山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

2014年回顧メモ【大晦日】

2014-12-31 15:05:02 | モノローグ【エトセトラ】
テレビでお笑いを見ていると頭痛がします。単純に笑えないのだ。ならば、スイッチを切れば良いのだが、これが睡眠薬となって良いのです。目を閉じると「毒」が「薬」にもなる。
ミーハーは天災である。天災が天才を呼ぶこともあるだろう。
ところで鍋料理には白菜を入れるべし。天災ー天才ー白菜は三位一体だと思う大晦日。頭が空っぽになったまま今年を振り返った。白菜が美味しい!

2011年の東日本大震災から日本が嘗ての悪しき時代に逆流している。戦争か。
天変地異と大乱は連動する。この先、避難することが新たな闘いになる時代に突入した。
逃げよ、生きよ。避難することには、ちと勇気がいる。これも冒険だからだ。
何処へ避難する?疑問符ばかりが大きくなる。着地点が見えない不幸な時代と向き合うことになってしまった。
現実逃避と避難は違う。生きるためだ。サバイバルである。
劇場を避難場所として作るのだ。劇場を解放区としよう。
劇場があるから演劇をするのではない。演劇をするから劇場になるのである。
生きることに意味を感じた1年だった。演劇を続けることに意味を探した。
慌てることはない。死に急ぐこともない。倒れたら起き上がる。その精神が演劇には脈々と流れている。

今日は大晦日。年末の恒例となった劇団夢桟敷の2014年、この1年を振り返る。
今年は劇団の創立35周年の節目を迎えた。
劇団夢桟敷は「透明人間」三部作に取り掛かった。
人間不在の未来篇に始まり、古代への妄想篇「火の君、鳥の物語」へ反復することが今年の二部作までの作業になった。
身の丈を超えた時間と物語に挑戦した。当然、完成したとも思っていない。未完の完として三部作はつづく。
小さくまとめようとは思っていない。この先、何が起こるのだろうと見えないことを想像する。
場合によっては形になる。それは役者や観客が作り出してしまう。このやり取りが面白い。
ナンセンスが勝手に分裂や増殖を始める。

【劇団夢桟敷2014年の活動記録】
2月
■2018ブラジル公演へ向けて熊本ブラジル交流会
5月
■「透明人間」三部作第1弾「透明人~未来幻想篇」
6月
■玉垣企画第2弾演劇キャンプ風の里
■東京公演計画東京下見の旅
7月
■フェリシアにて劇団創立35周年パーティー
8月
■阿蘇アート構想参加ART PERFORMANCE
■夏のお楽しみ会天草海水浴場
10月
■猫目おろち企画第2弾イメージの展覧会◎ヴィの劇場
11月
■清水公民館講座発表会キッズミュージカル「ロボット物語」
12月
■「透明人間」三部作第2弾「火の君、鳥の物語」東京公演

熊本公演!【ご案内】

2014-12-28 08:12:43 | 透明人間三部作-2014-2015
劇団夢桟敷 No.66公演!
透明人間三部作第2弾その2
「火の君、鳥の物語」熊本版

時)2015年1月30日(金)・31日(土)
  両日共19:00開演(開場は30分前です。)
場)法泉寺 本堂

熊本市中央区安政橋際
料)前売予約2000円(学生1500円)/当日2500円
  メール受付
  yumesajiki@ybb.ne.jp
  電話予約
  090-4581-5190(制作)
(注)登場人物キャスティングについては東京公演とは入れ替わっております。
夢現/工藤慎平/肥後丸./肥後丸./太郎ピーチマンション/東田まなみ/KAREN/海幸大介/山南純平
次回公演では東京公演報告(「火の君、鳥の物語」パンフレットをお渡し致します。
尚、終演後アングラトーク流山児祥氏のDVD(15分編集)放映があります。

今年最後の稽古

2014-12-25 23:59:41 | 透明人間三部作-2014-2015
今年最後の稽古だった。これにて今年の稽古は幕引きです。
カチン!ヵちん、かチンチン、かちんこ。(拍子木の音のつもり)
12月TOKIO公演の台本をそのまま使っておりますが、客演さん5名の出演はなくなり、その代わりに工藤慎平と海幸大介、私が出演に加わります。ある意味、新作か改訂版のように!・・・人が変われば違って見える。
これが演劇マジック也。ナマモノをなめるべからず。役者変われば劇も変わる。ここが「読み物」ではない演劇の奥深さなのです。
新年明けたら短期集中稽古に入ります。年末年始はお休みですが、当然、役者個人の役作りには休みはありません。

次回公演 透明人間三部作第二弾その2「火の君、鳥の物語」KUMAMOTOは1月30日(金)31日(土)両日共午後7時開演。
会場は熊本市中央区安政橋際 法泉寺本堂。
前売2000円(学生1500円)
予約yumesajiki@ ybb.ne.jp

皆さま、良いお年をお迎え下さい。
元気でその日、その場でお会いしましょう。

メリークリスマス

2014-12-24 23:51:02 | モノローグ【エトセトラ】
この時期になると2014年を振り返りたくなる。だが、振り向くと首の筋を違えて激痛が走った。
すぐにスースーするものを塗った。虫刺されに効くムヒだった。
街はメリークリスマスで賑やかだったことだろう。そんな様子がフェイスブックで流れているではないか。いいね。を押してやった。
今日は朝早くからエホバの証人が小冊子を持ってピンポンを押されたから気分が悪くなった。
その理由はお歳暮なんかが届けられたのだろうと喜び勇んでドアを開けた自分が哀れに思えたからである。
簡単にドアを開けるものではない。訪ねて来た人を確かめて開けるものだ。
印鑑を握りしめている自分が情けない。
エホバの証人め!ピシャリとドアを閉めてやった。
いっぺんに原稿に向かう気力を失ってしまった。今、パンフレット作成中につき目を酷使している。焦点が合わない。集中力もない。動くと腰も痛い。腰にムヒを塗った。
どうやら体が硬くなってしまっている。ほぐさなければならない。
明日25日が今年最後の稽古だ。
それが終わったら全身マッサージをしよう!
政情に不安が積もりアタマも硬直している。脳にもムヒを塗らなければならない。

家族一景・食事会

2014-12-22 23:52:26 | モノローグ【エトセトラ】
横浜から息子の孫たちが熊本に帰って来ているということで、天草の魚が食べられる店に集まった。
孫が三人集まったのは初めてのこと。記念すべき日になった。
相変わらず、私には慣れてくれない。近寄るとすぐ泣く。
怖いのだろうか?この弱虫め!人見知りする子は苦手です。
そこは親バカちゃんりん、爺婆ちゃんりんりんである。
静かに眺めているだけで終わった。・・・複雑な心境に陥った。
影が薄く見えるのだろう、と思いつつ、これも家族一景だ。

忘年会2014

2014-12-19 23:01:27 | モノローグ【エトセトラ】
子どもたちはうるさい!元気な証拠である。
はしゃぎ過ぎて板間でひっくり返ったり、柱に頭をぶつけたり、全身で暴れる。
子どもたちのコミュニケーションだ。
年末恒例となった劇団とキッズの合同忘年会(キッズにとってはXmas会)だった。

2014年も残り僅かとなる。
反省する点も多々あるが、息切れをしながらも走り抜けた。
今年は劇団を結成して35年だった。この35年間を振り返る年でもあった。
200名を超える劇団員たちとの共同作業を思い出しながら、劇団は、演劇はエンドレスなんだと気づいた年になった。
完成はない。常に問題を残して次に繋げてきた。だから、続けて来られたと思うようになった。
迷うことは発見に繋がる。迷うことで悩むことはない。
経験を積み重ねて年をとってしまうと悩むことが面倒臭くなることもある。大した悩みではないと思うようになる。
これがイケナイ。痛みを感じなくなってしまっているのだ。

柱に頭をぶつけると痛い。笑って見過ごしてはイケナイ。
このクニは痛みを感じなくなっているのである。
次は痛い劇に挑戦しよう。
No!を発信する。

■劇団夢桟敷 熊本公演決まる!
透明人間三部作第2弾「火の君、鳥の物語」ハイライト版

時)2015年1月30日(金)・31日(土)
  両日共19:00開演(開場は30分前です。)
場)熊本市中央区安政橋際
  法泉寺 本堂
料)前売予約2000円(学生1500円)/当日2500円
  メール受付
  yumesajiki@ybb.ne.jp
  電話予約
  090-4581-5190(制作)
(注)登場人物キャスティングについては東京公演とは入れ替わっております。
次回公演は東京公演報告(DVD「火の君、鳥の物語」とパンフレットをお渡し致します。)

TOKIO報告(4)

2014-12-17 18:41:56 | 透明人間三部作-2014-2015
トキオ(東京早稲田)でご協力頂いた皆さま、ご来場頂いた皆さま、熊本から暖かくお見送り頂いた皆さま、どうもありがとうございました。
TOKIO報告(4)で山南ノート掲載も終わります。
この記事(1)~(4)はパンフレット作りのための下敷きとして書かせて頂きました。

最後に「火の君、鳥の物語」出演者紹介をさせて頂きます。


【火の君ジネンを演じました夢現(ゆめうつつ)】
1979年劇団の旗揚げのメンバーであり劇団の座長であります。

【くまモン?鳥部族のカノンを演じました肥後丸.】
今や看板女優になりました。女は度胸!に説得力があります。

【大陸から渡ってきたスーサを演じました太郎ピーチマンション】
個性派俳優として伸び盛りです。大器を感じさせる有望株です。

【おてもやん?鳥部族ギガを演じました東田まなみ】
三枚目女優としていじりまくっています。乞うご期待。

【かわいい鳥部族リオンを演じましたKAREN】
最年少15才の劇団員です。アングラアイドルの線で!

■(客演さんたち)
劇団夢桟敷では昨年の寺山修司没後30年公演「レミング」より、外部からの客演さんたちを受け入れる体制をとっています。役者の貸し借りという数合わせではなく、ポストアングラのための次世代へ繋げるための関係作りだと位置づけます。2015年より夢桟敷からの外部出演の可能性にも挑戦致します。
以下5名様は2013年~2014年に夢桟敷と深く関わった方々です。今後の展開にもご注目下さい。

【大陸から渡ってきたテンテルを演じました賀久秀之助】
劇団仮面工房所属(福岡市)。もはや夢桟敷にとっても貴重な存在です。

【熊本月月新聞記者を演じました大谷豪】
劇団仮面工房所属(福岡市)。その怪物ぶりが発揮された。

【時の旅人ウナを演じました玉垣哲朗】
劇団みちくさ所属。老若女子にモテロー男。次世代旗手か!

【時の旅人タヌを演じましたコモン真樹】
フリー。予告します。女装の麗人がハマるタイプです。

【ガチョン?鳥部族オロを演じました岩永南都美】
熊大演劇部所属。打てば響く女優です。バリアーなし!



流山児★事務所の皆さま、会場での手際が良すぎる受け入れで大変助かりました。
イワヲさんとは一杯呑みたかったですね。次の公演でお忙しい中、本当にありがとうございました。
森川一重さん、坂上淳一君、大谷美知さん、Chino Naomiさん、会場でのアシストをありがとうございました。
尚、熊本で留守番だったクドシン(舞台監督)、サキ(衣裳と制作助手)、大ちゃん(石のオブジェ)、結果、総力戦で迎えることが出来ました。

=緊急告知=
次回公演は東京公演報告(DVD「火の君、鳥の物語」とパンフレットをお渡し致します。)

■劇団夢桟敷 熊本公演決まる!
透明人間三部作第2弾「火の君、鳥の物語」ハイライト版

時)2015年1月30日(金)・31日(土)
  両日共19:00開演(開場は30分前です。)
場)熊本市中央区安政橋際
  法泉寺 本堂
料)前売予約2000円(学生1500円)/当日2500円
  メール受付
  yumesajiki@ybb.ne.jp
  電話予約
  090-4581-5190(制作)

終演後、流山児祥さんの「アングラトーク」放映と解説があります。
ドリンク付きで楽しめます。
熊本の皆さまのご期待にお応え致しましてのハイライト公演になります。
(注)登場人物キャスティングについては東京公演とは入れ替わっております。

TOKIO報告(3)

2014-12-15 23:07:52 | 透明人間三部作-2014-2015
「火の君、鳥の物語」とTOKIO公演の意味。

劇中、劇が壊れる場面を何箇所か設けた。
物語を時間の流れで組み立てていなかったことも要因である。登場人物の人格が分裂していた。台詞の感情に従わなかった。これは意図した役作りで薦めました。

①4回目の阿蘇大爆発が起きた9万年前
②大陸から渡って来た戦う神の3千年前
③未来から訪れた旅人
この①から③の時間が重なるから、物語は壊れる。つまり、劇では一貫して時間が宙ぶらりんになっている。
論理的ではなかった。「悩む、苦しむ。」の感情を排除して別の感情を浮かび上がらせることを探し続けた。もっと、奇妙奇天烈なものが出てこないか!狂気はないか。
瞬間的に夢の中か?病院?・・・いわゆる、夢オチ、精神病院オチに見られたかも知れない。そうは問屋が卸してくれないのだ。
着地点は黄泉の世界か、この世の果か。・・・起承転結は終わって塗り替えられる。

当然、「わかって舞台に立っているのか?」の質問に対して「わからない。」と答えるのが正直な気持ちだったろう。
だが、私にとってはとても残念なのである。出演者一人ひとりに対して物語が壊れているからこそ作り変えられるように仕掛けたつもりだったからだ。
集団でやっていることには個人差が生じる。その一人ひとりに突っ込んで説明する時間がなかったことも確かだった。一人ひとりに物語はある。そのセンスがなければ劇の流れの中で薄まり、結果として消滅することもある。
言われた通り「はいはい。」と踊らされる役者と付き合うのは息が切れる。
いちいち稽古中に議論することはないが、出演者から疑問を突きつけられると有頂天になってしまうのも事実である。しっかり、疑問を投げかけてくれた出演者に喜びを感じた。

この劇の根本は「火の君=鳥の部族はこの国の先住民ではなかったのか」から出発した。しかも人間ではない。目に見えない、人間が想像した「神」だ。
無神論と多神論は対立しない。唯一の神を信ずることには疑いを感じる。
だから、テンノウの神話を怪物、あるいは鬼のように捉えたのだった。これは先住民、あるいは「神」から見た側のもの。立ち場や視点が変わると見え方が変わる。
桃太郎のおとぎ話を鬼の側から作り替えたようのものになった。

よく言われることだが、東京一極集中説がある。日本の首都トキオだからか。政治経済文化の中心都市トキオか。
政府は地方都市創生を掲げているが、いわゆる破綻したアベノミクス(笑)経済幻想の創生でしかないと思っている。
地方都市クマモトに住んでいて大きなお世話だとも思っている。目つきの悪い大臣を信用できないのだ。
トキオから見る地方にも劇団はあるよ。演劇が息吹いているよ。叩かれても起き上がる力が漲っているよ。
夢桟敷が誕生したのは確かにトキオだった。だから、東京公演の30年ぶりの意味があった。
だが、別の意味の方が大きかったのではないか。
旅公演の醍醐味はその土地で生きる者たちの出会いがある。今回は再会もあった。
空白の時間を埋め合わせる人の生き様と出会えたことが大きな収穫だったように思った。
(つづく)

TOKIO報告(2)

2014-12-14 14:32:03 | 透明人間三部作-2014-2015
「火の君、鳥の物語」初日12月6日(土)2ステージと流山児祥さんのアングラトーク。

ゲネプロを予定よりも早くスタートした。昼までには終わる。第一ステージが午後3時だから余裕がある。
受付の美知さん(福岡から)やナオさん、森川さんも受け入れスタッフとしてスタンバイしてくれる。ビデオの記録は坂上君が担当してくれた。
舞台に石を並べなかった分、出演者たちは気楽に汗を流せた。安全は確保できた。
ゲネプロの途中より村山さんが酒を持って来てくれ、気分は一気に本番体制に向かった。
客席も埋まり、「お客さんは来ないかも知れない」不安は解消された。
実は弱気になっていた。無名の劇団は数の論理に欠けている。そう思われるのではないかという不安だった。
熊本ではメディアを介さなくても固定客は確保できているが、東京ではそうはいかない。今回は東京新聞とシアターガイドでご案内記事が載っただけである。ほとんど協力者によるクチコミで集まってくれた。
客席には横浜の息子夫婦と孫二人(三才と一才)も見に来てくれた。テンノウのご先祖様を想定した鬼のような怪物が登場したところで三才の孫が泣き出した。熊本のお爺ちゃんたちは怖いよー!と我がファミリーに亀裂が生じたのではないだろうか。たかが演劇である。R指定なし!が公演のモットーだ。自主規制もしない。悪いことをしている自覚がないからです。
客席には30年ぶりの懐かしい顔も並んでいる。公演でなかったらプチ同窓会の会場のようにも見えた。

主演=夢現のテンポが良くなってきた。これまで制作や雑用に追われて自分の役作りが後回しになっていたのも事実である。これからは分業も徹底したいものだと考えているのだが、・・・。
今回は熊本で留守番となったクドシン(舞台監督)とサキ(衣裳・制作助手)、海幸大介(舞台美術)も基本は役者である。この場にいないことに寂しさを感じていた。
その分、客演の賀久秀之助・大谷豪(いずれも仮面工房)、玉垣哲朗(みちくさ)、コモン真樹、岩永南都美(熊大演劇部)が加わり即戦力となっていた。この客演さんたちは頭数ではない。これまでも夢桟敷とは深く関わってくれていたので信頼関係も築れていた。

夜の部、第2ステージが終わって速攻、流山児祥さんによる「アングラトーク」が始まった。
実は、その日まで三重県津市で「演劇大学」に講師として参加していたのだ。
開演ギリギリで到着してくれた。お忙しい中、駆け付けてくれたことに感謝しております。
流山児さんとは1979年から、「バカ!アホ!」と言われる関係にあり、最近では「ボケ!爺」と言われて喜んでいる始末。
劇に関して「お前は何処に飛びたいんだよ。」と言って笑っていた。「お前たちはわかって舞台に立っているのか?」とマナミや肥後ちゃんに問いかける。「あちゃ~!」と思っているところで「わかっていません。」と答える二人。
フツーだったら「なんて無責任な劇団なんだ。」となるだろうが、笑いが起こった。この笑いの意味が「アングラトーク」に弾みになった。
このトークはビデオで収められているので、報告会で熊本の人たちへも紹介しようと思う。
1968年~70年の頃の「状況劇場」新宿西口広場、寺山修司が事件であったことが語られている。
アングラとは演劇の事件だったのだ。
私たちはその流れに遅れること10年、早稲田で旗揚げすることになったのだが、大学の大隈講堂前でのテント無許可公演や文学部では無許可で小屋が建っておりそこでも上演されていたことを思い出した。
その時の関係者も客席にいた。韓国との演劇交流を活発に試みている方や紛争地(主に中東)の戯曲を紹介している方たち。アングラとは無法者たちの劇ではない。その後の流れで国境を超えているのだと思った。時代と関係している。
一方、1983年の寺山没後、小劇場は商業化への流れも見えるようになった。演劇の事件性は薄まってきている。それも時代の流れか?
(つづく)

TOKIO報告(1)

2014-12-13 18:37:39 | 透明人間三部作-2014-2015
劇団夢桟敷No.65
透明人間3部作第2弾
「火の君、鳥の物語」TOKIO公演

2014年12月6日(土)-7日(日)◎スペース早稲田

TOKIO公演、無事に終了致しました。
「無事に!」は阿蘇中岳の大爆発により公演中止や日本中が天変地異、政変で交通機関の麻痺と大暴動が勃発しなかったことです。
何が起こってもおかしくない混沌とした時代です。混沌から劇は生まれる。劇も混沌としたものになった。そのまんま「演劇の変」を表した。

今年(2014)は劇団を結成して35年。結成した場所がTOKIO早稲田で旧名ブラックホール。
その早稲田で30年ぶりとなった東京公演が実現できました。しかも、流山児★事務所のスタジオで!私たちにとっては絶好の場所となりました。
ある意味、夢桟敷にとっては恩人の劇団であり大きな影響を受けているからです。

いわゆる「里帰り」?
いえいえ、そうではありません。35年の演劇漂流の途中であります。
演劇の渦に巻き込まれ、何かにしがみついてきた。その何か?は「ポストアングラ」だった。
1960年代に登場したアングラ劇を知らない世代と劇を送り出しています。その世代をTOKIOに連れて来て熊本に持ち帰り、次に繋げる魂胆があった。
魂胆とはポストアングラを若い世代へ受け継ぐこと。どうしても、この場所、ここの人たちとの繋がりを持ちたいと思っていた。

12月4日(木)、熊本から早稲田に到着すると客席や舞台はほぼ完成されていた。図面通りに照明器も吊るされており、経験が浅い舞台監督のタロー君はイワヲさん(流山児★事務所の舞台監督)の仕事ぶりに大きな刺激を受けていた。
現場でしか伝わらないものがある。貴重な体験をしたのだった。机上のスタッフワークショップとは大違いだった。

その日は予定よりも早く稽古に入れた。夕食を取るのも忘れて、気づくと夜8時を過ぎていた。
慌てて晩飯、入浴に行く。このひと時に旅を感じる貴重な時間だ。この日に禁酒を解禁した。禁欲に区切りをつけた。
旅公演は劇場と居酒屋くらいしか記憶に残らない。
夜の早稲田を歩いていると30年前までのこの町が蘇ってきた。今はなくなっているが、地下鉄駅の角にオリエントやルナの喫茶店があった。稽古が終わってコーヒーを飲みに行くと早稲田の学生演劇の連中もいてミーティングをしていた。早稲田の括りで仲間意識が高まったのだった。
その頃に比べると早稲田が高齢化したようにも思えた。気のせいかなぁ?
学生相手のボロアパートも見えない。高級なマンションが並んでいる。

あくる日12月5日(金)の昼には仮面工房の賀久さん、豪さんが合流して来た。リハーサルを2回繰り返すことができた。大きなダメ出しはなかったが、熊本で稽古していた時の方が異様に見えるのだった。全体的に力が抜けて見えた。力を温存しているのだろうと思い、注意はしなかった。現場では役者が自分でペースを作り本番体制に向かう。萎縮は禁物である。
久しぶりに私も緊張した仕込み時間だった。あの人この人が見に来られると思うと、石を投げつけられるのではないかという恐怖があった。
熊本の田舎モンが!ばかたれがー!甘い!まじめにやれー。罵声が飛び交うものだと思っていた。
最悪を想定して舞台に石を並べることは辞めた。流行語の集団的自衛権ではない。武器になるものは危険だ。トキオは恐ろしいところだと信じていたのである。
(つづく)

TOKIOの打ち上げ

2014-12-12 23:44:49 | 透明人間三部作-2014-2015
トキオを熊本で打ち上げました。
仕事の都合で全員は揃わなかった。師走だから仕方ないか。
公演ビデオを見て「もう一泊したかった。」など、3ステージ3泊4日の短さに悔いが残った意見もあった。
打ち上げたら、速攻で次への体制固め。お寺で公演するから卍固めである。

TOKIO公演で10月4日~10日までのまる一週間、熊本を留守にしていた。
帰り着くとボンヤリ病に陥る。公演後はいつもこうだ。部屋は道具で溢れかえり、片付ける気力も湧いて来ない。
燃えつき症候群?・・・体が動かない。
だが、打ち上げで大いに元気復活である。
次は1月30日(金)31日(土)に報告会とハイライト公演を熊本で行う。台本の修正、パンフレット作り、キャスティングなどに取り掛かる。
来年の5月は札幌公演か?その計画も進めなければならない。無茶は承知の上で!

報告の予告!

2014-12-10 23:30:39 | 透明人間三部作-2014-2015
「火の君、鳥の物語」東京公演は無事に終了しました。
申し訳ありません、ご報告が遅れております。
ご協力頂いた皆さま、ご来場頂いた皆様には心よりお礼申し上げます。
熊本での打ち上げを12月12日に予定しており、山南ノートでのレポートは14日(日)より掲載致します。全4回になる予定です。

尚、年明けの1月30日(金)31日(土)
熊本市中央区安政橋際にある法泉寺本堂にて
「火の君、鳥の物語」
東京公演報告会とハイライト公演を行います。
ご来場頂いたお客様には東京公演のパンフレットとビデオを配布することにしております。
どうぞ宜しくお願いします。
告知・ご予約の開始は12月20日より。
問)090 4581 5190 制作
  yumesajiki@ybb.ne.jp

旅立です。

2014-12-04 02:48:04 | 透明人間三部作-2014-2015
12月4日より東京へ出発します。
これからの動向はフェイスブック
https://www.facebook.com/junpei.yamanami
をご覧下さい。
12月10日まで「山南ノート」はお休み致します。

劇団員から流山児さんのツイッターでスタジオの受け入れ準備を進めているという連絡を受け、何とお礼を言ってよいやら恐縮しています。
熊本最後の稽古も終わり、こんな夜中に明日の出発に向けて荷物をバックに詰め込んでいます。万感の思いを詰め込んでいるような、・・・。
30年ぶりの東京公演と言って、その30年は長かったなー!と思います。
出演者11名の内、7名は生まれていなかった。
35年前、ここで劇団は誕生したんだよ!胸が詰まる思い。
早稲田鶴巻町か。馬場下か。35年前、高田馬場群六舎スタジオで当時、演劇団だった流山児さんたちと出会った場所です。早稲田大学の学生演劇、小劇場の人々とも多くの出会いがあり、思いが深い場所で公演をすることになった。
ははは。・・・さて、忘れ物がないように詰め込みます。

■劇団夢桟敷No.65「火の君、鳥の物語」
■12月6日(土)15:00/19:00 &12月7日(日)13:00-
■スペース早稲田
■前売り3000円(当日3500円) 
■予約 yumesajiki@ybb.ne.jp
 https://ticket.corich.jp/apply/59120/
 090-4581-5190(制作)
12月6日(土)夜終演後は流山児祥さんのアングラトークがあります。輪になって一杯呑みながらの場になります。宜しくお願い致します。


以下、フェイスブックでご覧になれます。
サキ・クドシン・太郎ピーチマンション・大谷豪(仮面工房)
よりご挨拶動画です。
https://www.facebook.com/video.php?v=680429922070621&set=vb.100003108578232&type=2&theater

賀久秀之助(仮面工房)誕生日も含めてご挨拶
https://www.facebook.com/video.php?v=680553162058297&set=vb.100003108578232&type=2&theater

いざ、いざ~!

2014-12-03 01:57:51 | 透明人間三部作-2014-2015
熊本では明日が最後の稽古となった。
道具は昨夜、ダンボールに仕分けして発送したため、今日の稽古は仮のモノで流した。
稽古場に桑路ススムさんが栄養ドリンクを持って来てくれた。
誰から何を頂いたか、一生忘れることはありません。有難いことです。
感謝の気持ちを込めて劇をお送り致します。
それにしても公演直前。看板は劇団夢桟敷になっているが、福岡の劇団仮面工房、劇団みちくさ、熊本大学演劇部など、出演も含めて多くの方々のご協力を得ています。
スペース早稲田(流山児★事務所)の皆様にも大変お世話になります。
東京の森川さん、元劇団員の内田さん、坂上君、シロー(旧名、上村源太)、
ダイスケさん、ユカちゃん、アベ君、
元早稲田大学の友人たち~!あの人もこの人も!
日本演出者協会、東京新聞、そしてフェイスブックで繋がりのある東京在住の皆さま、
熊本の匂いをお楽しみ下さい。
いよいよ明後日12月4日より小屋入りです。

■劇団夢桟敷No.65「火の君、鳥の物語」
■12月6日(土)15:00/19:00 &12月7日(日)13:00-
■スペース早稲田
■前売り3000円(当日3500円) 
■予約 yumesajiki@ybb.ne.jp
 https://ticket.corich.jp/apply/59120/
 090-4581-5190(制作)
12月6日(土)夜終演後は流山児祥さんのアングラトークがあります。輪になって一杯呑みながらの場になります。宜しくお願い致します。