山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

二日目~楽日

2011-05-15 23:33:25 | No.56「KAGUYA」
KAGUYA 二日目

■5月14日(土)

二日目は昼・夜の2ステージ。天気晴れ。
昼の部では子ども劇に参加したファミリーも見に来てくれた。公演が終わってしまったのでネタばれ解禁である。実は「下ネタ」を仕込んでいた。
さて、子どもにとって反応は如何に?・・・案の定、「お母さん、おまんこってなあに?」「し―っ!」。
テレビだったら、「不適切なことば」として謝罪するところだろうが、私は教育的に必要不可欠なことだと思っている。大衆が楽しんで生み出した大衆のことばであり、おおらかに、しかも、命出る大切なところである。そして、恥ずかしいことばでもある。はずかしいことを元気だして歌舞伎口調で言う。しかめっ面になるか笑ってしまうか、それは受け取る側の自由である。叫ぶ側は責任を持っている。
そもそも「竹取物語」、かぐやは竹から生まれたことになっている。日本昔話の出生は謎が多過ぎる。ある意味、人間として異型を感じるのは私だけだろうか。異型が悪いということではなく、常識からはずれているところに物語の面白さ、想像力の豊かさを味わうことになる。
私たちの劇は異型を拡大する。おまんこさえ異型に包まれてしまう。意味ある叫びに見える。
全体としては筋が通っているのだが、唐突にナンセンスが割り込んでくる仕掛け。これが劇団夢桟敷の奇天烈さ、劇のオリジナルでもある。
そういうことが好きなお客さんが見に来る。見に来れば好きになる。噂は広がる。夢桟敷の劇は変だ、面白い、怖い、意味がわからないが感動する。

今日は大阪事務所の小島さんが来られた。毎回、足を熊本まで運んでくれる。夜は彼を囲んで中打ち上げとなる。河原町劇場化計画の話もでき、今後は知恵を拝借できればと思う。
最近、お客さんの層が変わってきたなと思う。女性客の割合が圧倒的に増えた。
以下、写真は中打ち上げの面々。















最後の写真は受付スタッフ。右端の女性がMAMIさん。今回はPOPダンスのコーチ(振り付け)をしてくれた先生である。公演中は受付までしてくれて感謝。
彼女には霊感があるようで、この会場には霊がいると言っていた。一同、神棚に礼、そして黙祷をする。私の仕業である。私はお客さんだけでなく幽霊や呪縛霊までも「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい!」と願うのである。幽霊は怖いものではない。

KAGUYA 楽日

■5月15日(日)

三日目、千秋楽である。天気晴れ。
音響の故障?音が出ない。公演1時間前にトラブル発生である。音響担当のはる君がスピーカーの接触不良に気づき、ほっとする。
このまま音が出ない場合はどうするか。私が太鼓をたたいて急遽パーカッションとなるところだった。
 ちなみに、劇は台無しになってこんな顔になっていただろう。この絵は、私の似顔絵である。ちあきちゃん(画家のたまご)が書いてくれたお気に入りの一点。困った顔は人類を癒す。自分の似顔絵で癒されたのであります。
 左がちあきちゃん。中がダンス振付の大さん。右はナナちゃん。この三人は7月の河原町アートの日で夢桟敷とコラボレーションを計画している。美術、ダンス、演劇のコラボ。

千秋楽とあって役者陣は乗りに乗っていた。反応も大きくなった。どかーん!の手応えがあった。
びっくりしたのは座長である。もしや、白石加代子(1960年代、早稲田小劇場で怨念女優としてデビューした女優)を超えたのでは?熊本に怨念女優がおんねん。
田中幸太のとぼけた顔が天下一品に見えた。クドシンのキレが決まった。肥後丸が恋多き妖艶に見えた。新人=犬彦に早くもファンがついた。かぐやのサキには守護霊、私の故母が見える。













前回公演3月「ねじ式」から引き続き固定客が増えた公演になった。
演劇は役者の看板で成り立つことを改めて実感する。スターシステムを意識することはないが、それはお客さんが決めることである。理想とするのは作品ではなく、お客さんは役者と出会うことを楽しんでいるのだと実感する公演だった。これが演劇特権である。この当たり前のことを忘れないようにしよう。
結果、劇としての作品は集団力だと確信する。ユニットでは表せない劇団の力はここにある。劇団は集団で個性を導き出すことができるのである。

今回のKAGUYA公演では、過去の公演の美味しいネタを入れ込んだ部分もあった。これは1回ごとの公演が完全に完結しているのではなく、普遍的につづいていることを意味する。劇団でないとやっていけないことの特徴だとも思う。
時間の長さによりイメージは進化する。ネタは腐らない。劇団だからできる。蓄積である。

打ち上げは楽しい。演劇の楽しみは無事に終了したことばかりではなく、次へ向かう活力にもなる。
この打ち上げで、町のこと、子ども劇のこと、旅公演のことへやる気が膨らんだ。
今年いっぱい、KAGUYAは進化する。路上で野外で小劇場で!そして、子ども劇は「かぐや姫」日本昔話原作を辿ることにする。子どもミュージカル「かぐや」版へ。
アンテナショップ河原町での夢桟敷も7月オープン予定です。

最後に、振り付けで協力してくれたMAMIちゃん、DAIちゃん、音響と念仏のはる君、
音楽の中村さん、記録のタカハシさん、竹や笹を提供してくれた杉本さん、山本徹夫君、
受付の馬場君、二子石君、箱馬の熊大演劇部さん、
そしてギャラリーADOの黒田さん、
ご来場頂いた全ての皆様に、感謝申し上げます。

今後の予定は6月、7月の河原町アートの日参加パフォーマンス
Vシネマ「ねじ式」
「KAGUYA」旅公演へとつづきます。

尚、舞台写真、記録ビデオが出来次第、ご案内致します。

KAGUYA 初日

2011-05-13 23:56:32 | No.56「KAGUYA」
■5月13日(金)晴れ

正午に会場入り。笹の匂いが心地良い。小屋はマイナスイオン。
鳥居の素材を提供してくれた山本徹夫君(造形作家:劇団第2次1984-2000の頃の舞台美術担当)が見に来た。伝説の男である。海外(韓国やスペイン)での評価が高い彼は、劇団夢桟敷の経歴にとって欠かせない戦友とも言える。作曲の中村さんも長崎から2泊3日で駆けつけてくれる。1979年旗揚げメンバーの同志、海幸大介も!
初日は「KAGUYA」制作関係者が揃う。大入り満タン。













午後3時からのリハーサルを終えて、アートの町、レトロの町、河原町問屋街通路を散策した。劇団夢桟敷のアンテナショップをこの町に出そう!という決意は固まった。
この町での公演は3月「ねじ式」から2回目であるが、「町が私たちを招いている。」と直感したのだった。路地裏の文化が見え隠れする。これだ!忘れかけていた人情の匂い。古き良き匂いは、今だから新鮮である。

新人=赤井犬彦のデビュー作となった「KAGUYA」。彼の出番をもう少し増やせ!という声も聞こえた。新人にしては強烈な色を放つ存在感が認められる。

公演は15日(日)まで。やっぱり、希少なアングラ劇を継承する劇団だと再確認する。リアルじゃない。虚構の集団力である。意図的に。・・・河原町に「妖怪」が現れた。

KAGUYA 仕込み

2011-05-12 23:26:57 | No.56「KAGUYA」
■5月12日(木)

午後1時、ギャラリーADO入り。今日は仕込み日。午後9時までの7時間で形にはなった。
手間取ったのが手作り調光機。タナカコータ君の父が電気の仕事をしているので携帯電話で聞きながら助けてもらった。あとは、笹のレイアウト。とりつけに苦労する。
とにかく、全部が手作り!まごころ一杯、こころのこもった舞台になった。ダンス振付のまみちゃん、大輔さんも、音響操作のハル君も自分の劇団のように汗まみれになって手伝ってくれた。

いよいよ明日13日から3日間の公演(4ステージ)である。







若干の作業を明日に持ち越し、奇妙奇天烈、摩訶不思議な劇でお会いしましょう!
お待ちしております。
夜遅くに帰り着いたため、予約電話の返事をしておりませんが、全部、受け付けております。安心していらっしゃいませ。

KAGUYA 会場入り

2011-05-11 23:50:13 | No.56「KAGUYA」
■5月11日(水)

今日11日よりギャラリーADOに入る。5日間、お世話になります。
3月「ねじ式」公演から使わせてもらったので、もう我が家のような気がする。
小道具、パネル、音響機材を持ち込む。

笹を大量に運んでもらった杉本さんにも通し稽古を見て頂く。ダンス振付のまみ先生のお知り合いの方でフルーツ農家を集めて株式会社を設立している方。私たちのような演劇を見るのははじめてで、少々驚いていた。公演の時も見に来て頂けるので、酒でも飲みながら意見を聞きたい。

今回の音響操作は劇団「魂」のハル君(主宰者)。彼とは一昨年のブラジル公演からの同志と言ってもよく、夢桟敷にとっては家族のようなもの。年齢的には息子のようだが、以前にもヲタ芸の振り付けでお世話になったり、ビールを提供してもらったり、劇団の打ち上げや飲み会などではスタッフのように働いてくれる。ありがたい。
お寺の息子で、実は・・・おっとっと、公演のネタバレになるので、今のところ言いたいことを押えます。

なんとか、楽しく公演を迎えられそうだ。ダンスのまみちゃん、大先生、音楽の中村さん、タカハシさん、ADOの黒田さん、音響のハル君、そして、馬場君、杉本さん、数えればきりがないほど劇団は支えられている。

今日の通し稽古をみて思った。りきみすぎ。やはり、公演会場での稽古はテンションがあがる。もう少しリラックスさせたい。
明日は仕込み~リハ一発。・・・杉本さんから頂いたスイカを食べよう!


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劇団夢桟敷公演案内 No.56

作◎夢現/構成演出◎山南純平/音楽◎中村のわーる
出演◎夢 現/坂本咲希/田中幸太/工藤慎平/肥後丸./赤井犬彦(新人)
ダンス振付POP編◎山本真実/中村大輔

5月13日(金)pm7:00
5月14日(土)pm3:00/pm6:00
5月15日(日)pm3:00

会場:ギャラリーADO

熊本市河原町2 問屋街通路

料:1500円 
メール予約: yumesajiki@ybb.ne.jp■tel/fax 096-343-0334

5月連休は・・・

2011-05-09 23:26:38 | モノローグ【エトセトラ】
日記は前後してしまいましたが、5月1日~6日までの稽古。
連休中は贅沢な稽古三昧となった。これが日常。その間、母の四十九日法要、結婚式参列などがあり、熊本ー下関の往復2回。公演準備の間に車で走っていたような気がする。
「KAGUYA」稽古にはカウントを入れていたが、私たちのペースは35回~40回の稽古で90分の劇が仕上がることが分かった。一日の稽古は平均3時間程度だが、このペースは速いのか遅いのか。

■【稽古29】5月1日(日)ギャラリーADO
■【稽古30】5月2日(月)武蔵ヶ丘教会
■【稽古31】5月3日(火)清水市民センター
■【稽古32】5月4日(水)清水市民センター
■【稽古33】5月6日(金)亀井公民館

昨年までは「演劇大学」でこの連休時期は奔走していたが、今年は公演準備。いよいよカウントダウンである。
この33年間、5月連休をレジャーで楽しんだ記憶がほとんどない。その前後にはイベントの企画や演劇公演が定例化されていたためである。人が遊んでいる時が忙しくなる。
レジャーとは無縁だったことで、遊ぶことを忘れてしまった。何だっけ?何だったっけ?演劇をレジャーと思えば、レジャーのド真ん中で生きていることになる。
見境のない生活をしていると自分で自分を笑ってしまえば救われる。

この連休中に3月で就職のために熊本を離れ退団したマシマンが熊本に帰って来た。1ヶ月ちょっとだというのに長い間会っていなかったような錯覚。月日の流れまでもわからなくなる。

公演直前になって「今度の劇は絶対に面白い!」と焦ってしまう。この連休中に、その焦りが絶頂に達した。

面白い!焦るな!落ちつけ!である。・・・良い意味での気づきが多すぎる。

路上パフォーマンス

2011-05-08 23:51:37 | 企画2009~2015
■熊本市河原町「アートの日」(毎月第二日曜日)出演







■5月8日(日)、公演会場であるギャラリーADO前。問屋街通路にてパフォーマンスをおこなう。知人友人の方々が来てくれた。
野外パフォーマンスは東京での演劇活動(1979~1984年)より、原宿ー渋谷駅前ー早稲田大学大隈講堂前などで「唐突劇場」(あるいはハプニング)としておこなった経験がある。ある意味、寺山修司の「市街劇」の模倣であった。出発点はそうであったが・・・
以降、熊本(1984年以降)での野外パフォーマンスはコマーシャリズム(商業的)に乗り、ファッションビル「ハローレディー」「パルコ」協賛、熊本交通センター広場、熊本市動物園、フードパルなどでもおこなった。広告のようなものへ、一見、上昇する堕落ではあった。

今回の路上パフォーマンスは次回公演「KAGUYA」の宣伝の意味はあった。と同時に今後の河原町劇場化計画のスタートの意味も込めている。
路上劇場。つまり、路地裏文化の復権を試みよう。
この町は面白い!
これまでの経験を踏まえ、新しいステップを踏む。町を起こすのではなく、町を使わせて頂こうというもの。
今回を皮切りに、つづく。

母 満中陰 

2011-05-05 23:08:38 | モノローグ【エトセトラ】
仏教では人が亡くなると7日ごとに閻魔大王による裁きが行なわれると言う。極楽浄土に行けるかどうかの判定が下されるのが四十九日目、満中陰。七七日(なななぬか=49日法要)。この日が忌明けとされます。

5月5日(木)こどもの日。
母の四十九日法要が下関でおこなわれるため熊本を朝6時半に座長=ツマと熊本を立つ。朝早かった故か、GW帰省ラッシュに巻き込まれることなく、九州自動車道を平均速度120kmで走った。えっ?スピード違反。流れに添っていたらそれくらいの速度になった。
午前10時半着の予定が9時に到着した。・・・冠婚葬祭の時ぐらいしか親族が集まらなくなってしまった。千葉、岐阜、山口県の徳山と下関、熊本と兄弟は散らばっている。親戚は横浜、大阪、広島からも来られた。親族だけの法要。
お坊さんが来られ読経が1時間。正座は30分ももたない。正直、意味のわからないお経は長く感じられる。きつい。こんな気持ちで母の法要に参列しているのだから、私は閻魔大王に「地獄に堕ちろ」と裁かれるに違いない。お経をありがたいとは感じないのだ。足の痺れが拷問のように襲ってくる。

母に言っていたことがある。死んだら骨の一部、小指程度のもので良いから私に分けてくれないだろうかと。母は「あんたはいつも突拍子もないことを言うね。」と笑っているだけだった。
私が棲んでいるマンションには仏壇がない。心配をかけっぱなしだった母の骨の一部を私は持っていたかったのである。仏壇代わりに骨を奉り自分なりに供養をしたかった。
末っ子の私はマザコンである。精神的には還暦を前にして乳離れしていない。その母が亡くなって、いよいよ実家とは疎遠しなっていく淋しさを感じる。

長男から却下された。封建主義の家系だから後継ぎの長男(73才)から「ふざけんな。」と言われるとオシマイである。ふざけている訳ではないのだが、演劇をしていること、髭を伸ばしていること、私が養子で家から出て行ったことを「ふざけている。」と思い続けているのだった。

熊本では一歩も下がらない人生を志しているが、下関では何歩も下がり続けてきた。この反動が私のエネルギーだと思っている。しかし、下関での反抗心は消え失せてしまった。小さな劇団、小さな家族で面白おかしく生きていればいいのだ。

先祖代々の墓に母の納骨を収め、午後からの会食(お斎)の途中、午後3時に席を立った。熊本に帰る。夜は公演準備のために劇団員たちが集まっている。
午後6時熊本着の予定がラッシュに巻き込まれ1時間遅れる。帰り着くと劇団員たちが道具作りで楽しそうな顔をして待ってくれていた。
シマッタ!!お土産を買ってくるのを忘れた。タナカコウタが「ふぐ刺し」はどうした!と口には出さなかったが、そんな目をしていた。
明後日7日(土)は姪の結婚式が下関であり呼ばれている。再び、下関である。その時は「ふぐ茶漬け」でも!


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■5月8日(日)午後3時~5時
熊本市河原町問屋街にて劇団夢桟敷野外パフォーマンスのお知らせ!
毎月第2日曜日に開催されている河原町アートの日に参加します。是非、ご来場下さい。
当日はひきつづき、午後5時~8時、ギャラリーADOにて次回公演「KAGUYA」の公開稽古も開催します。入場、見学無料

臨時ニュースを申し上げます。

2011-05-04 23:49:26 | モノローグ【エトセトラ】
■5月8日(日)午後3時~5時、
熊本市河原町問屋街にて
劇団夢桟敷
野外パフォーマンスをおこないます。

毎月第2日曜日に開催されている
河原町アートの日に参加することにしました。
是非、ご来場下さい。
当日はひきつづき
午後5時~8時、ギャラリーADOにて
次回公演「KAGUYA」の公開稽古も開催します。
入場、見学無料



今後の河原町アートの日参加企画として、

6月、劇団夢桟敷Vシネマ「ねじ式」撮影

7月、コラボレーション「イメージの展覧会」(仮題)
歩行者天国、ダンス+美術+路上ライブ+演劇+コスプレ集会

Vシネマ出演者、7月のコラボレーションの参加者
只今、募集中です。

5月13日(金)~15日(日)「KAGUYA」公演
稽古日記は5月9日に一挙大公開の予定です。

240の瞳

2011-05-01 16:38:35 | モノローグ【エトセトラ】
稽古場はジプシーのように点々としています。
拠点としては教会があるものの公民館なる立地条件に恵まれた会場を利用しているためです。
あるものは使う。使わなければ廃れる。この劇団は足腰が軽い。劇はジプシーである。

■【稽古25】4月27日(水)中央公民館
■【稽古26】4月28日(木)亀井公民館
■【稽古27】4月29日(金)清水市民センター
■【稽古28】4月30日(土)武蔵ヶ丘教会

4月28日~30日までの稽古つれづれ。そして・・・
今日の日記のタイトル「240の瞳」について。これは「120人分の観客」のこと。今回のキャパは120の限られたスペースである。
熊本市河原町で繰り広げられている「アートの日」に劇団としてこれからも活動を根づかせ広げよう!。あるいは音楽、美術、ダンスなどのコラボを計画しているため、この町にこだわっております。
240の瞳は「数」に限定付きだが、これは無制限に拡大する要素が濃い。

お客さんを相手に見せる劇だから、私たち劇団にとって迫られてくることは「お客さんの目」つまり、来られる観客の日常や想像力を相手にして劇作りを意識します。
個々人の顔が違うように、感情や思考パターンも違うお客様であります。しかし、何故か、夢桟敷に通って来てくれる常連様は何か共通項を感じる。何だろう?匂い?そう、抽象的だが、同じような人間の匂いを感じるのです。演劇的ナショナリズム。思想的に言えば保守的、右翼的か。
そもそも、誰にでも受け入れられるような安全できれいごとの劇団ではありません。だからと言って危険で汚れているとも思っていない。

旅公演をすると「アングラの劇団だと聞いてきたら、なんと可愛い。」と言われることがしばしばある。「アングラ」という歴史的に1960年代から70年代前半の頃の革命的イメージが年配者には固定観念として根強く残っている。若者にとっては情報として当時の「アングラ劇」を新鮮なものとして受け止められているようだ。
私たちは少数派だが、この演劇活動30数年の間にテラヤマ、唐十郎のアングラ劇の潮流に属していると“演劇情報”通には市民権を得てきた。その筋の片隅に名が記せられるようになった。
マスメディアに大きく取り上げられることはないが、こつこつと小規模ながら持続してきたことの成果を感じるようになった。

さて、稽古は次回公演(5月13日~15日)に向けて仕上がりつつある。
尚、公演前夜祭的に、来る5月8日(日)午後3時~5時、河原町にて「アートの日」路上パフォーマンスをします。
5月より毎月第2日曜日は劇団夢桟敷の市街劇をします。どうぞこちらの方にもご注目下さい。
公演終了後、今後の予定詳細を発表致します。
旅公演は10月よりスタートします。