山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

母「義春ちや~ん」

2011-02-26 22:56:14 | 稽古動画2011
 「あれだけ言っておいたのに。
 雨が降る日にキツネを見たらなりませぬ。
 家に帰れなくなるのです。
 だから、雨あがりの虹には気を付けなさい。
 キツネたちは子どもをあの虹の橋の向こうへさらっていくのです。
 今更、帰って来てももう手遅れなのです。
 ほら、こんなにも母は年老いているではありませんか。」

「ねじ式 復活」(家族一景 その2)

公演まで2週間を切りました。

2.25(金)-26(土)
公演会場
熊本市河原町2 河原町問屋街通路・熊本市電「河原町」下車
ギャラリーADO(アドゥー)
にて稽古をする。

通常の稽古場では気付かなかったことが溢れる。

動画の母=夢現
写真の青年=工藤慎平

「ねじ式」演出メモ(役者篇)

2011-02-20 23:55:22 | モノローグ【エトセトラ】
3月11日(金)-13日(日)の「ねじ式」公演に向けて2月半ばより週5回の稽古で臨んでいる。さて、役者篇。

「あの時はこう言った」のに「この時は違うことを言う」困った演出が私です。芯が無いと言われれば、ズバリ、その通り!・・・だから、演出メモが必要になってくる。
稽古場ではメモと役者とのガチンコ勝負が続いている。ある意味、メモは空論として流れてしまう場合が多い。役者から飛び出してくる偶然や思いつきが、とんでもなく面白い!感動する場面を生み出すのです。・・・役者は身体を張っている。メモはそれを支えるために書きかえられる。

笑える場面はアイデアだけではダメ。知的にフンと笑えるのではダメ。生理的に堪え切れない笑いが稽古場で生産される。
問題はここです。人間の感情をメモで計算、あるいはネタ帳を元に組みたてるだけでは追いついていけない。悲しみも同じこと。



青年/工藤慎平・・・彼の妄想世界である。

(イメージ画)肥後丸.

青年の妄想の中で登場する

天狗堂の社長/田中幸太・・・崩壊寸前の権力
紅い花のさよ子/坂本咲希・・・少女椿の
もっきり屋のチヨジ/肥後丸.・・・せつない少女
シンデンのマサジ/過眞島憲法・・・少年フェチ
産婦人科の女医/夢現・・・妖怪エロス

ますます登場人物=出演者たちは迷路にハマっていきます。
一見、妄想世界の未知との遭遇に思われるかも知れないが、妄想だからこその概知との遭遇を!

夢で逢いましょう。

会場:熊本市河原町2河原町問屋街通路・熊本市電「河原町」下車

(写真デザイン)小島将春・大阪事務所

「ねじ式」演出メモ(装置篇)

2011-02-18 23:27:21 | モノローグ【エトセトラ】
妄想を具体化するためのメモ。舞台案。

問題は出演者+観客を一体化すること。演劇はライブである、音楽もライブが一番ですから。
「ナマがイイ!」と言いながら、本を読んでいるような「何も起こらない」演劇はつまらないのです。
熊本市河原町ギャラリーADOで白昼夢、現るですます。

そのための装置について。



  可動式パネル3枚。
  2枚は浮世絵の「海」。その裏は「紅い風車」
  1枚は障子、影絵の表現。→「紅い花」そして「もっきり屋」、産婦人科へ。

  舞台奥に置かれている空調機は「エンジン」としてレイアウトする。
  「血管」のチューブで人体=青年の腕に結ぶ。海だ!

  上手「窓」は路地裏を走る機関車。空を飛ぶ。線路あり。黒色。
  黒いウインドーズと名付ける。

  床、壁は白色。箱も白色。
  
  白昼夢を思わせる明かりの工夫とは?夏の日のリアリズムとは?



意味不明なメモですが、次回公演「ねじ式 復活」の舞台レイアウトのイメージを公開します。
次回メモは(役者篇)です。



劇団夢桟敷
第55回公演「ねじ式 復活篇」
原作・つげ義春「ねじ式」「紅い花」より
作 演出・山南純平

3月11日(金)午後7時
12日(土)午後3時・午後6時
13日(日)午後3時

★前売り1500円(完全予約制)

会場:
ギャラリーADO

熊本市河原町2 河原町問屋街通路・熊本市電「河原町」下車

アートの日

2011-02-13 23:15:08 | モノローグ【エトセトラ】
■2月13日(日)

毎月第2日曜日におこなわれている熊本市河原町(問屋街)「アートの日」
ご案内ADO
に行って来ました。
アートによる町おこし。





20年くらい前だったろうか、河原町近くの新町(職人街)では「歴史回廊城下町」と銘打って街並みギャラリーを開催していた。旅館の若旦那や仏具店のご主人たちが町の活性化を図るための企画だった。
友人であるアーチストたちも面白がって参加したイベント。住民も協力的で裏通り一体は歩行者天国となる。
私はビデオ記録係やパフォーマンス出演などで船場橋(「あんたがたどこさ♪船場さ」で有名な)の欄干で踊っていた。落ちて死んだら保険金2000万円!。。。死ぬことはなかったが、実に危険で楽しい町おこしだった。
今では高級マンションが建ったりして住民意識も変わってきたと聞きます。外部からの移住者にとっては地域に対する愛着も薄れがちということだろうか。
古い町ほど住民とのコミュニケーションがとれれば面白い発見があるのだが。

さて、河原町。

劇団夢桟敷次回公演3月11日-13日「ねじ式 復活篇」はこの町のギャラリーADOで公演します。
5月も同場所で「KAGUYA」第2弾を公演します。その後、この問屋街通路で「ねじ式」シネマ版を作ろう!という魂胆。・・・町に触発されて次々と企画レベルでイメージが湧いてくる。

最近付き合うようになった若いアーチストさんたち!この町のエネルギーと共に表現の場を作ってみませんか。
私の構想はギャラリー計画と同時進行で町の劇場化計画です。人が集う場所。ここから新しい文化なども生まれてきます。
美術と演劇のコラボ!本気で発信したくなってきました。古い街並みからアバンギャルドとアバンチュールである。

どうだろう。



「かぐや」(昨年12月公演)YouTube短編5分動画
(編集:田中幸太)

天狗堂の場

2011-02-06 23:58:27 | 稽古動画2011
■2月5日-6日の稽古

動画は田中幸太&ましまん(学帽の男)。「ねじ式」では「天狗堂」の場面です。
昨日今日と見学ギャラリー(蟲さん、蟲さんの友人、mamiちゃん、daiちゃん)で賑わう。
蟲さんとは美術企画イベントの件で打ち合わせる。inutoさんや若い美術家さんたちと演劇的なコラボレーションの可能性を企んでいるのです。
できれば、熊本市河原町(次回公演3月・5月で公演するADO)問屋街の路地などで美術パフォーマンスをしようということ。
ここは毎週第二日曜日が「アートの日」で、それに参加のつもり。面白い案が溢れだしてきている。
この商店街では「天狗堂」の看板がピッタリ合っているのです。
昭和レトロの中に新たな未来が繋がって見える街と劇。

稽古は丁寧に細かくあたっています。

それにしても日中、暖かい日が続いている。もう春を思わせる匂いだ。みどりの風が良い感じである。

ぶんぶん♪

2011-02-04 23:56:56 | 稽古動画2011
■2月4日(金)

稽古動画第3弾は「ぶんぶん」歌オドリです。
5年前の「ねじ式~不思議の街 ちゃちゃちゃ」(三部作第三弾)でもこれを使ったが、今、突然変異の如く違ったものに進化している。

今日の稽古は「ねじ式」の天狗堂の場。ましまん(マサジの役)キャラが定まった。悲しくなるくらいの笑顔がいい。撃たれ強くなったもんだ。前はへこみやすかったのに・・・。あ~あ。
次回公演「ねじ式」で彼は熊本を出ることになった。就職である。卒業公演でもある。感慨深くなる。
稽古終了後に彼と呑んだ黒霧島が美味かった。
明日も稽古。次回の動画は田中幸太(天狗堂)とマサジのカットの予定です。

それにしても日中は暖かくなった。ジャンパーを着て外出したら汗だった。
八景水谷公園のサクラに狂い咲きを見つけた!

「ねじ式 復活」チラシ

2011-02-02 20:01:46 | 企画2009~2015
2011年(3月)の第1弾は「ねじ式」を公演します。
数えて55回目の公演になります。

2005年11月~2006年8月まで「ねじ式 三部作」と銘打った熊本-福岡-大阪-名古屋の「旅」を繰り返した劇。
原作のつげ義春が旅を愛していたように、この公演を期に劇団夢桟敷が以降、このルートで旅をするようになったものです。
5年ぶり復活版とはいうものの新作です。


チラシコラージュ@坂本咲希

次回公演ご案内【3月】

劇団夢桟敷
第55回公演「ねじ式 復活篇2011」
原作・つげ義春「ねじ式」「紅い花」より
作 演出・山南純平

3月11日(金)午後7時
12日(土)午後3時・午後6時
13日(日)午後3時

★前売り1500円(完全予約制)

会場:
ギャラリーADO

熊本市河原町2 河原町問屋街通路・熊本市電「河原町」下車




とても怪しい劇になります。
どんな風に怪しいのか?断片的に稽古日記として綴ります。
ある意味、つげ義春マニアの劇です。
さりとて、ここには癒しと情を詰め込みます。

少年少女は大人の迷宮に入り込み、大人は少年少女へ若返る。
「狂える恋・2話/紅い花、もっきり屋」も導入しました。