガロ』で中心的に活動し、浮世絵流の作風で海外でも話題を呼ぶ漫画家・丸尾末広の「少女椿」を見世物的、パノラマ風に映像化し、地下上映されたアングラアニメ。作品は、極彩色と暗黒が交互する特設会場で上映され、白煙装置が吹き出し桜吹雪が客席全体を舞うなど上映中に数々のからくりが駆使されて見世物的に物語は進められた。監督はアングラアニメ専門の絵津久秋、製作・作画は「二度と目覚めぬ子守唄」の原田浩、音楽は天井桟敷のJ・A・シーザー、美術は原田浩、天井桟敷の大橋紀子、「おもひでぽろぽろ」の針生勝文、深海十蔵が担当。声の出演は、パラノイア百貨店、月蝕歌劇団、欲望プロ、劇団漁火など各小劇団の俳優たちが担当している。

 大阪事務所から「少女椿」DVDが送られて来た。早速、劇団員たちに見せようと思う。
 次回公演に向けて台本を2本「影踏み」「眠り男復活」に取り組んでいる。台本がない時点での稽古はイメージの出し合いが要求される。
 只今、新人さんを対象に基本トレーニングを中心に行っている。役者としての身体作りのため。だが、ダラダラと肉体的なトレーニングばかりやっていても意味がない。ここにはイメージのトレーニングも取り入れる。そのきっかけとなるべき共通のテーマが必要になる。そこで何通りかあるイメージの参考になるものの一つが「少女椿」となる。

 いつものことだが、稽古前には最低1時間程度、こちらでイメージを組み立てておく。これは長い間の習慣になっている。
 
 苦い経験がある。少女らしくやろうと思うばかりに気持ちの悪い学芸会のような演技になってしまうことだ。子どもの仕草に定番があると思っては大きな間違いを犯す。問題は仕草や言葉遣いに「少女らしさ」は現れて来ない。
 稽古場では定番にはめていく作業などない。ひたすら、舞台に立つ俳優とのキャッチボールをするのである。ここからしか生まれてこないからだ。

 イメージの少女・・・残酷であり美しいもの。そして悲しみを抱いている。劇で要求されるものは「明るく元気」ばかりでなく、その奥に潜んでいる「不幸」を垣間見せることで見る側が感動を覚えてしまう。
 笑う少女が流す涙は?・・・人形のように美しい涙に見える。

 人形は止まったままだが、角度や光の強弱で笑ったり泣いたりする。
 俳優にトリツカレルトキ!・・・それは人形のような固まった(あるいは死んだ)こころを発見する時。その時、再び、俳優は俳優として生まれ変わる。
 少女も何度も繰り返して老いていくのだろう。

 さぁ、今から稽古だ。人格が多重になる。稽古場には活字というものがない。

空組「影踏み」(1)

2009-03-25 23:42:25 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
 2003年公演チラシ。 
 
 2009年9月より劇団夢桟敷【空組】公演のためのイメージを公開します。稽古でのテキストです。 
 【場面設定】何処でもない。と言いながら・・・(1)砂浜(2)ある町の路地(3)洞窟 をイメージしている。・・・1幕3場を混在しよう。
 【構成プラン】①砂浜にタマゴ頭の女が漂着する。老婆が少女を探す場②「少女椿」の悲しい物語・老婆が路地裏で少女の影を発見する場③大日本帝国と大サーカス団・影を踏むたびに時代は後戻る。1945年の沖縄。④闇の世界(あるいは洞窟にて)アメリカ軍がやって来た。日本兵の恐怖。「泣かないでおくれ少女椿」※「星砂がくる海」クライマックスより。⑤夜の砂浜・星が空から落ちてくるエピローグへ
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=40751707&comment_count=0&comm_id=2706181
 イメージを公開します。

野球

2009-03-24 23:39:15 | モノローグ【エトセトラ】
 WBCを見た。・・・日本が韓国を破り優勝する。
 野球の本場アメリカで東アジアの島国と半島の決戦。時代は変わったものだ。
 侍ジャパン?・・・誰が名付けた?サムライ。
 剣道だったらピンとくるのだが、野球も武士道の精神だったのか。ぽかん!となる。
 
 久々に野球をTVで観戦する。WBCで盛り上がっていることは知っていたが、日本の野球チームや選手で個別に好きなモノがいない(知らない)為、この数十年は興味がなかった。・・・私は、長嶋ー王(巨人軍)の時代錯誤の人間である。日本国民の巨人軍びいき!に対して天邪鬼の大洋ファンだった。
  
 少年時代はセリーグの大洋が好きだった。理由は単純。大洋が優勝(1960)した際にソーセージや缶詰をもらったからである。近藤和彦選手、秋山投手らのサインをもらってアンチ巨人となったのである。
 ところが野球帽はG(巨人)ばかりしか売られていない。無理やりにT(大洋)のマークを手作りで野球帽に縫い付けてもらったほどだ。

 私はスポーツを見るたびに思うのだが、あの熱狂は何処に根ざしているのだろうと思う。
 見れば確かに興奮する。勝ってしまえば、イチローもダルビッシュも後光が差して見える。大スターだ。
 
 スポーツにもドラマがある。波やリズムを感じる。負ければ人間の悲哀もある。
 勝った負けたと騒ぎたくなる。自分は戦っていないのに、自分が戦っているような錯覚に陥ってしまう。

 熱狂と錯覚を生み出す演劇は可能だろうか。
 ふと、ナショナリズムとファシズムの毒々さを混ぜてみたくなる。
 しかし、その毒々しさはスポーツも文化もある意味、ファッションとしてありたいものだ。
 
 民族の独裁は幻想である。・・・日本が韓国に勝って喜んでいる自分に驚くばかり。
 まぁ、いいか。野球は戦争ではないのだ。
 
 韓国野球をもっと知りたくなった。韓国の選手に日本の選手以上のパワーを感じたのである。
 演劇事情も知りたくなる。きっと、日本の小劇場よりもパワーがあるのだろう。

久々の笠戸丸メンバー

2009-03-22 23:52:25 | unit劇団「笠戸丸」
 帰国一ヶ月を過ぎてのブラジル公演「報告会」だった。
 会場は熊本市中央公民館。この公民館は熊本市では一番古いと聞いている。
 昨年末よりエレベーターが止まったままになっている。熊本市にエレベーターを保守する予算がないのか。又は公民館は熊本市から見捨てられているのだろうか。
 それにしても、白川公園の横にある公民館から眺める満開の桜は見応えがある。生憎の小雨模様で花見客はなし。

 ブラジル公演に際して、寄付をして下さった方々やポルトガル語の指導、公演を後押し(制作関係)してくれた方々に来てもらった。50名程度の参加があった。
 司会は座長。今回の「報告会」では2週間に渡るブラジル滞在記をビデオでご紹介することになった。編集は田中幸太。彼がトークで紹介する形となる。
 
 劇団員たちも上映の合間に一言ずつ感想や意見を入れた。・・・立派なことを言おうとしてスベル者。何が何だかわからなくなってパニクル者。感動して泣きそうになり顔面引きつる者。
 若い役者たちの口下手は見ていて頬ずりしたくなる。ちっとも偉そうなところがない。要領が悪いところが愛すべきところ。未だ20代そこそこ・・・。

 未知の可能性を秘めた者たちばかりでブラジルに行って来たのだ。

 この日で劇団笠戸丸は解散となった。
 ユニットとして立ち上げた時は「百年に一度の劇団」と銘打った。これはブラジル移民百周年にあやかって結成されたためである。
 解散は前提であったが、今後の継続的な見通しや、今後の目標も出てきた。

 暫く、事務的な引継ぎと新しく集団が出来るまでの活動は劇団夢桟敷がやることになる。
 新しい集団とは・・・。
 実は、9年後にブラジルのプロミッソン市で「移植百年」の公演の話もあるからである。
 視野を広げて国際交流の演劇企画集団として活動を追求することとした。

 これからだ。
 そういう気持ちがあるから「解散」を淋しいとは思わない空気が流れていた。
 報告会が終わって、若者たちは三次会、朝まで飲んだり歌ったりしていたらしい。

 夜中に帰り着くと下関の母(92歳)が脳内出血で入院したという電話が入っていた。
 次から次へと色々ある。

ブラジル公演報告会

2009-03-19 23:44:18 | unit劇団「笠戸丸」
 【報告会のお知らせ】
 劇団笠戸丸ブラジル公演

  

 ■3月22日(日)午後7時より午後9時まで。

 ■熊本市中央公民館ホール
  白川公園、熊本北署のあるところ。

 ■入場無料 

 ※ブラジル公演 2009.2.4~2.19
 楽しい報告会をおこないます。
 ビデオ上映/お茶/トークなどがあります。
 
 公演に際してご協力頂いた皆様にはDVD(公演ビデオ)など差し上げます。
 どなたでも遠慮なくご来場下さい。お待ちしております。

 ☆

 この日で劇団笠戸丸は解散致します。
 尚、事務的引継ぎは劇団夢桟敷がおこないます。
 次につなげていくために・・・国際演劇企画集団を立ち上げます。
 その中継ぎです。
 9年後にはブラジルのプロミッソン市(移植百周年)で公演を約束しました。

 二十代の若者たちは、その時(プロミッソン百周年)では三十代です。バリバリで生きているでしょう。
 
 私、卓さん、座長は六十代。
 私が生きているとしたらボロボロでしょう。
 卓さんは健康管理に気をつかっているから大丈夫。
 座長は百歳以上生きる目標もっているから大丈夫。

 ボロボロでも生きていたら面白い劇を持って行けるでしょうが、死んでしまっていたらプロミッソンで散骨してもらおう。
 
 ☆
 
 当面は報告会です。
 もう、目先を追いかけることで精一杯です。何事も目先の積み重ねで引き継ぎます。

 報告会ではビデオの上映をします。
 田中幸太が2週間分の記録を一時間に編集しました。
 稽古場で見たのですが、見応えありです。

自然現象

2009-03-18 23:32:07 | モノローグ【エトセトラ】
 ■3月17日「黄砂」 
 
 車のフロントガラスが黄砂をかぶっていた。
 海を渡って中国大陸から運ばれてきたんだなぁ。
 
 黄砂は百害あって一利なし、と思っている男と温泉に行く。海幸大介さん。
 
 黄砂が朝鮮海峡を渡る際に、海の水蒸気を吸って栄養たっぷりの土を日本に降らしているんだ、と言うと・・・えっ?そんなことあるの???と驚いていた。

 ヨーロッパでも同じ現象があり、サハラ砂漠の砂が地中海を渡る際に、海の養分を吸い取って降らす。だから、ヨーロッパは緑豊かなんだ。

 ご利益は循環しているだろうか。どうも怪しいね。

 黄砂、ありがとう。

 ところで、私は黄砂のためか、鼻炎がひどい一日であった。鼻水とくしゃみが止まらん。

 ■3月18日「さくら」

 昨日今日と昼間は暖かい日が続く。近くの八景水谷公園では春を感じたのか、慌てて桜が開花した。いつもよりは一週間くらい早い。

 恒例の「花見」だが、気力体力共に乗り出せない。「花より団子」から「団子より花」の気分。眺めているだけでいい、と思うようになった。
 一時期、連日のように「花見」で明け暮れていたこともある。とにかく「呑ねや歌え」である。早朝から場所取り、弁当や酒の手配。雨が降って傘をさしてやったこともある。大騒ぎが好きだったのだ。

 今は、こっそりお茶でも呑みながら、白髪の男ひとりで眺めていたい。それを遠くから眺めている少年がいる。
 私が少年の頃、そういう光景があった。少年は自分が年をとったらどんな人間になっているのだろう、と白髪の男を眺めていたのである。

 桜に人生を感じるようになった。短いねえ。桜の命。

幻想派宣言!

2009-03-15 23:13:21 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
 劇団夢桟敷9月公演より一年間(2010年8月まで)、二つの組、二つの演題で公演する。
 
 9月の熊本公演では二本立て。以降、ひとつの組が別々に各地を回る予定。しかも、違う方向へ進み始める。
 
 目的地は南の沖縄と東の秋葉原へ。(注:とんでもないところからの公演依頼も予想している。国境を越えるかも知れない。漂流さえ前提にしている。)

 それは「戦争と犯罪」(次回公演のテーマ)の<場><時間>現実に向かい合うためでもある。
 その方法として、幻想的な場面を並べる。ここには美しい肉体が転がっている。そして、立つ。歌う。オドル。
 稽古を重ねる内に役者はみんな美しくなっていくシステムが幻想派にはある。そのシステムとは日常感覚の削除を要求する。
 
 演劇の武器は<夢>であり<幻想>である。しかし、その武器こそ、演劇独自の想像力が要求される。応えられるのは肉体である。その肉体を役者体と名付ける。
 
 演劇は必ずしも<日常>説明することでは表しきれないものがある。
 つまり情報ではない。 
 
 劇言語の確立とは。・・・
 ここに演劇の魅力がある。
 
 衰弱した魂を甦らせる力が劇であり、それを表す肉体がある。
 
 日常会話が狂気に変わる時、ここに劇言語が飛び出す。
 呼吸する音が言葉だ。つまり、劇言語を言い換えれば「肉体言語」となる。

 「幻想派宣言!」

 演劇は妖怪として存在する。
 
 日常感覚では見えないものを送り出す。それが演劇独自の「力」だとも思っている。 
 
 ☆

 本日3.15より次回公演に向けてイメージを連載します。
 幻想派宣言!と銘打ちます。
 劇団夢桟敷の幻想的な場面を更に強調することになります。 
 
 上演に向けて、台本としてではなくテキストとして公開(連載)します。
 mixiが入口になっています。mixiに参加されていない方はごめんなさい。
 
 ☆mixiメールドラマ【コミュニティー】
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2706181
 
 興味ある方はご自由に参加して下さい。いち早く記事がご覧になれます。
 以下のドラマ(テキスト)は4月上旬には仕上がる予定です。
  
 【空組】「おばぁの影踏み」
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=40751707&comment_count=0&comm_id=2706181
   
 【風組】「眠り男復活」
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=40751817&comment_count=0&comm_id=2706181
 
 活字と肉体の大きさの違いが見える筈。
 「メールドラマ」(書簡演劇)の楽しさはその前提にある。
  
 劇作家や演出家、役者・スタッフの自己表現の場が舞台だと思ったら大間違い!
 ドラマは多くの他者との関係、時代との関係、場所との関係の中から生まれる。他者とは全ての環境を指す。

 関係が築かれない限り肉体すらもない。幻想を並べる肉体が実験演劇である。

期待の星!新人さん

2009-03-14 23:08:21 | モノローグ【エトセトラ】
 劇団夢桟敷に3月より入団しました。
 よろしくおねがい致します。 

過眞嶋憲法 kamashima norinori 肥後沙矢子 higo sayako
出身/佐賀県鳥栖市・・・通称ましまん 22   鹿児島県指宿市・・・通称ヒゴちゃん 24
 
 プロフィールは後日、劇団夢桟敷HPメンバー紹介でUP予定。
 9月にはデビューします。
 3月末まで新人さん募集中です。(問)096-343-0334 劇団夢桟敷
 ◇
 タクマル冷貨(代表・塚崎大介さん/劇団の旗揚げメンバー1979~又の名を海幸大介)。北九州市から熊本へ引越しして来ました。
 今日は稽古後、彼の自宅事務所にて劇団員と供にお祝いパーティーをする。無国籍(多国籍)エスニック風カレー鍋。
 彼は劇団の協力者(BUTOアドバイザー)として復帰します。

タマゴ頭【1】

2009-03-13 17:34:51 | モノローグ【エトセトラ】
 (注)意味不明につき・・・。 

 ここには「私」というものが何もない。
 つまり「私」を語る舞台であってはつまらないのである。
 当然、「私」を主張しようという考えもなければ、「私」を理解して欲しいつもりもない。演劇の「自分探し」は、とうの昔に終わったのである。・・・笑うタマゴがある。生きている。
 
 
 タマゴ頭の女【空組】(母親であり娘でもある。)

 タマゴ頭の男【風組】(探偵であり殺人犯でもある。)

 タマゴ頭は二つの劇に多重人格の全部として存在する。同時に、何もない「無」として存在する。

 劇の構造としては、分裂と増殖を繰り返す。
 
 二つの劇を作る。同時に作る。これは共通した構造に置かれる。
 
 オブジェはタマゴ。殻が壊れると闇が生まれる。
 あるいは影を映し出す薄い膜が張られている。皮膚の内側も闇である。 
 
 一筋の光は未来か過去か。
 
 赤い血が「現在(いま)」だとしたら、一瞬の輝き。
 瞬間は愛に包まれており、愛に裏切られることもある。・・・殻を破るとは大変な苦労を伴うものだ。痛い。痛すぎると麻痺する。

 一つの劇の方向性は沖縄へ!
 もう一つは秋葉原へ!

 タマゴよ、タマゴ。お前はどこへ転がる。
 タマゴは笑っている。

稽古開始!

2009-03-12 15:55:18 | モノローグ【エトセトラ】
 ブラジルから帰って一ヶ月弱。
 この間、ぼーっとしていた。何か足が地に着いていない感じで心は上の空。
 そういう時は、何かから追われている強迫観念に襲われる。
 あれもしなければ!これもしなければ!・・・焦るばかりで手がつけられない。

 2本の台本書きは毎日一枚ずつ進んでいたが、今、後戻って書き直している。空虚とはこういうことか。
 報告書や企画書はラストスパートに入った。だが、充実感がない。事務は流れ作業だ。流れが止まるとスイッチが入らなくなる。
 鬱(うつ)である。

 今日の夜から「次への稽古」が始まる。今月は基礎トレーニングに費やすつもり。稽古場ではテンションが上るだろう。
 精神論なんてない場所だからだ。あるのは肉体のみ。
 
 身体の即興を企んでいる。「ことば」は二の次。
 音楽や美術だけが世界共通語ではない。
 演劇は大きな表情を作ることができる。活字では表せない世界がここにはある。
 そのための基礎トレーニングである。

 役者体!・・・今日から新たな気分で色っぽい時間を過ごす。
 劇団夢桟敷の独自な空間を作るために!

 ☆

 【空組】「おばぁの影踏み」
  おばぁ/少女椿/タマゴ頭の女
  そして影たち(軍人・風組)

 【風組】「眠り男復活」
  カリガリ博士/ミチロー/タマゴ頭の男
  そして影たち(白衣の天使・空組)

 9月の熊本公演では二本立て上演予定!

空中を歩く男

2009-03-11 23:23:50 | モノローグ【エトセトラ】
 大橋宏「空中を歩く男」(1984年2月上演/劇団ブラックホール最終公演)は東京の西武新宿線沼袋駅にあるJAZZ喫茶で私と夢現(座長)の二人芝居としておこなわれた。
 大橋さんは早稲田「新」劇場の主宰者で早稲田大学大隈講堂前でテント芝居をしていた。何度か見たことがあり、彼からガリ版刷りの台本をもらった。「新」劇場としては上演されなかったのではないだろうか。
 
 場面はプラットホーム。向こう側のプラットホームへふらふらと歩く男の妄想の劇だった。目撃者との対話劇だった。電車に飛び込み自殺を匂わせる想定。都会で生活する男の孤独な世界である。・・・その昔(1974?)、熊大劇研の「空を飛べないスーパーマン」の劇と重ね合わせて読む。二つの台本に共通することは即興が問われていることだった。

 悩みある台詞には悩みのない肉体が必要である。ことばと体が悩んでしまうと劇としては一面的で「読んだ方が伝わる。」のである。
 いつの頃からか、「わかりやすい」劇に失望することが多くなってしまった。つまり一面的な<暗さ>と<悩み>を伝える私小説的な劇や日常劇=さりげない日常会話にドラマを求める、このような劇作りを拒否するようになった。

 「空中を歩く男」の狂気を拡大した。空を飛べないスーパーマンが笑いながら落ちて行って血だらけになって瀕死の状態で笑い続ける。稽古では「笑う」即興を体に求めた。痛くて笑えないのが現実だが、劇的とは日常にある感情の裏返しに感動を生むことがある。

 明日から稽古が再開される。3月末までは基本トレーニングになる。
 稽古見学は自由。但し、美男美女・怪優と妖怪は勧誘するので覚悟をお願いします。
 稽古スケジュール(問)096-343-0334

 劇では「空中を歩ける」のである。このようなセンスを問い続ける。まずは肉体が入り口である。

色のイメージ

2009-03-10 23:39:56 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
 全体としてモノクロトーン。映像だったらセピアか。だが、舞台となると闇が欲しい。闇の黒。ここには永遠がある。
 フットライトで光を当てると背景に影が生まれる。影も黒である。実物よりも大きな影。 

 対する白とは何だろうか。純粋無垢である。何も無い。極限にそぎ落とすと、白になる。・・・紅色を入れる。影は登場人物からひとり歩きする。白は染まる。

 ☆ 

 20数年前だったか、「ドイツ表現主義の映画」を企画したことがある。あれ以来、頭の中が混沌となる。混沌から新しいものが生まれる。
 照明効果もあれに影響されている。影を強調したい。

 新しい古いという概念は時間の問題ではない。「ドイツ表現主義」は謎ばかり。

 モノクロに紅を差す劇へ!この紅が戦争と犯罪の劇に起爆剤となれるか。・・・政治よりも面白い「モノクロに紅を差す」思想を!

 【参考資料】
 ノスフェラトゥ (1)(2)(3)・/カリガリ博士 (1)(2)
 (劇団夢桟敷大阪事務所 所長 小島古々市より添付)

次の試み

2009-03-09 23:23:13 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
 劇団夢桟敷を細分化することを計画しています。細分化と言っても分裂ではありません。専門化です。言い換えれば分業化。
 制作・音響・照明・舞台美術の分野を役者一人ひとりが兼業する体制を作っていきたい。そのための期間を設けることにした。
 次回公演からはスタッフワークを実践するために組を三つに分ける。つまり出演していない組にはスタッフの視点から関わる体制を作る。 

 企画【1】 空組公演「おばぁの影踏み」
 企画【2】 風組公演「眠り男復活」
 企画【3】 大阪事務所

 機能するかどうか。劇団としての実験である。・・・試演会、ワークショップなどを公演までに繰り返します。
 公演のための台本は稽古中に完成予定。今、書いているものは試演会、ワークショップのためのテキストであり、公演は9月(熊本2本立て)からスタートします。

最近のこと

2009-03-08 23:35:13 | モノローグ【エトセトラ】
 今、色々やることがあって精神状態が不安定である。要するに空回りしている。こういう時もあるさ。
 
 3月に入ってからのブログの更新を穴埋めします。
 以下、最近のこと。

 ◇◇◇◇◇(mixi日記より転載)

 ■3月1日(日)
  
 「愛を演劇で語りたい!」と告白すると、昔から私を知っている人から笑われてしまった。
 演劇では無数の殺人事件を繰り返してきた。舞台では夢の暴力を何度も繰り返してきた。
 誰かが殺したり殺されたりしないとドラマにならないのだ。
 日常でこんなことが繰り返されると、命がいくらあっても足りない。

 その反動だろうか。
 「愛を語りたい!」と思う。
 
 「エロスと暴力」・・・実は演劇にとって必要不可欠なテーマだ。

 今、ふたつの台本に取り掛かっています。
 戦争劇【空組】「おばぁの影踏み」
 犯罪劇【風組】「眠り男復活」

 エロスを語るには美男美女でなければならない、と昨日の夢桟敷制作会議で発表すると、手応えあり。
 化けることの面白さを追求する。それが役者だ。
 自ら口に出して言うことではないが、周囲をうならせるだけの美男美女になって欲しい。

 ■3月2日(月)
 
 準備に取り掛かっていた運送業は3月に入って動き出す。

 会社名=【タクマル冷貨】(注:会社といっても自営業のため法人ではない。)
 只今、正式スタッフは二名。これに劇団員がバイトで加わることになる。

 代表は塚崎大介(元劇団員、芸名は海幸大介)。
 
 私は営業部長として就任した。営業名は「坂本恒彦」
 この名前が本名であり、世間では余り知られていない。実は複雑な過去を背負っており、過去を知られたくないために名前を伏せていたのである。過去の過去にも本名があったが、その名前を知っている者は学生時代の友人と親兄弟、親戚の者だけ。
 過去のことを知りたい方は有料で情報を流します。

 ■3月5日(木)

 劇団夢桟敷の大阪事務所の件で、明日3月6日(金)~3月8日(日)まで大阪に行きます。
 同行者はクドシン。軽四乗用車で陸走です。宿泊は坂本冬馬(夢桟敷:音楽担当)のアパート。寝袋持参。
 尼崎ロマンポルノ、流星群の方々とも会う予定。

 一番の目的はkojimaさんと会うこと。
 彼の自宅を事務所にしたいことや、今後の予定や制作的なことなどを話し合うことになります。
 関西・中部地方の演劇とのパイプを作りたいと考えています。

 まだ足が地についていない計画ですが、動き出せば見えてくることがあります。とりあえず、関西の空気を吸って来ます。

 一昨年までの福岡ー大阪ー名古屋公演に引き続き、次回公演9月からの一年間、公演ルートの拡大を企画します。

 ■3月8日(日)

 わが家の愛車ワゴンR(軽四乗用車)で工藤慎平と3月6日(金)より大阪に走った。
 行きは時速80キロをキープして走ったため12時間かかってしまった。吹田に着いたのが夜9時過ぎ。
 坂本冬馬のマンションが岸部(吹田のとなり)にあり、缶ビールで一杯やったのみ。寝袋持参で彼のところへ転がり込んだ。
 
 次の朝がいけなかった。昨夜飲み損ねた芋焼酎を目覚めた時から飲み始めてしまった。しまった!五合瓶をあけてしまった。ちょいと一杯のつもりだったのだが、・・・。開放感からか。その日は朝から気が狂ってしまった。息切れがする。大阪が揺れている。

 劇団夢桟敷の大阪事務所を開設するためにkojimaさん(所長)と会うが、しどろもどろ。何故か梅田で人の波にも酔って鼻水がたらたらと流れ始め、目が充血する。これは言い訳で朝からの飲酒が大きな原因。だらしがない。酒臭いオヤジが息を殺しながら歩く。酸欠である。
 尼崎ロマンポルノの公演を見るのもすっぽかしてしまった。

 劇団流星群の稽古を見せてもらう。そのまま主宰者さん(事務所)に行き、鍋パーティー(カレー鍋)。お世話になりました。マイミク(くりす)さんとも初めて会い、意気投合する。照明のNさんとも再会する。クドシンは偽札(1万円札)を持って買い物に行ったまま、帰ってこない。部屋の番号がわからなかったとのこと。
 一日中、ヨイヨイである。呆れたのではないだろうか。

 8日(日)は朝から時速110キロで帰る。午後7時熊本着。
 反省中。
 とにかく大阪事務所の件は、これより試運転である。
 坂本冬馬も音楽の件では、今後ともつながっていくことを確認した。