山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

禁欲か快楽か。

2015-03-03 23:20:02 | モノローグ【エトセトラ】
癌が転移しているのか?大学病院で検査がつづいています。
検査の前日は夜8時以降、断食です。食欲を絶たれると「ほほう、これが枯れるということか。」と滅入る。干からびる。下剤を飲んでいるのでカラカラになっていくのがわかる。
だが、禁欲から振り絞って出てくる力を信じよう。それが快楽にも変わる。
胃も腸も空っぽにしなければ検査が行われない。検査は夕方まで続くから、頭の中が食べ物のことでイッパイになる。
「狩人となって猪や鹿肉を追いかけたい!」
野生の血が騒ぐのです。これまで眠っていた野生の血が!
検査中は尻の穴や口から空気や投影剤をぶち込まれる。風船人間になる。思いがけず自分の身体の本質は空洞だったと知る。身体は穴で成り立っているのだ。
3月11日が最後の検査だ。投影剤を血管の中に入れられ(PET検査)、テッテ的に調べられるのです。それから治療方針が決まり、切れるものは切るために入院生活になります。
ここで心配なのが、5月-6月公演のことだ。イシャは「その時までは退院しているだろう。」と言ってくれているのだが、気休めでなければ公演中は脱走を考えています。
まだまだ、やりたいことがある。
「ねじ式」が終わったら3年計画でブラジル移民劇に取り掛からなければならない。途中で倒れようとも百十年の歴史に立ち向かう劇にしたいのです。

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2 コメント

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Unknown (tusimaeiiti)
2015-03-05 18:21:36
体の本質は空洞
穴で成り立っている。

感動しました。

IN&OUT
が全てなんですね
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穴の中の不思議 (山南)
2015-03-07 11:55:37
肛門から大腸の中へカメラをぶち込まれて、その映像をモニターで見ながら、「お~!」と声を発しました。
まるで旅をしているようでした。
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